気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

 Under the Harrow by Flynn Berry

2017-09-17 13:13:16 | 読書感想

Winner of the Edgar Award for Best First Novel 2017


金曜日の午後、ロンドンに住むNora Lawrenceは田舎町に住む姉Rachelの家に電車で向かう。姉との会話を楽しみにしながら姉の家に着いた彼女は、異常な事態に呆然とする。家に入った彼女は、階段のトップから吊り下げられた姉の愛犬、血まみれで横たわっている何か所も刺し傷のある姉の死体と遭遇する。

事態に呆然としたまま彼女は刑事からの事情聴取を受ける。しかし、彼女は警察の捜査をあまり信用していなかった。15年前、17歳だったRachel はパーティーからの帰り道、男に襲われ重傷を負う。しかし、警察は彼女の言い分を信用せず、彼女が売春目的で男に近づき、男に乱暴に扱われたと考え、事件の捜査を行わなかった。Rachel は襲撃した男が放任されていることに怒りを覚え、自ら犯人探しに乗り出す。パーティー会場に残り、姉を一人で帰宅させたことに自責の念に駆られたNoraの協力を得ながら。事件から10年間、二人は新聞に女性を狙ったレイプや暴行事件の記事を見つけると裁判の傍聴などをして姉を襲撃した男の仕業かどうかチェックし、犯人を捜し続けていた。しかし、5年前Winshawのこの家に引越してきた時、Rachelは事件の事は忘れることにしたとNoraに告げていた。

彼女は この事実を刑事に話すが、警察の捜査は当てにせず、自ら犯人を探し出す決心をする。彼女は姉の行動、考えについては他の誰よりも自分が周知していることに自信を持っていた。だが、刑事から殺された犬は警護用に訓練されており、彼女は自分の身に危険を感じていたのではないかと言われ、さらに最近、姉が女性をレイプした罪で服役している男に会いに行ったという事実を告げられ、彼女は、姉が彼女に秘密にしていたことがあると知りショックを受ける。彼女は、姉がまだ彼女を襲った男の捜査をしていることを知り、最近の女性暴行事件の記事を捜し、逮捕された犯人の15年前の事件と今回の事件のアリバイの有無を調べる、さらに姉の交友関係のリストを作り、それぞれ各人のアリバイを調べ始める。


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刑事が事情聴取するために彼女を警察署に車で連れて行くとき、刑事が自分を襲うために人里離れた場所へ向かっているのではと疑い、襲ってきた場合に備えて密かに武器として使うためにペンを手に隠し持つなど、彼女の常人には無い思考、行動、不気味?さの魅力に惹きつけられてしまった。その性格から物語の展開が読めず、逆にそれがワクワクさせる。そしてその期待通り思いがけない展開になり面白く読めた。ただ、最後のインパクトがもう一つかな。

また、他の人の感想にある読む側を混乱させるという現在と回想の混在は、徐々にその手法に慣れあまり気にならなかった。

E-book(Kindle版)★★★☆ 220ページ 2016年6月出版 637円(2017年9月購入)



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