どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『帰ってきた江戸絵画 ニューオーリンズ ギッタ―・コレクション展@千葉市美術館』なのだ

2011年01月23日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

※このブログわ 2011年に違うサイトに載せたものを再編集したものなのだ

<幸福軒>でトンコツラーメンを食べたぼくらわ 1月23日まで千葉市美術館で開催していた<帰ってきた江戸絵画 ニューオーリンズ ギッタ―・コレクション展>を見たのだ


この展示わ アメリカ人の眼科医のギッタ―さん1人のコレクションなのだ

今回わ いっぱい良い作品があったので 全部紹介していると大変なことになっちゃうから 画像付きの作品を 少しご紹介するのだ

最初わ 伊藤若冲の描いた<白象図>なのだ


このゾウわ 掛け軸いっぱいパンパンに描かれていて ドスンドスンと歩いている音が聞こえてきそうなくらい大きいのだ 体から比べると ちょっと短足で お顔も可愛らしくて 愛嬌もあって この絵わ 好きなのだ


次わ 長澤芦雪が描いた<月に竹図>なのだ


この作品をずっと見ていると 風流な気分になるのだ


これわ 仙さんが描いた<欠伸布袋図>なのだ


この布袋様わ 袋にもたれて座っていて 大あくびしてリラックスしているのだ ぼくわ 布袋様のお腹のぽっこり加減が 立派過ぎてで見とれてしまったのだ


中原南天棒という人が描いた<托鉢僧行列図>なのだ


この托鉢僧の姿わ 玉子から足が生えて擬人化?したような感じで 行進していて 楽しそうなのだ


最後わ 円山応挙のだた1人の内弟子の源が描いた<松に虎図>なのだ


このトラわ 顔がネコのようだけど 毛の1本1本が丁寧で モコモコの質感が出ていて 凄かったのだ


この<ギッタ―・コレクション>わ 特に前半部分の展示が ぼくら好みでかなり良くて 2011年のベスト10入りの候補の展覧会だったのだ

千葉での展示わ 終わってしまったけど この後 静岡 福島 京都に巡回するので お近くの方わ ぜひ ご覧くださいなのだ




ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ


千葉市美術館 <帰ってきた江戸絵画 ニューオーリンズ ギッタ―・コレクション展> 終了しました

http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2010/1214/1214.html
 
作品リスト
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2010/1214/gitter_list.pdf

 


展示構成

1.若冲と奇想の画家

2.琳派の多彩

3.白隠の禅の書画

4.自然との親しみ

5.理想の山水

6.楽しげな人生

107点が展示しており、アメリカ人の眼科医のカート・ギッター博士のコレクションだそうです。


気になった作品

1.伊藤若冲 画/無染浄善 賛 達磨図


このダルマはユーモラスで、大きな目に、だんご鼻、濃い髭や、ちょっと突き出た頭は禿げていて、親しみを覚える。まるで、どこかにいるオヤジみたい?


4.伊藤若冲 画/無染浄善 賛 鯉図

餌を貰うかのように、口を大きく開いて泳ぐ鯉が描かれている。鯉の鱗の模様は、「筋目描き」を用いている。


5.伊藤若冲 月梅図

これは、余白をたっぷりとってある月梅図。月は周囲を隈取して白抜きで表され、梅の枝は月にかかるものと、下に向かっているものとに分かれ描かれている。


7.伊藤若冲 白象図


掛け軸いっぱいに、真正面を向いた白象が描かれいる。この白象は、短い足とまゆ毛のある象と顔が可愛く、ユーモラスでデフォルメしたかのようでした。白象の体は、何も塗ってなく、背景と輪郭線のみ濃墨を使用しているみたいです。


9.曾我蕭白 二老人図

2人の老人が対照的で面白い。一方は鍾馗様のような怖い表情をしているのに、何かを教えていて、もう一方は、好々爺のような、穏やかな表情(ちょっととぼけた?)で巻物を見ながら話を聞いている。


10.曾我蕭白 画/堯洲宗覚 賛 寒山拾得図

お互い背中合わせ座っている寒山拾得図で、このような構図は、初めて見た。


12.長澤芦雪 月に雲図

解説によると、『芦雪が得意とした輪郭線をとらずに白く塗り残す外隈(そとくま)の手法によって表す月を主題にした作品。』と書かれています。月に白い雲がかかっている情景が美しい。


14.長澤芦雪 月に竹図


ずっと眺めていると風流な気分になる。秋に見るとなお良さそう。


18.徴翁文徳 龍虎図

六曲一双の屏風。左隻の龍はまさに龍神で猛々しく、雷鳴を呼び、強風を巻き起こしているが、右隻の2匹のトラと竹林が描かれ、トラは、獰猛さを感じるけど、どこかユーモラスで可愛く思える。竹の描写も良かった。解説に書いてあったが、このトラは、朝鮮通信随行員の画に似ているそうです。

この屏風を描いた『徴翁文徳(ちょうおうぶんとく)』を初めて知った。


20.俵屋宗達 四睡図

解説には、『「四睡図」とは、豊千禅師と、寒山、拾得が虎とともに眠る姿を描いたもの。』と書かれていました。3人と1匹の寝姿が可愛く、特にトラの寝顔がいい。


21.俵屋宗達 鴨に菖蒲図


鴨はちょっと惚けた顔で面白く、下部に描かれた菖蒲の花が美しい。


25.酒井抱一 画/花山院愛徳 賛 朝陽に四季草花図


三幅対の掛軸。中央には、朝陽と賛が、右の上部は、春の桜、下部には夏の杜若と河骨と流水。左の上部は、秋の紅葉、下部には笹と水仙が描かれている。中央の朝陽は、やや中央に描かれているので、三幅対を合わせて見ると、朝陽を中心にXの構図となっている。


26.酒井抱一 秋冬草加図

桔梗、花を咲かせた葛、藤袴、水仙などの花々が描かれているが、1番上に描かれていた白膠木(ぬるで)紅葉の赤が1番美しい。


27.鈴木其一 蓬莱山図


海に浮かぶ蓬莱山が描かれている。蓬莱山の岩肌には、墨だけでなく、群青も使われている。ウィキペディアに載っていたが、海の上にあるので、蓬莱仙島(蓬莱山)は、『霊亀の背中の上に存在するとも言われている。』と書かれていたので、これも霊亀の上にある島のことなかのかなぁ?と思いました。


31.酒井鶯蒲 銀杏に月図

月夜に銀杏という題材は珍しいそうです。銀杏の葉は、中程に緑を「たらしこみ」で描かれ、緑と黄色の程よい色合いが面白い。


37.白隠慧鶴 布袋図

袋の上で座禅を組んでいる布袋様が、笑みを浮かべている。どこかユーモラスで、座禅を組んでいるのを楽しんでいるように見えてくる。


42.白隠慧鶴 一富士二鷹三なすび図

初夢で縁起のいいとされている「一富士二鷹三なすび」が描かれていてる。だが、鷹の姿は描かれず、2枚の羽根で表し、なすび(茄子)は、3つ描かれ、洒落がきいている。


46.円山応挙 達磨図

このダルマ図は、イケメン。渋くてダンディーだった。


48.仙義梵 欠伸布袋図


布袋様が後ろの袋に座ってもたれて、バンザイをしながら大あくびをしている様子が描かれ、こんなユーモラスな布袋様に会いたいかも?って思ってしまう。 


51.中原南天棒 托鉢僧行列図


托鉢僧の姿は、玉子から足が生えたような感じで服を着ている姿で描かれ、その行列をしている姿が見ていて楽しい。


57.源 松に虎図


作者の源は、応挙の数ある弟子の中でも、ただ1人の内弟子。トラの毛は精密で近くで見ると、1本1本立体感があり、解説には、『その師風継承を顕著に示す作例。』と書かれていました。


58.源 桜に鴉図

解説には、『斜めに横ぎる満開の桜樹の上、番(つがい)の鴉がとまっている構図。この2羽の鴉は、濃墨の上に群青をほどこしているので、光沢感ある。』と書かれています。


59.渡辺南岳 群鶴図

金地に3羽の鶴が精密描かれ、まるで動きだしそう。特に羽の描写がすごい。


82.谷文晁 秋景山水図

山水画って、そんなに好きじゃないのだが、この作品は惹かれた。金地に墨の濃淡のみで描かれていた。ずっと眺めていると、描かれていないと遠くの景色まで見えてくるような気がした。


97.歌川国貞 美人見立士農工商図


士農工商を美人画に見立てた双幅の掛軸。この発想が面白い。


100.祇園井特 文を読む芸者図

赤いビロードに金の桐鳳凰が表された豪華な帯が目に留まる。


今回見た、<ギッタ―・コレクション>1~4章までは、ドンピシャでモロに私の好みの作品ばかりで、嬉しかったです。確定ではないですが、2011年のベスト10候補の展覧会だったと思います。

これから、各地(静岡、福島、京都)に巡回するので、お近くの方はぜひ、ご覧ください。


巡回情報

静岡県立美術館 2月5日(土)~3月27日(日)

福島県立美術館 6月11日(土)~7月24日(日)

京都文化博物館 9月3日(土)~10月16日(日)


今回も素晴らしい作品を見ることが出来ました。

ありがとうございます。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。