どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『杉本博司 趣味と芸術―味占郷/今昔三部作@千葉市美術館』なのだ

2015年12月04日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

※今回のブログわ ネタバレ?を含んでいるので これから見に行く人わ 読まない方がいいかも?なのだ

<濃麺海月>でランチをしたぼくらわ お店から15分くらい歩いて 千葉市美術館に移動して 12月23日まで開催している<杉本博司 趣味と芸術―味占郷/今昔三部作>を見たのだ



今回の展示わ 11月11日から 写真撮影OKになったので その前に見に行った時の感想と 11月11日以降に見に行って撮った写真とを合わせて書くのだ

ぼくわ 7階の<趣味と芸術―味占郷>の展示がすごく良かったのだ

1番良かったのわ 杉本博司さん<月下紅白梅図>なのだ


暗くて ぼくを入れて うまく撮れなかったので えこうが撮ったのも載せるのだ


ぼくらわ 今年の2月にMOA美術館で見ていて この作品に また会いたくて 見に行ったのだ

今回わ 『立居振舞』がテーマで展示していて 解説にわ 「うちはそと」と書いてあって うちでも外でもない曖昧な空間を演出しているそうなのだ

杉本さんが撮った 光琳の<紅白梅図屏風>をプラチナ・パラディウム・プリントをして屏風に仕立てたもので 月夜に輝く 紅白梅なのだ

この屏風の近くにわ 須田悦弘さんの木彫彩色の<梅>も展示していて 屏風の前に 1輪の白梅と 花びらが 上の写真でわ 見えないけど もう1つわ 紅梅もあって ともに屏風から 散って落ちたかのようにぽつりと・・・儚い美しさがあるのだ

須田さんの<梅>の写真も載せるのだ


ぼくの写っていない写真も載せるのだ


木彫とわ 思えないほど 白梅がリアルなのだ


屏風の影で暗くなっているけど 紅梅なのだ


このコラボわ 素晴らしいので お時間をかけて体感してほしいのだ

しいて言えば 井草の匂いがする 畳の上で見たかったなぁ~ って思ったのだ

ちょっと離れた場所に展示していたけど この時の器の ルーシー・リー<マンガン釉線茶碗>も良かったのだ



こちらわ 1番最初に展示していた 杉本博司さん<華厳滝図>なのだ


<華厳滝図>の写真も載せるのだ


白黒の写真を掛軸に仕立てたものだけど 墨で描かれたかのような力強さがあるし 掛軸の中に封じ込められた おぼろげで美しい空気感(湿度?)がいいのだ

あと 床の間のように展示してので 敷かれた畳の香りが心地よいのだ


『表具道楽』がテーマで これだけ 床飾りと しつらえが2つあったのだ




下に載せた方がすごく気に入って 根来方形四足台の上にわ 杉本博司さん<海景五輪塔>がいいのだ



上の写真わ ちょっとピンぼけちゃっているけど 光学硝子の中にわ 「スペリオル湖イーグル川」の海景が封じ込められているのだ




見ていると 異界への扉へ続くアイテムみたいに思えたのだ


『東西東西』がテーマなのだ


根来経箱に入った 古代のガラス玉を 中から光を当てて?美しく展示していて まるで玉手箱のようだったのだ


ぼくの写ってない写真も載せるのだ



『つわものどもが夢のあと』がテーマで 松尾芭蕉の俳句の「夏草や 兵どもが 夢の跡」がもとになっているのだ


土の中から発掘されたと思われる兜から 須田悦弘さんの木彫彩色の<夏草>が伸びているのだ


ぼくの写ってない写真も載せるのだ(クリックすると拡大するのだ)


かけられている掛軸わ <装飾法華経>だから 兜(武士)が供養されているのでわ? って思ったのだ


『寛永さざえ』がテーマなのだ




土瓶棒に絡まる 須田悦弘さんの木彫彩色の<昼顔>が置かれていて 朽ちないが 生きた花のようで美しいのだ

ぼくも撮ってもらったのだ



『文人墨客』がテーマなのだ


平安時代の大経筒の前に置かれた 須田悦弘さん<朝顔>がいいのだ




ぼくも撮ってもらったのだ


あと かけられていた掛軸わ <利休消息>で 解説に書いてあったけど 『宗易の花押のある、千利休より古田織部に宛てた書状』だそうなのだ

あと 別の場所に展示していたけど その時に料理の際に使用した 右側にある大林宗剛の<ぐいのみ 志野風>も良かったのだ



展示室7の中央にわ 古銅の大升の上に活けた 須田悦弘さん<泰山木:花>があるのだ


ぼくの写っていない写真と <泰山木:花>のみのお写真を載せるのだ




この<泰山木:花>わ 2012年の<須田悦弘展>で見ているけど 前回とわ 違う風に展示しているのだ


最後の展示室8に入ってすぐにわ 村野藤六さん<ムラノ硝子平茶碗>を4点展示していて 器自体も美しいけど 照明で出来た後ろの影もキレイだったのだ


ぼくの写ってない写真も載せるのだ









1番最後にわ 「不用品高価買入」の看板があったのだ



杉本さんが手掛けた 床飾りと しつらえのセンスがすごくいいし 須田悦広さんの作品も大好きだから すごく気に入ったのだ

後日だけど 写真撮影もOKになって 見ても撮っても楽しい オススメの展覧会で 年間ベスト10入り決定なのだ
 
あと 7階の展示でわ お時間がかかるけど 1つ1つのしつらえごとに 解説文を読みに戻った方かいいと思うのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ

千葉市美術館 <杉本博司 趣味と芸術―味占郷/今昔三部作> 12月23日(祝・水)まで

http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2015/1028/1028.html

作品リスト
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2015/1028/1028_list.pdf




8階では、写真作品の<今昔三部作>を、7階では、杉本博司さんが、雑誌の婦人公論で連載していた『謎の割烹 味占郷』という架空の割烹にゲストを招き、そのゲストに合わせた「床飾り」と「しつらえ」や、料理などで、もてなす企画を、千葉市美術館合わせて展示してもの。


8階の展示

今昔三部作

<海景>、<劇場>、<ジオラマ>の3つのシリーズの写真、16点を展示しています。

<海景>のシリーズ





<劇場>のシリーズ


ピンボケして、写真を撮るのを失敗したのですが、他にも4点ありました。


<ジオラマ>のシリーズ


左側に展示していた写真の中央部には、雲から光が差し込んで、中から現れるかのように見え、神々しいです。


写真には納めなかったのですが、他にも1点ありました。


写真の見方は、良くわらからいのですが、各作品を見ていると、写真が窓のように思えてきて、写された世界に行けるような気がしました・・・。


7階の展示

趣味と芸術―味占郷

杉本さんは、古美術商の経験があるそうで、7階に展示していた大半の作品は、杉本さんが趣味として「蒐集」したもので、25の床飾りと、しつらえを展示しています。

1 三味線のつまびき


<騎獅文殊菩薩>の写真も載せます。


この時のゲストのお顔立ちが、鎌倉時代の文殊菩薩に似ているので、見立てての展示だそうです。猛々しい獅子の上に乗る文殊菩薩。獅子と違い、お顔はスマートな表情で魅力的。

あと、盆の上に置かれているのは、天平時代の<金銅鍍金舎利容器>。


3 秘事の茶事


<キリスト胸像>の写真です。


クリスマスに因んで、14世紀初期、木造の<キリスト胸像>を置く。年月を経て、朽ちた姿にキリストの受難を重ね合わせて見てしまう。


12.遠い記憶


焼夷弾花入れに、須田悦弘さん<屁糞蔓 掃溜菊>が活けられていて、終戦記念日に因んだ品々をしつらえたそうです。



蔓の影が、何ともいえず良い。


13.さやかな音色


中秋の名月にゲストをお招きしたので、月の写真の掛軸で、畳にフェイクの団子を展示。

月の掛軸の写真。


この月の写真は、明治35年(1902年)、パリの天文台で撮ったもので、100年以上前の月の姿で、たぶん、今も変わらないような気がしましたし、この月の写真の表装は、すごくカッコ良かったです。


16.西方からの遣い物


クリスマスの時期のしつらえなので、レンブラントの版画<羊飼いたちへの告知>を掛軸にしたもので、タイトルは「天使来迎図」となっていた。

レンブラントは、版画に和紙を使っていたから、掛軸に仕立てても、違和感なく、水墨画のような気がしてきます。

レンブラントの版画<羊飼いたちへの告知>の写真。


掛軸の下には、江戸時代の<織部燭台>があり、前面には十字の模様。


和風のクリスマスのしつらえ、面白くて、すごく良かった。


17.梅花の真


松竹梅を表しているそうです。

松は、須田悦弘さんの木彫彩色の<松>


竹は、<雨樋銅花入れ>


梅は、きっと一休宗純<梅花の偈>だと思うのですが・・・。


もしかしたら、竹の花入れの下にあった平安時代の木造漆箔の<返華>なのかも?と思いました・・・。



20.歌舞音曲



22.海賊の皿


田中親美の模本を手掛けた<平家納経 陀羅尼品 第二十六(模本)>を、床には杉本博司さん<海景五輪塔>が置かれていて、「バルト海リューゲン」が封じ込まれている。





25.本歌取り


この時も、中秋の名月なので、月の表装で、月を詠んだ<古今和歌集>をかけています。


畳には、黄緑色?の大きいガラス玉の<マンハッタン計画硝子玉>が置かれおり、この丸いガラス玉も満月に見立てているような気がしました。



8階の<今昔三部作>は、1メートル以上の大きな写真で、見応えがありましたし、7階の<趣味と芸術―味占郷>は、素晴らしく、ちょっとでも惹かれている方は、見に行く価値のあるオススメの展覧会だと思います。

梅の匂いがするかのような<月下紅白梅図>と 須田悦弘さんのコラボは必見ですし、私が載せた写真より、実際の展示はもっと素晴らしいです。



巡回情報

細見美術館 2016年4月16日(土)~6月19日(日)※予定 <杉本博司 趣味と芸術―味占郷>のみ展示だそうです。


この後わ 検見川に移動して<印度料理シタール>でディナーを食べたんだけど そのことわ また 今度書くのだ



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
行ってみたい謎の割烹 味占郷ですにゃ。 (チビクロ)
2015-12-09 20:47:25
こんばんわですにゃ。
どるち & えこう さん。

チビクロもいってきましたにゃ。
遠いからあきらめてたけど
ブログを読んだら
やっぱいかなきゃ!と思ったですにゃ。

いい展示でしたにゃ。
味占郷の本
欲しくなったですにゃ。
本屋さんでも買えますにゃ。
迷ってますにゃ。
返信する
コメントありがとうございます。 (どるち & えこう)
2015-12-09 21:55:17
こんばんわなのだ

チビクロさんも ご覧になったのですねなのだ

床飾り & しつらえ キレイだったり カッコ良かったり 素晴らしい展示ですよねなのだ(どるち)

美術館の展示なので無理ですけど、器に料理を盛られていたら、パーフェクトだったのでしょうね・・・。(えこう)
返信する
カッコイイとかすばらしいとかが形になりましたにゃ。 (チビクロ)
2015-12-09 22:14:28
展示の空間も
完璧にアートの一部みたい
でしたにゃ。

時間の流れる速さも
違うように感じたですにゃ。

器とお料理のハーモニーでしたにゃ。

味占郷のお献立
食べたいですにゃ。
どっかのお店コラボ
すればいいですにゃ。
返信する
コメントありがとうございます。 (どるち & えこう)
2015-12-09 23:51:08
たしかに 展示空間自体もいいし しつらえごとに 封じこれられた空間みたいに感じて 1つ1つの異なる異世界を感じる展覧会だったのだ

あと しいて言えば 月夜の下で見る紅白梅図だから しょうがないけど <月下紅白梅図>の照明がもっと明るければ ぼくを入れて上手くお写真撮れたのに って思ったのだ・・・(どるち)

お料理のコラボ、食べてみたいですね。器も一緒で。でも、どれくらいのお値段がかかるのでしょうね・・・。(えこう)
返信する
杉本博司さんのDVD (チビクロ)
2015-12-17 23:18:31
こんばんわですにゃ。
どるち & えこう さん。

美術館のショップで
再生されていたDVD
もっと見ていたかったのですにゃ。
ジオラマの作品について
ゆってましたにゃ。
チビクロ
ジオラマわ、ジオラマと知ってたけど
アメリカの博物館のものとわ、
知らなかったのですにゃ。

どるち & えこう さんわ、
この展覧会
二度見に行かれたのですよね。
行く価値ほんとありますにゃ。
なんか歴史に残る
美術展だと思えてきたですにゃ。

長い文章になっちゃって
失礼しましたですにゃ。
返信する
コメントありがとうございます。 (どるち & えこう)
2015-12-17 23:44:23
チビクロさん こんばんわなのだ

『美術館のショップで再生されていたDVD』 ぼくらわ きちんと見ないで 素通りしちゃったのだ 今考えたら チビクロさんと同じで きちんと見れば良かったと思ったのだ(どるち)

この頃は、展示替えもないのに、同じ展覧会を2度行くってあんまりなかったんですけど、写真撮影もOKになりましたし、あのしつらえをもう1度見たいと思って行きました。

チビクロさんの言うとおり、きっと、のちに語られる展覧会になるでしょうね。

さすがに、もう1度は行けませんが、また見たくなりました・・・。(えこう)
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