おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。
宿屋稼業20年になります。
ユースホステルとして開業し、当初はユースホステル会員が中心的なお客さんでした。
20年前は、まだ青少年教育思想が残っており、ユースホステル会員の方々は、今でいえば「意識高い系」の方々が多かったことを思い出します。
受け入れるこちら側(ホスト)として、そういう方々の気持ちを忖度し、お喜びいただけるようなホスピタリティを心がけてきたものです。
ところが、年々、ユースホステルの社会的認知度が下がり続け、ご利用になるお客様も、一般のホテル・旅館の代替として利用なさる方々の割合が増えてきました。
忖度する内容も、ホスピタリティの形もどんどん変化しています。
一方、従前の社会においては、棲み分けという名の排除がユースホステルを利用しなかった層に対し存在していました。
誰でもがインターネットで世界の情報が取れるようになり、一見排除がなくなったように見えるのと同じように、ユースホステルにも仮想の包摂のようなことが起き、ホストとして忖度しなければならない事柄が変わってきました。
しかし面白いのは、排除されていたときは、それに対する批判というものが必ず存在したものの、包摂されるように見えてくると、批判が急激に減少してきました。
これも、インターネットでSNSが普及するにつけ、批判を排除する風潮が広がり、批判をする人はブロックされ排除されるという現象が起こるようになりました。
なので、なかなか批判に接する機会が減り、忖度の内容が正しかったのか否かということを、自分で評価する機会も減ってきています。
「今日の対応は適切だっただろうか?」
「どこまで忖度すべきだろうか?」
サービスを売る側の宿屋と、サービスを受ける消費者側のお客さんは、利害が対立するはずですが、お客さんも批判してブロックされたくないからか、宿屋のことを忖度する世の中になってきました。
批判なき社会で共感を求める動きが続く。
批判する人を批判することは許されるが、こういう人々とはお友達になりたくないということも存在する。
なかなか難しい世の中だ。
共感ワードばかり考える風潮って、しばらく続くんだろうか?
今日も素敵な一日を過ごしましょう。
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