気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Her Last Day by T R Ragan

2019-01-22 18:16:36 | 読書感想

カリフォルニア州 Sacramento

Jessie Cole 34歳 私立探偵。 10年前に妹のSophieが失踪する。その一年後、彼女のように行方不明になった愛する人を探そうとしている人を助けてあげたいと思い、彼女は探偵になる。今、彼女はストーカー被害を訴えている女性の依頼を受け、ストーカー男を尾行していた件でトラブルになっていた。そんな時、彼女はBen Morrisonという事件記者から会いたいという電話を受ける。Benは10年前、自動車事故に遭いそれ以前の記憶がなかった。しかし、断片的な過去の記憶が時々蘇り、彼はその記憶が何を意味するのかわからず精神的肉体的な苦痛を受けていた。テレビでSophieの失踪事件に関するコールドケースの番組を見ていた彼はSophiの写真を見たとき彼女に会ったことがあると確信する。いつ何処であったのか思い出せないままに、彼は今もSophieを捜し続けている姉のJessieに会いたいと連絡する。

BenがSophiに会ったことがあると話していることに興味を持ち、Jessieは彼と会うことに同意する。ネットで彼の身元を調べた彼女は、彼の自動車事故と妹の失踪が同じ日だということに興味を抱く。彼女と会ったBenはこの失踪事件を記事にしたいと彼女に話し、Sophieの行方の捜索に協力を申し出る。彼女は自分たち姉妹が記事に取り上げられることが、Sophieの娘、14歳になったOliviaに与える影響について心配するが、彼女自身、母親に何が起きたのか知りたいと主張したので彼の提案を受け入れる。

数日後、BenはSophiが失踪した当日に彼女に会ったという女性を見つけたといい、Jessieに一緒に来るよう求める。飲み屋で女給をしているその女性にはJessie は今までも何回も会っていたが彼女は知らないの一点張りだった。Benは彼女の溜まっている家賃を払ってあげるかわりにSophieについて話すことに同意させていた。

女給の話によると、失踪したその夜、Sophiは店にやって来て、複数の男たちとダンスをした後店を出る。Sophieの後を二人の男がつけて行くのを目撃した女給は様子を見に外に出る。そこでは二人の男が彼女をめぐって喧嘩していた。そんな中、Sophieは持っていたボトルを割って一人の男の胸を刺す。思わぬ展開にパニックになった女給は助けを求めて店に戻り、再び格闘現場に戻ると3人とも消えていた。しかも、その場には血痕も見当たらずそのような出来事が起きた痕跡が残されていなかった。彼女は警察に通報しても彼らが事件を信じないと思い沈黙することにしたと話す。Jessie は妹がそのような暴力的な行為を行ったことにショックを受ける。しかし、今まで得られなかった手がかりを得たことに彼女を見つける希望を持つ。

そんな時、娘が行方不明になっているので探して欲しいという依頼が彼女に来る。その調査が今世間で話題のHeartless Killerと言われているシリアルキラーに彼女を導いていくことになるとは知らずに彼女はその依頼を受ける。

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誘拐ものにはつきものの緊張感が続いていて面白かった。犯人や捕らえられた人たちのキャラが良くできていた。血を見ると気絶してしまうという何とも殺人事件の探偵には似合わないJessieのキャラクターの設定も面白かった。また、Olivia、将来彼女と同じように探偵になりたいと言って、彼女の調査に興味津々、そんな彼女が探偵の片りんを見せる??ところが微笑ましい。拉致した男の狂気、彼の暴力に耐えながら、そこから脱出しようとする拉致された人たちのそれぞれの葛藤、連帯感も読みごたえがあった。


E-book(Kindle版)★★★★ 310ページ 2017年10月出版 KindleUnlimited(読み放題)



Too Far Gone by Allison Brennan

2019-01-17 18:05:21 | 読書感想

7月 アメリカテキサス州San Antonio

メキシコマフィアのマネーロンダリングを引き受けていたJesseの育ての親のCarson Spadeは、FBIとの司法取引でマフィアのマネー情報と交換にFBIに保護されていた。しかし、最近、義理の息子Jesse が実の父親であるSeanに親近感を抱き、自分から徐々に離れて行くことを懸念したCarsonは、Jesseが再び自分のことを敬愛してくれることを期待して彼とSeanとの仲を裂くようにある計画を実行する。

Seanの妻でFBI捜査官のLucy Kincaidは人質解放のための人質交渉人の研修を受けた直後、銃を持った男が客を人質にとって食堂を占拠しているとの連絡を受け交渉人の補佐として現場に向かう。男は精神錯乱を起こしていてFBIのベテラン交渉人Leo Proctorの説得も実らず、意味不明の言葉を発し続け対話にも応じないことからSWATのリーダは突入を決断し男が銃を彼らに向けた瞬間、彼を射殺する。

Lucyは事件の背景と男の動機を捜査する警察とFBIの合同捜査チームに加わる。彼がしきりにPaul Greyの名前を引き合いに出していたことから彼女はPaulについて捜査することを主張する。彼は事件前日から行方不明になっていた。

射殺された男はCharles McMahon、アルツハイマーの研究をしている博士だった。妻や子供を愛し、善良温厚な性格だった彼は数ヶ月前から人が変わったように怒りっぽくなリ、過去の出来事を思い出せない、記憶に障害を持つようになっていた。彼は彼の豹変に耐えきれなくなった妻から離婚され、そのあとすぐ会社を解雇される。Lucyは彼の豹変はどうして起きたのかに興味を持つ。彼の自宅に向かったLucyは書斎にPaul Greyの死体を発見する。しかし、Lucyは死体の周りにい血痕が少ないことから彼は他の場所で殺されてここに放置されたと推測する。記憶に障害があるCharlesは自らPaulを殺したことを忘れているのか?それとも誰かが彼に罪をなすりつけるために彼の自宅に死体を放置したのか?Lucyは彼が殺してないほうにかける。

捜査を進める彼女はCharlesの研究助手をしていた女性が失踪していることを知る。さらに、人質現場で彼が正体不明の男と何事か話しているのが目撃されていた。男はCharlesが客たちを人質を取る前に店を立ち去っていた。

Lucyは単なる精神異常者の犯行とはいえない、事件の背後に深い闇を感じ始める。

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Seanのファンが読者に多いせいか、彼とLucyのダブルキャストのようになって、章ごとに主役が入れ替わり、Lucyの活躍を期待してる身としてははぐらかされたようでまどろっこしい。プロットも最初から結果が見え見えで先へ読もうとするワクワク感があまり感じられなかった。僕がSeanに違和感を覚えるのは、Jesseの母親Madisonに対する怒り。13年間、息子を育ててくれた彼女に対する感謝、優しさがもっとあって良いと思うのだけど?

E-book(Kindle版)★★ 473ページ 2018年10月出版 994円(2018年12月購入)