外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

5年間の重み

2010-02-19 18:04:19 | 大学野球
社会人、それも私ぐらいの年齢のサラリーマンともなると、5年間という時間は短く感じるものです。
良くも悪くも、毎日の生活にさほど大きな変化を与えずに、時間があっという間に過ぎ去っていきます。
5年前に、ある程度、現在の生活が想像できました。

しかし、高校から大学に進む年齢の若者たちにとって、5年間という時間は、比べものにならない重みがあります。

5年前の2005年の野球雑誌を眺めていたところ、10年間甲子園から遠ざかって苦しむ、当時の早実が紹介されていました。

折しもライバル慶應義塾高校が45年ぶりにセンバツに出場して、見事にベスト・エイトに進出した年です。

かたや早実は、南大沢に王貞治球場が竣工して一年が経つも未だ結果が出ない状況だったので、当然のように、「慶応に遅れをとって、早実はどうした」「監督は、今のままで良いのか」という厳しい声が野球部OBからもあがっていました。
和泉監督が最も苦しかった時期だと思います。

その雑誌の中で、当時の早実は次のように紹介されています。
「今年のチームは、好打者・日野悠三を打の柱とし、高屋敷仁・斎藤佑樹が投の二本柱。守備では、二年生ながら後藤貴司が内野の要で、まとまりの良いチームを目指している」
実は、雑誌の原文では「斎藤祐樹」と名前が誤記されたままになっていまして、そんなところからも、彼がまだ普通の存在であった頃の記事であることを感じます。

添付した写真は、その投の二本柱・高屋敷くんと斎藤くんです。
写真の中で仲良くポーズをとる二人は、5年後の自分の姿を想像できなかったことでしょう。

これまで二人は同じアマチュア投手として、一学年の違いがあるものの、ずっと一緒でした。

しかし、今や高屋敷くんは、学生生活を終えて、テレビディレクターとしての第一歩を踏み出そうとするところ。
かたや斎藤くんは、大学野球の最終学年、そしてドラフトイヤーに臨もうとしています。

いよいよ別の道を歩き始める、これからの5年間。
無限の可能性があります。

就職、大学院進学、恋愛、結婚、海外挑戦…
次に彼らが過ごす5年間に、どんなイベントが待っているのでしょうか。

「若いときの苦労は買ってでもしろ」と言われます。
どんな分野に進むにしても、彼らのキャリア形成のために本当に重要な5年間となることは間違いありません。

二人が充実した5年間を送り、逞しく各々の人生を切り拓いていってくれることを期待いたしましょう。

Comments (2)
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