毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




三位一体節後第2日曜日の早朝にきくのは、オルガン・コラールの「ああ神よ、天よりみそなわし」。同題のカンタータをきく予定にしていたのですが、調べてみると手持ちのCDが5種と少なくなっており、来年以降のためコラールで代替とすることにしました。オルガン演奏はゲルハルト・ヴァインベルガーで、使用オルガンはクリストフ・トロイトマンによるグラウホフの修道院教会のそれ(1737年)。録音は1997年です。

CD : 999700-2(cpo)

999700-2

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これからきくのは、オルガンのためのソナタ(トリオ・ソナタ)第3番。オルガン演奏はヴァルター・クラフトで、ドイツはノルデンの聖ルートゲリ教会のシュニットガー・オルガン(1686年)を弾いての録音です。第1番、第2番と同じく、テンポはこの第3番でもゆっくりめです。

CD : MC 191(Vox Musical Concepts)

MC 191

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今日これからきくのは、昨日からききはじめたヴァルター・クラフトによるオルガンのための6曲のソナタ(トリオ・ソナタ)。6曲を番号順にきいていくので、これからきくのは第2番(BWV526)ということになります。クラフトは、1905年、ドイツのケルン生まれのオルガン奏者、作曲家。1977年、オランダのアムステルダムで亡くなっています。同じドイツのオルガン奏者ヘルムート・ヴァルヒャは1907年生まれなので、クラフトとヴァルヒャとは同世代。また、ヴァルヒャの2度目の全集は1956年から1971年にかけての録音で、クラフトの全集が1961年から1967年かけての録音と、録音時期もほぼ同じです。ちなみに、マリー・クレール・アランは世代こそちがいますが、1度目の全集の録音は1959年から1967年にかけてなので、これも同時期の録音です。昨日きいた第1番のアレグロ・モデラート(第1楽章)は、ヴァルヒャやアランにくらべると、ずいぶんゆっくりしたテンポを選択しており、そのあたりもクラフトの個性なのかもしれません。

CD : MC 191(Vox Musical Concepts)

MC 191

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今週後半から来週前半にかけてきいていくのは、ドイツのオルガン奏者ヴァルター・クラフトによる、オルガンのための6曲のソナタです。6曲のソナタは、1961年から1967年にかけておこなわれた一連の録音のひとつ。録音では20のオルガンが弾きわけられており、今日の第1番(BWV525)から番号順に楽しむ予定です。この第1番のオルガンは、メルン(ドイツ)の聖ニコライ教会のシェラー・オルガン(1555年)です。

CD : MC 191(Vox Musical Concepts)

MC 191

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先週からきいてきた、オリヴィエ・ラトリーによる「Bach to the future」(La Dolce Volta LDV69)。これからきくのは、アルバム最後に収録されたハ短調のパッサカリアです。パッサカリアの主題は、フランスの作曲家であるアンドレ・レゾンが1688年に出版した曲集から借用されており、その意味ではノートルダム大聖堂の大オルガン(カヴァイエ=コル建造)で弾くにもふさわしいといえるかもしれません。

主題に続くのは20の変奏とフーガ(フーガをふくめて21の変奏とみたほうがよいかも)。ラトリーは主題を極小からはじめ第20変奏でを極大とする、いってみればモーリス・ラヴェルの「ボレロ」的な手法をとっています。音楽の演出としてはおもしろいのですが、主題(とその後の数変奏)があまりにもかぼそいため、変奏曲としてはどうだろうと思ってしまいます。録音は2019年1月。大聖堂の火災直前の貴重な録音です。

LDV69

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これから楽しむのは、先週からきいているオリヴィエ・ラトリーによる「Bach to the future」(la dolce volta LDV69)。一昨昨日と一昨日はカンタータで休みましたが、今日と明日、のこる2曲をきいていきます。今日きくのは、ト長調のファンタジー(BWV572)。いずれもフランス語表記された、トレ・ヴィトマン、グラヴマン、ラントマンという3部構成のファンタジーで、曲もフランス風です。ラトリーは、グラヴマンを空気をゆるがす響きで、ラントマンはかそけき響きで、と、とても対照的に弾いています。録音は2019年。オルガンは、よい意味で「新しい酒を古い革袋に盛る」ように建造・改修されてきた、ノートルダム大聖堂の大オルガン(カヴァイエ=コル建造)です。

LDV69

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洗礼者ヨハネの祝日(6月24日)にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「喜べ、贖われし群れよ」です。このBWV30は1738年に初演されたとみられる、「イタリアのギャラント様式の影響をうかがわせる」(『バッハ事典』)カンタータ。なかでも長い前奏にはじまる第5曲のアリア(後奏も長い)は、感覚的でじつに優美です。そのため単独で録音もあり、このブログで紹介したマグダレーナ・コジェナーの初期の録音にも収録されていました(記事は「マグダレーナ・コジェナー『J.S.バッハ:宗教的アリア集』」)。

CD : BIS-2031(BIS Records)

BIS-2031

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三位一体節後第1日曜日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「飢えたる者に汝のパンを分かち与えよ」です。このBWV39は1726年6月23日に初演された、2部からなるカンタータ。オーケストラは17名で、その響きを彩るリコーダーは山岡重治と向江昭雅が吹いています。合唱は独唱者の野々下由香、ロビン・ブレイズ、ペーター・コーイをふくむ13名。録音は2009年です。

CD : BIS-SACD-1801(BIS Records)

BIS-SACD-1801

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2019年のバッハ・メダルは、ドイツの歌手クラウス・メルテンス(1949年生)が受賞しました。2016年にペーター・コーイが受賞しているので、メルテンスもありそうだと思っていましたが、ようやくの受賞です。メルテンスの受賞は、カンタータやオラトリオでの歌唱、とりわけイエス役が評価されたようです。このようすだと、3年後あたりには、福音史家役でみごとな歌唱をきかせてくれたクリストフ・プレガルディエンあたりもあるかもしれません。



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昨日に続き今日もきくのはオルガン・コラール。これまでと同じくオリヴィエ・ラトリーがノートルダム大聖堂の大オルガンを弾いて録音した、「Bach to the future」(la dolce volta LDV69)からのコラールです。ソプラノにあらわれる定旋律は、ハンス・レーオ・ハスラーの「わが心は千々に乱れ」。ここでのラトリーは終始、響きを抑制して弾いています。

LDV69

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これからきくのは、オリヴィエ・ラトリーの弾くオルガン・コラール「主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ」(La Dolce Volta LDV69)です。この「主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ」は「オルガン小曲集」所収のコラールで、マリアの潔めの祝日(2月2日)用。いまきくには時節にずれがありますが、聖母マリアのための祝日ということで、ノートルダム大聖堂にはふさわしいコラールといえるかもしれません(プロテスタントとカトリックというちがいはありますが)。

LDV69

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これからきくのは、オリヴィエ・ラトリーのオルガンで、ファンタジーとフーガト短調(La Dolce Volta LDV69)です。ラトリーは、カヴァイエ=コルのオルガンを、轟音にように鳴り響かせたかと思うと、風のそよぎのような静けさまで、ダイナミクスをきわめて大きくとって演奏しています。これをじっさいノートルダム大聖堂できいたら、どんな風にきこえてくるのでしょう。

LDV69

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日本チェンバロ協会の年報、『日本チェンバロ協会 年報 2019 第3号』が5月に発行されました。第3号はすでに紹介した創刊号、第2号より60頁ほど頁数が増え、内容も充実したものになっています。第2巻に収録された、ヨーハン・ペーター・ミルヒマイアー『正しいピアノフォルテ奏法』(1797年)の第1章、第2章の訳に続き、楽しみにしていた、のこりの第3章から第6章までの訳出も予定どおり掲載されています。

第3号で興味深かったのは、荒木紅の海外レポート「古楽×モダン──ベルリンから見た現在と未来」です。このブログでは、ピリオド楽器中心にさまざまなバッハをきいているのですが、いわゆるモダンの若い世代の演奏家や団体が、ピリオド・アプローチについてずいぶん研究していると感じることもしばしば。モダンの奏者からの拒否反応が強かったころからすると、隔世の感があります。

日本チェンバロ協会 年報 2019 第3号

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一昨日からきいている、オリヴィエ・ラトリーの「Bach to the future」(La Dolce Volta LDV69)。今日これからきくのは、オルガン・コラール「主なる神よ、われを憐れみたまえ」(真作性に疑義)です。ラトリーは、伴奏を遠景にとって定旋律(ソプラノ)を弾いており、それは夢幻ということばがぴったりです(レジストレーションもいかにもフランス的)。テンポはかなりゆっくりで、フランスの先輩オルガン奏者で、一昨年に亡くなったミシェル・シャピュイの演奏とは、じつに倍ほどの差があります。使用オルガンは、ノートルダム大聖堂のカヴァイエ=コル建造の大オルガンで、2019年1月の録音です。

LDV69

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これからきくのは、パリ・ノートルダム大聖堂の正オルガン奏者である、オリヴィエ・ラトリーによるニ短調のトッカータとフーガ。収録されているのは「Bach to the future」(La Dolce Volta LDV69)で、2019年1月の録音です。ラトリーは、カヴァイエ=コル建造のオルガンを極限まで生かして演奏しており、おもしろくきかせます。キャメロン・カーペンターの弾くオルガン自由曲と共通性がありますね。

LDV69

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