仕事柄、あちこちの老人施設を訪問することが多い。 特別養護老人ホームでほとんど寝たきりで人生の終末を迎えざるを得ないお年寄りがたくさんいる反面、90歳を過ぎても元気はつらつと老いを楽しんでいる皆さんがいることも事実。 なろうことならば後者になりたいと思うこのごろ。
この写真はある介護施設を利用している方の作品。 すばらしい特技の持ち主。
いくつかの手芸作品が並んでいるが、ネックレスの材料は何だと思いますか?
新聞の折込広告を丹念にきつく丸めて端を糊付けする。 次に適当な長さにはさみで切断する。ビーズ玉を散りばめながらそれらを糸でくくっていく。 最後にラッカーを吹き付けて光沢をだす。するとすばらしい物が完成する。 この女性は90歳。
老いてなおこんなセンスを持った人生は何と素晴らしいことか。 小生おのこゆえこんな芸当はできそうもない。 広告紙を丸めること(ここまでは私の特技、何でも丸めてしまい注意を受ける)ぐらいはできるが、それから先こんな手芸品に繋げる思いつきは全くない。
老後は女性よりも男性のほうが生きがいを見つけるのが一般的に下手といわれる。 しかし男であることから逃れる術はない。 とりあえず現在はそれなりの生きがい、といっても読書中心だが、あと10年後、20年後はどうしたらいいか時々考える。
元気で居られたら、改めて考えるしかないか・・・