脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

10月の右脳訓練―江之浦測候所その1

2017年11月08日 | 私の右脳ライフ

杉本博司さんが作った「江之浦測候所」に行ってきました。10月9日公開で、早く行ってみたいとウズウズしていましたが10月31日に行くことができました。私にとっての杉本博司さんと言えば写真家でした。ところが今年リニューアルオープンしたMOA美術館に行ったとき、案内パンフレットを読んでびっくり。「前近代の光を近代美術館の中に再現する」「なになに?この哲学!」

杉本博司さんは2017年度の文化功労者に選ばれました。毎日新聞による紹介記事は「杉本博司(すぎもと・ひろし)写真家。長時間露光撮影の「劇場」シリーズなどを発表。ハッセルブラッド国際写真賞を受賞、日本文化の著作も多い。69歳。東京都出身。米国ニューヨーク市」位しか説明されていません。
箱根外輪山を背に相模灘に開けた敷地を舞台に、一つずつずつは独立していながら、人類意識の原点という表現したいことを全体で訴える形をとっています。
そして後世に残すという意味で、石が多用され、その敷地に多く配置された石には、古今東西の歴史のあるものもたくさんありました。
これは謂れははっきりしませんが「亀石」と名づけられていました。

「亀は北東の方角に向き泳いでいるように据えられた。北東は鬼門の方角にあたり、その先には首都圏がある。文明が滅びた後、亀の頭が見据える先には、古に栄えた都があった方角を指し示している」パンフレットから。
正門は室町時代の明月門

門を入って左に振れたところから背に海に向って石舞台があります。同行者二人が橋懸りに立っています。それぞれの巨石にも謂れと意味がありました。

正面の壁は古代ローマ円形劇場の写し。切れているところは意味があって、春分、秋分の日に朝日がそこを通って石舞台を照らすのです。
春分と秋分の日の出は、お茶室にも関連付けられていました。
お茶室への門は旧奈良屋門。この壁作りの工法は古代工法で、法隆寺の塀は現存していると説明にありました。

杉本博司さんは、ミカン小屋のさびたトタン屋根に「利休なら現代のわびさびを感じるだろう」と。そして雨が当たる音を愛でて「雨聴天」と名付けられました。

茶庭の雰囲気も楽しめます。

春分、秋分の日の出の太陽光は、この躙口の前に置かれた光学硝子の沓脱石に当たって反射して茶室内を照らすのです。

茶室内は、利休の待庵を一分の違いもなく写したものですが。ちょっと楽しい。

海に開けたほうには石作りの鳥居が。これは古墳時代の様式とか。

江之浦測候所といえば、夏至光遥拝ギャラリーと冬至光遥拝隧道そして光学硝子の能舞台でしょう。次にまとめてアップします。






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