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【会津野】年少人口考

2018年06月08日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主 ならびに 古書 会津野 店長の長谷川洋一です。

先日、「里山資本主義」の著者でおられる藻谷浩介さんが、ラジオで山形県寒河江市のことを話しておられました。

「山形県は、東日本の中で子どもが多い地域で、その中でも寒河江市の子どもは多い。」とのこと。

「子育てがしやすい地域であると言える。」と論理づけていました。

どのくらいの数字が多いのかな? と思い、ネットで寒河江市の年少人口割合(人口にしめる0歳〜14歳までの割合)を調べると、13.0%(平成28年)でした。

ならば、福島県はどうなの? と調べたのが冒頭の図です。

こちらは、福島県発表の平成30年5月推測データから必要部分を抜き出したものです。

データを見ると、最大の14.3%である大玉村を筆頭に、寒河江市より年少人口が多い市町村が9つ並びます。

どんなところが子育てしやすいのでしょうか。

この9つの市町村は、どこも経済圏としては中心ではなく、周縁市町村です。

ただ、経済圏の中心まで1時間以上かかるようなところではなく、20〜30分程度でアクセス出来ます。

放送では、寒河江市も山形市まで20〜30分程度で到達できると伝えていました。

我が会津美里町を考えると、やはり会津若松市中心部まで20〜30分で到達できる位置です。しかし、10.8%という数字。

福島県全体の平均値が11.8%なので、やはり何か問題がありそうです。

いったいなんであろうか?

藻谷氏は、寒河江にはクールジャパンでもっとも必要な「うまいもの」と「公平」があるともいう。

「うまいもの」は、さくらんぼなどの果物を指し、「公平」は、誰でもが使える鉄道などのインフラを大事にしてきたことを指す。

これらは暮らしやすさにも繋がることだろう。

先日、知り合いが「高田の街は東西に抜けにくい」と言っていた。来春、町役場が高田の街の西側に出来上がるが、大半の住民は高田の街の東側に居住している。抜けにくい街の西側に役所が存在すれば、それは「暮らしにくいこと」につながる。

対策は簡単。「抜けやすい道」を整備すれば良いのだけれど、そういうことを細やかに考えないと良い街にはならないと、考えさせられます。

国道16号線沿線の街(八王子市や川越市、柏市など)も、その内側の東京都心部に頼らなくても、地域で完結できる生活圏の整備を目指し、住民が増えている。

子育てしている親の立場からすると、交通インフラがあまりにも貧弱なため、自分で運転できない「こども」の足のために、親が相当な労力を払っていることを相当強く感じる。

これは、ある意味、不公平だし、そんな状況では子育てがしやすいとは言えない。

高齢ドライバーの免許返納は、生活の質を下げることに直結するから、なかなか進まない。

案外、交通インフラがカギのような気がしてきた。

只見線に、「会津美里町民号」という定期列車を、税金を使って走らすことなんて出来ないだろうか。

学校に間に合う時刻に走っている列車が1本しかないって、何? そんなんじゃ、学校通えないよ! と思うのは、都市部出身だからこそ思うことなのかな?

人口変動は、人々にとっての「暮らしやすさ」を如実に現すものだから、まちづくりの指標としてしっかり考なくちゃいけませんね。

今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。

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