会津の旅人宿 地域との交流・旅人との交流が盛んな【会津野】宿主ブログ

地域の話題、旅人のホットな話題、季節のおいしい食べ物の話題など、会津へ旅する人々への話題中心の宿主ブログです。

(会津野)自家用有償旅客運送事業

2018年06月30日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主 ならびに 古書 会津野 店長の長谷川洋一です。

6月15日から民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行され、新法のもと開業する民泊が会津地域にも出てきました。

かつては、不特定多数に提供するものは「事業」、特定の人に提供するものは「事業ではない」という大きな前提がありました。

だから、不特定多数に提供するのは「旅館業」、お友達を泊めるのは「住宅」で良いとされてきました。

この新法は、シェアリングエコノミーという名前を使い、従来の大きな前提を転換するものです。

事業として法の規制を受けると、過疎化や人口減などにより事業が成り立たなくなり、地域においては、業種そのものが消滅してしまうということが社会で起きはじめています。

これが旅館業における民泊の推進に背中を押したのでしょうが、運送業界でも同じ動きが起きています。

今朝の福島民報に、「金山町タクシー運行」という記事があります。

これを読むと、自家用有償旅客運送を行うとあります。

自家用有償旅客運送とは、白ナンバーの自家用車でタクシー営業をすることで、かつては「白タク営業」として禁止されていたものが、平成18年に一部が規制緩和されています。

規制緩和されたもののうちのひとつに、過疎化の進んだ市町村が国土交通省の認定を受ければ白タク営業ができるものがあります。

その認定を受けた福島県内の市町村は以下のとおり。

報道された金山町の場合、報道では観光客も運ぶとしていますが、「市町村住民」、「住民の親族」、「市町村に日常の用務を有する者」を範囲としているから、「観光」が日常であると拡大解釈したものなのかなと想像しています。

ただこの仕組みは、「自家用」でなく緑ナンバーの「事業用」のタクシーやバスであれば、この規制緩和に関係なく市町村が業務委託することも出来る。金山町もいままでは、緑ナンバーで同一のサービスをしていた。

ただ、問題として、「土日の運行」がされないことがあった。この点も記事では、言及しています。

これは役所が休みだからなのか、民間の事業者に配慮してなのかはわかりませんが、同じことは会津美里町でも起きています。

近頃になって、会津美里町では、土日の運行について検討しているという情報が耳に入ってきますが、これは委託先が土日でも働くことを了承すれば、自家用でなくても解決出来ること。

金山町の場合は、委託先となる事業者が受ける能力がなかったのか、それとも、自家用車で事業を行おうとする地域住民の就業の場を作ろうとしたのかかなと思います。

会津美里町の乗り合いタクシー委託事業の受託先は、かつて町内資本であった事業者が廃業し、町外資本の事業者に事業が譲渡されました。

つまり、この事業の成果は、町外資本に移ったのが実情です。

このままでは、町外資本が「自家用有償旅客運送」に反対するロビー活動が行われるだろう。

ロビー活動の害については、「人々のための資本主義」(ルイジ・ガンジレス著:NTT出版:2013年)に詳しく書かれています。

住民としては、どっちの方が良いのかな? と考えさせられます。

今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。

※コメントは、旅人宿会津野Facebookにて承ります。

※ご予約は、旅人宿会津野ホームページにて承ります。


(会津野)ダブルバズーカ

2018年06月28日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主 ならびに 古書 会津野 店長の長谷川洋一です。

先週、先々週と、2週続けて、アマチュア無線の仲間がわが宿にやってきました。

急遽アンテナを張り、8J7Bというコールサインの特別局を運用。

私もオペレータに混ざり、久々に呼ばれ続ける経験をしました。

その時、仲間がダブルバズーカというちょっと変わったアンテナを持ってきて、それも使い交信。これがなかなか良い感じだったので、久しぶりにアンテナ製作に火がつきました。

まずは、手持ちの材料を引っ張りだし、何も手に入れずに作成できることを確認。テレビ用の3C2Vというケーブルを使いました。

早速、ネットで製作記事を探し、設計。

なになに? 同軸ケーブルの短縮率がウンヌンとある。

いくつかの記事を見ると、ケーブルの種類による短縮率に応じて、アンテナエレメントに使う同軸ケーブルを切りだし、それにIV線などの電線を付けるとある。

なぜ、IV線がいるのかな?という疑問が頭のなかでグルングルンしてきたので、「じゃぁ、なきゃどうなるの?」から実験をしてみることにしました。

実験に用いたのは7MHz用のもの。

製作記事によると、短縮率67%のケーブルなら片側の長さが7.13mとあります。これは、波長に短縮率を掛けたものなので、"短縮"できるならこれで共振するはずです。

ちょっと余裕をみて、7.5mにカットして作り、仮設してみる。

写真はその様子です。

共振周波数をアナライザで測定してみると、9.45MHzで共振していました。9.45MHzのアンテナをフツウの電線の短縮率(95%)で作ったら、計算上では片側が7.50mになります。

なに? フツウの電線と同じ共振周波数ではないか?!

ダブルバズーカは、アンテナの長さを短縮するものではなく、同軸ケーブルの持つキャパシタンスをどこかで使うものなのだなと想像。

ここまでやって、日没終了とあってしまったので、続きはまた今度。

ダブルバズーカアンテナは、決してエレメント長が短くなるものではないので、検索でこのブログにたどり着いたみなさんは、余計な実験をしないで、しっかりとIV線を付け足して作りましょう!

仲間が使っている3.5MHzのダブルバズーカは、3.8MHzで使える広帯域のものとのことだから、7MHz用をつくったら、3.5MHz用、1.8MHz用の3本を張ってみようと思う。1.8MHz用のものが1.9MHzでも使えるものになるか楽しみです。

真夏のローバンドは、誰もお相手がいないかもしれないけれど、冬の楽しみだと思ってコツコツやってみようっと。

今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。

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(会津野)旅の本質

2018年06月23日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主 ならびに 古書 会津野 店長の長谷川洋一です。

昨日の宮台さん、旅にまつわる話しを聴かせていただきました。

2018年6月22日放送の「TBSラジオデイキャッチ」のニュースの中で、社会学者の宮台真司さんがおっしゃっていたことがとても良かった。

以下に文字起こしをしてみたので、ぜひお読みいただきたいと思います。

先に感想を述べますと、旅というのは「現代社会システムの外を見に行き、生きる力を得るのが本質」ということを実感したことが一番大きかった。

宿を運営するものとして、「安心・安全・便利・快適」を提供しようとばかり考えてしまうけれど、それは旅の本質から外れること。

近頃、我が宿の周りでは熊の出没が相次いています。これに対する対処をどうしようかと迷っていたのですが、「熊に遭わないように危険な場所には行かない」ではなく、「熊に遭ったらどうすれば良いか」ということを知ることををサポートするのが、旅人へのサービスの本質だと思った次第。

いろんな気付きを与えてくれる内容でした。

それでは、書き起こしたものをお読みください。

((片桐)、(強啓)は番組進行役のアナウンサーの発言、(宮台)のところが宮台さんの発言です)

★ ★ ★

(ニュース)日本人のクルーズ旅行、利用者が過去最多。前の年に比べ、27%増加。

(片桐)
国土交通省によりますと、2017年のクルーズ人口は、前の年に比べ6万7千人増化し、31万5千人となったことがわかりました。
この場合のクルーズとは、船の中で1泊以上する国内外への船旅のことです。
また、読売新聞では、料金を10万円以下に設定し、若者を呼びこもうとするクルーズ会社の狙いを紹介しています。

(強啓)
これが宮台さんの「気になるニュース」ということでチェックが入りました。
さて、その話を頂戴する前に、クルーズを楽しむ人口というのを見てみたいと思いますが。
確実に、着実に、増えているんですね。

(片桐)
みたいですね。
日本人のクルーズ人口全体は、6万7千人増えて31万5千人となりました。
そのなかで、スタート地点を含む旅のどこかで海外に出る外交クルーズ人口は、4万2千人増えて、19万7千人。
すべて国内の国内クルーズ人口は、2万5千人増えて11万8千人となっています。

(強啓)
はい。宮台さん。クルーズについては、どう見ておいでですか。

(宮台)
このニュースって言うのは、伝え方によって印象が変わるなと思いますね。
あるいは統計もそうだよね。
実は、今回の最も伸びしろが多いのが、1泊なんですね。
で、みなさん、クルーズって言うと、少なくとも1ヶ月くらいを考えるでしょ。

(強啓)
そうですね。長期って感じ。

(宮台)
ふつう、そうですよね。僕が乗船するピースボートだってね、全て乗れば3ヶ月以上ですよね。
しかしですね、なんとね、2週間以上って言うのは、シェアでいうと2.9%。
つまり、もしクルーズを2週間以上と定義するのであれば、3%いないので、その3%いいですか。クルーズするとされている人の3%ですよ。
だから0.2%(注:日本人の総人口におけるクルーズ人口の割合)の、そのまた3%なので、ほとんどいないと同じなんですよ。
でね、結局、この景気、ある種、なんて言うんでしょ、そのお祭り的に盛り上げるっていうことで、このニュース有るのかもしれないけれど、実態、あるいは、構造に注目するとね、若い人がやっぱりクルーズから離れているんですよ。
僕の言うクルーズっていうのは、1泊で釜山へ行くとか、2泊で上海行くとかじゃなくて、アジア一周、世界一周のクルーズです。
若い人たちがここから離れていると言う状況を、どう捉え、どういうふうに対処するのか、あるいはなぜ対処しなければいけないのかって話しを今日はしたいんですね。
たとえば、ピースボートという船で見てみると、昔、いわゆるバックパッカー系の人たちがたくさん乗っていた。
バックパッカー系の人っていうのはね、日常を離れて、たとえば、自分を試すとか、自分が知らない世界を見るってところに、最大のポイントがあったんですね。
ところが、このピースボートも、たとえば、今世紀に入ってからの状況、僕が乗船した限りで見てみると、まったく来客層が変わった。
バックパッカー系は、むしろもうほとんどいない。
日常をそのまま持ち込む人たちばかり。
もちろんね。不況、景気が悪いので、現役世代、あるいは、大学生とかはなかなか参加出来なくて、リタイヤ組が多くなっているんです。どこでもね。
そういう状況を念頭に置いたうえで見てもと、若者のメンタリティーの変化がかなり大きい。
僕がね、どういうところでそれを感じるのかっていうとね。
たとえば、アジアからアフリカにかけて、インドもそうだけど、トゥクトゥクっていうね、むかしから三輪車、自動三輪車に荷台をつけたみたいな。これがありましたよね。
これがとりあえず安いので、タクシー代わりに使うわけだ。でも料金がふっかけられるので、交渉しなきゃいけないし、ほっとくといろんな土産物屋に連れて行かれて、3個で千円とか言って、あるいは、タダだよって言って店に入ると、むりやり買わされたりとかして。

(強啓)
海外って、そういうところに遭遇すること。ありますよね。

(宮台)
まあ、それは当たり前だよね。僕に言わせるとね。
ところがそれでね。「もう二度とインドに来ない!」とか、「二度とアフリカに来ない!」とか言っているクズがいっぱいいるんです。若い人にね。
むしろね、日本みたいに、無防備でいられる場所っていうのは、世界でめずらしいっていうか、ないんですよ。
中国だってそうですもの。
交渉しないと、快適な買い物は出来ないわけだよ。
なのにそういう状況も知らないで、つまりね、僕に言わせると、いわばそういうバーゲニングにどう対処するのか、生存戦略だしさ、トゥクトゥクで連れて行かれるんだったら、Go straight まっすぐ行ってだとか、I will give you chip チップをあげるよ、でなかったら、たとえば、他の言い方でもいいけど、連れて行く人たちはお金が欲しくてさ、店に立ち寄るわけだからさ。
彼らをそういうふうにさせないように交渉すればいいんだよ。トゥクトゥクの運転手とさ。
それが知恵じゃん。
それなのに、「やっぱ、インドって最低ですよね」とかなるわけ。「最低なのはおまえだよ」っていうふうにいつも言ってました。
それで、ピースボートのスタッフにも、こういう人間たちがどんどん乗って来ると、国際親善ボートじゃなくて、逆になってんじゃねーの、という話しですよね。
ということでね、僕達バックパッカー世代は、やっぱり「自分探し」じゃなくて、「世界探し」あるいは、自分が甘やかされて、「生きる力を失っているいるんじゃないかな」っていうふうに考えて、それでバックパッカー的な旅行をしたわけだけど、今はそうじゃないんですよね。
乗船しても、安心・安全・便利・快適を求めている。
今言ったような「世界探し」じゃなくてね、「自分探し」を求めてるんですよ。
「自分探し」っていうのはね、今の自分の悩みにとって程よい刺激がほしいってだけだから。
結局、いいとこ取りなんですよ。
いずれにしても、テーマパーク化と、自分探し化。
テーマパークだったら、どこでもいいだろう。自慢したいためにやるんじゃなくて、ディズニーランド行っとけとかね、ディズニーシー行っとけでいいんですよ。
自分探しだったら、これもそうだよね。海外なんか行く必要無いじゃんね。
結局、本当は海外旅行なんかどうでもいい連中がね、海外に行く。
で、今回は、そういう連中たちが、1泊、2泊クルーズにどんどん繰り出す。
観光のカネを回すっていう意味では、意味が有るかもしれないけれども、昔からの旅の構造を知っている人間からするとね、これはぜんぜんダメな方向に来ているなと。
これは実はボイス(次の番組コーナー)につながる問題で、非常に重大なことなんだよね。
要は、程よい快適さしか求めない。「自分探し」しか求めないっていうのが、わかりやすく言えば、さっきの「生きる力が無い」ってことに通じることだけれども、人間としての幅も奥行きも、なんて言うんだろう、魅力が無いじゃん。
いろんなこと知ってるけど、いまのところは日本だからね、日本のシステムに合わせて暮らしてると。
たとえば災害が起こるかも知れない、災害があった時に、システムに頼らない暮らし、あるいは、システムを頼る代わりに仲間を頼る生き方に「オレ、いつでもシフトできるぜ」っていう奴がいたほうが、頼りがいがあるでしょ。
あるいは、自分がそういう存在だっていうふうに感じられたほうがいいじゃない。
そのためには、「自分はぜんぜんまだまだダメだな」と思って、トラブルに遭いに行くんです。
僕のよく言う話しね。
地球の歩き方は90年代の頭までは手記だったのね。
「どこどこに行くな!ヤバイぞ!」って書いてあると、僕なんか、行ったんですよ。
だって、みんな行った。それ読む人はね。
でも、このムックというか雑誌も変わって、結局そういう手記は全部削除されて、程よいガイドブックになったんですよ。
ヤバイところが書いてあって、「行くな」って書いてあったら行くでしょ。
それだったら、ヤバイところを書かない方がいいんだよ。
だから、そんなふうになってきちゃったんだよね。

(強啓)
だけど、いろんなところへ行って観光ルートとか、それから、ガイドブックには無いところを探して行って、出会うっていうのは、どんだけ面白いことだったんだよね。

(宮台)
ウヨ豚問題につなげるとね。そういうノイズも知らなくてね。程よいシステムの中でね、適度に甘やかされて生きた奴がさ。「右翼だ」とか言ってるわけでしょ。本当にクズだよね。何もわからない奴が「何言ってんのコイツ」。

(強啓)
私ごとで恐縮なんですけど、スイスへ行ったときに、団体から外れて自由時間があったときに、ちょっとした山間の農家のところへ行って、そこで自家製のチーズをたくさん作っているところがあって、そこのチーズを乾燥させているのが外から見えて、「すいませんが、そのチーズって、ぜひ一口食べさせていただけませんか」って言ってね。一緒に行った男二人でもって、チーズフォンデュ、自家製の。それが本場もので、ふつうの民家の、そこでのね。おいしかったよ。

(宮台)
強啓さん、大事なことをおっしゃった。
今から四,五十年前、僕がひとりで国内を旅行していた頃、それってありましたよね。
僕も、遠野へ行ったときに、貸自転車屋さんで、当時僕、中学生でしたけれども、「飯食っていくか」って言われて晩ごはん食っていきましたもん。
全く知らないところで。
飯食って行くかですよね。
そういうことって、ふつうにあったし、いろんなところで、いろんな出会いがあってね。やっぱりそれって、僕がいえば
法外、システムの外なんですよね。
前も言ったけれども、システムが良くなれば、あるいは、制度がよくなれば幸せになれるっていうのを、「左」って言ってね。それでは人間は絶対に幸せになれないっていうのを「右」って言うんですね。
それがこの2500年の本当の使い方なんですよね。
だから、システムの中でぬくぬくとしている連中がね、インターネットで「中国人はなんとかだ」って書いてあって、「中国人はなんとかだ!」って言っている奴が、本当のクズなんですね。

(強啓)
宮台さんの気になる項目、「日本人のクルーズ旅行利用者が過去最多」というニュース。そこから、あれこれと話しを頂戴いたしました。

★ ★ ★

今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。

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【会津野】年少人口考

2018年06月08日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主 ならびに 古書 会津野 店長の長谷川洋一です。

先日、「里山資本主義」の著者でおられる藻谷浩介さんが、ラジオで山形県寒河江市のことを話しておられました。

「山形県は、東日本の中で子どもが多い地域で、その中でも寒河江市の子どもは多い。」とのこと。

「子育てがしやすい地域であると言える。」と論理づけていました。

どのくらいの数字が多いのかな? と思い、ネットで寒河江市の年少人口割合(人口にしめる0歳〜14歳までの割合)を調べると、13.0%(平成28年)でした。

ならば、福島県はどうなの? と調べたのが冒頭の図です。

こちらは、福島県発表の平成30年5月推測データから必要部分を抜き出したものです。

データを見ると、最大の14.3%である大玉村を筆頭に、寒河江市より年少人口が多い市町村が9つ並びます。

どんなところが子育てしやすいのでしょうか。

この9つの市町村は、どこも経済圏としては中心ではなく、周縁市町村です。

ただ、経済圏の中心まで1時間以上かかるようなところではなく、20〜30分程度でアクセス出来ます。

放送では、寒河江市も山形市まで20〜30分程度で到達できると伝えていました。

我が会津美里町を考えると、やはり会津若松市中心部まで20〜30分で到達できる位置です。しかし、10.8%という数字。

福島県全体の平均値が11.8%なので、やはり何か問題がありそうです。

いったいなんであろうか?

藻谷氏は、寒河江にはクールジャパンでもっとも必要な「うまいもの」と「公平」があるともいう。

「うまいもの」は、さくらんぼなどの果物を指し、「公平」は、誰でもが使える鉄道などのインフラを大事にしてきたことを指す。

これらは暮らしやすさにも繋がることだろう。

先日、知り合いが「高田の街は東西に抜けにくい」と言っていた。来春、町役場が高田の街の西側に出来上がるが、大半の住民は高田の街の東側に居住している。抜けにくい街の西側に役所が存在すれば、それは「暮らしにくいこと」につながる。

対策は簡単。「抜けやすい道」を整備すれば良いのだけれど、そういうことを細やかに考えないと良い街にはならないと、考えさせられます。

国道16号線沿線の街(八王子市や川越市、柏市など)も、その内側の東京都心部に頼らなくても、地域で完結できる生活圏の整備を目指し、住民が増えている。

子育てしている親の立場からすると、交通インフラがあまりにも貧弱なため、自分で運転できない「こども」の足のために、親が相当な労力を払っていることを相当強く感じる。

これは、ある意味、不公平だし、そんな状況では子育てがしやすいとは言えない。

高齢ドライバーの免許返納は、生活の質を下げることに直結するから、なかなか進まない。

案外、交通インフラがカギのような気がしてきた。

只見線に、「会津美里町民号」という定期列車を、税金を使って走らすことなんて出来ないだろうか。

学校に間に合う時刻に走っている列車が1本しかないって、何? そんなんじゃ、学校通えないよ! と思うのは、都市部出身だからこそ思うことなのかな?

人口変動は、人々にとっての「暮らしやすさ」を如実に現すものだから、まちづくりの指標としてしっかり考なくちゃいけませんね。

今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。

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【会津野】会津本の棚が増えてきました

2018年06月06日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主 ならびに 古書 会津野 店長の長谷川洋一です。

春からはじめた古本屋の買い取り。地域を中心にコツコツと集めています。

会津に関する本を「会津本」と名付け、店頭に棚を設けました。

今日はその中から3冊の本を紹介します。

名残の雪

やすらぎの里

ふるさと尾岐

最初の2冊は、会津美里町尾岐地区の牧集落出身の城山記井子さん(旧姓 上野さん)のエッセイ集です。牧集落は、わずか5戸の小さな集落で、ダム建設により沈んだところです。すぐ近くの高台に移転したのち、更なるダム計画でもう一度沈んだ過去画あるところです。幼少の頃、それらを経験した作者が綴る人間模様は、静かな山村の暮らしを伝え、かつて存在した集落の様子がとてもよくわかります。

「ふるさと尾岐」は、尾岐地区全体の思い出を残すために編纂されたもので、城山記井子さんも、秀逸な文章を寄稿されています。

会津でダムに沈んだ集落と言えば、田子倉が有名ですが、こちらはダムの補償金に翻弄される人間模様を描いたものが多く、「カネと人」がテーマとなっている書籍が出版されています。

これら3冊の本は「人と人」を中心とした、心温まる内容が主です。

会津の山村に生きる人々の心の内を覗いてみるには、もってこいの書籍です。

今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。

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