ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ゲット スマート』

2008-07-03 21:14:17 | 新作映画
(原題:Get Smart)

「もう。のっけから結論を言っちゃうけど、
この映画はオモシロい、最高!
実にぼく好みだね」

----あらら。どんなところが?
「う~ん。
それが論理的な説明がしにくい。
というのも、この映画のもととなっているテレビ・シリーズの
スパイ・ドラマ『それ行けスマート!』を
残念ながらぼくは観ていないんだ。
映画はクスリとさせるギャグが至るところに散りばめられているんだけど、
そもそもそれがオリジナルにもあったテイストなのか、
それともオリジナルへのオマージュから発する笑いなのか??」

----つまりオリジナルが『007』ニャのか
『オースティン・パワーズ』ニャのかってこと?。
「分かりやすく言うとそうなるかな。
この映画は『007/カジノ・ロワイヤル』と同じく、
エージェントとしてのスマートが誕生したきっかけと、
その最初の任務を描いている。
優秀なはずのスマートがなかなかージェントになれなかったのは、
分析官としての才能があまりにも優れていたから。
でも、実戦的な経験は彼には皆無なわけで、
本来は優秀であるというスマートの増大した自負と、
彼とパートナーを組む、
こちらは実戦たっぷりのエージェント99との
凸凹的なコンビネーションが映画の推進力となっている」

----へぇ~っ。スマートはだれがやっているの?
目下売り出し中のコメディアン、スティーブ・カレル。
彼はいいね。
どこかで観た感覚と思ったら
これは『ピンク・パンサー』シリーズのピーター・セラーズ。
なんともとぼけた味わいなんだ。
で、彼と組むエージェント99がアン・ハサウェイ」

----えっ、パートナーは女性ニャンだ?
「そう、実はスマートの属する米国極秘スパイ機関“コントロール”が
国際犯罪シンジケート“カオス”によって襲撃され、
エージェント全員の身元がバレてしまう。
唯一、美容整形したばかりで身内にも面が割れていない
エージェント99が彼のパートナーに選ばれたというわけだ。
まあ、この後の進行は普通のスパイ映画…のはずだけど、
とにかく笑える笑える。
その笑いというのが、
赤外線レーザーが張りめぐらされた部屋への侵入といった
どこかえで観たようなシーンのパロディもあれば、
おそらくオリジナルのテレビシリーズを意図したと思われる
小道具による笑いもある」

----小道具による笑い?
「うん。たとえば靴に仕込んだ無線電話。
なぜ携帯のあるこの時代に
こんな古めかしいものが登場するか?とか
実によく考えてあるんだ。
他にも放射能探知機能付きの腕時計とか、
爆発性のデンタルフロスやカフスの爆弾、
さらには音声爆弾……。
これぞスパイ映画の醍醐味だね。
ダンディで楽しさが弾けていて、
まさにあの頃の子供たちの憧れとしてのスパイ。
いやあ、いま観てもほんとポップ!」

----ふうん。楽しい時代だったんだね。
「そう。
ノスタルジーだけじゃなく、
本当にテレビの中に夢があったんだと思う。
このオリジナルのテレビシリーズを創り出したのは、
なんとメル・ブルックス、それにバック・ヘンリーというふたりの才人。
でも、子供の頃、そんなことなんて知る由もないしね。
しかもこの映画版では、さらに嬉しいことに
コントロールのチーフにアラン・アーキン、
そしてが敵の大物にテレンス・スタンプ。
彼らも当時の実力ある個性派スターだ。
一方。アクションの方も、
『007』でおなじみの空中ダイブで笑いとスリルを一気に爆発!
そして最大の見モノが
ヘリコプターと車によるチェイス!
こちらは、最後に列車を巻き込んでとんでもないことになる。
ぼくとしては、続編の製作をぜひ望みたいね」



           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ちょっと興奮しすぎだニャ」もう寝る

※オリジナルのテレビシリーズが観たくなる度

人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー

画像はアメリカ・オフィシャル(ダウンロードサイト)より。


最新の画像もっと見る

16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
期待作 (亜蘭間 主美士)
2008-07-07 02:57:14
今、全米で1位の作品ですね。
期待しています。ただ、最近なかなかビデオとかが見ることが難しくて、えいさんに書き込みができない・・・。映画館ではまあまあみているのですが・・・。最近では、米版DVDでは「TEETH」が、なかなか、よかったです。特にさいごのオヤジのスケベそうな顔が!!また、国内版ではLessーの監督の「ビッグ・トラブル」がおもしろかった(この監督好みかも)です・この2作品最後が類似しておますが・・・。
で、本題ゲット・スマート。文面からしても、おもしろそうです。期待大です。ただ米版もまだなので、国内公開までまちそうです。いつなんでしょ?
ただ、米版BDで、ゲット スマートにでているブルースとロイドを主演にしたスピンオフ作品で、「HEROES/ヒーローズ」のマシ・オカが主演のコメディ 「Get Smart's Bruce And Lloyd Out Of Control」を買おうかとおもっているのですが、劇中での二人ってどうなんでしょう?買いなのかなぁ??そこのところおしえてください!!
返信する
■亜蘭間 主美士さん (えい)
2008-07-07 16:58:04
こんにちは。

お忙しそうですね。
最近、姿が見えないので、
アップしている記事が新作の大作、
しかもアメリカでも公開前だったりする作品だったりするので、
DVD先取りの亜蘭間主美士さんがコメントされなくても、
まあ仕方がないか----などと思っていましたが、
そういう事情でしたか。
いつもながらの新情報ありがとうございます。

実は、まだいくつか観ているのですが、
書く切り口が見つからなくて、
あえてここにはアップしないでいました。

さて『ゲット スマート』のヒットは喜ばしいかぎりです。
最近、こんなに楽しめた作品も他にありませんでした。
ブルースとロイド、このコンビはオモシロいです。
けっこう笑える見せ場を作ってくれます。
マシ・オカ、彼もいいですよ。
彼は日本人には見えないです。
誤解覚悟であえて言えば、
中国人が日本人を演じている----というような匂いを持った
ちょっと不思議なキャラになっています。
スピンオフはぼくも観たいですね。

返信する
面白かった~ (ノルウェーまだ~む)
2008-10-10 01:08:00
えいさん、こんばんは☆
面白かったですね~
私としては、ふざけすぎず、下品すぎず、真面目で優秀なのにどこか抜けている…そんなところが、気に入りました。
結構ちゃんとスパイ映画になっていたし見ごたえありましたね。
飛行機からのダイブは、コメディなのにマジでひやひやしました。
返信する
■ノルウェーまだ~むさん (えい)
2008-10-10 21:38:48
こんばんは。

こういうスパイ映画は好きです。
秘密兵器がたくさん出てきて、
ちょっとお色気もあって、
悪人は劇画的。

あれっ、これって初期の007?
『オースティン・パワーズ』だと、
パロディ化しすぎ。
このさじ加減が難しいんですよね。
返信する
Unknown (にゃむばなな)
2008-10-11 14:58:37
何気にアクションも凄いということもあってか、その分笑いがベタなんですけど、凄く活きていますよね。
笑いの基本である「緊張と緩和」の使い分けが巧い映画だと思いましたよ。
返信する
大真面目 (たいむ)
2008-10-11 19:05:07
えいさん、こんにちは。
>本来は優秀であるというスマートの増大した自負
まさしくコレですね!真剣に天然してくれるるので、狙った笑いとは異なった面白さがありました。実際に優秀は優秀ですし、マックスがだんだん可愛く見えてしまいました。
返信する
■にゃむばななさん (えい)
2008-10-12 15:40:45
この映画、『オースティン・パワーズ』だとか
『ジョニー・イングリッシュ』とは違って
マジメな俳優肯んじているところがいいです。
その微妙な落差から生まれる絶妙な間。
こういうタイプの映画は、ほんと好きです。
返信する
■たいむさん (えい)
2008-10-12 15:50:48
こんにちは。

実は、これを観たとき
配給のワーナー・ブラザーズではない
某メジャーの宣伝部長が来てられました。
テレビ・シリーズのファンだったとのことです。

そういう世代の人にたくさん観ていただき、
大ヒットに繋がると嬉しいです。

返信する
Unknown (ホーギー)
2008-10-12 18:00:35
こんばんは、ホーギーです。
とにかく、最高に笑える楽しい映画でしたね。私も珍しく声を出して笑ってしまいました。コントのように真顔で演じるカレルは最高ですね。
それから、アン・ハサウェイがセクシーで魅力的だったのが印象的でした。
単なるコメディ映画ではなく、迫力あるアクションシーンは見応えがあったし、ちゃんとスパイ映画していましたし、全体としてよくできていました。
続編もあるようなので、次回も楽しみにしています。
返信する
■ホーギーさん (えい)
2008-10-13 21:57:37
こんにちは。

アン・ハサウェイって、
いつの間にかセクシーな女優になりましたね。
個人的には『ウォンテッド』のアンジェリーナ・ジョリーより
こちらの邦画魅力を感じます。
あっちは怖すぎる。(笑)

続編もあるんですか。
それは嬉しいです!

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。