ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『そんな彼なら捨てちゃえば?』

2009-06-05 21:42:27 | 新作映画
(原題:He's Just Not That Into You)


----これってスゴいタイトルだニャあ。
ちょっと意味を説明してよ。
「一言で言えば、
恋愛に対する女性の希望的観測。
それはまったく見当外れで、
相手は全然あなたのことを思っていないから、
こっちから捨てちゃいなさいということ。
たとえば『電話する』と言いながら、いつまでもかかってこないのは、
彼が忙しいからでも恋の駆け引きをしているからでもなく、
それほどあなたを好きではないということ」

----ちょ、ちょっと。そんなこと言っていいの?
全女性を敵にまわしちゃうよ。
「いやいや。これは
ぼくが言っているわけじゃなくて、
この映画がそういうお話だってこと(汗)。
まあ、この映画のストーリーを説明し始めると
それだけで日が暮れてしまう(もう暮れてるけど)から、
要約しちゃえば、
先ほど言った、彼からの電話を待ち続けているジジ(ジェニファー・グッドウィン)。
その彼、コナー(ケビン・コノリー)には、
ずっと思い続けている女性アンナ(スカーレット・ヨハンソン)がいる。
アンナは以前はセックスもしてくれたのに、いまはいい友達関係。
そのアンナはコンビニでやさしくしてくれたベン(ブラッドリー・クーパー)に一目ぼれ。
思い余って相談した友人メアリー(ドリュー・バリモア)のアドバイスもあり、
彼に積極的にアプローチするものの、
ベンにはジャニーン(ジェニファー・コネリー)という長年連れそった妻がいる。
実はジャニーンはジジの会社の同僚。
ベス(ジェニファー・アニストン)とともに、
ジジの悩みの相談にのっている。
そのベスには、結婚に乗り気でない同棲相手ニール(ベン・アフレック)がいる。
さて、ジジはレストラン・バーのマネージャー、
アレックス(ジャスティン・ロング)から恋の指南を受けるが…」

----要約と言った割には、スゴクく長いお話(笑)。
「ごめんごめん。
主要人物を説明しようとすると
最低でもこれだけは必要。
この映画はいわゆるアンサンブル・キャストによって
成り立っているんだ。
一組の恋人にスポットを当てるのではなく、
一人ひとりの恋、そして生き方を描き分けていく」

----ふうん。まるで亡くなったロバート・アルトマンみたい。
監督は誰ニャの?
「ブロガーさんの間で人気の
『旅するジーンズと16歳の夏』を手掛けたケン・クワピス
その昔、『バイブス秘宝の謎』なんていう
へんてこな映画を作った人と同一人物とはとても思えない」

----その言い方からすると、気に入っているみたいだね。
「うん。まず難しいこと言う前に楽しい。
これにはジェニファー・グッドウィンを始め、
役者の力量によるものも大きいとは思うけど、
これだけの入り組んだ話がよく交通整理なされている。
それと、この手の話って、
ハッピーエンドもあればシビアに終わる話もあるわけだけど、
その一つひとつに異議を唱えさせない奥の深さがある」

----奥が深い?それって褒めすぎじゃないの?
「どういったらいいかな。
このお話、無限という気がするんだ。
もし、ちょっと違うキャラや性格の人と入れ替わると、
それぞれの化学反応で
ことの成行きも結末も全く違うものとなってしまう。
そう感じさせる不思議な魅力があるんだ。
映画が固定されていなく流動的なんだね。
その昔、吉田拓郎の『イメージの詩』に次のような一節があった。
『男はどうして女を求めてさまよっているんだろう。
女はどうして男を求めて着飾っているんだろう』

男と女の恋話って、人からみるとつまんなくても
その本人にとっては神代の昔から切実。
そのことを、人の数だけ恋があるって感じで描いたこの映画、
やはり嫌いにはなれないよ」


 
         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「----う~んフォーンには分からない世界だニャあ」いいねぇ


ほんと役者がいい度


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8 コメント

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Unknown (mig)
2009-06-08 20:36:18
えいさんこんばんは☆
男性のえいさんも楽しめたようで安心?しました
こういうアンサンブルはほんとアルトマン映画っぽいですよね、
でもアルトマンの作品はどれも苦手で、もういないけどアルトマンが撮ってたとしたらもっとつまらない映画になってたかもしれません(笑)
キャスティングも惹かれました
返信する
■migさん (えい)
2009-06-09 10:56:11
こんにちは。

この映画、男性も十分に楽しめますよ。
ぼくが観た試写会なんて、
男性の笑いが場内に響いていました。
女性の方がバツが悪かったかも。

アルトマン作品苦手なんですか?
ぼくは『ナッシュビル』とか好きでした。
あそこにも愛における自尊心の葛藤みたいなものがチラリ。
皮肉っぽくってオモシロかったです。
返信する
いわゆる (miyu)
2009-08-02 19:01:02
コイバナってヤツは延々と続きますからね~。
この映画についても語りだすと止まらなくなっちゃう。
それは映画だけでなくやっぱり色んな実体験が
絡んできちゃうからなんでしょうね~。
だから、より深く共感したり、楽しんじゃったり
するんでしょうね~。
返信する
■miyuさん (えい)
2009-08-03 17:13:19
こんにちは。

この映画、意外と好きなんですよ。
主人公が定まっていなく、
いろんな人のいろんな人生が描かれている。
そういうのって、
広い意味での
人間を愛するポジティブな姿勢から生まれるものと思います。

これって、普段どうしても忘れてしまいがちで、
自分目線になってしまう。
で、映画も
「こういう主人公の考え方は云々…」と、
狭い観方になる。
そういうことを反省させてくれる映画でした。
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Unknown (vic)
2009-08-03 21:14:20
役者さんが1人違う人になると、また化学反応で全く違う作品になりそう!というのは、その通りと思いました。

みんなすごく魅力的で、魅せてくれました。1人1人、とても愛おしく感じましたね。
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■vicさん (えい)
2009-08-04 21:24:18
こんばんは。

一人変わるだけで、まったく違うドラマになることもある。
これは、僕らが生きている世界の真理。
ちょっと大げさだかもだけど、
そんな気がしました。
返信する
こんにちは。 (オリーブリー)
2009-08-05 11:35:43
えいさん、こんにちは。

自分とは違ったタイプでも、それぞれが役者を含めて憎めないと言うか、嫌いになれないと言うか、応援してあげたくなると言うか…
そんな感じがした映画でした。

私はユーミンの「男はいつも最初の恋人になりたがり、女はいつも最後の愛人でいたい」を思い出しました(笑)
返信する
■オリーブリーさん (えい)
2009-08-06 00:59:35
こんばんは。

なるほど。ユーミンのその歌が出てきましたか。
やはり、男と女の受け止め方の違いってあるんですね。
ぼくは、この映画を観ながら、
こんな美しい女性たちが、
なぜそんなに気弱になっているのか、
少し不思議でした。
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