****** 福島民報、2006年7月8日
大野病院医療過誤
証拠調べ意見書を提出 公判前手続きで弁護団
大熊町の県立大野病院の産婦人科医が業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた医療過誤事件の公判前整理手続きで、弁護団は七日、福島地検の証拠調べ請求に対する意見書などを福島地裁と福島地検に送った。
意見書には各証拠に対する同意、不同意の意思を示した。福島地検が出した起訴状と証明予定事実記載書への求釈明書、証拠開示の請求書も合わせて提出した。
福島地裁、福島地検、弁護団の三者の協議は二十一日に福島地裁で開かれる。一回では争点整理が終わらない見込みで、八月十一日にも協議の予定。初公判は九月ごろとみられる。
起訴されたのは産婦人科医加藤克彦被告(三八)。起訴状によると、加藤被告は平成十六年十二月十七日、○○町の女性の帝王切開手術を執刀した際、癒着した胎盤をはがし、大量出血により死亡させた。女性が異状死だったのに、二十四時間以内に警察署に届けなかった。
「朝から夜まで長時間公判に」 弁護団
弁護団によると、加藤被告の公判は異例の長時間の裁判となりそうだ。
通常の公判は一回あたり、長くても四、五時間程度。だが今回は裁判員制度をねらった公判前整理手続きを適用したこともあり、開廷時間が七、八時間となることが予想される。審理の迅速化を狙った試みといえる。
主任弁護人の平岩敬一弁護士は「朝から夜までの公判となる。月一回程度のペースで開くことになりそうだ」と話している。
(福島民報、2006年7月8日)
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