5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ハングル俳句

2016-09-25 22:14:30 |  文化・芸術
韓国人の多くが詩を好むのは事実らしい。

お仲間のJさんのハングルブログにも結構な頻度で詩が引用されてくる。韓国の詩人のものは当然だが欧米の有名な詩人の作品も現れるというのはJさんが詩が好きだということもあるだろう。

ひょっとすると、詩を引用することでブログの内容にクオリティを持たせる目的もあるのかもしれない。それに金芝河や尹東柱といった社会運動の詩を引用することで婉曲的な日本批判もできるわけだ。

NHKのハングル講座に「ハングル俳句」というコーナーがある。ハングルの短形詩とそれに対応した五七五の日本語の俳句を詠んでみせるというものだ。

先週末にはこんな句が詠まれた。文化遺産に指定されている安東河回村の光景を詠んだものだ。

「ハフェマウル風も人も仮面も回る」というハングル詩に「秋風や河回の仮面の舞さそふ」という俳句がつけられていた。

七五調ではないがハングル音で聞けばまた違った雰囲気を感じられる。

産経新聞の外信コラムに「日本語のリズム感と凝縮美が詰まった俳句は韓国人を虜にできるか」という黒田勝弘特派員の寄稿を見つけた。

公益財団法人の日韓文化交流基金は第17回の日韓文化交流基金賞に韓国の俳人金泰定さんを選び贈呈式がソウルで来週行われるという。

金さんは今年74歳。韓国外語大の名誉教授で日本文化の研究者だが、俳人としては92年に初めて俳句会「草笛」を結成。翌93年には在韓の日本人たちとソウル俳句会を立ち上げるなど、日韓の俳句交流に大きな功績がある人なのだ。

季節感のはっきりした韓国なのだから、俳句の特徴である「季語」を生かした句作は韓国人にも合うと思われるのに関心はいまひとつ。過去16回あった基金賞だが俳句では初めてだ。この受賞をきっかけに俳句への関心と愛好者が拡がって欲しいと黒田特派員は書いている。

NHKのハングル俳句はハングル学習の補助なのだが、韓国の短形詩を俳句に訳してみることが韓国人の日本語学習のプログラムになったら、俳句への興味がもっと広がっていくのではなかろうか。詩集が多く出版される国柄なのだから、こうした合作俳句の本が出版されることも必要だろう。

黒田特派員が云うように金さんには、句作活動はもちろんだが、翻訳にもぜひ取り組んでほしいものである。Jさんのブログに俳句が引用されてくるのはいつのことだろうか。



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