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国語のおさらい:ありがちな間違え

2024-03-21 06:29:29 | 日記
微妙な違い

 毎週木曜日は国語をおさらいする日。
3月も中盤を過ぎ3回目の木曜だと言うのに、いまだに長野は雪模様。
それで今週取り上げるのは「雪」のついたこの単語、「雪冤」のおさらいです。
 滅多にお目に掛かりませんが、先日読んだ小説に出てきました。
「せつえん」と読んでみましたが、自信はありません。
そこで辞書をめくると<雪冤(せつえん):無実を明らかにすること>と
あったのでとりあえず読みは正解。

 <雪はすすぐの意で、無実の罪であることを明らかにすることを表す。雪辱。>
(コトバンク より)
 こちらの解説によれば「雪辱」と同じ意味。
ならば使用頻度の高い雪辱だけあればことは足りるのでは、そう思って再び
辞書をひくと<雪辱:以前辱めを受けた相手に対して、何らかの方法で
見返すこと>(引用はいずれも 新明解国語辞典 より)とありました。
 どうも雪冤と雪辱では微妙な違いがありそうな。言ってみれば、前者は
名誉を挽回し、後者は汚名を返上する、と理解しましたがさて。

晴らすと果たす

 雪冤に関するおさらいはサラッと済ませて次なる課題へ。
雪辱に似た言葉に屈辱がありますが、これとの違いは?
 <屈辱は恥ずかしい思いをすること。
雪辱は屈辱を受けた相手に勝ち名誉を取り戻すこと>(例文買取センター より)
説明されれば「確かにその通り」と納得しますが、うっかりすると間違いそう。
 更に気を付けなければいけないのはそれぞれの慣用句。
「雪辱を晴らす」とつい言ってしまいそうになるけれど、これは大きな間違い。
正しくは「雪辱を果たす」
 この迷いには理由がありました。
<屈辱を晴らすとの混用と思われる。
雪辱は辱を雪ぐ(すすぐ)の意味で、前に受けた恥をそそぐ(取り除く)こと。「
雪辱を晴らす」では「雪」が「晴らす」と意味が重なり重言になってしまう。>

 同じ様な誤用で相当広まっているのが「汚名を晴らす」
<こちらは「屈辱を晴らす」「恨みを晴らす」と混用している。
正しくは「汚名をすすぐ」
また「汚名挽回」も使われるがこちらは「名誉挽回」と混同している。>(NHK より)
 あれこれ出て来たので脳みそが混乱しています。
整理すると正しい言い回しは、「雪辱は果たす」もので「屈辱は晴らす」もの。
汚名は晴らすものでも無いし挽回する者でも無し。
正しい言い回しは「汚名返上」、ついでに言うなら名誉は挽回するものなので
「名誉挽回」
 ここまで書いて、ふと気になり前段の最終行を思わず読み返してしまいました。
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