MASTER PIECE

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ハリーとトント

2020年08月08日 19時19分44秒 | 映画


1974年のアメリカ映画。 
1974年っていったらアメリカンニューシネマの時代。
若者が主役の、やれ「古い価値観なんてクソくらえ!!」だの
「30歳以上は信じるな!!」だの過激で暴力的な描写が多い新しい価値観の映画が多く作られた時代に
のんびりほのぼのした老人と猫のロードムービーって・・・観てみた感想ですが。

深いです・・・深すぎてラストは号泣てしまいました。(笑)

72歳になるハリーは猫のトントとニューヨークのアパートで暮らしていましたが。
アパート取り壊しにより退去することになる。 最初は長男の家に引き取られるも居心地が悪くなり・・・

簡単に言うと老人と猫が旅に出る話(笑)

この映画で特異なのは若者が旅に出る理由(人間的に成長する自分探しの旅)とは違い。
自分の人生で関わってきた人達との関係の再確認である事。(それもまた自分探しの旅だと言えます)

息子家族との関係、孫との関係、長女との関係、次男との関係、親友との関係、昔の恋人との関係。
旅で出会った家出少女との関係、インディアンとの関係。

そして一番は相棒の猫(トント)との関係。

ラストはやっぱりそうなっちゃうんだね・・・予感はしてたけど・・・
しかし予想以上に暗くならないハリーさんの海岸のシーンで号泣!! あぁこれが最高のラストなんですね。

滅茶苦茶いい映画でした。