最近特にKEジェトロ車の『E』の部分、、、つまり電機的不具合に関する御相談が多い。。。
お陰様で寅🐯はヤサの近隣の民家の屋根の上で昼寝している暇も無い。。。
まあ、最近は気温も高くて暑い日が続いておりますので民家の日陰が快適なのですが。。。🤣
KEジェトロ車と言ってもエンジンの種類によって『E』の部分の制御方式は様々である。。。
基本的な102エンジンの4cy,103エンジンの6cy車にあっては『E』の制御の要のユニットは『KEモジュール』、、、燃料ポンプのコントロールと冷間時のコールドスタートバルブのコントロール、O2センサーのヒーター電源供給を行なっているのが『燃料ポンプリレーユニット』となる。。。
この二つのユニットが劣化不具合を起こすと当然にエンジンは不具合を発生する事になる。。。
冷間時始動不良に始まって、アイドリング時の燃料リッチ、、、燃料ポンプリレーが逝けばエンスト症状→やがてサイレントと言う事にもなりますな。。。
エンジンが温まって来ると燃料リッチ、、、コレはKEの『K』の部分の不具合でも発生し得る事ですが、、、判断としてはO2センサーのコネクターを抜いた状態でエンジンを温めた場合に燃料リッチ症状が出るかどうかですな。。。
O2センサーのコネクターを抜いた状態で燃料リッチ症状が出る場合には『K』の部分。。。
多くは長期間寝かした個体に多いエアフローメーターのプランジャーの固着。。。
長期間の放置でエアフローメーターの可動部周辺に涌いたワニスの垢でエアフローメーターの微妙なOPEN動作の障害になっている事も多い。。。
この場合にはプランジャーの可動部をカッチャンカッチャンと手動でしつこく動かしてあげると症状が落ち着く場合も多い。。。慌ててエアフローメーターユニットを素性の判らない中古品と交換すると深みに嵌る事も多いので知っておいて損の無いお話だよん。。。🐯
反対にO2センサーのコネクターを抜いた状態で燃料リッチ症状が出ない場合には明らかに『E』の部分。。。
O2センサー死亡の場合も多いが、、、
KEモジュールの積算不良が原因している場合が殆どですねん。。。
この場合はKEモジュールの積算不良が原因してO2センサーの読み取り値を『リーン』と捉えてKEモジュール内でフューエルガバナーの燃料補正コントロールバルブを大きく開いてしまって燃料の過剰供給になってしまう訳でやんす。。。
更に劣化したKEモジュールのフューエルガバナーコントロールはラフになる為に余計に燃料の過剰供給に拍車が掛かる訳どす。。。
よって、排気マニホールドには未燃焼ガス全開バリバリになってO2センサー自体も生ガスでやっつけられてまうのでKEモジュールの修復と同時にO2センサーも同時交換がマストで御座居ます。。。
この状態を放置すれば触媒手前のブローバイ還元ガスシステムのキャパを大きく上回った生ガスが滞留して最期は触媒で点火‼️ファイヤー‼️車両火災🧯と言う非常に迷惑な事態に陥ります。。。毒車のメルセデスの触媒は色々な意味でよく燃えるんだ。。。😓
さて、ここまでは102Eg,103Egを例にとってお話して参りましたが。。。
同じKEジェトロの発展型についても少々触れさせて戴きますか。。。
W124ではKE制御車の末期に登場した300E-24V。。。
エンジンはツインカムヘッドになって104系へと発展致しまして、KEの『E』の部分も少々複雑な構造になりました。。。
と、言いますのも先代の103Egから比べますとヘッドがツインカムになった事でKEの制御に更なる緻密さが要求される様になったと言う流れからの様です。。。
システム的にはKEモジュールはあくまでも制御のブレイン的位置付けでセンサー類からのデータ、アクチュエーター類からのフィードバックデータを積算して制御信号を出力すると言った動きをする役目をしています。
このKEモジュールの燃料コントロールにおいてコラボしているのがMASコントロールユニット。。。内部には燃料ポンプリレーやらエアコンコンプレッサークラッチコントロールやらコールドスタートバルブコントロールやらの比較的誘導負荷になる高電力のコントロール回路が詰まっております。。。
当時の技術で制御ユニット化を図るにあたり各種ヒーター、ソレノイド類の制御半導体には動作熱の放熱に泣かされていたのでしょうね。。。
半導体の性能はスイッチング動作では動作熱が少ない=ロス損失が少ないと言う図式になりますから、ユニットのヒートシンクの大きさや熱伝導を考慮した作りから当時のon抵抗の大きいスイッチングトランジスタからの放熱対策に苦労の痕跡が見えます。。。
そんな放熱を30年間も繰り返していたら当然にユニットの基盤も劣化が始まりますわな。。。
だから、この24VモデルはKEモジュールとMASコントロールユニットの同時修復となります。。。
W126のV8モデルの117Egの方が扱いは楽だったりしますな。。。😅
KEモジュールに付随するのはF/Pリレーユニットとアイドルコントロールリレー位ですからね。。。それでも直6 SOHCよりコストは嵩みますけどね。。。
加えて現在ではかなりレアなDOHC V8モデル。。。
R129 SL AMG 6.0の様な激しいモデル。。。
KEモジュールに付随してMASコントロールは当然居るしE-GASモジュールも居る。。。
まあ、LHコントロールに進化発展する前の設計ですからな。。。
E-GASモジュールを採用しているモデル全般に言える事ですが、、、E-GASモジュールはメンテナンスフリーじゃ御座居ませぬ。。。
E-GASモジュールはスロットルコントロールを担っている訳でして、、、KEモジュールが幾らO/Hされて鮮明な制御を行う様になっても、E-GASモジュールが劣化ボケしてれば的確なスロットルコントロールは望めない訳でやんす。。。
つまりココ迄のKEの『E』のシステムにエンジンコントロールに関するユニット全てを適正化しなければエンジンコントロール不良は治らない訳で直4、直6のコストと同じに考えて貰っちゃ困る訳でやんす。。。😱
KEから発展したLHコントロールモデルでは全制御系統を適正化するにはLH,E-GAS,ASR/ABS,GMの各ユニットを全てO/Hしてやる必要があります。。。
其れと同様にKEコントロールにおいてもエンジンコントロールシステムに関連するユニットには全て平等に手を入れる必要性があると言う事です。
まあ、つまり性能が高くエンジンが大きくなればなる程メンテナンスコストは嵩む訳でV8のお化けモデルに乗る様なユーザーが中途半端な事を言ってたらアカンと言う事です‼️
『湯水の様にお金が出ない❗️』などと仰るオーナーさんには不向きな個体だと言う事ですよ。🤣
純正部品の価格値上げも著しいですし、中古部品も品薄。。。😱
毒車に乗るにはもう一台いやもう二台新車が買える位の予算を出す覚悟が必須ですな。。。🤣🤣🤣