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旅の友・ポップス編 (100) 『サラギーナのルンバ』

2017-05-16 12:08:59 | 旅の友・ポップス編

『サラギーナのルンバ』 サウンド・トラック
”Saraghina, la rumba! ” Sound-track 【YOUTUBEより】


この曲はフェデリコ・フェリーニ監督による『8½』の挿入歌で、『旅の友』シリーズの100曲目の選曲としてはかなり
マイナーなものとなりました。殆どの方はご存知ないと思われますが敢えてこれを選ぶことにします。
映画の中ほど、まだ幼さの残る神学校時代の主人公が悪友たちに誘われてサラギーナを遊び半分でからかう
シークェンスや妄想の中のハーレムにおいても使われていました。

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主人公のグイド(フェデリコ・フェリーニ監督自身)の少年時代の忘れられない思い出としてこのシークェンスが
強烈なノスタルジーを込めて描かれています。
第二次大戦直後、トーチカで暮らしていた身寄りのない貧しい娼婦のサラギーナは、まだ分別のわきまえもない
少年グイドが初めて接する大人の女性だったのでしょう。
映画でのサラギーナはメタボリックで鬼のような形相をしていますが、きっと厚化粧をしたグラマーな女性で
少年グイドにとってあこがれ的な存在であったのかもしれません。
でなければ映画の後半に何度も繰り返して顔を出すはずがありませんから。
サラギーナの姿は監督自身の照れ隠しであのような姿に誇張されたものだとも思えます。 (違うかも…)


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旅の友・ポップス編も100曲になりました。
まだまだ旅の道連れにしたい楽曲がありますので
もう少し続けたいと思っています。