みいちゃんといっしょ

みいちゃんとみいちゃんのパパの日記

この際、アナログシンセサイザーの仕組みを研究してみる。

2015年03月28日 | MUSIC

 KORG SQ-1 をゲットして、いろいろいじっているのですが、すごく高機能ということは分かるのですが、今一つ動作原理が分からず、MS-20との関係で、完全に使いこなせていないところがあります。

 そこで、この際、アナログシンセサイザーの仕組みを研究して、SQ-1 を使い倒せるようになりたいと思います。

 まず、SQ-1 は、シンセサイザーを繋ぐアナログの制御信号として、CV-GATE という端子を備えています。

 CVは、コントロールボルテージ(Control Voltage)の略で、音の高さや、音量の大きさを伝え、Gateは動作するタイミングを伝えるものです。CVもGATEも直流の電気です。まさにアナログですね。
 アナログシンセサイザーのモジュール(VCO VCF VCA など)を相互に接続するための規格として、CVとGATEが登場したそうで、現在のMIDIの原型ですね。

 また、一口に、CV+GATEといっても、メーカーごとに、ローカル仕様があるようで、ローランドやモーグは、OCT/V仕様、ヤマハやコルグのは、Hz/V仕様です。

Hz/V仕様は、周波数と電圧を対応させる方式で、音程が1オクターブ上がると電圧も倍になる規格。

 つまり、電圧側から見れば、1Vから8Vまで電圧を上げていくと、周波数は以下のように等差級数的(110Hzずつ)あがってきます。
 A2から1オクターブ上げるのに1V上げてやればいいが、3オクターブ上げるのには7V電圧を加えてやる必要があるというように、数学的なグラフは直線ですっきりしています(回路の構成は単純だそうです)が、音楽的には工夫が必要(仕様通りだと、つまみを回して音程を上げていくには高い音ほど角度を多く回す必要がある)になる仕様。 

1V = 110Hz =ギターでいえば5弦の解放弦のAの音(A2)
2V = 220Hz =3弦の2フレットのAの音(A3)
3V = 330Hz
4V = 440Hz =1弦の6フレットのAの音(A4)
5V = 550Hz
6V = 660Hz
7V = 770Hz
8V = 880Hz =1弦の17フレットのAの音(A5)

 これに対して

・Oct/V仕様は、1オクターブを1ボルトとして音程を割り振る方式。 つまり、例えば、1Vから8Vまで電圧を上げていくと、今度は、周波数は以下のように等比(幾何)級数的(倍々)にあがってきます。1Vあたり、倍の周波数を出していくという点で回路は複雑になるようですが、電圧で音程を管理するという CV の仕様としては、音楽的にはマッチした規格(つまみを回して音程を上げていく角度が一定している)です。

1V = 110Hz =(A2)
2V = 220Hz =(A3)
3V = 440Hz =(A4)
4V = 880Hz =(A5)
5V = 1760Hz =(A6)
6V = 3520Hz =(A7)
7V = 7040Hz =(A8)
8V = 14080Hz =(A9)

 そこで、SQ-1には、Hz/V方式、Oct/V方式どちらにも対応できるように、CVレンジ(つまみで可変できる音程の範囲)とCVの方式の切り替えスイッチがついています。

 

 1V、2V、5Vまでは、Oct/V方式で、8Vは表示のとおりHz/V方式です。

 そこで、CV RANGEの1V、2V、5Vに設定すると、Oct/V方式のシンセサイザーの音程幅(つまみを0から右いっぱいに回した場合)はそれぞれ1、2、5オクターブになり、8Vに設定すると、Hz/V方式のシンセサイザーでは、3オクターブの音程幅に設定されます。

 これは、実際にMS-20につないで、8Vで設定したところ、理論どおりの発振が確認できました。
 1Vから5Vでも、MS-20は発音しますが、CV BEHAVIOR で音階を設定しても正しい音程で発音しません。

 

 因みに5Vで駆動すると、下は可聴帯域を越えた超低音で、ノブを上げてくと超高音まで、発振していきます。コントロールは確かに難しいですが、これはこれで面白いのではないかと思います。

 更に、GATE信号のバリエーションも大まかに2種類あるようです。

 休止状態(key off)のときに、電圧が出ていて、スタートしたときに電圧が0Vになる動作を(ー)負論理極性、アクティブ・ロー、S-Trig、Switch Trigger といい、逆に、休止状態の電圧は0。key on のタイミングで、電圧が出るタイプを(+)正論理極性、アクティブ・ハイ、V-Trig、Voltage Triggerといいます。

 因みに、MS-20は(ー)負論理極性を採用していますので、グローバル・パラメーター設定モードで(+)正論理極性である工場出荷時の設定を変更してやる必要があります。

 これで、SQ-1でMS-20を自由にコントロールできる、設定ができました。このように。SQ-1 は、CV-GATE の様々な仕様に対応できるように高機能に作られています。

 では、実際にどのように、MS-20をコントロールしていくは、今後の研究で後日報告します。

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 そういえば、SQ-1が発売されて、また、MS-20 mini 売れているみたいです。品切れの店舗も出ているようです。私みたいに、MS-20をすでに持っていて、SQ-1を待望していた人と、SQ-1があるなら、MS-20 mini を動かしてみたいと思う人もいるということです。KORG さん、狙いが当たりましたね。

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