ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

軽減税率の議論

2015年12月12日 00時31分28秒 | 国際・政治

 所詮、理論的観点、学術的観点、比較的観点からの冷静な検討は葬り去られ、選挙目当ての策がまかり通るというところでしょうか。

 徳川家康は「及ばざるは過ぎたるに勝れり」と言った、という話をどこかで読みましたが、軽減税率はまさにこの言葉が妥当するところでしょう。消費税制を導入した以上は、軽減税率や非課税を行わないのが最善なのです。

 また、日本経済新聞の記事でも書かれていましたが、日本の税制は「一体何年前の話なのか」というほど遅れています。軽減税率をやるのであればインボイス方式は欠かせません。否、消費税をやるならインボイス方式なのです。

 先進国などと言われる国で、インボイス方式を採用できない「ガラケー」国家は日本だけです。要するに、日本の政府も国民も、消費税に関する能力はないのです。消費税制の納税義務者である事業者の大部分は、日本において大中小を問わずインボイス方式に対応するのが「面倒くさい」らしいということですが、要するに対応できないようです。これでどこが先進国なのかと言いたくなるのですが、所詮、水準はその程度です。

 どこまで無茶苦茶になるのか、想像するだけも楽しいことになりそうですね。世界中から「受け」を狙えるのではないでしょうか。


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