まったり まぎぃ

愉快な仲間たちの事、日常生活で思う事、好きな事あれこれ。

『君を憶えてる』完観

2016-01-13 22:05:45 | 韓国ドラマのエトセトラ

               

君を憶えてる 韓国ドラマOST (KBS) (韓国盤)
クリエーター情報なし
Universal Music (South Korea)

レビュー一覧は、こちらから。

 

ミンが送って来たカード、それらは、母が殺された日の光景でした。

父ジュンミンに逮捕された者が復讐にやって来て、玄関に出た母を殺したのです。

「逃げて

と言う母の声に、弟ミンを庇って隠れたヒョン。その時、父のかばんに銃があるのを思い出したのです。

ミンを守るため、ヒョンは引き金を引いたんです。

犯人は死んでしまったのかな?

ヒョンも、引き金を引いた瞬間、後ろに倒れ、そのまま意識を失ってしまったようで、気がついた時には、その時の記憶を失くしていたのです。

 

幼い時に見た衝撃的な光景の所為でサイコパスになる場合があると言います。

血だらけで倒れている母と知らない男。そして倒れて意識の無い兄。そんな衝撃的な光景、幼児には刺激が強過ぎます。

 

「僕の所為だ。全部僕の所為だった。」

気がついたヒョンは、そうつぶやきました。

ジアンは、意味が分かりませんでしたが、ヒョンを優しく抱きしめて言いました。

「あなたの所為じゃない。」

 

以前、ミンにカードの意味を聞いた時、本当に覚えていないんだ・・・とミンは言いました。

そして、思い出さない方がいい・・・とも。

「それに、一つ言っておく。僕は元々こういう風に生まれたようだ。いや、こういう風に生まれたんだ。」

その言葉の意味が、今、ようやくヒョンは分かりました。

ミンは、言いたかったのです。その時の光景を見たから自分はこうなったのではなく、生まれながらこう言う人間なんだ・・・と。だから、兄の所為じゃない・・・と。

ヒョンは、ミンの深い愛情を改めて感じ、泣けました。

 

ミンも、ヒョンの記憶が戻った事を知りました。

自分がカードを送った所為だ・・・と責任を感じていました。

 

ところで、チェ刑事は、自分が企画官を殺した事は認めましたが、イ・ジュニョンについては一切口をつぐんだままでした。

チームの面々は、チェ刑事の事を何も分かって無かったと責任を感じていました。

チェ刑事が、こんな状況でもジュニョンを庇うのは、それほど大人の虐待がひどかったと言う事を表しています。そう思うと、余計に胸が痛むメンバーでした。

 

ジアンは、ミンをそっと抱きしめて話しました。

「人が人を傷つけることはどんな理由があれ間違ってる。間違ってた事に気づいて反省しないといけないわ。自分がした事に責任を持つの。」

何が間違ったのか、なぜ罪を償うか分からないなら、お兄さんの為にそうするんだと考えて・・・と。

そして、ミンが逃げたら、ヒョンもミンを庇うために一緒に逃げてしまうだろう・・・と。

「そんな事になったら、あなたもあなたのお兄さんも幸せにはなれない。」

ジアンの言葉は、ミンの心に響きました。

 

それでも、ミンは完全に納得できたわけではありませんでした。

「過去の事は過去の事です。証拠も無いし、悪者を懲らしめただけだ。なぜそれを葬ってはいけないと?」

ジアンは言いました、見逃すことはできない・・・と。

ヒョンは、そんなジアンたちと、ミンとの間に挟まれて、苦しむ事になるわけです。

 

ジアンが、イ法医官を訪ねました。面と向かって“イ・ジュニョン”と対決しに来たのです。

携帯の録音機能をオンにして、証言を引き出そうとしました。

上手く行きそうだったけど、やっぱりイ法医官はそんな企み、お見通しでした。

争った結果、携帯はオフにされ、録音は削除。そして、ジアンは首を絞められたのです。

でも、カンチーム長が偶然やって来たお陰で、助かりました。

で、逮捕するのかと思ったんだけど、何故か、そのまま二人は帰っちゃうんですよ。逮捕しても、言い逃れされてしまう状況だと思ったから?

ここんところが、ちょいと疑問に感じましたね、あたしゃ。

 

イ法医官は、ヒョンに、一緒に行こうと言いました。ミンと3人で。

本当は自分を捕まえたいんだろうけど、捕まえたら、ミンも捕まる事になる。だから、捕まえないんだ・・・と言いました。

返事は分かっていました、イ法医官にも。

でも、一度は誘っておきたかった・・・とか。

「自分はいくら脅しても刺激してもいい。だけど、ミンはダメだ。ミンを惑わせるな。手を出すな。」

そう言って、ヒョンはイ法医官のシャツの首元を掴みました。

これを、ミンが聞いていました。

 

「もしついて行けば、また兄さんと別れてオジサンの所有物に戻る。兄さんの元に残ってもハッピーエンドにはならないし・・・。」

と、ミンはイ法医官に言いました。

 

「明日は何を?」

と、ミンがヒョンに聞きました。

特に何も無い・・・とヒョン。

だったら、今まで出来なかった事全部やろう・・・とミン。

これって・・・、恋人が別れる決心をした時、最後に楽しい事思い出になる事を全部する、あれと似てる・・・と思ったら。

やっぱりそーみたい。

 

散歩しながら、ふと見ると恋人同士がツーショット写真を撮ってる・・・。それを見て、

「撮る?」

なんて、照れながら言う二人。真面目腐った表情で撮っちゃった後、笑わなきゃ・・・と不自然な笑顔を見せる二人。

それがおかしいと、笑って、やっと自然な笑顔で写真が撮れました。

この時の二人の演技が素晴らしい

感情を上手に表せない兄弟が、ぎこちなく歩き、ぎこちなく写真を撮る。遠慮したような澄まし顔が不自然で、作り笑いがおかしくて、苦笑してしまい、自然な笑顔が出る。

そんなリアルな兄と弟の表情が本当によく表現されていると思って見ました。だから、切なくてね。

 

イ法医官が、刺されました。

イ・ジュニョンチルドレンの一人が犯人です。

やはり彼は親を殺された事を、恨みに思っていたのです。いくら酷い親でも、やはり死んでほしくは無かったわけです。

イ法医官、自分の考えが全ての人に理解されるわけじゃないと少なからずショックを受けたようです。

 

そんな時にミンがやって来たのです。

ミンもまた、決着をつけようとしていました。

ヒョンに、もう決して人殺しはしないと約束したミン。でも、その約束を守れそうにない・・・と思っていました。

ミンは、決して自分たち・・・イ・ジュニョンと自分の考えが間違っていたとは今もなお思ってはいないのです。彼が思うのは、ただただ兄ヒョンのこと。

このままでは、ヒョンが苦しむだけだと考えたのです。だから、イ法医官と一緒に消えよう・・・と。

つまり、イ法医官を殺し、その死体と共に、消えてしまおうと言う事ですね。最後の死体無き殺人をしようと思ったのでしょう。

 

でもね、やられたのはミン。

ヒョンが駆け付けた時、既にミンは虫の息でした。

 

“20年もの間、僕は兄さんを憎み、兄さんを思い、兄さんを待ちわび、兄さんを見守った。僕の20年はそれがすべてだ。兄さんが全てだった”

ミンの思いが、辛くてねぇ。泣けましたよ

 

ヒョンはイ法医官に掴みかかりました。

首を締めあげ、あとちょっとで殺してしまうかも・・・と言う時、彼の後頭部を、例の女性が殴ったーっ

 

ヒョンが気がついた時、イ法医官の姿も、ミンもありませんでした。

 

チェ刑事は、イ・ジュニョンについて供述を始めました。

チームのメンバーは、彼が逮捕拘留されても、変わらず面会に来続けていました。

仲間がいるとチェ刑事にも彼らの心が沁みたのです。決してチェ刑事を傷つけたりしないし、誰かを傷つけるよう仕向けたりもしない。ただただ温かく傍に居てくれる人が出来た・・・。そう感じる事が出来たのです。

だから、もうイ・ジュニョンの支えは必要なくなったのでしょう。

 

ヒョンに、イ法医官が会いに来ました。きちんと別れの挨拶をしようと思って・・・と。

「なぜ最初から僕にここまで執着を?」

と、ヒョンが聞きました。

「誰もが僕を軽蔑し恐れたのに、生まれて初めて理解された気がしたから。」

と、イ法医官。

幼いヒョンが、彼の事を“他の人とは違う人”と言ってくれたんだそうです。彼が一番聞きたかった一言だったのかもしれません。

「君は僕がなりたいと願った子供だった。ミンは僕とよく似た分身のような子供だ。」

そんな言葉を聞いても、ヒョンの心は動きませんでした。

今ここで彼を殺さない理由、それはただ一つ、ミンを返してほしいからだとヒョンは言いました。遺体でもいいから・・・と。

 

そのままイ法医官は消えました。

そして、ヒョンも、3回ジアンに会いに来て、そのまま消えてしまったのです。

 

1年が過ぎました。

チームには新しい新人刑事が入り、カンチーム長とソン刑事、そしてナ社長は友情を築き、ジアンは、ヒョンを待っていました。

イ・ジュニョンに父親を殺された事で出会った二人。

そんな事が無くても、二人は偶然出会っていたに違いないとジアンは思っていました。そしたら、ミンと3人で楽しく暮らしていたかもしれない・・・と。

 

そんなある日。

事件現場にチームのメンバーが出向くと、そこには生意気な態度のヒョンの姿。

出会った時と同じような登場の仕方です。

まー後ろ姿がカッコ良い、ソ・イングクくん

 

ハッピーエンドです。

 

そして、ミンは生きていました。

別の人生を選択するよう、イ・ジュニョクから資料も届きましたが、彼はそれを選択しませんでした。

晴れ晴れとした表情で、一人歩いて行きました。それがどーいう事なのか、そこまでは描かれていませんでしたね。

 

何とも不思議な雰囲気の漂う作品でした。

結構殺伐とした題材だし、考えさせられる設定でしたね。

無表情なパク・ポゴムくんの演技が私には一番心に残りました。無表情なんだけど、ほんの少し口元がゆがんだり、口角が上がって微笑みを見せたり。感情表現の上手さを感じました。

ソ・イングクくんは、安定した演技を見せてくれますね。

これまでは、結構悪ガキだったり、感情が優先するような役柄が多かったように思いますが、この作品では、その正反対の大人な役。これまたイケると思いましたよ。

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