ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

地域医療崩壊の阻止に向けて(福島・社民党党首の病院視察)

2008年04月09日 | 飯田下伊那地域の産科問題

社民党の福島瑞穂党首、阿部知子政策審議会長ら同党関係者8人が6日~7日にかけて、長野県(飯田、上田市)を訪問し、深刻な医師不足に悩む産科や小児科などの医療現場の実情を視察しました。

飯田市では、4月6日に地域医療をテーマにした市民集会(約二百人参加)が開催され、4月7日に飯田市立病院の医療現場(助産師外来、産科病棟、NICUなど)を視察しました。病院の講堂で、当地域の医療機関や行政などが一体となって取り組んでいる産科医療の地域連携システム(セミオープンシステム)の現状や今後の問題点などについて、パワーポイントでプレゼンテーションをする機会も与えられました。今のところは、現場の踏ん張りによってギリギリで何とかもちこたえているものの、地方自治体や個々の医療機関だけの努力で実施できることにも大きな限界があり、『国政レベルで、地域医療崩壊の阻止に向けて、強力に働きかけていただくように!』と訴えました。

****** 南信州新聞、2008年4月7日

社民党の福島みずほ党首らが飯田市へ

 社民党の福島みずほ党首や阿部知子政審会長らが7日、同党プロジェクトの一環として、飯田市八幡町の飯田市立病院を視察した。福島党首は産婦人科や小児科医療の現状を見聞きし、「国政のレベルで、予算配分など自治体病院をどう応援するか具体的に質問していく」と語った。

(中略)

 視察後は産婦人科科長の山崎輝行医師が、同病院の産科医療について詳しく説明。将来的に見て、地域の開業医と連携する「セミオープンシステム」の維持・継続が困難であること、産科医の増員が不可欠であることを強調した。一方で、助産師が正常妊娠の健診を行う助産師外来では、新しい健診スタイルを模索しているとした。

 福島党首は「医療機関だけで頑張るのは無理で、行政と医療機関が共に包括的に地域医療をどうしていくかという話し合いと努力が、飯田発で行われていることに感銘を受けた。地域医療を応援する仕組みとして紹介するとともに、政治がどう応援できるかやっていきたい」と語った。

(南信州新聞、2008年4月7日)