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藤岡信勝氏より緊急拡散のお願い~「ヘイトスピーチ規制法案」5月10日にも参議院通過の危機

2016年05月07日 | 政治

★ 藤岡信勝氏より「緊急に拡散をお願い」~そのまま転載します!!

藤岡 信勝

【拡散希望】4月8日に自公両党が参議院に提出した「ヘイトスピーチ規制法案」(正式名称=本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案)について、
「新しい歴史教科書をつくる会」は、週明けに緊急声明を出すことになった。もちろん、法案に絶対反対の立場の表明である。

 法案は、不当に日本人を差別し、「法のもとの平等」を侵害する憲法違反の法律である。また、人種差別撤廃条約の定義にも合致しない。とんでもない悪法である。

 ところが、政権党は5月10日にも参議院を通過させると言っているようで、事態は風雲急を告げている。

 憲法学が専門の小山常実同会理事が、法案を詳しく検討した。その成果を借りて、改めて何が問題なのかを書いてみたい。長文になるが、おつきあいいただければありがたい。

■民主党案の5つの問題点

 まず、今回の自公案は、昨年民主党が提出した法案(正式名称=人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する法律案)の修正案である。そこで、民主党案の検討から始めなければならないが、これについてはすでに、『正論』の昨年10月号に八木秀次氏が「『人権擁護』『男女共同』以上だ! 『ヘイト』規制法案の危険な正体」で批判している。

 ここで、八木氏は5つの問題点を指摘した。

 第1の問題は、「人種等を理由とする差別」とは何なのか、定義がなされておらず、従って関係者が差別と感じれば差別となるという、恐ろしいことになっている点だ。以下に第1条を引用しておく。
 <第1条 この法律は、人種等を理由とする差別の撤廃(あらゆる分野において人種等を理由とする差別をなくし、人種等を異にする者が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現することをいう。以下この条において同じ。)が重要な課題であることに鑑み、日本国憲法及びあらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約の理念に基づき、人種等を理由とする差別の禁止等の基本原則を定めるとともに、人種等を理由とする差別の防止に関し国及び地方公共団体の責務、基本的施策その他の基本となる事項を定めることにより、人種等を理由とする差別の撤廃のための施策を総合的かつ一体的に推進することを目的とする。>

 第2の問題は、法案第19条で差別防止の施策を立てるに際して「関係者」の意見を反映させるとしたことである。「関係者」が恣意的に差別と感じれば、それを禁じる施策に発言権が生じるというのである。19条は次のように規定されている。
 <第19条 国及び地方公共団体は、人種等を理由とする差別の防止に関する施策の策定及び実施に当たっては、人種等を理由とする差別において権利利益を侵害され又はその有する人種等の属性が不当な差別的言動の理由とされた者その他の関係者の意見を当該施策に反映させるために必要な措置を講ずるものとする。

 第3の問題は、内閣府に「人種等差別防止政策審議会」を置くとしていることだ。この審議会は、男女共同参画会議と同じく「省庁を横串で刺す極めて強い権限を持つものである」が、この審議会にヘイトスピーチを受ける外国人や彼らを支援する学者や弁護士などが入れば外国人が「人種等を理由とする差別の撤廃」政策を決定していくことになる危険性がある。

 第4の問題は、地方公共団体が過激化していく危険性である。地方公共団体の責務が多数定められている。第6条、10条から13条、15条から17条といった条文では、「国及び地方公共団体は……」と記して、地方公共団体がしなければならないことを規定している。
 こうしたことから、朝鮮学校への適正な政策や、ごく当たり前の歴史教育、公民教育まで「ヘイトスピーチ」として禁止される可能性がある。保守派の団体による公共施設の利用も制限されることになるだろう。

 第5の問題は、民間団体への支援が規定されていることだ。次の条文を見よ。
 <第17条 国及び地方公共団体は、人種等を理由とする差別の防止に関する自主的な活動を行う民間の団体等が果たしている役割の重要性に留意し、これらの民間の団体等の活動を支援するために必要な措置を講ずるものとする。>
 これはヘイトスピーチを受ける立場の外国人や彼らを支援する団体への財政支援の根拠規定だ。外国勢力に税金が流れる仕組みである。

 5点の問題点をもう一度要約すると、次のようになる。

 ①定義がなく、「差別と感じれば差別となる」こと。

 ②「差別と感じた」関係者が施策に発言権を持つこと。

 ③内閣府の審議会に外国人が入り、施策の決定者になること。

 ④地方自治体の施策の過激化を促進すること。

 ⑤民間団体への支援が規定されていること。


■自公案でも残る3つの問題点

 今回の自公案では、民主党案に比べてどのような「改善」が見られるだろうか。結論から言えば、自公案で消えたのは、上記の5点のうち、③と⑤だけである。残りの3点は、自公案でも厳然と残っているのである。特に最大の問題である定義不在の問題が全く解消されていない。

 ①の定義不在の問題点について自公案を見ると、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」(第2条)とは何なのか、よく分からない。「不当な差別的言動」が定義されておらす、そもそも「本邦外出身者」からしてよく分からない。在日韓国・朝鮮人を中心にしているらしいことだけは分かるが、それ以外にどこまで広がるのか。このような定義不在によって、民主党案と同じく、恣意的解釈を許す法案だと言えよう。

 ②差別と感じた「関係者」の意見を反映させるという仕組みもなくなっていない。自公案の第5条は不気味な規定である。
 <(相談体制の整備)第五条 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談に的確に応ずるとともに、これに関する紛争の防止又は解決を図ることができるよう、必要な体制を整備するものとする。
 2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談に的確に応ずるとともに、これに関する紛争の防止又は解決を図ることができるよう、必要な体制を整備するよう努めるものとする。>

 「本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談」とあるわけだから、必然的に、在日韓国・朝鮮人等の意見が強く反映され、彼らが差別と言えば差別だということになっていくだろう。
 しかも、 第6条では、次のように教育のことまで規定している。

 <(教育の充実等)第六条 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うものとする。
 2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うよう努めるものとする。

 5条、6条を併せ読めば、ごく当たり前の歴史教育、公民教育まで「ヘイトスピーチ」として禁止される事態が発生するだろう。6条の2項に注目すれば、先ずは在日韓国・朝鮮人の多く住む地域でそうなっていくのではないか。「つくる会」などの教科書改善運動は息の根を止められる。

 ④の地方自治体の先取り的暴走の危険も、全くなくなっていない。第4条で(国及び地方公共団体の責務)が規定され、第5条で(相談体制の整備)が、第6条で(教育の充実等)が、第7条で(啓発活動等)が定められているが、全て1項では「国は……」と規定し、それを受けて2項では「地方公共団体は……」と規定されている。当然に、民主党案の場合と同じく、地方公共団体の暴走が始まるであろう。大阪の暴走が、国より先に始まっていることに注目すべきである。

■民主党案以上に悪質な日本人差別の自公案
 自公案の問題点は、上記3点につきるものではない。
 自公案は、基本理念について、次のようにいう。

 <(基本理念)第3条  国民は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消の必要性に対する理解を深めるとともに、本邦外出身者に対する不当な差別的言動のない社会の実現に寄与するよう努めなければならない。>

 この法律案は、日本国籍を持った日本国民だけに義務が課されており、在日韓国・朝鮮人その他の外国人には、義務が全く課されていないのである。だから、彼らは、日本人に対するヘイトスピーチを好きなだけできるのである。

 この、日本人に対する人種差別的な規定に比べれば、民主党案の方が理念論のレベルでははるかにましである。自公案の第3条に対応する民主党案の第3条を掲げよう。

 <第3条 何人も、次に掲げる行為その他人種等を理由とする不当な差別的行為により、他人の権利利益を侵害してはならない。
 一 特定の者に対し、その者の人種等を理由とする不当な差別的取扱いをすること。
 二 特定の者について、その者の人種等を理由とする侮辱、嫌がらせその他の不当な差別的言動をすること。
 2 何人も、人種等の共通の属性を有する不特定の者について、それらの者に著しく不安若しくは迷惑を覚えさせる目的又はそれらの者に対する当該属性を理由とする不当な差別的取扱いをすることを助長し若しくは誘発する目的で、公然と、当該属性を理由とする不当な差別的言動をしてはならない。>

 自公案は民主党案よりも日本人差別の度合いが強く、民主党案よりも愚劣な内容である。総体として両案を比較すれば、自公案は甘く見て同レベルの有害法案であり、さらに厳しく考えれば、徹底した日本人差別思想の理念を述べたものである以上、民主党案より劣悪で最悪の有害法案であると言えよう。

■在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチは人種差別撤廃条約の対象外

 政界におけるヘイトスピーチ規制法案論議には、重大な盲点がある。自公案にせよ、民主党案にせよ、ヘイトスピーチ規制法案が出てきたのは、人種差別撤廃条約を日本が批准し加入しているからだと言われる。しかし、人種差別撤廃条約第1条第2項は次のように規定している。

 <2 この条約は、締約国が市民と市民でない者との間に設ける区別、排除、制限又は優先については、適用しない。
(This Convention shall not apply to distinctions, exclusions, restrictions or preferences made by a State Party to this Convention between citizens and non-citizens.)>

 外務省は「市民と市民でない者」と訳しているが、「citizens」の第一義は国民であるから、「国民と国民でない者」と訳すべきものである。従って、日本国籍を持った日本国民と、日本国籍のない外国人である在日韓国・朝鮮人の関係に、この条約は適用されない。それはそうだろう。どこの世の中に、国民と同等な権利や便宜を外国人に与えることを政府に義務づけている国があるか。あるはずがない。両者の間に、「区別、排除、制限又は優先」があるのは当然なのだ。
 だから、この条約は同一の国民のなかでのマイノリティの差別について述べているのであって、例えば、同じアメリカ国民のなかで、アフリカ系アメリカ人やヒスパニック系アメリカ人が差別をされてはいけない、と言っているのである。この条約と在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチは、何の関係もない。日本で問題となってきた在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチ問題は、人種差別撤廃条約の対象外の問題なのである。

■教科書改善運動も水泡に帰す危険な法案

 今年の5月は、日本歴史上一番の危機が襲っていると言えるかもしれない。
奇妙なことに、これほどの悪法なのに、保守系から批判の声が全く上がっていない。不気味な沈黙が支配している。
保守系の諸団体や有識者は、一堂に集められ、政権側と密約でもかわしたのか。そうとでも考えなければ理解出来ない状況が続いている。


 例えば、民主党案について、いち早く批判を加えていた八木氏は、どうして反対の声をあげないのか。
これを放っておいたら、教科書改善運動も何もかも水泡に帰すだろう。
 一つのことに取り組んでいるうちに、実に重大なことが次々と起こる。


安倍政権は、在日利権にからめとられたのか、昨年の日韓合意に引き続く、トンデモ法案を通過させようとしている。危険水域を越えている。

参議院の次は衆議院。会期はあとわずか。是非とも廃案に追い込みたい。

この記事を読まれた方は、身近な、あるいは身近でなくても、国会議員に法案に反対だと伝えていただきたい。



★ 拡散をお願い申し上げます!!





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所謂在日の一般外国人化 (katachi)
2016-05-07 21:19:39
半島の在日に於ける状態が、一般のの外国人の様な扱いをしていない事に問題が、有る。
過去の歴史をリセットして在日を一般外国人扱いにすることだ。
何故ヘイトスピーチから切り込むんだ?
所謂在日をおかしくして来たのは、アメリカのGHQと自民党である。
自民党は、その責任を負う必要がある。
日本国民は、所謂在日が、一般外人と同等で無い事に奇異に感じている。
歴史の経緯がどうであれ戦後になれば統治内容も異なったが、やはり民意としては、在日と同化できない溝が出来ている。
それを強引に自民が、薦めるなら選挙で痛い目に会うだろう。
それほど自民が思いあがるほど信頼されていない。
むしろ安倍政権を疑心暗鬼で見つめている。
公明は、在日色の強い偽宗教だから、ヘイトスピーチ取り締まり推進派である。
安倍が、アメリカの傀儡で有る以上公明とつるんでこの法案を可決させたいのであろうが、トランプ大統領の出現によってこの法案見直しは、可能になるのではないか。トランプに大統領になってもらいたい。
安倍の言う日本を取り返す事も直ぐに実現可能だ。
アメリカも自国が第一なら日本も自国が第一で有ろう。
何時までも在日に関わる言われは無い。
早い所切り離しをしろ。
半島の統一も可能性が出て来たし、何時までも在日を日本に留め置く日本政府の動きは、反韓(感)を買うだけだ。
日本人は、白人で有れ黒人で有れアジア人で有れヘイトスピーチをしたことが無い。
ヘイトされているのは、所謂在日である。
それにも原因がある。
それを正さずして一方的に在日を被害者扱いするのは、日本人を愚弄するものである。
何事も原因結果がある。
それを検証したうえで日本人は、特定の在日にヘイトを浴びせる妥当性を感じているのである。
外国人全てにヘイトは、していないことも明白。
何が原因か政府にも解っているだろう。
何時までも弊害となる在日を日本に置くな!
半島に追い消す事が政府の仕事だ。
乱心の総理 (onecat01)
2016-05-07 21:27:05
ベッラさん。

 外国労働者の大量受け入れ計画推進、公金私的流用の都知事への支援、そしてこのヘイトスピーチ法案提出。

 美しい日本を取り戻すと言って再登板し、国民の支持を集めた彼なのに、「美しい日本の破壊」ばかりしている乱心の総理。

 私はベッラさんの、切なる訴えを共有いたします。

「私は安倍さんを是是非非・・・いいえ是是非非どころではない愚かな総理、もう降ろすべき時と思うのですが。
安倍さんに本当のことを言えないようになっている自民党には期待できません。」

 そっくり同じ気持ちです。
安倍外交なんて持ち上げていた「保守」 (Katachiさまへ)
2016-05-07 23:30:29
安倍はロシアで経済協力を約束したようです。
こうして次々と外国訪問の度におカネを湯水のようにばら撒く、日本国民の税金です。
舛添都知事もそうです。
これが「外交」でしょうか。
外には優しく日本国民には冷淡、説明もしない。
こんなのアテにとてもできません。
安倍さんの次は「麻生」という声もあるようです。
麻生さんは日韓トンネルに大賛成ですし。

自民党は数だけでとても日本の政権を担う実力など
ない、その中でも頭の弱い安倍などが神輿として担ぎ上げられ、経済界の傀儡政権となりはて、「ヘイトスピーチ」法案では自民党の議員が一斉に黙り込み、
それどころか擁護するアホまでいます。

旧「次世代の党」が壊滅させられた、それは目障りだからでしょう。いろんなことで思い当たります。
これからますます言論の自由などなくなります。
自民党内はすでに全体主義で自由な討論も意見も
できなくなっているのでしょう。
真正保守を壊滅し続けようとする「三位一体」とは (onecat01さまへ)
2016-05-07 23:39:54
私はこのごろブログに「三位一体」という言葉をよく書いています。安倍・舛添・特亜です。
もう「ホシュ」もあのチャンネル○○○のなめきったものは我慢の限界を超えています。
それでも保守のチャンネルは少ないので利用せざるを得ない現実もあります。
「三位一体」のなめきって増長した態度に、これはイッキに
降ろすしかないとまで思います。
やりたい放題ではありませんか。
そこにきて野党の多くもとんでもない連中、
国民が動くべきといってもマスコミが牛耳られ、とても
私たちの力では限度もあります。
なぎなたを持った絵でも貼るしかないのです・・・。

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