平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

トップキャスター

2006年04月18日 | 職業ドラマ
 「トップキャスター」テーマはこう。

 「ニュースは事件を扱うだけでなく、人の心を扱うもの」
 事件を面白おかしく突っ込んだり、激しく糾弾するのではなく、その裏にある人の心を報道しようという主張。
 事件への理解が浅ければ浅いほど、安易なツッコミ・糾弾が横行する。
 いわゆる瞬発力で物が言える。
 新しい刺激、事件が次々と起きて、深く取材する余裕がない今のマスコミ。
 椿木春香(天海祐希)の言う「地図のない宝探しをする」ような取材はない。
 それへの批判だ。
 
 もっともその理想が椿木の求める視聴率、スクープ、スキャンダルに結びつくかどうかは疑問。
 椿木の人間性を現すエピソード
 「800円の指輪の窃盗犯を捕まえるためにぬかみそ樽に3日間隠れていた」
 「その800円の指輪は母親の形見だった」
 では大きなスクープ、視聴率にはならない。

 やり過ぎで飛ばされたキャスターなら椿木はもう少しワルに徹してほしい。
 天海祐希は「女王の教室」を演じているのだから。
 その点で椿木というキャラクターは甘い。

 素材もテーマも「美女か野獣か」の二番煎じを免れない。

 飛鳥望美(八田亜希子)も類型的。
 仕事は二の次。いい相手を見つけて結婚できればいい。
 椿木さんみたいに女を捨てたくない。
 それでいて、友人のサトコが強引に取材をされそうになると、「彼女の人生はどうなるんですか?」と薄い正論を吐く。
 しかし、特に行動は起こさない。

 コメディエンヌ八田亜希子も中途半端。
 アメリカの大統領は?「ブリントン」

 最近のドラマはマンネリになっている。
 本物、新しいものが求められる時代に来ているようだ。

★研究ポイント
 今後のドラマのあり方

★名セリフ
 ゲームをしているADにプロデューサーの石場(生瀬勝久)
 「みんな(椿木に仕切られて)やる気がないんだろ?だったらあれくらい徹底しろ」
 飛鳥、クローゼットを自分の部屋だと言われて
 「まあ、なんて細長い部屋って、クローゼットじゃん」
 八田亜希子初のノリツッコミ。

★名シーン
 ・番組オンエアの最中、カメラのカット代わりに席を抜け出て、取材続行の段取りをつける椿木。
 カメラが戻ってくると、自分の席に戻ってトークを始める。
 (報道ドラマならではのシーン)

 ・スポーツコーナーが終わったと同時に「たった今、事件が起こりました」と言って結婚式場の現場に切り替わる。
 (報道ドラマならではのシーン)

 ・カメラが回っているのを知らず、お天気キャスターの飛鳥、暴言を吐く。

 ・元カレの暴漢が花嫁に差し出したものはブーケ。
  さてはミスかと思わせておいて、次の瞬間、暴漢はナイフを取り出す。

★ちょっと一言
 パンダみたいな犬を見つける方法が安易。
 たまたまテレビの犬コーナーを見ていて、1位の犬が取材されていないことでパンダ犬ではないかと思う。

 元カレの男がモニターに映って結婚式に潜入したことに気づく。
 やはり安易。

 元カレを探して船の中を探す飛鳥たち。
 ディレクターの蟹原(玉木宏)が転んで、たまたま気づく。
 これも安易。

コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 功名が辻 妻対女 | トップ | アテンションプリーズ 第1話 »

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (renesis)
2006-04-18 20:42:16
全くおっしゃる通りだと思いました。

トラバさせていただきますね。

う~ん・・・ (まこ)
2006-04-19 01:33:21
展開はコメディでも、扱うニュースはもう少し社会性のある題材であってほしかったなぁと、少し期待外れな初回でした
コメントありがとうございました (コウジ)
2006-04-19 17:28:06
renesis様

まこ様



コメントありがとうございました。

おっしゃるとおり、コメディと社会性は両立しないのかもしれませんね。

どっちも中途半端になってしまって。

「白い巨塔」なんかが迫真のドラマを描いている時代ですので。

コメントを投稿

職業ドラマ」カテゴリの最新記事