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質問なるほドリ:シルトフェンスで汚染水を防げるの?=回答・鳥井真平

2013-09-19 06:53:29 | 日記
なるほドリ 東京電力福島第1原発の汚染水問題が深刻だね。安倍晋三(あべしんぞう)首相は「港湾内の0.3平方キロは完全にブロックされている」と言っていたけど、本当?

 記者 港湾内には、汚染水の拡散を防ぐために「シルトフェンス」と呼ばれる水中カーテンが設置されています。発言は、その効果を踏まえたものと思われます。

 Q そんなに効果があるの?

 A フェンスの内側の海水からはトリチウムが最大1リットル当たり4700ベクレル、セシウムは136ベクレル検出されています。一方、フェンス外の港湾内ではトリチウムが340ベクレル、セシウムは13.9ベクレルに減っています。港湾の入り口では、放射性物質を取り込んだ魚が外に出ないよう網が設置されているだけですが、その付近のトリチウムは68ベクレル、セシウムは6.3ベクレルでした。東電はこの数値から「一定の効果はある」と説明しています。

 Q どんなカーテンなの?

 A 「シルト」は地質学で砂より細かく、粘土(ねんど)より粗(あら)い粒子を意味します。本来の目的は、港湾や河川、湖で土木工事をする時、泥(どろ)や砂などの粒子が舞って水が汚濁(おだく)するのを防ぐことです。粒子がカーテンにぶつかって海底に沈む仕組みになっています。材質は厚さ0.5〜0.8ミリのポリエステルなどの合成繊維(ごうせいせんい)で、浮きで垂らすタイプと、水底に突き立てるタイプがあります。福島原発で最大のフェンスは横180メートル、縦10メートルで、水深5〜7メートルの海域に設置されています。ただ、つり下げタイプで、海底では固定されていません。おまけに資材を運ぶ船を通すため、10日に1回程度、30〜40分間開けられます。

 Q 何だか心配だなあ。

 A メーカーは「汚染水の拡散防止を目的に作られておらず、効果は判断できない」と話し、専門家も「海水で汚染水が希釈(きしゃく)されただけ」と指摘しています。現在も、1日300トンの汚染水が2号機の護岸(ごがん)から流出していると試算されています。フェンスは、事故直後の2011年4月に設置されましたが、汚染水を発生させない対策が急務です。

毎日新聞 2013年09月16日 東京朝刊(科学環境部)

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1 コメント

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シルトフェンス (鈴木)
2013-09-21 18:32:55
シルトフェンスは水および水溶性の物資は素通りです。水素であるトリチウムは水として通ります。セシウム化合物は多くの場合水溶性が高く、ストロンチウムも溶解度は高くないものの、放射性物質としては充分高濃度で水に溶けます。したがってシルトフェンスでこれらの放射性物質の拡散を防ぐことはできません。また、セシウムとストロンチウムはそれぞれカリウムとカルシウムに性質が似ており、生体内にカリウムやカルシウムと同様に取り込まれて蓄積します。したがって、海は広いから薄まって濃度が低いから問題無いとは言えません。周知の事かも知れませんがご参考まで。これらの情報はセシウムなどでググるとすぐに分かる事ばかりです。

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