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カニをつかまえたキアシシギ。最近、キアシシギとチュウシャクシギがどこに行ってもいますね。渡りの後期に突入か。

2017年1月3日(火)南三陸コース

2017年01月10日 | 南三陸漁港
■2017/1/3(火)11:51-15:11【天気】曇り 【レンズ】100-400Ⅱ 500Ⅱ
【場所】大川地区,長面浦,小室漁港,大室漁港,相川漁港,小指漁港,大指漁港,長清水漁港,波伝谷漁港往復
【種名】コクガン39(23+4+12),コハクチョウ,オオハクチョウ,オカヨシガモ,ヒドリガモ,マガモ,カルガモ,ハシビロガモ,オナガガモ,コガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,スズガモ,ビロードキンクロ,クロガモ,ホオジロガモ,ミコアイサ,ウミアイサ,カイツブリ,カンムリカイツブリ,ミミカイツブリ,ハジロカイツブリ,キジバト,オオハム4斃死鳥,ヒメウ,カワウ,ウミウ,アオサギ,ダイサギ,コサギ,オオバン,イカルチドリ,イソシギ,ユリカモメ,ウミネコ,カモメ,ワシカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,トビ,ノスリ,チョウゲンボウ,コチョウゲンボウ♂,モズ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ヒバリ,ヒヨドリ,ミソサザイ,ムクドリ,ツグミ,スズメ,ハクセキレイ,カワラヒワ,ホオジロ(23科55種)
【メモ】カモメを求めて南三陸に行った。まず,北上川の葦原だが,チュウヒの姿が震災以後全く(いるとは思うが)見られなくなった。ノスリさえいない。以前なら,葦原の川岸の灌木によくノスリが何羽も止まっており,チュウヒも最低2,3羽は見られたが,これが全然いない。いないのは餌になる小動物がいないからなのか。津波が北上川の河口を遡り,あの辺りにいたヤチネズミとかもいなくなったとは思うが,その後戻ってきても良さそうなものだが。そう言えば,亘理・山元町でハイチュウ以外のチュウヒは最近見ていない。以前は中浜小近辺で,ハイチュウとチュウヒがよく観察できた。長瀞にもチュウヒがいない。もちろん見る人が見ればいるのだろうが。
さて,大川小前で黙祷し,長面浦に行ってみた。だいぶ耕地が復興しているが,まだまだのようだ。完全復旧した(真すぐつながった)新北上大橋を渡り,北上川河口に行くと,まず対岸の復旧中の富士川堤防下にウミネコやカモメを中心にカモメ類の大群がいた。一応全部見たが,変わったカモメはいなかった。それより,目の前の川面にビロードキンクロの群れがいたが,♂♀でも若い個体のようだった。模様がはっきりせず,何がなにやらよく分からなかったので,帰ってから『日本のカモ識別図鑑』を見ることになったが,一年目冬羽がほとんどだったようだ。
小室,大室漁港でコクガンの群れ23羽をごく近くでしばらく観察した。23羽といっても,いくつかのファミリーで構成されているようで,餌場のうち,堤防に一番近いところがおいしいというかアオサがいっぱいあるらしく,そこを巡ってグループ対抗の争いが起きていた。その間をヒドリガモやほとんどヒドリガモに近いハイブリッドやイソシギ,ハクセキレイがたくましく採餌していた。
相川漁港はほとんどめぼしいものがいなかった。小指漁港では,エイ1匹とまだ姿がはっきりしているオオハムの斃死鳥4羽が打ち上げられており,それをカモメ類が食べていた。おそらく漁網にかかったものと思われた。
波伝谷漁港はワシカモメのきれいな第1回冬羽がいたくらいで,空を見ても飛ぶワシはいなかった。
【写真】
  
■ノスリもチュウヒも姿が見えないが広大な葦原/ハクチョウ類が採餌する風景,これが本来の風景。/長面浦漁港前の被災地,かつては立派な家々が立ち並んでいた。アオサギやイソシギが採餌している。
  
■大室漁港と小室漁港のカモメ/大川地区で見たコチョウゲンボウ♂/新北上大橋から少し下流の水門付近のハジロ・ミミカイツブリの群れ
  
■ハジロカイツブリがやや多かったが,ミミカイツブリもかなりいた/北上川河口のクロガモの群れ/波伝谷漁港のワシカモメ第1回冬羽
  
■ビロードキンクロ♂1年目W?/ビロードキンクロ♀1年目W?/ホオジロガモ♂
  
■コクガンとイソシギ


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