会津の旅人宿 地域との交流・旅人との交流が盛んな【会津野】宿主ブログ

地域の話題、旅人のホットな話題、季節のおいしい食べ物の話題など、会津へ旅する人々への話題中心の宿主ブログです。

【会津野】料理の科学

2017年04月28日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

昨日は、お料理の本を読んでおりました。「おもしろい!料理の科学」(平松サリー著)です。

内容は、乳化の仕組み、卵の固まり方、牛乳の成分ごとの変化の様子、肉や野菜の色素の変化、ジャム作りにおけるペクチンと酸の働き、ヒトの5種類の味覚、肉を柔らかくする成分、じゃがいも・さつまいもの成分変化、水・氷と食塩の作用、などなど。

お料理をするときに、2つの素材をいっしょに料理するとどうなるか?というようなことを、知っていると知っていないのとでは、レパートリーの幅に大きな違いが生まれます。

また、熱の加え方による素材の変化の違いなども、科学的な知識を持つことは、日々の暮らしに大きな差が出ます。

この本は、小学生上級生くらいから読めるよう、やさしい言葉で書かれています。

私にとってとてもためになったのは、氷と塩の関係です。氷に塩をかけると周りがよく冷えることを、経験則としては知っていたけれど、科学的には最大でマイナス21.3℃まで氷の温度が下がることや、そのメカニズムを理解でき、塩の偉大さをあらためて感じました。

流氷オンザロックは、なぜキンキンに冷えるのか? それも、すぐに分かります。

この春から一人暮らしを始めた方は、ぜひ読まれると、食生活が大きく変わることでしょう。生きるうえで、ぜひ持っておきたい知識です。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。

※コメントは、旅人宿会津野Facebookにて承ります。
※ご予約は、旅人宿会津野ホームページにて承ります。


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【会津野】書籍「土と内臓」

2017年04月27日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

「土と内臓」(デイビット・モントゴメリー、アン・ビクレー共著、片岡夏実訳)をやっと読み終わりました。

この書籍は、「本の雑誌(2017年3月号)」にて椎名誠氏の書評を読み、興味を覚えたことがきっかけで読んだものです。

読みはじめから、「これはすごい!」と感動しきりの文章が続き、食べ物への考え方、健康への考え方を大きく変える視点が満載です。

私にとっての農業は、高校時代に勉強した肥料の3要素である窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)くらいの知識しかありませんでした。これらの栄養を化学肥料として与えても、少量の肥料として必要な鉄(Fe)やマグネシウム(Mg)などの補給がないと希釈化して、結果的に栄養が少ない野菜に年々変化していることが書かれていたり、病原菌を駆除するために用いる抗生物質は、多くの良性の微生物までも駆除してしまっていることなどが詳しく述べられています。

作物についての結論は、良性の微生物は、作物に対する栄養源を創出するものだから、微生物が必要とする栄養である有機物をしっかりと土に与えることが重要ということです。

ところで、この本の驚きは、この内容と人体を比較して述べているところです。

身体が必要とするエネルギーを得るための臓器のうち、特に胃、小腸、大腸について詳しくその働きを説明し、エネルギー源となる食べ物のうち炭水化物やたんぱく質、脂質、繊維質などが、どの臓器でどのように消化や吸収が行われるをも詳しく述べられます。

そのうえで、良性の微生物が大腸に多く住んでおり、その微生物が元気に活動し、悪性の細菌などの動きを上回ると、我々に健康をもたらすことを導きます。

ここでの結論は、大腸の微生物が必要とする作物を、しっかりと摂る食事を心がけることです。

両結論から、作物を育てるのも、身体を健康に維持するのも、良性の微生物たちにしっかりと栄養を与えることが必要だということがわかります。

土も身体も、抗生物質や化学肥料・化学食品に頼らず、有機物・複合糖質(繊維質)をしっかりと与える・食べることなのですね。

なんだか、有機農業の本質を知った気分になりました。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。


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【会津野】チャーシュー麺論から考える本質

2017年04月26日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

私の好きな番組、「東京ポッド許可局」。サンキュータツオさん、マキタスポーツさん、プチ鹿島さんの3人が、とりとめもない話をする内容です。

先日の放送で、チャーシュー麺論が展開されていました。

話は、「チャーシューメンを食べるような大人になってほしくない」という話題。よく聴くと、「ラーメン屋はラーメンを食べに行くところなので、ラーメンの味を楽しみたい」や、「チャーシューはおいしくなっているけれど、ラーメンとは別に食べる方がもっとおいしい」という意見が。

「チャーシューメンを食べる大人になってほしくない」の本意は、ラーメンの味がわからないような大人になってほしくないことだと理解しました。

近頃は、「当店のおすすめはチャーシューメンです」という貼り紙があったり、「全部のせ」というわけのわからない味になってしまうメニューがあったりと、ラーメンの「麺」と「スープ」で勝負できないお店が増えてきています。

昨日のエントリー【会津野】誰のため?のように考えてみると、このような戦略とメニューは、ラーメン店が1人あたりの売り上げを増やしたいという思惑がはっきりと見てとれます。

麺とスープの本質的な部分で食べたいと思う方を増やすならば、これは食べた喜びを感じる消費者が増えるということだから、店も消費者もwin-winになります。

我が子にも、こういうことがわかる大人になってほしいと思う話題でした。

★ ★ ★

おしゃべりしている3人は、芸人の方々ですので、芸人のことにも話が飛躍しました。

本当のおもしろさを目指している芸人はたくさんいるものの、一発芸などをチャーシュー麺のように本来の芸の上いっぱいにかぶせ、麺とスープが見えない芸人さんもいます。

皆さんが経験で感じるように、こういう芸人さんが売れる期間は大変短い。

★ ★ ★

一方、「土と内臓」(デイビット・モントゴメリー、アン・ビクレー共著、片岡夏実訳)を読み始めてかれこれ1週間。内容が濃いので、ゆっくりと読み進めています。

農業では、農薬で害虫の消毒や病気を駆除したり、化学肥料で栄養素を付け加えたりすることがフツウに行われているけれど、やはりこれは一時的に収量を増やすことにしかならないと感じてきました。作物を育てる本質は、体の免疫と同じように、土の中で植物に良い影響を与える微生物が健康に活動することが大切。そのためには、微生物の食料となる有機物を土に与えることが必要です。

昨日から、コーヒーを淹れた後のガラや、茶ガラなどを、イチゴを育てている土に与える試みを始めました。

収穫のときコーヒーの風味がしたらビックリですが、昨晩はイチゴに栄養を与える微生物が働いて、コーヒーに良く合うイチゴが育っていく夢をみました。

★ ★ ★

本質を追及すること。これは、ヒトが生きる本質でもありますね。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。


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【会津野】誰のため?

2017年04月25日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

今朝は、気になる新聞記事がいくつかございました。

まずは福島民報から。

1面トップの「有機JAS認証支援」という記事。認証目標は現在の2倍です。

有機JASは、有機農業の認証制度ですが、平成28年度の福島県内の認証農家は74人、215ヘクタールとのこと。ただ、この認証を受けずに有機農業を行う農家も存在しています。記事では、認証取得農家と同程度存在すると分析されていることが記され、非認証の有機農家が認証を受けやすいように認証費用を補助する政策を報じています。

良く考えると、この政策は有機農家が増えるわけではなく、現在認証を取得していない農家が認証を受けやすくするに過ぎません。消費者が求める有機農産物が増えることではないのです。

では、誰のための政策なの? 認証業務を増やすための省益増進。つまり、お役人のためのお役人が作る仕事としか見えません。

さあ、次は「民報サロン」。福島県内の方々が書くエッセイが載っているコーナーです。今朝は、同じ会津美里町内の竹内樹美さんのもの。

彼女は、建築家の仕事をしつつ、観光まちづくりの各種事業に参加されている方。エッセイには、出産直後に遭遇した原発事故により不安に苛まれた日々のことから、現在にかけての心境の変化が綴られています。

最後には、「ここに住む仲間と一緒に町を盛り上げ、子どもたちの自慢の古里をつくりたい」と結び、"まちづくり"が目的であることがとても良くわかる文章です。

つまり、彼女の行動は、ここに住む住民のためということ。

次は日本経済新聞の「一目均衡」。ここは、新聞社の編集員が書く記事です。

取り上げているのは、水道事業のコンセッションのこと。水道の民営化を含む水道法改正が通常国会で審議されています。記事では、かつての国鉄が多くの利用者のために多大な赤字を垂れ流していたことを引き合いとし、民営化によって事業赤字の大部分が削減されたことを報じています。水道事業は、交通と同じく、暮らしの上で欠かすことのできないもの。ただ現在は、自治体が非効率な水道事業を行い、多くの負債を抱えたり、赤字を垂れ流したりしています。民営化されたJRと同じように、水道事業のJRが生まれるかという内容となっています。

この改革は、広く一般の人々におおいに関係がある記事で、影響を受けるとすれば、お役人が行っている水道事業の仕事が民間に移され、お役人の仕事がなくなるということ。

近頃、「この記事は誰のためのもの?」ということを考えながら読むクセを付けているのですが、このようなことが見えてきました。

「post truth」、「fake news」など、自己誘導的な風潮が強まっている昨今、他己や全体の利益を誘導する本質的なものを見抜かねばなりません。

「誰のため?」。この視点、大切です。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。


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【会津野】社会契約論 ロールズの巻

2017年04月21日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

まだ、「社会契約論」(重田園江著)を読んでおります。

【会津野】契約とないったいなんぞや【会津野】暗黙の了解とはなんぞや【会津野】社会契約論 ルソーの巻と続き、今日の投稿がこの本を読んだことを書く最後となります。

ホッブス、ヒューム、ルソーの思想と続き、最後のロールズを読み、社会契約論は社会学的思想の古典と思っていたものが現代でも、おおいに活きていると感じさせられました。

ヒトの持つ利己心について、4人の思想を端的にまとめているところがありましたので、ご紹介しましょう。

★ ★ ★

狭隘な利己心をどこかで終わらせることでしか秩序が生まれないというのは、ホッブス、ヒューム、ルソーの共通認識になっている。ホッブスの場合、人々は相互性(お互いさま)の観念と約束の拘束力を通じて、第三者としてのリヴァイアサンを設立する。ヒュームの場合、利己心とは別種の感情である共感から道徳原理が生まれ、また、長期的利益のために目先のエゴイズムを乗り越えることで、コンヴェンションに基づく秩序が生まれる。ルソーの場合、具体的で個別の自己である特殊な人間が、一般的立場の自己、あるいは自己を含む社会共同体と約束を交わすことで、エゴイズムを乗り越える。

ロールズは、ルソーが描いた原初の契約を交わすことによる公的世界の生成を、原初状態における情報の遮断と、そこでの人間の推論のあり方へと読み替える。たしかに人は、原初状態ではエゴイズムの立場を棄てる。でもそれは、人間が突如として聖人や天使になるからではい。情報の制約によって、利己的に考えるとは、エゴイスティックに行動するとはどういうことなのかが分からなくなるからだ。

★ ★ ★

ボクなりのたとえでいえば、ある人(A)がエゴイズムによって不公正なことを考えたとして、他の人が不公正な考えでAが不公正なことを強いられたとしたら、Aは公正な社会で公正に扱われる方がマシと思うようなことを、論理的に説明している内容です。

震災などで大変な思いをする人々がいるとき、何か協力をしたいと思っても何もできずにいると、いざ自分が被災者となったとき、協力を得られず茫然とすることを想起します。そういうとき、公正な社会契約の秩序に従い、支援体制を保障する法や体制があることは、ルールによる制約を超えた生きる希望になると、この本を読んでボクは感じました。

でも、古くに制定された法は、「なにかおかしい」ということもしばしば。著者の重田園江さんは、そのおかしいことが、社会契約論をこの現代で振り返るきっかけとなったようです。

ヒトの社会で生きていくための秩序、その基本となる社会契約論。やはり、おさえておきたいところです。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。


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