脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

実務研修会(9月2~3日に浜松で開催)の準備

2017年07月15日 | エイジングライフ研究所から

9月2~3日、浜松でエイジングライフ研究所主催の研修会を実施します。
この研修会は、私たちの二段階方式をすでに導入している組織(ほとんどは市町村)の方々に実務のスキルをお教えするものです。
(今日の写真は6月の西伊豆土肥旅行から。網戸越しの夕日)

二段階方式では、脳の機能テストが必須。
それなのにテストを受ける人以前に、テストをする人がテストをすることそのものに抵抗感があることがあります。
「テスト」そのものが、されるのも嫌いだけど、するのも嫌い(笑)
「お年寄りにテストするなんて!失礼でしょう」というような心理もあります。
特に、「できることの確認ならいいけど、できないことをあからさまにするのは、とても無理」となるのです。
ホテル露天風呂には食塩泉の説明が

テストをする理由はとてもシンプル。
目の前にいる、このお年寄りは「格別何の問題もない」とはっきりと言い切っています。「ときどきは忘れたりするけど、まあ、歳だからねえ」というような言い方をする人もいます。がどのように生活をなりたてていってるのか、どこかに問題や困難はないのか。本人の言葉だけでは安心できないということはわかりますよね?
土肥温泉発祥の湯 まぶ湯(1610年出湯)

嫁に行った娘が、親のことを説明し始めたら、「どのくらいの頻度で実家に顔を出していますか」と尋ねます。
例え「毎日」であったとしても、夕方慌ただしく寄って夕食を届けたり、ちょっとおしゃべりするだけでは、正しく実態を把握しているとは思えません。私たちが嫁に行った娘の観察を受け入れるときは「月に一度は泊りがけで様子を見に行ってます」という答えを聞けたときだけですから。
土肥名産のビワ

つまり、四六時中一緒にいることができればそのお年寄りの生活をよくわかってあげられる、ということなのです。そして同時に、相談を受ける側にとっては、それは無理なことでもあります。
だから、二段階方式では脳の検査が欠かせません。
私たちが生活をしていくときにはそのベースは脳の機能にあります。脳の働き具合を知ることは、その人の生活の実態を知ることでもあります。
安楽寺樹齢1000年のクスノキ 静岡県指定天然記念物

脳の検査をすることは、その人の生活実態を間違えずに理解するためであることは、納得していただけたでしょうか?
その先には、テスト結果で「できること」を知るよりも「できないこと」をキャッチできる方が、はるかに役に立つという考え方につながります。
土肥神社の樹齢千年のクスノキ

土肥神社の一体化したマキノキとクスノキ「木くぐり」

二段階方式で実施する脳機能検査は、合否を見るものではないし、優劣を競うものでもありません。
あくまでもその人の脳機能の状態を知るためだけにあります。それは生活ぶりを知るためのいちばん的確な手段だから。
二段階方式は、脳機能検査と生活実態と直近の生活歴の聞き取りという3本柱から出来上がっています。そのもっとも基礎的なところが脳機能検査なのです。そして単なる入り口。
テストの実施方法だけでなく、そこからをしっかり身に付けていただくための研修会です。使いこなせると、脳機能の状態がわかるわけですから早期発見や機能回復のための生活指導などが的確にできるようになります。事業評価もできますよ。
清雲寺 90枚の日蓮上人一代記

一代記なので、伊東法難のシーンがあるはずだと、探しました。

アルツハイマー型認知症は長い時間をかけて重症化していきます。症状がはっきりしてきたら、それは回復も難しくなったことを意味します。
最近は「(アルツハイマー型)認知症の早期発見」とよく目にしますが、とても難しい点があります。
一般的には「アルツハイマー型認知症は記憶力低下が一番初めの症状」と思われていますから。実はこれは間違い!ほんとうの早期発見は、記憶力の障害に先だって起きてくる前頭葉の機能障害に着目して初めて可能になるのです。
前頭葉の機能低下は「年のせい」といわれることと共通する所がたくさんあります。単なる年齢のせいか、異常が起きているかは脳機能検査だけが判別することができます。
閑話休題。「情けは人の為ならず」実務研修会案内を用意し始めました。
ホテル情報の確認をしてみたら、なくなっているホテル新しいホテルなどでてきて、「会場のまわりにあるホテル名」を知らせてあげる方が親切だと思いつきました。そこから先はネット検索してくださるだろうし。
それで新しくなったホテル案内です。と、書きましたが、地図上に書き込んだ番号などがどうしても一緒に保存されません…

グーグルマップで該当地区を出して、ワード文書に張り付けるには挿入タブからスクリーンショットで一発。前はなかなかこんなに簡単にはいかなかったと思いますけどね。各ホテルにナンバーを書き込んで地図の下に番号ごとにホテル名を列挙しました。
この作業は結構面白かったです。ちょっと脳が活性化したかも。

 



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