会津の旅人宿 地域との交流・旅人との交流が盛んな【会津野】宿主ブログ

地域の話題、旅人のホットな話題、季節のおいしい食べ物の話題など、会津へ旅する人々への話題中心の宿主ブログです。

温泉宿での芝居

2014年11月30日 | 旅行

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

今日は温泉宿での芝居について書いてみます。

少し前に栃木県の塩原温泉に泊まったときのことです。温泉に入りお食事をいただいた後、「人情芝居」の公演がありました。興味本位で会場の大広間に行くと、8割方が年配の女性の観覧者で、残りわずかな席に座ることができました。

劇団の方々が演じる芝居は、禁断の恋の末、女性が身ごもったものの、男性側の都合で離れ離れになります。未婚の母として地域で暮らしていくことを恐れた女性が他の男性を婿にとり暮らし始めたところへ、結ばれなかった男性が現れひと悶着するお話。最後には、生まれた子供が我が子でないことを知った婿が、離縁状を渡しさっと身を引き、本来の親子での暮らしをさせるところが「人情」という演出でした。

これがドラマでしたら、悲しい結末で終わることもありなのでしょうが、ここは温泉宿。観覧しているおばぁちゃま方は、温泉に入ってゆっくりと羽をのばしに来ている場所です。やはり話の演出としてはハッピーエンドでなければなりません。最後にほっとするところでおおきな拍手を受け、その後は座長がおまけ付きのおみやげを売り、観客たちのニコニコしながら引き上げていきました。

最近のお笑いやバラエティーでは、ヒトをけちょんけちょんにけなして笑いを取る場面をよく見ます。しかし、これと同じことをもし温泉宿でやったら、それを見たお客様はあまり良い気持ちでお帰りになるとは思えません。たぶんリピートをしなくなるでしょう。温泉宿は「からだ」も「こころ」も「気持ち」もほっこりとして帰っていただかなければなりません。

思いがけないところで宿の原点を考えさせられました。

劇団のみなさん、ありがとう!

今日も楽しい1日を過ごしましょう。

※コメントはFacebook,twitterにて承ります。


栃木県北部は「そばどころ」

2014年11月29日 | 旅行

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

昨日、栃木県の矢板で「おそば」をいただいてきました。道の駅「やいた」のおそば屋さんです。

以前から友人に、「ここのそばは絶品だ!」と聞いていたので、昼間にここを通る数少ないチャンスとして寄ってみました。

素直に「ウマい!」が、その感想です。

店内のポスターには、お蕎麦屋さんをめぐるスタンプラリーのポスターがあり、30店舗ほどの名が記され、栃木県北部は大きなそば処であることを再認識しました。

まわりの田畑は、収穫期を過ぎたせいか閑散としており、野生の猿がひなたぼっこをしている姿を数多く見かけ、さらに「最終処分場反対!」の旗も、数多く見かけました。栃木県内で出た放射性物質の処分場についての議論が行われていることは報道で知っておりますが、もっともっと「そば」を積極的に作って、現在の放射線量をしっかりと測り、処分場により発生する放射線被害を数値でわかるようにして、補償にせよ遮蔽対策にせよ、十分に検討できる資料を用意し、今後はその両方の事業運営で地域を更に豊かにしていく選択肢もあるのではないかと感じました。

そばどころ「会津」でも、この季節は一年で一番「そば」がウマい時期です。まもなく出てくる「新酒」とともに楽しむ季節がもうそこまでやってきてますヨ。

今日も楽しい1日を過ごしましょう。

※コメントはFacebookにて承ります。


災害時の宿屋の役割(覚え書き)

2014年11月28日 | 旅行

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川です。

昨日、本日と遠出をしてきました。移動中に聴いたニュースでは、長野県北部地震の避難が長期化するため、仮設住宅建設までの期間、旅館・ホテルに避難していただくことを報じていました。阿蘇山の噴火では、避難ということにはなっていないようですが、居住区に被害がでるような大きな噴火とならないことを願うばかりです。広島の土砂災害では、避難所が最後のひとつになり2世帯5名を残すのみになったと報じていました。

3年前の東日本大震災から、こういう避難を伴う災害が多発しています。今日は、東日本大震災のとき宿屋として行動したことを覚え書きとして記し、万が一同様の大災害が起きたときに、宿屋さんが災害時の社会的役割を担う参考になればと思い、当時のことを記してみます。

平成23年3月11日、会津は震度5強の揺れが襲ったものの、建物の損壊や地面の地割れなどはあまり目立たず、避難生活をする人々が発生するとは思えませんでした。

翌日の12日から、ときどき電話回線がつながるようになると、避難の問い合わせが入るようになり、避難先として会津が捉えられていることを感じるようになりました。

13日には最初の避難者が宿に入りました。この時点では自主避難と呼ばれた人々がおいでになりました。

14日・15日は続々と避難者が到着し、元の居住地は原発から少々離れた相馬、郡山あたりの方が多い状況でした。市中では生鮮食料品が品薄になり、食事の提供は手に入る材料でできる簡素な内容に切り替えました。

このあたりから、受け入れキャパを超えるようになり手に負えなくなってきたので、公的な避難所開設情報に気を配り、電話問い合わせの際に、適切な案内ができるように努めました。また、役場にも現状を連絡し、情報の共有に努めました。我が町も町民は避難をしなければならない状況の方は大変少なく、町民向け避難所は開設されていたものの、町外者の避難受け入れについての想定がなかったため、役場も対応に困惑していました。また、役場には、東京電力と書かれたダンボールに支援物資(食料)の入った箱が置かれており、配るあてのない支援物資を役場職員が機転を効かせ、「避難者用に」と持たせてくれました。役場の方が、保健所に町外避難者が宿に逗留していることを知らせたらしく、保健所から「スクリーニング検査」の連絡がありました。この検査を受けていない避難者を、検査を受けるように誘導することを依頼されました。

我が町には宿泊施設の組合組織が存在せず、役所と宿屋の連絡体制がないため、結局はこちら側から連絡をしつつ、さまざまな情報を聞き出すしかありませんでした。旅館組合が存在するところは、組合に属している旅館・ホテルには、逐次必要な情報が入ったようです。

のちに、避難が長期化してことから、避難者を旅館・ホテルに移動させる「二次避難所」の開設が決まりました。これは、ネットで福島県の観光交流課のページに情報が出されました。日頃からこのページを見ていたから知り得たものの、偶然に知ったも同然でした。今回の長野県北部地震では、報道各社が「二次避難」として11月26日付で報じているものの、まだ現時点では白馬村が二次避難所の意向調査をしている段階のようです。

福島県では、知事が専決事項として二次避難所の開設を決定し、すぐに実行に移されました。

我々宿屋は、県の観光交流課を窓口として、受け入れキャパを連絡し、地町村災害対策本部へ伝達され、避難者へ二次避難を誘導する仕組みでした。

二次避難は、食事提供なし、あるいは、3食付きのどちらかで受け入れる体制となり、避難者にとって食事提供なしの二次避難所は、一時避難所とあまり変わるところがないので避難所として選ばない様子を感じました。私のところは、3食付きで受け入れたました。

福島県の場合、避難者1人あたり食事なしで3000円、3食付きで5000円の公負担となり、月に2回実績を県に報告する仕組みでした。

この体制は、4月8日に初めての二次避難者が入り、8月20日まで続きました。

この間、宿泊施設としての提供、食事提供の他で必要なことは次の3点でした。

1.市町村災害対策本部との連絡調整(私のところは楢葉町災害対策本部との連絡調整でした)

2.行政職員が訪問する際の相談コーナーの設置および日程の避難者への連絡

3.医療チーム訪問の際に診察室設置およびそのサポート

3については、滋賀県の医療チーム(医師、看護師、薬剤師、保健所職員のチーム)が主に週1回程度の頻度で訪問してくださいました。宿としては、ベットと目隠しを用意し診察できるコーナーを設置し、医療チーム派遣の調整をする地元の保健所職員と連絡をとることでした。

これがおおまかな宿屋して災害時に実施したことです。

そして、二次避難所としての必要性を終えたのち、町内の宿泊事業者で集まり連絡組織を組み、連絡体制の確保をいたしました。

いつ何時、どこで同じような災害が発生するかわかりません。宿屋を運営している方にとってこの事例が少しでも参考になれば幸いです。更に詳しい当時の状況を知りたい方は、HP掲載のメールアドレスにご連絡ください。

※コメントはFacebookにて承ります。


個性的で素晴らしいスーパーマーケット

2014年11月27日 | 旅行

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

本日は、とても買い物が楽しくなるスーパーマーケットをご紹介します。

その名はエスマート橋田店。新潟県五泉市にあるスーパーマーケットです。(地図

我が宿と同じような田園地帯に立地しており、失礼かとは思いますが誰が考えても集客に有利な立地とは言えないところにあります。

このお店は、とにかく店員の方々が明るく、接客がなんだか面白いのです。

そして、商品の説明をするpopがとても個性的。商品の説明をするためには、その製品の性質や特徴(スペック)を説明しがちになるのですが、このお店ではスペックの説明はほとんど見かけません。

例えば、

  ワインのpopには、「このワインを俳優に例えるとすれば福山雅治です」とあったり、

  サバ缶のpopには「危険です!このサバ缶を食べたら他のサバ缶が食べられなくなります」などと表示してあります。

これを読んだら、つい買い物カゴにワインやサバ缶が入ってしまいますネ。

店長さんとお話をさせていただきましたところ、大手スーパーマーケットの社員として経験を積んだ後、実家である五泉市に戻り、大手では絶対にマーケティング対象とはならない実家の立地でどのように商売するか、相当悩んだそうです。様々なセミナーなどでいろいろな事例を調べた後に、都市部から買い物にわざわざ訪れていただく店舗作りを考え、それを実践したそうです。

お店のコンセプトは「楽しいお買い物」。

先日2回目の訪問をし、一消費者として楽しいお買い物をさせていただき、ついつい散財をしてしまいました。コンセプトどおり、「楽しいお買い物」ができるお店ですので、旅の楽しみにぜひお寄りいただいて、楽しい時間をみなさんにもお過ごしいただきたいと思います。

お店は、新潟市から車で30分から40分程度の立地。近くには村松の城下町もあります。この城下町にも個性的なお店がありますので、セットでお楽しみになると良いかもしれません。

今日も楽しい1日を過ごしましょう。

※コメントはFacebookにて承ります。


なぜ自家焙煎コーヒーなの?

2014年11月26日 | 旅行

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

本日は、自家焙煎コーヒーを始めたいきさつのお話をします。

1年半ほど前の昨年夏、非電化冷蔵庫というものに興味を持ち、那須の非電化工房さんを訪れました。

自然の持つ力を応用する様々な仕組みを勉強させていただき、満足して帰ってきました。

その非電化工房さんの商品に焙煎機というものがあります。構造はザル状で下から火で炙って焙煎するようになっています。焙煎機を振っても、中のコーヒー豆がこぼれないような工夫がしてある逸品です。

正直言うと、この商品を見た際、なぜこれが非電化と関係あるのかわかりませんでした。

お話を伺いながらこの焙煎機で焙煎したコーヒーをいただくと、とてもおいしいコーヒーで、真の意味は「コーヒーを飲むならば、新鮮なコーヒーの方がからだにやさしいこと」→「体にやさしいことは環境にもやさしいこと」でつながっていました。

詳しく説明しますと、コーヒーは栽培され収穫した後、乾燥された生豆として出荷されます。この生豆をコーヒー業者が焙煎し、市場に出荷されます。コーヒー豆は焙煎したときに酸素と結合され、酸化が始まります。次に抽出されると、さらなる酸化が起きます。

ヒトの体は、酸化した食品を飲むことはあまり良いことではありません。つまり、酸化がなるべく進んでいないコーヒーを飲む方が体に良いのです。(こちらに良い記事がありましたので貼っておきます)

昔からのコーヒーのヘビードリンカーである私は、この事実を知り、コーヒー専門店でフタ付きのザルと生豆を手に入れ、早速実践。

すると、(この時の豆はとても安い豆だったのですが)今まで飲んでいたコーヒーより格段においしく、いくら飲んでも胃もたれや体調の変化がありません。この事実はとても嬉しい事実でした。

「煎りたて」、「淹れたて」、この2つを実践するには、焙煎後すぐのコーヒーを1杯1杯飲む時に淹れる、これが「なぜ自家焙煎なのか?」の理由です。

本日は「ハチドリ」(原産国:ブラジル)をご用意しております。

「水曜はパンでしょう」にてご来店の皆様にサービスいたしますので、どうぞお楽しみに。

今日も1日、楽しく過ごしましょう!

※コメントはFacebookにて承ります。