(原題:We Bought a Zoo)
※注:この映画の「キー」についても喋っています。
少し、見どころのネタバレになっていますので、
鑑賞ご予定の方は、それから読まれた方がいいかもしれません。
----最近、この“幸せ”をタイトルに持ってくる映画って多いよね。
「うん。
観る前までは少し安直な気もしたけど、
これはこれでいいんだろうな」
----でも、どうして“キセキ”って
わざわざカタカナが使われているの?
「ん。これは
よくあることで、
おそらく“奇跡”にするか“軌跡”にするか迷って、
結局ダブルミーニングということで、
これにという形に落ち着いたんじゃないかな」
----それにしても原題の「We Bought a Zoo」とは、あまりに違う。
“動物園を買う”って?
「実を言うと
この映画のストーリーは簡単。
オフィシャルに載っている次の言葉で要約が出来ちゃう。
『最愛の人を亡くし、悲しみのどん底にあった主人公が
廃園寸前の動物園の再生を通じて自らの再生も果たしていく』。
で、これにもう少し補足すると…次のように。
主人公はコラムニストのベンジャミン(マット・デイモン)。
半年前に妻キャサリンをなくした彼は、
悲しみをいやす間もなく子育てに追われる日々を送っている。
息子のディランは、反抗期に加え、
母を失った寂しさから非行に走るようになっていた。
天真爛漫な娘のロージーの笑顔も曇りがち。
そんな中、彼は上司から本意ではないWEBへの執筆をすすめられ嫌気がさし、
衝動的に会社を止めてしまう。
時同じくしてディランが退学処分に。
妻との思い出の多いこの町を離れようとベンジャミンは郊外をめぐり、
ある邸宅を見つける。
しかし、それは2年間閉鎖状態が続いている動物園付きの物件。
とても無理と思った彼だが、
クジャクとはしゃぐロージーの姿を見て、
ここを買い取ろうと決意。
かくして、動物園の新オーナーとなったベンジャミンは、
ケリー(スカーレット・ヨハンソン)ら飼育員たちとともに
動物園再建に乗り出す…」
----あらら。
いくら映画とは言え、
これはありえない話だニャ。
「いや、ところがこれは
実話が基になっている。
妻が亡くなった時期、
あるいは購入しようとした動機など、
若干の違いはあるけどね。
でも、巧いのは、
その実話をここまで
魅せる映画にまとめ上げていること。
とにかく、この映画、そのセリフがいい。
動物園の再建と並ぶ、もう一つの大きな問題。
ベンジャミンと息子の絆の回復――。
歯車がうまく回らない父と子が
いかにして心を通い合わせていくか?」
----う~ん。
どうせ、本音で感情をぶつけあうんでしょう?
よくあるパターンのような気がするけど…。
「確かにそれはそうなんだけど、
その後が少し違う。
ここで父は息子にある提案をするんだ。
『お互いが喜ぶことを言い合おう』と。
これ、実際に使えるなって思ったね。
あと、息子がケリーの従姉妹リリー(エル・ファニング)を
好きだと言うことを知った父が彼に言う『20秒の勇気』。
これは、この映画で最重要な言葉である『Why not?』とともに、
ラストでまた使われる。
ただ、この『Why not?』は予告編では意訳しすぎ。
『約束だから』ではなくそのままの意味でいいと思う。
そう言う意味では
チラシの中の
“ベンジャミンが動物園を買った本当の理由が明かされる、
かつてないラストシーン”というくだりも少し違うような気もするんだけどね」
----あらら。
それにしては、けっこう感動しているようだけど?
「うん。
その内容よりも映画の作りがね。
この違うシチュエーションで使われている『Why not?』が
伏線となって最後で生きてくるオモシロさ。
そして、開園の日の見せ方。
これは途中から『もしや』と思ったら、ほんとうにその通りに。
ここは『フィールド・オブ・ドリームス』」
----あらら。それ言いすぎ。
でも、あちらはファンタジーだし…。
「そこ、そこなんだよね。
実は、この『フィールド・オブ・ドリームス』風のシーンの後に、もうひと山が。
そこである信じられない『キセキ』が起こる。
それは昨年公開された日本映画『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』と同じもの。
あの映画の中の、
“見えないはずのモノが見える”『キセキ』を
映画のファンタジーとして受け入れられる人には、
このラストはほんとうにたまんないと思うよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ヨンシーの音楽がまたいいらしいのニャ」
※監督が『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウだけにね。これは胸にグッとくる度
こちらのお花屋さんもよろしく。
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※注:この映画の「キー」についても喋っています。
少し、見どころのネタバレになっていますので、
鑑賞ご予定の方は、それから読まれた方がいいかもしれません。
----最近、この“幸せ”をタイトルに持ってくる映画って多いよね。
「うん。
観る前までは少し安直な気もしたけど、
これはこれでいいんだろうな」
----でも、どうして“キセキ”って
わざわざカタカナが使われているの?
「ん。これは
よくあることで、
おそらく“奇跡”にするか“軌跡”にするか迷って、
結局ダブルミーニングということで、
これにという形に落ち着いたんじゃないかな」
----それにしても原題の「We Bought a Zoo」とは、あまりに違う。
“動物園を買う”って?
「実を言うと
この映画のストーリーは簡単。
オフィシャルに載っている次の言葉で要約が出来ちゃう。
『最愛の人を亡くし、悲しみのどん底にあった主人公が
廃園寸前の動物園の再生を通じて自らの再生も果たしていく』。
で、これにもう少し補足すると…次のように。
主人公はコラムニストのベンジャミン(マット・デイモン)。
半年前に妻キャサリンをなくした彼は、
悲しみをいやす間もなく子育てに追われる日々を送っている。
息子のディランは、反抗期に加え、
母を失った寂しさから非行に走るようになっていた。
天真爛漫な娘のロージーの笑顔も曇りがち。
そんな中、彼は上司から本意ではないWEBへの執筆をすすめられ嫌気がさし、
衝動的に会社を止めてしまう。
時同じくしてディランが退学処分に。
妻との思い出の多いこの町を離れようとベンジャミンは郊外をめぐり、
ある邸宅を見つける。
しかし、それは2年間閉鎖状態が続いている動物園付きの物件。
とても無理と思った彼だが、
クジャクとはしゃぐロージーの姿を見て、
ここを買い取ろうと決意。
かくして、動物園の新オーナーとなったベンジャミンは、
ケリー(スカーレット・ヨハンソン)ら飼育員たちとともに
動物園再建に乗り出す…」
----あらら。
いくら映画とは言え、
これはありえない話だニャ。
「いや、ところがこれは
実話が基になっている。
妻が亡くなった時期、
あるいは購入しようとした動機など、
若干の違いはあるけどね。
でも、巧いのは、
その実話をここまで
魅せる映画にまとめ上げていること。
とにかく、この映画、そのセリフがいい。
動物園の再建と並ぶ、もう一つの大きな問題。
ベンジャミンと息子の絆の回復――。
歯車がうまく回らない父と子が
いかにして心を通い合わせていくか?」
----う~ん。
どうせ、本音で感情をぶつけあうんでしょう?
よくあるパターンのような気がするけど…。
「確かにそれはそうなんだけど、
その後が少し違う。
ここで父は息子にある提案をするんだ。
『お互いが喜ぶことを言い合おう』と。
これ、実際に使えるなって思ったね。
あと、息子がケリーの従姉妹リリー(エル・ファニング)を
好きだと言うことを知った父が彼に言う『20秒の勇気』。
これは、この映画で最重要な言葉である『Why not?』とともに、
ラストでまた使われる。
ただ、この『Why not?』は予告編では意訳しすぎ。
『約束だから』ではなくそのままの意味でいいと思う。
そう言う意味では
チラシの中の
“ベンジャミンが動物園を買った本当の理由が明かされる、
かつてないラストシーン”というくだりも少し違うような気もするんだけどね」
----あらら。
それにしては、けっこう感動しているようだけど?
「うん。
その内容よりも映画の作りがね。
この違うシチュエーションで使われている『Why not?』が
伏線となって最後で生きてくるオモシロさ。
そして、開園の日の見せ方。
これは途中から『もしや』と思ったら、ほんとうにその通りに。
ここは『フィールド・オブ・ドリームス』」
----あらら。それ言いすぎ。
でも、あちらはファンタジーだし…。
「そこ、そこなんだよね。
実は、この『フィールド・オブ・ドリームス』風のシーンの後に、もうひと山が。
そこである信じられない『キセキ』が起こる。
それは昨年公開された日本映画『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』と同じもの。
あの映画の中の、
“見えないはずのモノが見える”『キセキ』を
映画のファンタジーとして受け入れられる人には、
このラストはほんとうにたまんないと思うよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ヨンシーの音楽がまたいいらしいのニャ」

※監督が『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウだけにね。これは胸にグッとくる度

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キャメロンクロウ監督ファンなので
期待してましたが裏切られず。
良かったですねー。
>「ん。これは
よくあることで、
おそらく“奇跡”にするか“軌跡”にするか迷って、
結局ダブルミーニングということで、
これにという形に落ち着いたんじゃないかな」
ほんとそれはわかるのですが、邦題だけ聞くとまったく惹かれません。
20秒の勇気、すごく名言ですね。
音楽と脚本にいつもやられるパターンが多いのですが、この映画はまさに私のツボにハマりました。
思春期の甥と母親の代わりにゴタゴタしたり…なんて時期とも重なって、あらゆるシーンに心が掴まれした。
実は私も20秒の勇気的なことを良く実践していたので、過去の自分のドキドキも思い出してしまいました(#^.^#)
ぼくの知人にも
「キャメロン・クロウは外さない」と言っている人がいました。
ぼくは彼の作品では『あの頃ペニー・レーンと』が好きです。
タイトル、評判よくないですよね。
人気があるのは
『私が、生きる肌』、これは確かにうまいですね。
「20秒の勇気」のようなことを
実際にやってられたのですか!?
それはスゴイ。
ぼくなんか、気が弱くてとてもとても…。
ラスト、そのセリフが来ると分かっていても心がほっこりする。
やっぱりキャメロン・クロウ監督はいいっすわ~。
これはこれでよし、と思ったりもしてます。
というのも、
>“見えないはずのモノが見える”『キセキ』
があったことで、今回は「これでいいじゃない」と思ったりもしました。
ホントに「Why not?」の使い方が巧いですね。
なるほど、ダブルミーニング♪確かに単純に『奇跡』と掛けてたら『幸せの』で通りますが、『軌跡』込みだと『幸せへの』となるのも納得・・・と今更ながらに気付いたり^^;『うわ、幸せのちからっぽい・・』なんて思っちゃってた自分って一体・・(汗
お恥ずかしながらキャメロン・クロウ監督の作品はエリザベス・タウンしか観てないのである意味マット・デイモン目当てだったのですが、そのマットも含めて温かみのあるストーリーは笑って泣けてな感じで自分も好きでしたね。20秒の勇気、あれは自分も何時か実践してみたいです(告白以外ですけどw)
動物が逃げた映像が残っているはいかにもいまどき
母親は途中で亡くなるのですが、映画のあの設定OKかと。
印象が違うのは父子、映画の彼らは「男の子」っぽくて、
そこにキャメロン・クロウの味を感じました。
あとは監督の離婚経験ですかね。
あのラストに繋がっていく構成。
これは脚本が本当に巧い。
キャメロン・クロウは裏切らない…は
ほんとうですね。