韓流ラブストーリー完全ガイド ロマンス号 (COSMIC MOOK) | |
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ホンジュは、本当に嬉しく思っていました。
自分と同じような夢を見る人物がいたと分かり、それがジェチャンだったと言う事が。
ジェチャンが額から血を流しながら近づいてきて、車のドアを開け、大丈夫かと問いかけてくれた瞬間、彼女はジェチャンに心を奪われたと私は思います。
まだ、ホンジュ自身、それが恋心だとは思っていませんが。
自分一人じゃ無かったと言う喜びだと思ったのです。
救急車で運ばれながらも、全然辛そうじゃないのも、それが理由かと。
ジェチャンは、自分を信じると言ったホンジュの言葉が気になっていました。
理由を聞いたら、あっさりとホンジュは答えました。
「現実になる夢を見たんですよね?私も見るんです、必ず現実になる夢。あなたと同じ。」
ジェチャン、自分の夢の事もイマイチ信じられないのに、自分以外にも同じような経験をしてる人がいるということが、すぐには信じられません。
「信じてるわけじゃないけど・・・。」
と前置きをして断った上で、ホンジュに質問するジェチャン。
どのくらい先の事が夢に?・・・決まってません、数カ月後だったり翌日だったり、数分後のことも。
外れたことは?・・・今まで一度も無い。
変えたことは?・・・だからあなたは出来て凄い。
今後は?・・・さぁ、せき止めた水が別の流れを作るように、未来を変えた以上、時間は別の方向に流れる筈。
良い方向に?悪い方向に?・・・経験が無いから分からない。
「でも、これだけは言える。最初のうちは目に見える変化は無い。でも、時間が経つと違いがはっきり分かる。」
ホンジュは、そう言いました。
今度は私が聞く番よ・・・とホンジュは言い、何故ただの夢なのに、助けたのかと問いました。新車を潰してまで助けた理由は?・・・と。
「さぁ・・・。」
と、ジェチャンは答えに詰まりました。彼自身、その理由が分からないからです。何とも言えない感情に突き動かされて、行動してしまったってところでしょう。その理由の一つが、夢の中のホンジュの悲しみに満ちた眼差しだったってことは分かってるかな?
ホンジュはジェチャンが自分を好きだからだと思い込んでいます。
ジェチャン・・・思いこみの激しいホンジュについて行けません。この先が思いやられます。
この事故で、九死に一生を得たのは、ハン・ウタク=チョン・ヘインssi、警察官でした。
彼は、その直前、ホンジュ母に、忘れた携帯を届けた人物でもありました。だから、ホンジュの家の近くにいたのでしょう。
その頃、ジェチャンの弟スンウォンは高校の同級生のピアノの演奏会に行っていました。
同級生はパク・ソユンと言い、天才ピアニストとして脚光を浴びていました。
ところが、演奏には間に合わず、終了後のインタビューの時にようやく到着。おまけに、現場が騒然としているさなかだったのです。
と言うのは、ソユンがインタビューを受けている時、突然、母親が意識を失ってその場に倒れてしまったのです。
慌てて皆が駆け寄った時、ソユン母のブラウスには、靴痕が。
誰かに踏まれたって事ですよ。
インタビューしていた記者が、すぐに家庭内暴力だと警察に通報し、ソユン父は連行されて行ったのです。
ソユンは全てを知っている様子です。
誰も周囲にいなくなったソユンは、一人呆然と立ち尽くしていました。
スンウォンは、傍に行き、声をかけました。
誰にも言わないでと縋るソユン。スンウォンは約束しました。
翌日から、ホンジュは、ジェチャンに付きまとい始めました
惚れられてしまったんだから、突き放すのも可哀相だから、構ってあげよう・・・なんてね。なんというノー天気さ
ジェチャンは、心底うんざりしてます。
「夢の話は信じないから、何の恩も感じる必要はない。」
と、きっぱり。
でもね、こんなことくらいでくじけるホンジュじゃありません。何としても自分の夢の実力(?)を示そうとしました。
通勤途中、ジェチャンは、地下鉄の中でホンジュと会いました。
おまけに、そこに至るまで、ジェチャンに起った出来事を逐一ホンジュは知ってるのです。当然、同じ車両に乗り合わせたのも、偶然では無く、夢で見たからだと。
「夢で未来が見えるのは本当よ。だから、私が助かったのも、夢のおかげ。分かった?」
そう聞いても、ジェチャンは信じられない思いでした。そんな物語のような話を信じたくないという思いもあったのかもしれません。
駅でホンジュが傘を差し出しても、突き返しました。
「君の言葉は信じない。もう信じないと決めたのです。信じたくないから。」
何故?・・・と聞いたホンジュ。
「助けたくなるから。助けられなかったら、きっと自分を責める。耐えられますか?」
「・・・いいえ。」
確かに、不幸が起るのを知っていたのに、助けられなかったら、誰もが物凄く後悔し、自分を責めるでしょう。
「だったら、君も悪い夢を見たと思えばいい。未来を変えたいなら、他へどうぞ。」
「あなただけなの。」
と、ホンジュは言いました。これまで、同じような夢を見る人と会ったことがありませんから。
探せば居る筈・・・とジェチャンは言いました。
地下鉄の駅を出ようとした時、突然雨が降って来ました。
やっぱりホンジュの夢が当たっていたのです。傘を返したジェチャン・・・。運が悪いと思いました。思う事にしたのが正解かも。
ホンジュは、幼い頃からこのような夢を見て来たようです。
そしてある時、父が死ぬ夢を見たのです。一人の脱走兵が、父の運転するバスを爆破しちゃったからです。
乗客もろとも死んでしまうという不吉な夢を見たホンジュは、父にそれを話し、仕事を休んでほしいと言いました。でも、父はそのまま出勤。
ホンジュは自分が出来る事があるかもしれないと、父の運転するバスに乗り込みました。
そして、夢と同じ事が。
一人の軍人が大きなリュックを背負って乗り込んで来たのです。ラジオでは脱走兵が・・・と言うニュース。
ホンジュ父は娘の夢が真実になると察しました。
で、口実を設けて、乗客をバスから降ろし、ホンジュに誘導を頼んだのです。ところが、結局、直後にバスは爆発。
父は夢の通りに亡くなってしまったのです。乗客だけは助けられ、最悪の事態は免れましたが・・・。
ソユン父の顧問弁護士は、ユボムでした。
お得意様だと言うのですから、これまで何度も処理して来た問題がありそうです。
今回も、法の網をかいくぐって、罰を逃れそうです。
ソユンが学校のPCで殺人の方法を検索していた事を知ったスンウォン。
父親を殺そうとしているのは、すぐに分かりました。
ソユンに詰め寄るスンウォン。
母親が生きて行くには、父親が死ななくてはいけないと言うソユン。
もう、逮捕されたし、今後は刑務所に入るに違いないのに、何故だとスンウォン。
「起訴できなければ?」
と、ソユン。
きっとこれまでにも何度もあった事なんでしょう。事件として立件出来ずに終わった罪が。
その現実を知っているからこそ、もう殺すしか母親を自由にする方法は無いと考えたのでしょう。
「なぜなら、検事はバカで、弁護士は狡猾だから。」
ソユンは言いました。
そして、実際、狡猾な弁護士ユボムによって、ソユン父は釈放されそうです。
担当検事のジェチャンも、為す術がありません。
非の打ちどころの無い証拠を並べ立てて来たユボム。その全てがねつ造か或いは、口裏合わせだということも、容易に想像が付きました。
娘の父親を犯罪者にしたくないと言うソユン母の思いを利用し、被害者までもがそれに加担してるのですから、もうどうしようもありません。
だけど、黙っている事は出来ない性格のジェチャン。
「高額な報酬を求めるユボムさんが、こんな小さな事件を扱う理由が分かった。策を駆使して罪をもみ消す。何回やったんだ?お得意様と言うくらいだから。」
的を得ているので、ユボムも反論は出来ません。
でも、彼の精神が腐っているのは、このジェチャンの言葉を、昔の事件の逆恨みだと受け取るところです。
そして、捜査官や事務官がいる前で、それをさも言いがかりだと言う風に声を荒げるのですよ
ホンジュが、この直前に、別れを告げに来たってことも、ユボムにとってはムカついていましたしね。
まぁねぇ、この時、ユボムに言葉を挟ませないくらいきっぱりと公衆の面前で別れを叫んだのでね、ホンジュが まさに、宣言したって感じでしたよ
大声で先に言った方が、勝ちってところありますよね。後で反論しても、言い訳のようにしか受け取られないってこと。
ホンジュ然り、ユボム然り・・・ってことです。
この時点で、まだジェチャンはユボムには敵わない状況でした。
ユボムの一方的な主張で、ジェチャンは昔の恨みを今晴らそうと、仕事でもプライベートでも大人で仕事のできるユボムに逆らおうとしている青二才ってレッテルが貼られてしまいました。
ジェチャンは周囲を見返そうと、必死に仕事に励んだのですが・・・。
疲れてついついうたた寝をしてしまいました。
その時、また夢を見てしまいました。
今度は弟のスンウォンが警察に連行されようとしている夢です。
必死に無実を訴えるスンウォンを見て、知らずにジェチャンは泣いていました。
心配になったジェチャンは、すぐにウンウォンに連絡を取りました。
スンウォンは、学校で補習を受けていました。
今のところ、何も問題は起っていないと確認し、とりあえずほっとしたジェチャンなのですが、やっぱり気になって仕方がありません。
その時思い出しました。夢にホンジュもいたことを。
「私を信じてれば、阻止できた。」
と呟いているのを。
そして、実際、ホンジュは少し前に、その夢を見ていたのです。
メモには、‘スンウォンが兄の所為で殺人犯になる’と書いていました。
ジェチャンが、忘れろと言ったので、一旦はゴミ箱に捨てたメモを、ホンジュはやっぱり気になって拾い出しました。
ただ、彼女はまだスンウォンがジェチャンの弟だと言う事を知らないのです。
突然、ホンジュをジェチャンが訪ねて来ました。
ホンジュの言葉を信じてはいないが信じたくないが、逃げる事の方がもっと怖い・・・。そう思ったのです。
「何故俺にうつした?」
と、ジェチャンは言いますが、そんな事、ホンジュに分かる筈も無く。第一、ホンジュ自身も、自分にこんな事が起る理由が分かりませんから。
何かある筈だとジェチャンは言いました、こうなる理由が。
責めに来たの?・・・とホンジュ。
「助けてくれ。」
ジェチャンが言いました。
「夢に君が出て来た。君は俺を恨み、スンウォンが連行された。」
スンウォンがジェチャンの弟だと知ったホンジュは、やっと夢の意味が分かりました。
「夢の中で、スンウォンは兄の所為で人を殺した・・・。」
ホンジュの言葉に、ジェチャンは驚くばかりです。意味が分かりません。
その頃、スンウォンはソユンの後を付けていました。
ソユンは店の棚に置かれた不凍液に手を伸ばそうとしていました。
寸前で、ソユンの腕を掴んだスンウォン。この後、どーなるの
実は、ホンジュとジェチャンは昔、出会っていたのです。
葬儀場でした。
父の葬儀が執り行われ、参列者やマスコミが去って静かになった時、ホンジュは一人で膝を抱えて泣いていました。
やっと父のために泣く事ができたのです。
その時、目の前に現れたのは、ジェチャンでした。
ジェチャンも、喪服を着ています。茶髪も黒髪に染め直していました。彼にも何かあったのでしょうか。
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