ルイガノ旅日記

あちこち出かけた場所で目にとまったもの、
心惹かれたものを紹介しています。
よかったらおつきあい下さい。

週末は男子ごはん~ちゃちゃっとイタリアン🇮🇹

2023年09月29日 | 男子ごはん
今朝のラグビーWC 日本vsサモア戦、終始リードを保った日本代表が28対22で勝利を収めました。終盤は、サモアの猛攻にジリジリと詰め寄られる苦しい展開。かろうじて日本代表が接戦を制しました。早起きした甲斐があったなぁ。見どころは多々ありましたが、なかでも後半23分、松島選手が相手ディフェンスを突破して華麗なトライ……かと思いきや、直前にノックオンがあったため幻に終わりました。これは残念でしたね。
【写真追加しました。今夜8時ごろ、東の空に輝いていた中秋の名月です】


さて、今週の男子ごはんです。今回もたまった写真整理のため、2週間分まとめてアップします (^^ゞ
🏉

《海鮮の香味オイルがけ》レタスクラブ「海鮮の香味オイルがけ」
ベビーリーフの上にサーモン、ブリ、ホタテの刺身を載せて白髪ねぎをトッピング。香味オイル(熱したオリーブオイルに黒酢、オイスターソース、ニンニクと生姜のみじん切り、砂糖を合わせたもの)をかければ、いつもの刺身がちゃちゃっとイタリアンに変身。白ワインによく合うバルっぽいおつまみになりました。


《イタリアン肉だんご ポルペッティーノ》Nadia「イタリアのマンマの味♬ポルペッティーノ」
イタリアの肉だんご料理、ポルペッティーノに初挑戦。
オリーブオイルを熱し、ニンニクのみじん切り、タマネギのみじん切りを炒め、ホールトマトを潰しながら加えてコトコト煮込みます。その間にボウルで、豚のひき肉、タマネギのみじん切り、卵、パルメザンチーズ、ハーブミックス、ナツメグを捏ね、丸く成形。この肉だんごをトマトソースの鍋に入れ、時々転がしながら30分ほど煮込みます。


皿に盛りつけてパセリを散らしたらでき上がり。トマトの酸味が強いようなら、粉チーズを追加し、ウスターソースなどを加えてもいいかもしれません。


《粒うにのクリームパスタ》kurashiru「濃厚な味わい! ウニクリームパスタ」
粒うにを戴いたので、これを使ったパスタを作ってみました。
フライパンで熱したバターに生クリームと牛乳、コンソメ顆粒を入れて弱火に。粒うにを加えて静かに混ぜ合わせます。ここに、ゆでて水気を切ったパスタを投入。全体にソースが絡んだら、塩、胡椒で味を調えます。皿に盛りつけ、卵黄を載せたらでき上がり。


粒うには私の故郷、山口県の特産品。子供のころから親しんでいたので懐かしかったです。カラスミと並んで、日本酒には最高の酒肴だと思います (^-^)ゞ


《イタリアンオムレツ ベーコンのフリッタータ》ENOTECA online「たまご料理とワインを楽しもう!簡単おつまみレシピ」
よく作るスペインのトルティーリャにそっくりですが、こちらはイタリア定番の卵料理フリッタータ。ジャガイモは使わず、生クリームや粉チーズをたっぷり加えました。
ボウルに卵を溶き、生クリーム、パルメザンチーズ、ナツメグを加えます。ここに、オリーブオイルでじっくり炒めたベーコンとタマネギを投入。しっかり混ぜ合わせます。オリーブオイルを熱したフライパンに卵液を流し入れ、蓋をして弱火で蒸し焼きに。ある程度表面が固まってきたらフライパンより少し大きい皿を使って表裏を返し、更にもう片面を焼いて完成です。
ベーコンの旨みとタマネギの甘みがよく合います。生クリームのお陰か、しっとりした食感のオムレツになりました。


《鶏肉の香草パン粉焼き》家ワイン「誰でも簡単に作れる鶏肉香草パン粉焼き」
イワシの香草パン粉焼きは作ったことがありますが、鶏肉では初体験。家ワインのレシピを真似しながら作ってみました。
鶏肉に塩、胡椒、おろしニンニクを揉みこんで30分放置。これをフライパンで皮目から焼き、パリッとしたら取り出して、パン粉にパルメザンチーズ、ミックスハーブ、バジルソルト、ニンニクのみじん切り、オリーブオイルを混ぜ合わせた香草パン粉を押し付けるように載せます。140度のオーブンで25分。更に温度を200度に上げ、焼き色を見ながら概ね5分ほど焼いたらでき上がり。ほんのり漂うハーブの香りが赤ワインにぴったりでした。


《低温調理:塩麴のローストポーク》Nadia「塩麹のローストポーク」
低温調理のローストポークをリピ。今回は保温時間を3時間半(前回は4時間半)にしてみました。
豚の肩ロースをジップロックに入れ、塩麹、はちみつ、おろしニンニクを加えて揉みこみ、冷蔵庫にひと晩おきます。翌日、冷蔵庫から取り出して室温に戻し、電気圧力鍋にお湯を張り保温モード(63度)で3時間ほど低温調理。好みの厚さに切り分けて皿に盛りつけます。フライパンで醤油、白ワイン、はちみつ、粒マスタードを熱し、軽く煮詰めたソースを添えてでき上がり。前回よりも少しやわらかく仕上がりましたが、まだ改善の余地がありそうです (^-^)ゞ


《豆腐の鶏そぼろあんかけ》オレンジページnet「豆腐の鶏そぼろあんかけ」
鶏のひき肉と日本酒を火にかけ、煮立ったら醤油、みりん、砂糖、塩を加えて、水溶き片栗粉でとろみづけ。適当な大きさに切った絹ごし豆腐を熱湯でゆで、皿に盛って鶏そぼろあんをかけます。レシピでは水菜ですが、代わりに青梗菜をトッピングしました。


《豚バラと大根の煮込み》DELISH KITCHEN「豚バラ肉のどて焼き風」
豚バラのブロック、大根とこんにゃくの煮込み。レシピでは味噌を入れるべきところ、間違って醤油を加えてしまいました (^^ゞ
豚肉に焼き色がついたら、こんにゃく、大根、生姜の薄切りを加えて炒め、酒、みりん、砂糖を投入(私はここで醤油まで……💦)。蓋をして蒸し煮にし味噌を加えるのですが、そのまま醤油味に変更。間違って動揺したのか、七味唐辛子やねぎの小口切りを散らすのを忘れました(笑)


《醤油ラーメン》料理研究家リュウジのバズレシピ「至高の醤油ラーメン」
醤油ラーメンを検索していたら、料理研究家リュウジさんのレシピ動画に出会いました。名前は聞いたことがありましたが、実際に見るのは初めて。お酒を飲みながら料理するというのは本当なんですね~。料理の腕はさておき、そこだけは私と同じです(^^ゞ
リュウジさん流だと豚バラブロックを1時間半煮込むところ、私は圧力鍋で30分加圧することで時短。また、ラードはなかったので省略。そのほかはレシピどおり作りました。やわらかくて味がしみこんだチャーシューが絶品。また、豚バラを漬け込んだタレベースのスープも美味しかったです。


《塩麹焼きそば》E・レシピ「塩麹焼きそば」
フライパンでヤリイカ、キャベツ、長ねぎ、塩麹を炒めて別皿へ。焼きそば麺、酒と塩こうじを加えて炒め、別皿のヤリイカや野菜を戻し入れます。塩、ブラックペッパーで味を調えたらでき上がり。こんな焼きそばは、ビールが飲みたくなりますね〜🍺(レシピのイカゲソはヤリイカで、ニラは青ねぎで代用しました)


《青梗菜とベーコンのバター醤油スパゲティ》Nadia「ほうれん草とベーコンのバター醤油スパゲティ」
厚切りベーコンと青梗菜を炒め、麺つゆで味つけ。ゆで上がったパスタを加えて炒め合わせ、バターを加えて火を止めます。全体にバターがなじんだらでき上がりです。


北アルプスを望む長野県大町市で造られた、白馬錦の「雪どけ吟醸」。過去に何度か妻の友だちから戴いたことがあるのですが、すごく美味しい酒なので白馬錦に直接注文しました。


あわび涼風よせを肴に。すっきりした味わいはどんな料理にも合いそうです。


よく食べ、よく飲んだ週末。トルコ産ドライイチジクとクリームチーズをと、サントリー碧AOのハイボールで1週間を締めくくりました。


今週のデザートは、兵庫県姫路市の専門店、門藤のわらび餅。本わらび粉を使用した贅沢なわらび餅です。
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トマトラーメン三味でハートランドビール🍺

2023年09月25日 | 食べ歩き
ラグビーWCフランス大会、予選リーグが大詰めを迎えています。プールDの日本代表は残すところ2試合。もうひと踏んばり頑張ってこの正念場を乗り越えてほしいですね。一方、北九州市民にとってはなじみ深いウェールズ代表は開幕3連勝。早々と予選突破を決めました。残る1試合(vs ジョージア)、そして決勝トーナメントでも底力を発揮して勝ち上がってほしいと思います。

🏉

さてこちらは、水巻町にある「元祖トマトラーメン 三味(333)」。三味は博多天神に本店を構え、県内に7店舗を展開しています。提供されるメニューは、トマトラーメンのほかに辛麺やトマトもつ鍋、イタリアンのサイドメニューなど。


三味では何度かトマトラーメンとチーズリゾットを頼んだことはありますが、ほかのメニューは未体験。この日は兄と甥を誘って、ハートランドビール飲み放題を目当てにやってきました。お昼どきは行列ができる人気店ながら、この時間帯(午後4時)はガラガラ。全く並ぶことなく席に案内されました。


キリンビールが1986年から製造するハートランド。オールモルト(麦芽100%)で、ほのかな甘みと穏やかな苦みが特徴です。


ビールやワインに合いそうなものをいくつか注文しました。
こちらは豚のナンコツ。


甘みの強いフルーツトマトスライス。写真はありませんが、アンチョビバターポテトも美味しかったです。


ハートランドの瓶やグラスに描かれた、大地に根を伸ばす1本の大樹。自然との一体感や生命の躍動感をイメージしたデザインで、ビールを愛するすべての人の「止まり木」でありたいという願いが込められているそうです。


生ハムサラダ。


ラーメン屋ながら、ちょっとつまむのに適したサイドメニューが充実していました。


トマトソースのもつ鍋も初体験。


粉チーズをたっぷりかけて戴きます。


大樹の枝に止まりながら、どんどん進むハートランド生。はや3杯目です~🍺


焼き餃子もありました。


赤ワインと手羽先。


アヒージョとガーリックトースト。




三味に来たからには、やはりトマトラーメンは食べておきたいですね。


チーズリゾットで、この日の飲み放題を締めくくりました。


昨日(9月24日)、『物語のヒント~短編小説ができるまで』と題した妻の講演会が行われ、会場となった芦屋町図書館には多くの方々にお集まりいただきました。森山図書館長に伺ったところでは、福岡市や春日市からいらっしゃった方もおられたそうです。妻の作家としてのこれまでの経験や発想の手がかりなど、興味をもって聴いていただけたようで、妻も私もホッとしています。
清々しい秋空にも恵まれお出かけ日和だった週末の午後、わざわざ会場に足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
コメント (6)
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週末は男子ごはん~エビとアンチョビのブルスケッタ

2023年09月18日 | 男子ごはん
今朝は早起きして、ラグビーWC日本代表の試合をライブ観戦。残念ながら、ラグビー母国イングランドの高い壁を越えることは叶わず、対戦成績は11戦11敗となりました。とは言え一時的にはリードし、後半戦に入っても開始早々1点差まで詰め寄るなど、強豪イングランドを相当苦しめたのではないかと思います。次の試合は9月28日のサモア戦。決勝トーナメント進出のためには絶対に落とせない一戦です。気持ちを切り替えて、1次リーグ2勝目を勝ち取ってほしいですね。

さて、今週の男子ごはんです。今回は、家族が集まってわが家でお好み焼きパーティをしたので、私もエビとアンチョビのペーストや牛すじの煮込みなど、居酒屋風のおつまみを作って妻を応援しました (^^♪
家族のリクエストで、妻が焼いたキャベツたっぷりの広島焼き。


《エビとアンチョビのブルスケッタ》つくおき「エビとアンチョビのペースト」
私が作ったのは、ニンニクとアンチョビを効かせたエビのペースト。これをバゲットに載せてオーブンで焼きました。奥はチーズなし。手前にはピザ用チーズをトッピング。家族にはチーズありの方が好評でした。


《牛すじの煮込み》キリンレシピノート「牛すじの煮込み」
圧力鍋に牛すじ肉と生姜、長ねぎの青い部分を入れて30分加圧。牛すじを切り分けて大きな鍋に移し替えておきます。大根とニンジン、こんにゃくは10分加圧。全部まとめて大鍋に入れ、砂糖、醤油、酒、水を加えて、弱火でコトコト煮込んだらでき上がり。ここまで前日のうちに済ませておいて、味をしっかりしみ込ませました。ねぎの小口切りや七味唐辛子は好みで。


ビールにウイスキー、日本酒、焼酎に赤ワインとお酒が進んだので、姪が送ってくれたチーズとドライイチジクもこの日のおつまみに(フロマージェ・ダフィノア・ブルーは撮り忘れ)。


オレンジページに載っていた豚しゃぶのアレンジ料理を3品。「鍋にお湯を沸かし、沸騰したら水1/2カップを入れて弱火にし、しゃぶしゃぶ用の豚肉を1枚ずつ10秒ほど泳がせる」と、肉がしっとりとやわらかく仕上がると紹介されていたので、3品ともこのやり方に従いました。
《豚しゃぶ~トマトと青しそタレ》オレンジページ 2023.9.2号
ボウルに角切りにしたトマト、ちぎった青しそ、オリーブオイル、塩、酢、胡椒を加えて混ぜ合わせます。器に先ほどの豚肉を盛って、トマトとしそをタレごとトッピングしたらでき上がり。トマトの甘みと酸味、青しその風味でさっぱり。冷えた白ワインがぴったりでした。


《豚しゃぶ~タマネギの粒マスタードドレッシング》オレンジページ 2023.9.2号
豚肉とスライサーで薄切りしたタマネギをボウルに入れ、オリーブオイル、酢、粒マスタード、塩、胡椒を加えて混ぜ合わせます。器に盛ってブラックペッパーを挽いたらでき上がり。粒マスタードドレッシングの風味が、プレモル香るエールにぴったりでした。


《豚しゃぶ~ニラの中華風しょうゆダレ》オレンジページ 2023.9.2号
オイスターソースや醤油で和えた豚しゃぶを麺にトッピングしました。
ボウルに豚肉と、熱湯を回しかけてしんなりさせたニラを入れ、中華ダレ(オイスターソース、砂糖、醤油、ごま油)を加えて全体を混ぜ合わせます。ゆでて冷水にとった中華麺に醤油少々を絡め、豚肉とニラをトッピングしたらでき上がり。ごま油の風味がよく、ボリュームたっぷりな一品になりました。


《豚バラのニラ玉炒め》クラシル「豚バラ肉のスタミナニラ玉炒め」
溶き卵に少し酢を加え、ごま油で炒めて半熟状に。豚バラ肉もごま油で炒め、火が通ったら酒、みりん、鶏ガラスープの素、おろしニンニク、醤油を加えます。味がなじんだら卵を戻し入れ、最後にニラを加えて炒め合わせたらでき上がりです。


《ピーマンとベーコンのペペロン炒め》オレンジページ 2023.9.2号
オリーブオイルを熱してみじん切りのニンニクと赤唐辛子を炒め、香りが立ったらベーコンを加えます。軽く塩、胡椒を振り、白ワインで風味づけ。蓋をして蒸し煮にし、全体に火が通ったらでき上がり。ピーマンと厚切りベーコンの相性がぴったり。ビールが進む一品でした。


《鶏だし塩そうめん》kurashiru「さっぱり塩そうめん」
異常な暑さが続いた今年の夏。それもあってか、冷たいそうめんをよく作りました。
粗熱をとったそうめんつゆ(鶏がらスープの素、ごま油、おろしニンニク)は、冷蔵庫で数時間冷やしておきます。これを、ゆでて冷水にとったそうめんに注ぎ、豚肉と煮卵をトッピングしたら完成です。


《牛肉かき玉そうめん》クラシル「うま辛そうめん」
鶏がらスープの素、醤油におろしニンニクを加えたスープを煮立たせ、牛肉を加えて加熱。溶き卵を加えてさっと混ぜたスープをそうめんにかけたらでき上がりです。


晩酌の〆はサントリー碧(あお)をハイボールで。碧は、甥からのプレゼントです(^^ゞ


こちらは、ジムの友だちから戴いた手づくりよもぎパン。黒ごまのトッピングは粒あん入りの目印です。


自宅の庭で採れたデラウェアと、手づくりところてんも一緒に戴きました。


歯ざわりもよく、めちゃめちゃ美味しかったところてん。これを食べたら、もう市販品には戻れません~💦


日曜劇場「VIVANT」が終了しましたね。よく練られたストーリーと数々の伏線で、観るものを飽きさせないドラマでした。次作への布石らしきものもありましたので、続編が制作されることを期待しています。
コメント (4)
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旧安川邸で誕生日ランチ

2023年09月13日 | 北九州
今月初め、博多に住む従姉妹二人が集まって、妻と一緒に誕生日のお祝いをしてくれました。従姉妹たちに誕生日を祝ってもらうなんてずいぶん久しぶり。今回、従妹が選んだのは、なんと北九州市の「旧安川邸」でした。
戸畑区にある旧安川邸は、安川財閥の創始者で、麻生太吉、貝島太助と並んで「筑豊御三家」と称された安川敬一郎が建てた邸宅。敬一郎は、石炭販売を皮切りに炭鉱経営で成功を収める傍ら、多岐にわたる企業を次々と創業し、また官営八幡製鐵所の誘致に奔走して工業都市北九州の基礎を築いた企業家です。夜宮公園の一角に建つ安川邸には、明治から昭和にかけて、敬一郎をはじめ安川家3代が居住しました。現在は、明治45年に若松から移築された「大座敷棟」、「南蔵・北蔵」、昭和2年(1927)竣工の「洋館棟」、昭和13年(1938)竣工の「本館棟(一部)」などが残されています。


旧安川邸の建物群や外構、家具は、日本の近代建築史上きわめて重要な住宅建築であることから、2018年北九州市の有形文化財に指定されました。
こちらは、内部見学の入り口となっている本館棟(車寄せ)です。建物の中は後ほど見ることにして、まずは敷地内をぐるっと歩いて回りました。


敬一郎が晩年を過ごした洋館。文化財指定の折り、市は老朽化のため解体する方針でしたが、専門家や地元住民から反対の声が強く、最終的には保存されることが決まりました。


広い芝生の庭園を見渡すように建てられた大座敷棟。旧安川邸の建物の中で、最も歴史のある建築物です。
明治10年(1877)、遠賀郡芦屋町で石炭販売業を起こした敬一郎は、その後拠点を若松に移しますが、その若松で居住用に建築したのがこの建物でした。この地に移築される前の明治29年(1896)、八幡製鐵所誘致の初会合が行われた歴史的な建物でもあります。


二つの石蔵は、大座敷棟の移築に合わせて明治45年(1912)に建築されました。同じ造りのように見えますが、南蔵(左)は西日本最古の鉄筋コンクリート造り、北蔵(右)は煉瓦の上に石を貼って石造り風に造られたもの。左右いずれの蔵も、安川家ゆかりの品を展示するギャラリーとなっています。


蔵の中に掲示されていた敷地全体を俯瞰した写真。うっそうとした樹々に囲まれた旧安川邸は、林を挟んで旧松本邸(南側:写真奥)と隣接しています。旧松本邸を建てた松本健次郎は、敬一郎の次男で父とともに会社経営にあたったほか、人材養成のため明治専門学校(現・九州工業大)の設立にも関わりました。


官営八幡製鐵所の誘致に尽力した安川敬一郎の功績を偲ぶモニュメント、『鐵の記憶』。


この時期、樹木が多く花々は少ない印象の旧安川邸ですが、大きな百日紅の木が彩りを添えていました。


さて、建物内部を見学します。
玄関を入ってすぐにあるのが応接室。フローリングの床、暖炉(セントラルヒーティング)、照明などは洋風に、市松模様の天井は和風にしつらえられています。


本館棟と大座敷棟をつなぐ廊下。本館棟は敬一郎の孫、安川寛が建てたものですが、かなりの部分が既に解体されてしまったそうです。


大座敷の周りを囲む縁座敷。


大座敷棟の一角、洋館と接する部分にある茶室からの眺め。左側が大座敷、右が洋館です。


屋敷のいたるところに、生花が飾ってありました。


多くの花器に菊の花が飾られていたのですが、これは9月9日が「重陽の節句」、別名「菊の節句」であることに由来するものだそうです。日本古来の伝統・文化を大切にしたと伝えられる安川敬一郎の思いを表しているのかもしれません。


大座敷棟を取り囲む広い濡れ縁。写真にはわずかしか写っていませんが、庭園に降りるための大きな沓脱石が置かれています。


灯籠と蹲(つくばい)。旧安川邸は和洋折衷の造りですが、邸宅を取り囲む庭には多くの灯籠が設置されていました。


大座敷棟には、創業120年を超える製茶店、前田園本店が展開する日本茶カフェ「茶論Salon du JAPON MAEDA」があります。


広い庭園を前にして、星野村など福岡県八女産のお茶を味わいながら、近代日本の礎を築いた安川一族の歴史に思いを馳せるのもいいですね。


大座敷は、床の間のある15畳の「大座敷」(写真奥)と、10畳の「次の間」(手前)の二間続き。合わせて25畳の大座敷の床板には、表面を滑らかに仕上げた「拭板(ぬぐいた)」が張られており、襖や畳を取り去ると能や狂言の舞台として使えるようになっています。
ここで茶論Salon du JAPON MAEDAは、月に4日を基本に邸宅ランチを企画。大座敷とその三方を取り巻く縁座敷を含めた広い空間がその会場となります。ランチは、「からだに優しい発酵ランチと茶論の抹茶・和菓子セット」と「フレンチミニコース」が日替わりで提供されますが、いずれも人気が高く、受け付け開始とほぼ同時にすべての席が予約で埋まってしまうそうです。


来月下旬、旧安川邸で行われる第36期竜王戦。この大座敷が、藤井竜王が伊藤匠7段の挑戦を受ける舞台となります。そんな話を伺いながら、大座敷の様子を目にしっかり焼き付けてきました。勝負の行方のみならず、お二人が選ぶ勝負飯やおやつも気になりますね~。

今回、従妹が予約してくれた「からだに優しい発酵ランチ」。野菜はすべて無農薬で、砂糖は使っていません。お茶は、ほうじ茶をベースにナツメやウコン、柿の葉や高麗人参など14種類をブレンドした茶論MAEDAオリジナルの薬膳茶。ティーバッグの缶を買って帰ることもできます。


トマト糀のポテトサラダや玄米糀漬けのゆで卵、かつお糀に漬け込んだ豆腐チーズ、エホバクと塩レモン糀のハニーマスタードなど珍しいものばかり。どれも美味しかったのですが、お酒に合いそうな豆腐チーズや切干大根のハリハリ漬け、揚げゴボウとタマネギのカボス醤油和えなどが気になりました。


炊いてから4日目、ほどよく発酵が進んだ長岡式酵素玄米。特殊なジャーで長い時間をかけて発酵させる独特の手法など、作り手の日高香織さんご自身が詳しく説明してくださいました。


食事の最後は抹茶と和菓子。これもランチに含まれています。


大座敷の床の間に掲げられた、孫文の筆になる『世界平和』の扁額。辛亥革命を主導し、中華民国の国父と慕われる孫文が、大正2年(1913)、支援者であった安川邸に滞在した折りに揮毫したものだそうです。


食事の後は、若戸大橋を通って戸畑から若松に渡り、私の大好きな南海岸通りを紹介。旧古河鉱業ビルや若戸大橋をバックに従姉妹たちの写真を撮り、若松の美味しい天ぷら店「丸窓」にも案内しました。


その後、わが家でゆっくり2次会を。


フランス菓子16区のマロンパイと、カリーノのティアーモ(黄:マンゴー、赤:エスプレッソ)。


マロンパイには大きな栗がまるごと詰まっていました。


従姉妹と妻たちがいろんなお菓子で盛り上がるなか、私はひとり、若松で買って帰った丸窓の天ぷらを肴に赤ワインでいい気分に~🍷


隣接する旧松本邸には、年2回の公開の機会に訪ねたことがあったのですが、旧安川邸は今回が初めて。従姉妹のおかげで、安川家の近代から現代への系譜を知る機会になりました。印象的だったのは、多くの事業で成功を収めた安川敬一郎は、その成果を自らの力と誇示することなく、天から与えられたものと捉えて、惜しみなく巨額の私財を投じて教育・文化の育成に力を注いだということ。彼が設立した明治専門学校は、その後、国立大学(九州工業大)となって多くの人材を輩出するなど、敬一郎の理想や理念は今も息づいていると言えるでしょう。
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ラグビーWC 2023 初戦快勝!(vs チリ代表)

2023年09月11日 | 日記
ラグビーWC フランス大会が開幕しましたね。
昨夜、南米チリと対戦した日本代表は、6トライを挙げて快勝。初戦を白星で飾りました。相手に先制トライを許したものの、すぐに同点に追いつき、その後はトライを重ねて堅実な試合運び。テレビを前に手に汗を握りながら、夫婦で大いに盛り上がりました。
次は1週間後の9月17日、イングランドとの対戦です。今後の戦いはすべてが正念場。"ONE TEAM" を合言葉に決勝進出を果たした前回大会を超える、新たな歴史を切り開いてほしいですね。

この写真は、2019年10月14日の読売新聞。4年前のWC日本大会、予選リーグの最終戦です。欧州の強豪スコットランドに対して、反撃のトライを挙げた松島幸太朗選手にみんなが集まってきています。桜戦士たちの生き生きとした表情が心に残り、この日の新聞を大事にとっておいたんです (^^ゞ


スコットランド戦では、松島選手、稲垣啓太選手、福岡堅樹選手が計4トライ(福岡選手は2トライ)を決めましたが、最も印象に残ったのは、相手の厳しいタックルを受けながら繋いでいく、流れるようなオフロードパスでした。この写真は、その最終パスを受ける瞬間の稲垣選手。倒れながらパスを出しているのは、ウィリアム・トゥポウ選手です。日本代表は、稲垣選手のこのトライで逆転。その後、スコットランドの猛攻に耐えながらリードを保ち、28-21で勝利を収めました。4戦全勝で決勝トーナメントに進出。日本にとって初の8強でした~🏉


今大会で決勝トーナメントに残るには、4戦全勝で1位突破か、3勝1敗での2位通過が条件です。グループDは、世界ランク8位のイングランド、6位のアルゼンチン、12位のサモア。今後の全試合は、ランキング上位のチームとの対戦。厳しい試合が続きますが、持てる力を存分に発揮して戦い抜いてほしい! フランスには駆けつけられませんが、北九州から精一杯応援したいと思います。
コメント (4)
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