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源氏物語 紫の上は樺桜

2024-04-06 | ファッション
先週の「桜咲く」で清少納言の「枕草子」の桜を取り上げましたので、
今週は「花時雨」で紫式部の「源氏物語」を。
漸く、お花が咲いたのに今週の東京都心は生憎の雨で「花冷え」(4/3~4)「花曇り」(4/5)。

ところで、「源氏物語」で主要登場人物「紫の上」。
光源氏がちっちゃな時から大好きだった「藤壺の宮」の姪が「紫の上」(父が藤壺の兄)。
その関係から「紫の上」の「紫」は「紫=縁(ゆかり)色」とされています。
然らば、光源氏の正妻「女三の宮」は一体?
彼女の母は「藤壺の宮」の妹・「藤壺女御」で「女三の宮」も藤壺の姪になります。
彼女も同じくご「縁」がありますでしょう。
はたまた、高貴ゆえの「紫」もいけませんことよ。
「紫の上」の父は兵部卿宮(親王)、一方、「女三の宮」の父は「朱雀帝」(天皇)。
「女三の宮」の高貴さ度合いは「格違い」で彼女の方こそ高貴な色「紫」では?
それでは、「紫の上」の「紫」とは。
彼女は物語内で「樺桜(かばざくら)」に例えられているのです。
「源氏物語で紫の上が例えられた樺桜とはどんなサクラ?」
従って、彼女は「桜」を表象(衣裳表示)していたのです。

「桜重色目」→布の表地が「白」・裏地が「紅、或いは、紫」←山桜
「樺桜色目」→布の表地が「薄紫」・裏地が「紅、或いは、緑」←大山桜
「桜襲色目」→上から白 白 白 薄紅 薄紅 薄紅 緑の重ね着グラデーション色
(桜襲色目の白は白×白 薄紅は桜重色目で白×紅・紫 緑は白×緑)

色目は「襲色目と重色目」「襲色目(十二単・絵・春)」でご確認下さい。
「紫の上」は「紫色」のコーデだったのです。
更なる論理補強になりますが光源氏35歳に造作した四季名殿もつ邸宅「六条院」。
この六条院の「春の御殿」に「紫の上」はお住まいだったのです。
「春の御殿」のお庭にはそれはそれは美しい「桜」が植わっていたのです。(梅もあり。)
紫式部も内なるお洒落心をお持ちであったやも?
但し、「源氏物語」はあくまでも「虚構の作り話」、時間費消の慰みもの。
「現実は物語よりも『奇』」、世の現場・現実は遙かに「いと をかし」でございます。


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