おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。
小雨の降る18℃の会津野です。
先日のエントリーで、まちづくりのための観光もコミュニケーション能力が必要らしいと、大澤健教授の講座のことを書きました。前回は、地域づくりの技術の中心についてでした。
着地型観光は「地域づくり」と共に「集客」し、収益をあげなくては続きません。今日は、そのための「集客の技術」を記してみます。
大澤教授は、着地型観光商品を農産物の産直に例えられ、①力ある農家は直接顧客と取引をする、②地域でまとまって道の駅などの「産直販売場所」で販売する、③産直市場の集合体を隣接地域で作り商品数を増やして販売力を高める、④他の販売ノウハウがある流通分野に農産物をのせる と、提案されています。
それぞれを旅行商品で説明しますと、
①直接顧客に旅行商品を売り込むことです。ネットを使い、SEOなどを施して顧客開拓することもこれと同じです。なかなか難しいのが実際だと思います。
②地域で着地型の旅行会社を起こし、そこで複数の商品を①のような直接販売と、他の旅行会社へ卸すことです。いま全国ではこの動きが起きています。
③複数の地域をまとめ、例えば地方というような単位で旅行業務を行うこと。これだと商品数が多くなることと、受け入れそれぞれのキャパは小さくても、同じような旅行商品をまとめて大きな団体に売ることができます。
④宿泊業など、すでに顧客を持つ事業者に、旅行商品と宿泊などのセット商品として販売してもらうようなことです。
地域がサービス商品として提供するものは、販売してブラッシュアップしていくことで質を高め地域そのものを良くし、良くなったものをさらに売るというような循環を起こさなくてはなりません。
着地型観光が目指すものは、「観光の振興」が第1の目的ではなく、「地域づくり」を目的として、「観光」を手段として利用します。そして、「観光」も良くなるようにしていく。
「地域づくり」と「集客」は、表裏一体のもので、どちらが欠けてもうまくいきません。
なかなか、難しいことですが、大澤教授がおっしゃるには、私のような宿屋という観光事業者は、その核になるそうです。
ちょっと重荷かも知れないものの、楽しそうでやりがいのあるプロジェクトのような気もします。
まちづくりで力を入れる部分は何だろうか? 農村地域だから農業を元気にすることなのだろうか? それとも、中世からの豊かな歴史・文化を商品化して、新たな歴史を積み重ねて行くことなのか? 天が与えてくれた自然を大切にしながら商品化し、その保存を図っていくことなのだろうか?
どれも大事そうですが、すべてを追いかけなくてはならないとも思います。イメージを組み立てながら、考え続ける日々が続きそうです。
今日もすてきな一日を過ごしましょう。
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