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【会津野】「会津三十三観音めぐり」っていったいどんなこと?

2017年02月01日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

マイナス9℃の晴れ上がった朝を迎えた会津野です。

今日は少し長文です。ゆっくりとお読みくださいませ。

昨日、【会津野】書籍「ニッポンの海外旅行」というエントリーを書きました。ここでは、昨年(2016年)日本遺産に指定された「会津三十三観音めぐり」を、面としてガイドすることが必要なんだろうと思わされたことを言いました。みなさんにガイドするにあたり、いきなり疑問にぶち当たってしまいました。それは、これをめぐることとはいったいどんなことなのか?ということ。

疑問を内に秘めていても仕方がないので、まず行動してみることにしました。

お正月においでになったお客さんが、31番札所の立木観音で会津三十三観音用の御朱印帳(ごしゅいんちょう)が手に入ると教えてくれたので、まずそれが欲しくて立木観音に向かいました。

和尚さん(おしょうさん)直々に応対をいただき、御朱印帳を手にしたら、そこには「あいづめぐり考」という文章が綴られていて、とてもわかりやすく「会津三十三観音めぐりとはなんぞや?」ということが書いてありました。

噛み砕いて、私流にてみなさんにその内容をおしらせしましょう。

むかしむかし、人々が歩いて旅をしていた頃は、三十三の観音様をめぐるのに約1週間の時間がかかったようです。暑い夏に山坂を登ったり下りたり、先の見えない草やぶを越えたりと、悪路を乗り越えておこなう巡礼は、相当な苦行だった。

人々がそんな苦行をしたのは、観世音菩薩のご利益(ごりやく)がいただけることはもちろんだけど、そのほかに会津に嫁ぐ嫁が、会津のことをよく知る良い題材でもあったと言います。

巡礼のかたわらに、足と目と耳、つまり身体全身で会津の森羅万象を感じ、作物の様子や家の造り、風俗習慣、人情の機微などを身を以て体験することが、生きていくうえで大きな宝にもなったのだ。

なにも嫁でなくとも、旅人たちが会津を知るにはとても良い題材でもあります。

文章では、三十三観音のそれぞれの役割について述べているところもあります。

耶麻郡(現在の喜多方市)の9つの札所は、人々の行動を9つの部類に分け、それぞれの部類の人が往生した(死んだ)とき、どのような仏様になるかを示す九品浄土(くほんじょうど)に相当しているといいます。さらに河沼郡(湯川村と会津坂下町)の5つの札所は、大日如来の5つの知恵である五智如来に相当します。北会津(現在の会津若松市北会津町)の3つの札所は、身口意の三業(悪業)を清浄することに相当。会津若松市内の6つの札所は、六道輪廻(ろくどうりんね)と呼ばれる生前の6つの行いに応じ死後に行先が決まることを示します。大沼郡(現在の会津美里町)の10の札所は、十善戒と呼ばれる十のやってはいけないことに相当するといいます。

このあたりの詳細は、日を改めて詳しくお伝えしますね。

また、それぞれの観音様に詠われている御詠歌(ごえいか)という和歌があります。出産の安産を祈願するとき、先祖の霊をやすめるとき、観音講の歌よみ、現世安穏、往生浄土(死後に素晴らしい世界に行くこと)を願うときなど、いろんなシーンでこの御詠歌は詠われます。

会津三十三観音めぐりは、それぞれの現世が安穏であることや、死後に素晴らしき世界へ行くこと、また、死後に素晴らしき世界へいくためにいまどうすべきか、来世が素晴らしきものとなるためにどうするかというように、それぞれのおかれた状況に応じ、それぞれの意義を確かめあいながら、巡礼するするものなのです。

個人個人に応じたスタイルで、会津という土地の環境に存在する自然や人々、風土などとともに作り上げる巡礼が、会津三十三観音めぐりなのです。

自分が何者かを再発見するのも良し。自然に溶け込んで自然を感じるのも良し。会津人のひとりに成りきるのも良し。

実に多様な会津文化なのです。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。

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