港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『ボンボンシート』 フルヴィオ・サラマンカ楽団

2017-01-31 21:49:55 | アルゼンチンタンゴ

”Bomboncito” Fulvio Salamanca



この曲は1958年にホルヘ・セリオッティが作曲、ルイス・カルーソが作詞したタンゴ・歌謡です。
ボンボンというのはキャンデー(飴)のことで、タイトルの『ボンボンシート』はキャンデーの好きな女の子のことを指しています。
アルゼンチン・タンゴといえば、場末の人間模様を見つめて失恋、刃傷や死を取り上げ、暗くて悲劇性の強いイメージですが
この時期には『アディオス・コラソン』など意外と明るい歌曲が流行し、タンゴの新しい魅力を作り出す傾向にありました。
この『ボンボンシート』の歌詞も「君は笑い声とともに僕のところへやってきて僕に希望を与えてくれた」と始まって、
「ボンボンシート、僕の心の君よ」で結ぶ全編甘い言葉で埋め尽くされたラヴ・ソングです。

Llegaste a mí con tu risa cantarina,
tu amor me hizo fuerte y me dio fe.
Todas las noches oscuras de mi vida
brillaron a la luz de tu querer.
Porque me atas en tu límpida mirada,
mis ansias de andar quedan en ti.
Porque endulzas con tus besos mi jornada,
mi bomboncito sólo te sé decir.

↓はフルヴィオ・サラマンカ楽団の『ボンボンシート』 YOUTUBEより

唄っているのはアルマンド・ゲリコです。
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『ノチェーロ・ソイ(夜遊び人)』 オズヴァルド・プグリエーセ楽団

2017-01-30 22:30:00 | アルゼンチンタンゴ

”Nochero Soy” Osvaldo Pugliese



この曲は1956年オズヴァルド・プグリエーセ楽団のヴァイオリニストであるオスカル・エレーロが作曲、プグリエーゼ楽団の初演
による比較的新しいタンゴです。
タイトルにある”Nochero”(ノチェーロ)とは、 スペイン語で 「夜遊び好きの粋な人」のことで、日本では『夜遊び人』という邦題に
なっています。
演奏しているプグリエーセは、フィルポやペドロ・マフィアなどの楽団のピアニストとして活躍、一時エルヴィノ・ヴァルダロと
共同でオルケスタを編成したものの二年で解散し、再びフィルポ、ミゲル・カロ、ペドロ・ラウレンスなどの楽団を転々として、
1938年にようやくい独立を果たしました。楽団の特徴であるつぶやくようなリズムの中で深い哀歓を醸し出すことで、この
『ノチェーロ・ソイ』も非常に枯れた名演です。

↓はオズヴァルド・プグリエーセ楽団の『夜遊び人』 YOUTUBEより

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『インスピラシオン』 フランシスコ・カナロ楽団

2017-01-29 15:36:22 | アルゼンチンタンゴ

”Inspiracion” Francisco Canaro



この曲はアウグスト・ベルト楽団で名ヴァイオリニストとして名高かったペレグリーノ・パウロスが1920年に作曲した名曲です。
アウグスト・ベルト楽団の初演で世に出たのですが、当初は全く人気がありませんでした。また、ルイス・ルビステインによって
歌詞が付いたもののそれでも認められず、ルビステインはもう一度歌詞を書き直したとも言われています。
歌詞の内容は、失われた青春をテーマにしていますが今日でも唄われることはありません。
ところが1930年代の末ころから、ミゲル・カロやアニバル・トロイロらが取り上げることによってその格調の高さが再認識されて
タンゴを語る上でなくてはならない名曲として見事に復活しています。
タイトルの『インスピラシオン』は英語のインスピレーションと同意語で日本では『霊感』という邦題で通っています。

↓はフランシスコ・カナロ楽団の『インスピラシオン』 YOUTUBEより

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『フエベス(木曜日)』 オルケスタ・ティピカ・ヴィクトル

2017-01-28 17:23:41 | アルゼンチンタンゴ

”Jueves” Orquesta Típica Victor 



この曲はラファエル・ロッシとウデリーノ・トランソが1916年に地方演奏をしていた時に即興で作られた古典曲です。この曲を
初演した日が木曜日であったことからタイトルも『フエベス(木曜日)』と命名されています。
タンゴ・ファンとしてはラファエル・ロッシの古典的楽団でお馴染みなのですが残念ながらYOUTUBEで見当たりませんので
オルケスタ・ティピカ・ヴィクトルで取り上げることにします。
このオルケスタ・ティピカ・ヴィクトルは1920年代半ばから1930年末頃までに、ヴィクトル・レコードが傘下のプレイヤーを
動員して編成したレコーディング専用の楽団で、特定のマエストロはいないものの伝統的なスタイルで名演を残しています。
シリアコ・オルティス、ヴィセンテ・グレッセなど七名で発足し、楽団のメンバーは常に一定していないにもかかわらず、
タンゴの歴史を語る上で欠かせぬ存在となっています。

↓はオルケスタ・ティピカ・ヴィクトルの『フエベス』 YOUTUBEより

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『カリジョン・デ・ラ・メルセ (メルセ寺院の鐘)』 アルフレッド・デ・アンジェリス楽団

2017-01-27 17:59:35 | アルゼンチンタンゴ

”Carrillon de la Merced”  Alfredo de Ángelis



この曲は1932年にエンリケ・サントス・ディセポロが作曲し、ディセポロとアルフレド・レ・ペラが共同で作詞したもので、これを
ディセポロの妻タニアがサンティアゴで唄ってヒットした歌曲です。
タイトルにあるラ・メルセ寺院はチリの首都サンティアゴに実在する寺院で、ディセポロ一行が旅行でサンティアゴに出かけた時
そこの鐘の音に魅せられて作曲したといわれています。
歌詞の内容は、どこか物悲しい鐘の音と不治の病をかかえて放浪する我が身を重ね合わせて、古い打ち明け話を鐘の音に
委ねるというもので、素朴に美しい旋律によってわが国でもオールド・ファンから愛されたタンゴです。

Yo no sé por qué extraña razón te encontré,
Carrillón de Santiago que está en la Merced,
con tu voz inmutable, la voz de mi andar,
de viajero incurable que quiere olvidar.
Milagro peregrino
que un llanto combinó.
Tu canto, como yo, se cansa de vivir
y rueda sin saber dónde morir.

↓はアルフレッド・デ・アンジェリス楽団の『メルセ寺院の鐘』 YOUTUBEより

唄っているのはカルロス・ダンテです。

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