テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。

スティーブ・ジョブズ

2017-12-01 | ドラマ
(2015/ダニー・ボイル監督・共同製作/マイケル・ファスベンダー、ケイト・ウィンスレット、セス・ローゲン、ジェフ・ダニエルズ、マイケル・スタールバーグ、キャサリン・ウォーターストン/122分)


 スティーブ・ジョブズ。
 友人のウォズニアックと共にガレージでのパソコン開発を経て「アップル」を立ち上げるも、その後自ら招聘したペプシ・コーラのジョン・スカリーに会社を追われ、数年後には復帰し、iMacやiPod、そしてiPhoneを発売して伝説となった人物でありますな。2011年に50代半ばにして膵臓がんで亡くなった後、書籍や映画にも取り上げられたし、スタンフォード大学でのスピーチも感動的としてyoutubeで話題になりました。
 僕自身は実は「Apple」も「Macintosh」も使ったことがありません。MS-DOS時代はNECのPC-9801シリーズだったし、Windowsが発表されてからも3.1まではNEC、95からはdos/v機を使ってました。一応、「Apple」も「Macintosh」も名前は知っていたんです。MS-DOSを使っている頃に既にマウスを使ったり、グラフィックに強いという噂は聞いていたんですが、なにせ仕事でめぐり会うことがなくってですね。iMacが話題になった頃もパソコン店に行って触ったりしましたが、2台も買う余裕は無いし・・・。

*

 さて、そんなジョブズさんの半生を「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイルが描いた作品です。
 半生というか、彼の有名な3作品の発表会に焦点をあてて、その舞台裏での出来事のように描きながら、彼を取り巻く人々との関係性を暴いた映画ですね。
 ケイト・ウィンスレットが扮するのはジョブズの立場が変わってもずっと彼の秘書的な役割を担った女性ジョアンナ・ホフマンで、映画的には狂言回しのような人物。二人の関係性についてはドラマ的には特に膨らみはもたせてないですね。
 その他に実在した人物で取り上げられているのは、冒頭に書いたウォズニアック、ジョン・スカリー、そしてプログラマーのアンディ・ハーツフェルドが大きいでしょうか。それと、認知拒否している娘リサとの関係も彼の人間性を描くのに大いに利用されているようです。

 彼の有名な3作品。
 最初は「Macintosh」。意気揚々と部下を叱咤しながら公表するも、思惑は外れて売上は予想外に伸びず、社を追われることになる。

 2番目はアップル退社後に立ち上げた新しい会社NeXTでのワークステーション「NeXTcube」。僕はこの立方体のNeXTcubeのことは知りませんでしたし、映画でもこれは失敗作として扱われていました。
 ところが、このNeXTがソフト会社と変貌していった先に待っていたのが、ジョブズのアップル復帰だったんですね。

 経営に行き詰っていたアップルを買収したジョブズは、1998年にiMacを発表して一代センセーションを巻き起こすのです。
 3番目のiMacの成功は彼の人間性も変えたようですが、確かに変わったと観客が納得するまでには描かれていないように感じました。

 3作品の発表会前の数十分を、彼と取り巻く人々との会話劇として描き出していて、とにかくクロスカットの連続で、しかもその一つ一つのショットが短くてせわしないのが第一印象。疲れました。「スラムドッグ$ミリオネア」も確かにスピード感に溢れた映画でしたが、ここまでせわしなくはなかったと思うけど。

 お勧めは★二つ半。神経が疲れたので半分マイナス。
 暴露劇としては面白いかも知れないけど、ジョブズの人間味の発露を期待すると肩透かしを食うでしょう。
 天才かも知れないけれど、決して付き合いたい人間ではないですな。

 2015年のアカデミー賞では、主演男優賞と助演女優賞にノミネート。
 LA批評家協会賞では男優賞を受賞。
 ゴールデン・グローブでは助演女優賞と脚本賞(アーロン・ソーキン)を受賞したそうです。





・お薦め度【★★=悪くはないけどネ】 テアトル十瑠
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