バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

ブレードの長さなど

2024年04月12日 | リード

 ネットでリードの情報を探していると、へぇ、こんなリードもあるのか、というものに出会う。先日見つけたのは、ブレード25.5㎜のリード

 『バンドジャーナル』に掲載された故田中先生の記述によれば、「一般的なブレードの長さは25.5~28㎜」とかかれているので、ブレード25.5㎜のリードが特殊というわけでもないだろう。

 ということで、先般作ったFox2シェイパー(ラボーロ材)で作ったリードをブレード25.5㎜にカットして再調整してみた。

 

 これが案外とよい。27㎜で私の削り方と先端の厚さの好みで作ると、Fox2シェイパーだとピッチが低めにきて、EやCisがフラット気味になってしまうのだが、まず、これが解消される。吹奏感はやや軽めになるが、息が入りすぎてコントロールがやや難しい(チューブ長の関係か)。低音は多少高めにくる。まぁ、このあたりは今後の調整でなんとかなるかも。3本のうち1本はまぁまぁの出来になったので、来週の介護施設での慰問演奏のときに使う予定でいる。


 ブレードの長さといえば、国内の専門店のホームページで紹介されているリードはだいたいブレード26.5~28㎜で、27㎜と28㎜のものが多く、やや28㎜が優勢か、という感じ。28㎜のリードが多いのは、28㎜だと材料が硬過ぎなければ削り込まなくてもリードを振動させやすいからだと思う。

 ケーン(同じ形)が同じ硬度(と密度)、厚さの場合、ブレードの長い方が振動しやすい。同じ長さと厚さであれば、硬度(と密度)が低い(柔らかい)方が振動しやすい。同じ長さ、硬度(と密度)であれば、薄い方が振動しやすい。この長さ、厚さ、硬度(と密度)の組み合わせで、好みの吹き心地(吹奏感や音色)が決まってくる(これに材料やチューブの長さ、シェイパーの型、ガウジングの厚さなどが加わるので、もっと複雑になる)。

 もちろん、リードだけでなく、ボーカル、楽器、奏者の体格や体力、吹き方などで吹奏感や音色も変わるので、必ずしもそうなるわけではないが、私の場合、一応上記の想定にしたがって人様のリードを作り分けるようにしている。

 例えば、太くて柔らかい音色が好みで、かつ体力のある方には、ブレード長め(28㎜)・材料柔らかめ・厚め(先端0.4㎜)という組み合わせのリード、明るめで軽い吹奏感が好みの方には、ブレード短め(26㎜)・材料硬め・薄め(先端0.2㎜)のリード、ほどよく普通のリードが好みという方には、ブレード普通(27㎜)・材料普通・厚さ普通(先端0.3㎜)という組み合わのリードとなる。まだ依頼がないので作ったことはないが、体力があってバリバリ吹きたいという方なら、ブレード長め(28㎜)・材料普通~硬め・厚め(先端0.3㎜~)という組み合わせが想定される。

 なおかつ、おそらくはそれぞれのタイプにあったシェイパーがあるのだと思う。また、先端の厚さは、吹奏感や発音、音色の好みに結構大きく関わってくる箇所だと考えている。

 私の現在のリードは、ブレード長27㎜、チューブ長28㎜だが、作り始めた当初は、ブレード長26㎜、チューブ長29㎜だった。参考にしたリードは故田中雅仁先生のリード。ただ、そのリードはおそらく試作されたもので実際に使われたものかどうかは不明。

 現在ブレード長を27㎜にしているのは、ピュヒナー初号機のDの音程のためで、最近は、D音孔にチューブを入れることで問題がないため、またもとの26㎜に戻してみようか、と考え始めた。

 そこで、度試しにFox2シェイパー、ドナティ材(硬度0.16)、ブレード26㎜(場合によっては25.5㎜)、チューブ長29㎜、先端0.15㎜、ブレード削り出し(カラー部分)1.0㎜のリードを作ってみることにした。

想定しているリードは、ピッチが低めにこない、EとCisがぶら下がらない、軽めだが息が抜け過ぎない、軽いが明るすぎず柔らかめの音色。うーん、なんて都合のよい。
 

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