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深田萌絵さんのデマ創作事例・窒化ガリウム編

2021年06月18日 | 深田萌絵事件
2024.01.21 元動画のアーカイブを追記






私は深田萌絵さんの動画は逐一見てるわけではないが、たまたま見た動画でまたまた変なことを言ってたので軽く考察した。

考察の対象は「窒化ガリウム」についてだが、以前、別の記事でも変なことを書いていたので併せて考察する。

1)窒化ガリウムでムーアの法則の限界を打破できるか。
2)窒化ガリウムは安全保障貿易管理に抵触するか。


パナソニックの半導体事業売却、軍事技術が中国に流出する恐れ…日米安保にも波及か
http://archive.today/W93kp




経産省と議員が弁明?パナソニック半導体の軍事技術はデマ!?


(アーカイブ)経産省と議員が弁明?パナソニック半導体の軍事技術はデマ!?
https://web.archive.org/web/20210619003004/https://www.youtube.com/watch?v=RKZ8ZLc2enw




1. 窒化ガリウムとムーアの法則
2. 窒化ガリウムとパワー半導体
3. BROOKHAVEN研究所はパナがすごいと言ったか
4. 窒化ガリウム(GaN)は輸出規制品目か
5. Panasonicの半導体事業譲渡は完了した
6. PanasonicのGaN半導体は強かったか
7. まとめ



《1. 窒化ガリウムとムーアの法則》


深田萌絵さんは、2019.12.31 の記事でパナソニック半導体譲渡案件に関連してこう書いている。窒化ガリウムでムーアの法則の限界を打破できるというのである。

・窒化ガリウム
 問題となる最先端技術のひとつは窒化ガリウムである。窒化ガリウムは「ムーアの法則(半導体の集積率が18カ月で2倍になるという法則)の終焉」を延期できる数少ないソリューションのひとつで、半導体業界の救世主的な存在である。微細化により回路を小さくしてきたが、微細化の限界に達したために3次元に集積するようになった。その結果、熱がこもりやすくなり、処理能力が低下するという課題に直面した。微細化による熱問題や電子漏れは、処理能力を単純に向上させることはできない。それが「ムーアの法則の終焉」と呼ばれる課題である。ところが、窒化ガリウムという素材は低抵抗高温動作という特性を兼ね備えており、ムーアの法則を継続させることが可能な数少ない素材だ。

パナソニックの半導体事業売却、軍事技術が中国に流出する恐れ…日米安保にも波及か
http://archive.today/W93kp



この件については、関係者のコメントを見てもらった方が早い。






先生からもコメントをいただきましょう。






《2. 窒化ガリウムとパワー半導体》


窒化ガリウム(GaN)を半導体デバイスにどう使うのか。簡単な説明を引用する。

GaN(窒化ガリウム)

 GaN(窒化ガリウム)とは、次世代パワー・デバイス(パワー半導体)に用いられる半導体材料のこと。GaNパワー・デバイスを、既存のSi(ケイ素)パワー・デバイスの代わりにDC/DCコンバータやインバータなどの電源装置に搭載すれば、電力変換効率の向上や装置の小型化などを実現できる。SiC(シリコン・カーバイド)とともに、次世代パワー・デバイスを実現する材料として普及が期待されている。

 なお2014年10月に赤崎勇氏(名城大学教授)、天野浩氏(名古屋大学教授)、中村修二氏(米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)がノーベル物理学賞を受賞したテーマである「青色LED(発光ダイオード)」も、GaN材料を用いた半導体デバイスである。



そのパワー半導体についてもう少し詳しく見てみる。

パワー半導体は、高い電圧、大きな電流を扱うことができる半導体です。高い電圧、大きな電流に対しても壊れないよう通常の半導体とは違った構造を持っています。また大きな電力を扱うことから熱を発して高温となりやすく故障の原因になります。 このため発熱の原因であるパワー半導体自身の電力損失を少なくし、さらに発生した熱を効率よく外に逃がす工夫が施されています。

パワー半導体とは / 富士電機
https://www.fujielectric.co.jp/products/semiconductor/about/



また、この説明もわかりやすかったので参考までに貼っておく。

次世代パワー半導体GaNで高効率な電源を実現! | 組込み技術ラボ
https://emb.macnica.co.jp/articles/635/



以上からわかるように、GaN半導体は主には大電流を扱う電源関係などの半導体デバイスであり、「インテルのCPU」などの半導体デバイスとは異なる種類であることがわかる。

もうひとつ関連記事を引用。ちょうどよく「パナソニック」「TSMC」も登場している。TSMCについては、既にGaNを手がけていると書いてある。
なお、2016年の記事であることに注意。

現在もパワー半導体の主流はやはりシリコンだが、近年はSiCやGaNを使ったパワートランジスタの開発が活発になってきている。SiCダイオードを使った効率の高いインバータはすでに電車に採用されているし、GaNを使った電源アダプタ(AC-DCコンバータやDC-DCコンバータ)も発売間近だ。

(中略)

日本のパナソニックもGaNトランジスタを手掛けており、サンプル出荷の段階までこぎつけている。同社が狙う市場は、ソーラー発電の直流を交流に変換するパワーコンディショナー、自動車、サーバー電源、モーター制御などだ。

(中略)

GaNやSiCはシリコンに代わる新しいパワー半導体材料である。特に、GaNはシリコン上に形成できるため、世界トップのファウンドリ(製造に特化した請負企業)TSMC社も手掛けており、普及という点ではSiCよりも一歩リードしている。

(2016.11.30)
第2回:GaNの商用化が加速、SiCはやや足踏み | 連載02 省エネを創り出すパワー半導体 | Telescope Magazine
https://www.tel.co.jp/museum/magazine/natural_energy/161130_report02_02/



ここまで読めば、1項に記したように深田さんの記述が業界関係者に失笑される理由がわかるだろう。半導体といっても種類や用途が違うのである。

(深田萌絵さん)
窒化ガリウムは「ムーアの法則(半導体の集積率が18カ月で2倍になるという法則)の終焉」を延期できる数少ないソリューションのひとつで、半導体業界の救世主的な存在である。




ただし、少し異質の提案もなされているので紹介する。

ムーアの法則の限界が指摘される中で、平面方向の微細化だけではなく、3次元方向に高層化しようという努力がなされている。

特に、半導体メモリはその動きが顕著である。

【福田昭のセミコン業界最前線】1mm角に10Gbitを詰め込む超高密度の3D NANDフラッシュ技術 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1315644.html



そういった3次元方向に高層化する要素に、パワー半導体も入れてしまったらどうかという提案がある。そこに含まれるパワー半導体がGaN(窒化ガリウム)だったりするので話がややこしくなっている。

ただ、これはあくまで大電流を扱うデバイスの話であり、「インテルのCPU」などにおけるムーアの法則の限界の打破とは異なる話である。混同してはいけない。

もしかしたら、深田さんはこの類の話を聞きかじって勘違い(あるいは悪用)したのかもしれない。

筆者らが提案した3次元パワーSoCは、高効率なGaNパワーデバイス、負荷のSi(シリコン)LSI、電源の制御回路、GaN用ゲートドライバー、受動部品を3次元に集積する(図1)1)。寄生インピーダンスを極限まで低減できるため、高効率化が可能となる。3次元構造にすることで、Siデバイス、GaNパワーデバイス、インダクター、キャパシターといった材料やプロセスが異なるデバイスでも容易に集積できる。これは、Moore(ムーア)の法則を継続し、それすら超えられる典型例ともいえる。



異なるデバイスを容易に集積、ムーアの法則を超える3次元パワーSoC
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00028/00044/






《3. BROOKHAVEN研究所はパナがすごいと言ったか》


次に、冒頭に挙げた動画の中で深田萌絵さんが変なことを言っているので、まずは問題の箇所を示す。




問題はこの一文。および、同じ意味の深田さんの発言。

パナソニック半導体のGaN半導体技術が最も耐放射線が高いということを表している。



出典はこの資料であり、2017年のものであるようだ。

Radiation Hard GaNFETHigh Voltage Multiplexing (HV Mux) for the ATLAS Upgrade Silicon Strip Tracker
https://cds.cern.ch/record/2286244/files/ATL-ITK-SLIDE-2017-848.pdf



その中を見ていくと、特にパナソニックがすごいと言っているわけではない。



数年にわたって同種の評価をしているようなのだが、こう書いている。

「この2、3年の間に、高線量に耐えられるのはGaN技術だけだったので、(評価対象は)EPC(Efficient Power Conversion)、GaNSystems、PanasonicのGaNFETに集約されました。」

「リソースが不足していたため、(今回は=2017年は)単一の候補のみを対象とした照射作戦を行いました。私たちは、パナソニック製(600V)のGaNFETを選択しました。」



その結果として、こう書いている。



「3社のGaNFETベンダーと多くのデバイスを使用した結果、これらのデバイスは全線量に対して非常に耐放射線性が高く、特に電源がオンの状態(検出器の通常の動作モード)では耐放射線性が高いことが分かりました。」


見てわかるように、パナソニックが特にすごいとは書いていない。

そうではなく、GaNデバイスは耐放射線性が高い、という結論を導き出している。



ちなみに、なぜGaNデバイスは耐放射線性が高いのかということについて、上のBROOKHAVEN研究所のレポートにも登場するEPC社が解説しているので参考までに貼っておく。





(参考)Panasonicの耐圧600VのGaNパワートランジスタ

上のBROOKHAVEN研究所のレポートで2015年に評価したというPanasonicの「PGA26E19BV」のプレスリリース。

業界最小パッケージの耐圧600VのエンハンスメントモードGaNパワートランジスタを製品化
http://archive.today/xK1Sv







《4. 窒化ガリウム(GaN)は輸出規制品目か》


次に、同じ動画の続きの場面で深田萌絵さんが微妙なことを言っているので、まずは問題の箇所を示す。




この箇所で深田さんは、こういう趣旨のことを言っている。

(深田萌絵さん:要約)
「窒化ガリウムパワーデバイス等の実用化加速技術開発っていう研究に安全保障貿易管理についてということで注意書きがあるんですよね。」

「わが国では外国為替及び外国貿易法に基づいて輸出規制がされています。外為法で規制されている貨物や技術を輸出しようとする場合は原則として経済産業大臣の許可を受ける必要がありますと。」

「その窒化ガリウムの技術がですね、普通に外為法で規制されてるんだよってことは結構認識されているはずなのに、それなのにパナソニック半導体を怪しい会社に売却を許したというのは驚きのことなんですよね。」



深田さんが紹介している資料はこれである。

「低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト/研究開発項目④ GaNパワーデバイス等の実用化加速技術開発/(2)GaN等の新規用途開拓の推進」に係る公募要領 / NEDO
https://www.nedo.go.jp/content/100858548.pdf


そのP10に「(14)安全保障貿易管理について(海外への技術漏洩への対処)」と注意書きがあり、業界内の人には見慣れた文言が並んでいる。

そこで関係する法令を掘り下げていくと、輸出貿易管理令に窒化ガリウムが登場する。実際はここだけではないのだが、全て同種の記述である。

別表第一(第一条、第四条関係)

七(二十二) 炭化けい素、窒化ガリウム、窒化アルミニウム又は窒化アルミニウムガリウムの基板((十八)に掲げるものを除く。)又はインゴット、ブールその他のプリフォーム

輸出貿易管理令(昭和二十四年政令第三百七十八号)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=324CO0000000378


輸出規制品目の文言としては、「窒化ガリウムの基板」である。


では、その「窒化ガリウムの基板」とは何か。

窒化ガリウム基板



窒化ガリウム(ガリウムナイトライド (Gallium Nitride) ,GaN)とはガリウムの窒化物で、化合物半導体の一種でワイドギャップ半導体に属します。
CAS No.25617-97-4
EINECS Number 247-129-0
三菱ケミカル製の窒化ガリウム(GaN)基板は、自社で永年培ってきたHVPEと呼ばれるエピタキシャル技術と化合物半導体の加工技術を用いた、高品質な単結晶基板です。 均一かつ高品位な結晶性と表面品質が特長です。高輝度LED用基板や、プロジェクター光源や高輝度ヘッドライトに使用される青色レーザーダイオード(LD)用基板として、幅広い用途で使用されています。 またパワーデバイスや高周波デバイスなどの電子デバイス用基板としての用途も開発を進めています。

窒化ガリウム基板 / 三菱ケミカル株式会社
https://www.m-chemical.co.jp/products/departments/mcc/nes/product/1200584_9018.html



つまり、「窒化ガリウム(GaN)を用いた半導体デバイス製品全般」が輸出規制品目なのではなく、「窒化ガリウムの単結晶基板」が輸出規制品目だと言っているのである。



《5. Panasonicの半導体事業譲渡は完了した》


深田萌絵さんが執拗に問題視している、Panasonicの半導体事業譲渡は完了している。

パナソニックおよび台湾のNuvoton Technology(新糖科技)は9月1日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や中国などの独禁当局の承認審査の遅れで、売却の完了時期を3カ月延期していたパナソニックの半導体事業のNuvotonへの売却手続きが完了したと発表した。

パナソニック、半導体事業の台Nuvotonへの売却が完了(2020/09/02)
https://news.mynavi.jp/article/20200902-1265154/



(2020年9月1日)
半導体事業の譲渡完了について | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2020/09/jn200901-1/jn200901-1.html




上の文面には、「本件譲渡の実行に向けて各国の競争法当局その他政府機関の承認取得に必要な手続を進めてまいりました」とした上で、「所要の承認を全て取得いたしました」とも書いてある。


この件で日本政府あるいは米国政府から問題視された話は出ていないし、長尾議員からも経産省に確認してくれている。




そもそも、Panasonic自身が『本契約は、各国・地域の競争法当局その他政府機関の承認取得を前提としております』と発表していた。旧来型の大企業はこういう場面では政府と喧嘩しないものである。官公庁事業やってるから。





《6. PanasonicのGaN半導体は強かったか》


ところで、パワー半導体あるいはGaN半導体の分野でPanasonicはどの程度の位置にいたのか。

ツイッターにもいる服部毅さんが記事を書いていたので引用する。


2019年のパワー半導体メーカー売上高ランキング

Yoleの調査による2019年のパワー半導体(ディスクリートおよびモジュール)市場におけるメーカー別売上高ランキングとしては、ダントツのトップは独Infineon Technologiesで、2位はON Semicondsuctor、3位はSTMicroelectronicsとなっており、いずれも今後生産増強を計画しているか、もしくは行ったばかりの企業たちである。

日本企業は、5位に三菱電機、6位にローム、7位に東芝、8位にルネサス エレクトロニクス、9位に富士電機と5位~9位に入っており、これら5社の売上高合計額は、トップのInfineonとほぼ同等となる。ある業界関係者は、これら日本のパワー半導体各社の特徴は、ランク外の中小企業を含めて各社独自の経営方針を掲げており、M&Aの兆候もないことだと、語っており、このような状態が続けば、いずれは成長著しい中国のパワー半導体業界にシェアを奪われかねないと危機感を口にしている。



成長続くパワー半導体市場、2025年には225億ドル規模へ - Yole予測(2020/10/27)
https://news.mynavi.jp/article/20201027-1439902/


Panasonicは残念ながら、上のグラフではランク外であり、存在感はなさそうである。企業としては、勝ち目のない市場からは撤退するしかない。

条約や法制度で規制されない自由な商取引(事業譲渡も含む)を、奇妙な独善的主張で糾弾し続けるのは異常である。


では、上の記事を書いた服部さんはなんと言っているか。深田さんの言説にお怒りであり、八洲子さんの動画を見ろと勧めている。





(追記)PanasonicのGaN半導体の特許出願状況

ポヨさんから情報をいただいたので貼ります。




そのリンクがこれ。

GaNデバイスの日本における特許出願状況 /「SiC」と「GaN」のデバイス開発競争の行方は?(企業編) - MONOist
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1212/26/news020_4.html


たしかにこれを見ると、PanasonicはGaN半導体の分野では細々と研究開発を続けてきたが、2010年を最後に注力分野をGaN JFETに絞った…が、それも2011年で尽きた。という寂しい情景が思い浮かぶ。




《7. まとめ》


1)深田萌絵さんは「窒化ガリウムは『ムーアの法則の終焉』を延期できる数少ないソリューションのひとつで、半導体業界の救世主的な存在である」などと書いたが、業界関係者からは失笑されている。

2)窒化ガリウム(GaN)を半導体デバイスに用いるのは大電流を扱うパワー半導体やLEDなどであり、「インテルのCPU」などとは別種である。期待できるのは、電子機器用ACアダプタの小型化や青色LEDなどである。

3)BROOKHAVEN研究所のレポートは、パナがすごいと書いているのではなく、「GaNデバイスは耐放射線性が高い」という結論を導き出している。

4)窒化ガリウム関係で輸出規制品目に指定されているのは、「窒化ガリウム(GaN)を用いた半導体デバイス製品全般」ではなく「窒化ガリウムの単結晶基板」である。

5)Panasonicの半導体事業譲渡は完了しており、日米両政府から問題視された形跡はない。長尾議員も経産省に問題がなかったことを確認している。

6)PanasonicのGaN半導体は市場シェアや特許出願状況を見ても、さほど強かったとは言えない。企業としては、勝ち目のない市場からは撤退するしかない。

7)ソニーに30年以上勤務し、半導体部門で基礎研究、デバイス・プロセス開発などに従事した経歴を持つ国際技術ジャーナリストの服部毅氏は、深田萌絵さんのデタラメ情報に怒っており、その真偽は「八洲子の部屋」を見ろと言っている。



結局この件も、あちこちの資料から原文の論旨とは無関係にキーワードを拾ってきて、現実とは別の平行世界小説を繰り広げているに過ぎない。

これに煽動される信者の皆さんも、一旦立ち止まってよく調べた方がいいと思う。




《おまけ》


おっかない人が深田萌絵さんの言動を監視している。招き寄せてるのは深田さん自身。






《改版履歴》


2021.06.18 新規
2021.06.19 6項に、パナのGaN半導体分野の特許出願状況、を追記
2024.01.21 元動画のアーカイブを追記




《関連記事》


深田事件の考察一覧
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/94aa92677310e83bfae5d3ce982ffeff

深田萌絵事件リンク集
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/bd2c799f63c376acf2054713fbc93cdc

深田萌絵さんのデマ創作事例・750℃編
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/ceac36c31dc01cae0a3c5b4d063d5cb0

深田萌絵さんのデマ創作事例・2,000億円編
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/802692024fb3f7c9c9e16aa98bc06cb9












コメント (2)
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深田萌絵さんのデマ創作事例・2,000億円編

2021年06月16日 | 深田萌絵事件
2021.06.16 新規






私は深田萌絵さんの動画は逐一見てるわけではないが、たまたま見た動画でまたまた変なことを言ってたので軽く考察した。

考察の対象は「2,000億円」の正体についてである。



深田萌絵は詐欺師か?中国工作員の国際詐欺ビジネスの手口




1. 深田萌絵さんの説明
2. 文字列の読み取り
3. 表の復元:2000億でなく200万
4. 藤井氏とは無関係
5. まとめ:いつもの誇大創作




《1. 深田萌絵さんの説明》


まず、動画の中で深田萌絵さんが問題の箇所をどう説明しているかを文字起こしする。

ちなみに、IRS とは「アメリカ合衆国内国歳入庁 (Internal Revenue Service)」のことであり、日本で言えば国税庁に相当する。




(深田萌絵:08:01)
そして次ですね。
レバトロン弊社の財務諸表を改竄し、ジェイソンに 2000億円を貸したとIRSに通報をしました。
これはFさんの犯行ですね。






(深田萌絵:08:31)
こちらが、IRSに提出された資料ですね。
これがですね、弊社が税務署に提出した税務申告書の訳文だという風にされています。
これはIRSに提出されたものを私たちが情報公開法という手続きに則って取得した資料です。

で、この資料真ん中をよく見ると白く塗りつぶされているんですよね。
青く塗り過ごしてあるのは、私が、お取引先さんの住所を隠すのに塗り潰しています 。
この白く塗りつぶしているのは、これはIRSが隠しています。






(深田萌絵:09:28)
これ、IRSが白く塗りつぶして隠してるというのは、この部分に通報者の情報が入っている部分を塗りつぶすんですよね。

で、私たちはこれの原本ですね、私たちの財務諸表、税務申告書の原本を確認したところ、ここにあるのは、この背乗り中国人Fさんですね、Fさんの預かり金ですね、預り金のことが記載されていてですね、ここをよく見てほしいんですよ。

右側を見るとですね 、200 billion って書いてあって、その前に円マークがついてますね、200 billion て何かというと、2000億円という意味で、このFさん、なんと弊社に2000億円を取られた、そのお金をマネーロンダリングしているのが、ジェイソンなんだというふうに、どうやらIRSに通報をしているみたいです。

そして、ジェイソンは日本に銀行口座を持っていないのになぜそんなことができるのですか、というふうにIRSに当然聞かれるわけなんですけれども、いやいやジェイソンを隠し口座がありますよと、その証拠もあります。それがですね、訴訟でジェイソン名義で銀行口座を仮差し押さえの訴えを起こしました。

ところが実際に差し押さえられたのは深田萌絵の本名浅田麻衣子の銀行口座だったのです。
そしてその裁判所の資料を持ってIRSにジェイソンに隠し口座がある証拠ですよとして、提出されていたようです。





《2. 文字列の読み取り》


考察に入る前に、文字列の正確な読み取りを試みる。

まず、表の欄外上部。




期間として「June 8, 2011 - December 31, 2011」と読める。

右側に社名の「Revatron Co, Ltd.」。

表のタイトルとして「Statsment of Accounts Payable (other accounts payable, Accrued expenses)」、つまり「買掛金(その他の買掛金、未払費用)の状況」。



次に、表の右上欄の文字列。




「Balance at end of fiscal year(In yen)」と書いてあるように読める。つまり「年度末残高(円)」である。

その右隣は「Notes」、つまり「注記」である。



次は、問題の欄の左側。




「Accrued expenses」と書いてあるように読める。つまり「未払費用」である。



次は、問題の欄の右側。



読める文字列だけ書き起こしておく。

「¥3,013」

「¥200 billion ×1%×(55 days/365 days)」

「(b)(3)/26 USC 6103」




《3. 表の復元:2000億でなく200万》


主な要素を復元した表を示す。




(合理的解釈)

前項にあるように、「¥200 billion」を素直に受け取ると 2,000億円である。しかし、「年度末残高(円)」の「3,013円」を基準にして「注記」を復元すると、「200万円×1%×55日/365日」とし、かつ端数切り捨てと解釈するのがもっとも合理的である。

深田萌絵さんの説明だと、この表は「弊社が税務署に提出した税務申告書の訳文」ということなので、「¥200 billion」は翻訳者(IRS?)の誤記と思われる。

それで、この箇所の意味するところは、深田さんが経営するRevatron社が、誰かから一時的に200万円を借り受け、55日間借りたので年利1%として、金利分の「3,013円」が未払いとして計上されている、というだけの話に見える。


ちなみに、「¥200 billion」が誤記でないなら、「3,013円」という未払い費用(金利)は「3億円」でなければならない。しかし、深田さんもそこには触れない。





《4. 藤井氏とは無関係》


なお、深田さんはこの「200 billion」を「Fさん」つまり藤井氏と関連づけているが、契約書を見る限り無関係と思われる。




深田萌絵(浅田麻衣子)氏の会社と藤井一良氏の会社との業務提携に関する契約書|はっちーの兄|note
https://note.com/fukada_moe/n/ne97a768e9090



動画で提示された「税務申告書」の期間「June 8, 2011 - December 31, 2011」と、契約書の内金入金日および契約日は重なっている。

しかし、その他の要素が整合していない。



(無関係と思われる理由1)

「返済時に年利1%の金利」というのは一致しているが、そこには「保証金の返還が遅延した場合」と条件がある。

2012年6月30日  500万円
2012年9月30日  250万円
2012年12月31日 250万円


返済開始は、2012年6月30日からなので、動画で提示された「税務申告書」の期間にはまだ金利は計上されないはずである。



(無関係と思われる理由2)

動画で提示された「税務申告書」から「注記」を「200万円×1%×55日/365日」と復元したが、上記契約書を見る限り「200万円」がどこにもない。

登場するのは「内金の300万円」、返済時の「500万円」と「250万円」、そして総額の「1000万円」である。



(無関係と思われる理由3)

復元した「注記」の「200万円×1%×55日/365日」にある「55日」に相当するものが藤井氏関連で見当たらない。

例えば、動画で提示された「税務申告書」の末日 2011年12月31日から55日遡ると、11月6日頃になるが、上記契約書では「内金の300万円は2011年11月29日に受領済み」であり、日付が合わない。



(藤井氏とは無関係)

したがって、深田さんが「IRSが白く塗りつぶして隠してる」という箇所については、藤井氏の関係ではなく、また別の人物と思われる。

次のやり取りを見ても「Revatronが売掛金の入金がなくキャッシュフローが厳しいとのことで、その運転資金、商品開発資金が必要なので、出資してほしいと頼まれました。」などとして、出資あるいはカネを貸してくれるように要求していたようなので、他の人にも同じようなことをしていた可能性がある。

浅田麻衣子 藤井一良
平成25年(ワ)第31235号、平成27年(ワ)第2695号
原告 株式会社Alpha-IT System
被告 Revatron株式会社 他2名 by rescue_fujii
https://link.medium.com/GLdDWSUg8gb


この場合、「税務申告書の訳文」を塗りつぶしたのはIRSではなく深田さんということになるだろう。



(税務申告書の訳文にも藤井氏は無関係)

また、動画の中で紹介された「税務申告書の訳文」が、[Revatron社]→[税務署]→[国税庁]→(翻訳)→[IRS]→(情報公開法)→[后健慈/深田萌絵]という経路で渡った書類なら、F氏つまり藤井氏が関与する余地がない。

あるいは、深田さんが経営するRevatron社に対してIRSから税務調査があったというから、その際に渡した資料かもしれない。その場合も、F氏つまり藤井氏が関与する余地がない。

また、深田さん自身が動画の中で「私たちはこれの原本ですね、私たちの財務諸表、税務申告書の原本を確認したところ」と述べているから、完全な偽造でもない。

そもそも、国税庁にしてもIRSにしても、正規外のルートから出所不明の書類を渡されてそれを鵜呑みにする組織であるはずもない。もしタレコミ情報のようなものがあっても必ず裏付け調査をするだろう。

したがって、深田さんは動画内の画像で「Revatron財務諸表を改ざんし」と書き、「Fさんの犯行」と説明しているが、これはウソであろう。

そのウソを押し通すために、F氏を「IRSをも意のままに動かす巨悪」として描かねばならなくなっている。




《5. まとめ:いつもの誇大創作》


IRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)が「Hsiu-Ying Hsu and Jian-Ci "Jason" Ho」つまり徐秀瑩と后健慈らと揉めているのは事実である。




その流れで、IRSが日本のRevatron社についても調査していたことは事実らしい。

また、深田さん曰く「IRSに提出されたものを私たちが情報公開法という手続きに則って取得した」というのもおそらく事実なのだろう。

ただ、そこにあった「誤訳」の「200 billion」を目ざとく見つけて、誇大な陰謀論を創作してしまうのは「またか」としか思えない。



次の記事で取り上げた事案も、日本ではエネファームとして既に販売中のSOFC/固体酸化物形燃料電池の技術に登場する750℃という温度だけを見て、深田さんは「軍事研究に違いない、ミサイル研究に違いない」と決めつけていた。

深田萌絵さんのデマ創作事例・750℃編
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/ceac36c31dc01cae0a3c5b4d063d5cb0



こうやって些細な記述を見つけては原文の論旨とは無関係に陰謀論を炸裂させる深田萌絵さんの妄想力は恐ろしい。

これに煽動される信者の皆さんも、一旦立ち止まってよく調べた方がいいと思う。



なお、深田さんが「このFさん、なんと弊社に2000億円を取られた、そのお金をマネーロンダリングしているのが、ジェイソンなんだというふうに、どうやらIRSに通報をしているみたいです。」と言っているのは意味深長である。

上のセリフは「私たちにマネーロンダリングの濡れ衣を着せているのはF氏だ」と言っているわけだが、把握できている限りではF氏つまり藤井氏との係争関連では「マネーロンダリング事案」はないはずである。

深田萌絵(浅田麻衣子)レバトロン関連訴訟の内容まとめ
https://www.jijitsu.net/entry/fukadamoe-saiban-matome


さらに、1項には取り上げていないが、動画の後半で深田さんは「あのFさんの会社というのは、まあ年商1億円ぐらいの会社で、その彼がうちに2000億円を仮に貸したとしたら、払い込んだとしたら、それこそお前がマネーロンダリングだろうがみたいな話なんですよね。」と言ってマネーロンダリング疑惑を投げ返した形を装っている。



その辺の真相については、中国のことわざに学ぶべきかもしれない。

「賊喊捉賊」=「"あいつは泥棒だ!"と叫んでいる者が本物の泥棒」




ちなみに、動画で提示された「税務申告書」の欄外にあった「(b)(3)/26 USC 6103」という文字列の「USC 6103」は米国の法律を指しているとのことなので、関連情報だけ貼っておく。

26 U.S. Code § 6103 - Confidentiality and disclosure of returns and return information
https://www.law.cornell.edu/uscode/text/26/6103

米国内国歳入庁におけるマネー・ロンダリングへの取組
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/backnumber/journal/05/pdf/07.pdf





《改版履歴》


2021.06.16 新規




《関連記事》


深田事件の考察一覧
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/94aa92677310e83bfae5d3ce982ffeff

深田萌絵事件リンク集
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/bd2c799f63c376acf2054713fbc93cdc

深田萌絵さんのデマ創作事例・750℃編
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/ceac36c31dc01cae0a3c5b4d063d5cb0












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“南京大虐殺”「40万人説」

2021年06月14日 | 南京大虐殺
2023.03.21 6項に中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 」追加



現在の中華人民共和国は、いわゆる“南京大虐殺”の犠牲者数として公式に「30万人」を掲げている。

南京大虐殺の犠牲者30万は歴史的事実 朱成山氏強調 / 中華人民共和国駐日本国大使館
http://archive.today/ICW5R



しかし、少なくとも過去には(あるいは今も?)もっと大きい数字も出回っている。

そこで断片情報になるが、見つけた分をここに貼っておく。



1. 南京大学の内部刊行物として「40万人」説、一部に「50万」説
2. 谷田勇大佐が「42.5万人」説に反論
3. 中国の2研究者が「30〜40万虐殺」に懐疑的と報道
4. 米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載
5. 人民日報の英語版記事に「40万人」説
6. 中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 」に「40万人以上」説




《1. 南京大学の内部刊行物として「40万人」説、一部に「50万」説》


次の文献に、1979年に南京大学の内部刊行物として「40万人」説が提起されたとある。

さらに、画像の末尾には終戦直後の時点から「50万人以上」説も出ていたことが紹介されている。





この文献は1984年に日本で出版されているので、そういった数字が日中双方で流布されていたことがわかる。

証言・南京大虐殺―戦争とはなにか / 南京市文史資料研究会
https://www.amazon.co.jp/dp/4250840247/



なお、この文献は中国側の主張や事情がよくわかるので、関心が高い人は入手したらいいと思う。
訳者まえがきにも興味深いことが書いてあるので画像で引用しておく。








《2. 谷田勇大佐が「42.5万人」説に反論》


1984年、「証言による『南京戦史』4」にて、谷田勇大佐が「42.5万人」説に反論している。「42.5万人」説がどこから登場したかまでは把握していないが、そのような説が出回っているために反論したものと見える。






《3. 中国の2研究者が「30〜40万虐殺」に懐疑的と報道》


2007年、産経新聞が「中国の2研究者が「30〜40万虐殺」に懐疑的」と報じている。

記事の文面には、「中国では現在、一般に流布されている南京事件の30万〜40万人虐殺説について…」との記述もある。報じられた2007年時点でそうだったということになる。






《4. 米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載》


安倍首相(当時)が、米国の教科書に「南京大虐殺の犠牲者40万人」と記載されていることを知って驚いたという記事がある。
これについて中国・人民網は、「40万人と主張する研究もある」としている。


南京大虐殺の犠牲者数に関し、中国政府および学界は30万人との見解を発表しているが、40万人と主張する研究もある。専門家は、「米国の教科書のデータは『愕然とする』に値しない。むしろ、南京大虐殺を否定しようとする日本の態度こそが愕然とする」と指摘。

米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載 安倍首相「愕然とした」 / 人民網日本語版
(2015年01月30日)
http://archive.today/4M8UN




上の記事の元になった安倍首相(当時)の国会答弁。


(稲田朋美委員)
 南京事件についても、日本軍は二カ月以上にわたって、七千人の女性を強姦して、数十万人の非武装兵士と民間人を殺害して、四十万人の中国人を殺したという、東京裁判にすら書かれていないことがアメリカの教科書で教えられているわけであります。
 これは決して過去の問題ではなくて、私は、現在進行形の、例えばアメリカにいる日本の子供たちの人権が侵害されているものだというふうに思っております。

(中略)

(稲田朋美委員)
 最後に、総理にお伺いをいたしますが、こういったいわれのなき日本に対する名誉毀損というのは、私はこれを正していくことも国益だというふうに考えておりますし、政治の責務だと思っております。訟務局が設置されることもあり、また外交を通じて日本の正しい姿を発信していく必要があると思いますが、お考えをお伺いいたします。

(安倍内閣総理大臣)
 先ほど、この資料、マグロウヒル社の教科書を拝見いたしまして、私も本当に愕然といたしました。主張すべき点をしっかりと主張してこなかった、あるいは訂正すべき点を国際社会に向かって訂正してこなかった結果、このような教科書が米国で使われているという結果になってきた。
 国際社会においては、決してつつましくしていることによって評価されることはないわけでありまして、主張すべき点はしっかりと主張していくべきであり、また、現在、日本の名誉に重大な影響を与える訴訟も増加しているのも事実であります。そうした訴訟に対応していくためにも、訟務局を新設し、戦略的にしっかりと取り組んでいきたいと思います。
 また同時に、外務省におきましても、外交におきましても、国際社会の正しい理解を得るべく、今後とも我が国の国益の実現に資するよう、戦略的かつ効果的な発信に努めていきたい、このように思います。

第189回国会 衆議院 予算委員会 第2号 平成27年1月29日 / 国会会議録
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/118905261X00220150129




その問題の米国の教科書。


マグロウヒルの教科書「トラディションズ・アンド・エンカウンターズ(伝統と交流)」は、南京事件について「ザ・レイプ・オブ・南京」という項目を立てて、《日本軍は2カ月にわたって7千人の女性を強(ごう)姦(かん)》《日本兵の銃剣で40万人の中国人が命を失った》などと記述している。

【歴史戦】「南京大虐殺」「慰安婦」…誤った史実ひとり歩き 米高校で試験にも 日本人生徒「英語でも反論を」
https://www.sankei.com/article/20150108-FQXNLFTGUJJSDL6LKFWV56IM2Q/





《5. 人民日報の英語版記事に「40万人」説》


英語版Wikiの「南京大虐殺の死者数」に、諸説のひとつとして「40万人」が挙げられている。



そのソースとしては、人民日報の英語版の記事がリンクされている。


(翻訳)江蘇省社会科学院の研究員であるSun Zhaiwei氏が執筆した論文により、1937年に日本軍が7ヶ月間南京を占領した際、南京近郊でも10万人以上の非武装の民間人を殺害していたことが初めて明らかになった。したがって、南京大虐殺で日本兵に殺された中国人の総数は40万人に達しています。

400,000 People Killed in Nanjing Massacre: Expert / People's Daily Online
(July 26, 2000)
http://archive.today/GZ6zf





《6. 中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 (合訂本)」に「40万人以上」説》


中華民国が1972年頃に編纂した「日寇侵略之部編案紀要初稿/八年血債」によれば、「南京被屠殺四十多萬人」の記述があるとのこと。




資料データ:
全宗名稱: 蔣中正總統文物
卷件開始日期: 1937/07/07
卷件結束日期: 1972/09/25
卷名: 日寇侵略之部編案紀要初稿 (合訂本)
題名摘要: 八年血債:七七事變前日寇對我之逼迫、日軍侵華戰爭中暴行(毒虐、屠害、炸擄、縱火)、我軍官兵傷亡及財產損失概況、領袖對日以德報怨、日背信忘義


日寇侵略之部編案紀要初稿 (合訂本)
https://ahonline.drnh.gov.tw/index.php?act=Display/image/272735689uACuX#4Gv8



藍金黃さん(http://archive.today/aDahj)、城谷さん(http://archive.today/m86pD)から情報をいただきました。ありがとうございます。

なお、当該文献の表紙には「中華民国六十四年六月」(=1975年6月)と記されているとのこと。(http://archive.today/xyFS0





《改版履歴》


2021.06.14 新規
2021.06.15 4項「米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載」追加
2021.06.15 5項「人民日報の英語版記事に「40万人」説」追加
2023.03.21 6項に中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 」追加




《関連記事》


★南京大虐殺の真相(目次)
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/9e454ced16e4e4aa30c4856d91fd2531





以上。




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深田萌絵さんのデマ創作事例・750℃編

2021年06月12日 | 深田萌絵事件
2024.01.20 元動画のアーカイブを追記






私は深田萌絵さんの動画は逐一見てるわけではないが、たまたま見た動画でまた変なことを言ってたので軽く考察した。




(アーカイブ)橋下徹参戦!足立康史が擁護する背乗り解放軍スパイの軍事研究とは!? - YouTube
https://web.archive.org/web/20210613194748/https://www.youtube.com/watch?v=lV5oiSVrgrs


中国のある論文を取り上げて、これは軍事研究に違いないとして、次のように言っている。

深田萌絵さん:
(18分付近)「どう見ても、これ軍事研究なんですよね。750℃まで温度を上げて走るクルマとかありませんから、どう考えても宇宙航空あるいはミサイルの技術なんですよ。」


この発言の周辺を考察するが、結論を書くと「SOFC/固体酸化物形燃料電池」の動作温度「750℃」が「すごい温度だ、軍事技術に違いない!ミサイルの研究に違いない!」と一人で勝手に暴走してるように見える。



1. クルマと750℃
- 自動車エンジンの燃焼温度は2,000-2,500℃
- 日産GT-Rの排気管(エキゾーストマニホールド)の温度は1,000℃以上

2. 軍事用断熱素材(ICBM弾頭保護)
- ICBM弾頭の大気圏再突入時の温度は7千℃
- 「はやぶさ2」帰還カプセルの大気圏再突入時の温度は1万℃
- 深田さんがいう「750℃」とは1桁違う

3. SOFC/固体酸化物形燃料電池
- SOFCの動作温度は通常700~1000℃
- SOFCの研究開発は日本が先行しているが、中国も後を追っている

4. SOFCは既に実用化された民生用技術
- 「エネファーム」として販売中




《1. クルマと750℃》


話がつい脱線気味になっているが、要するにクルマのガソリンエンジンの場合、燃焼温度は2,000-2,500℃付近、高性能な日産GT-Rの場合なら排気管(エキゾーストマニホールド)で1,000℃以上の温度になる。レース用のエンジンでも同じく排気管(エキゾーストマニホールド)で1,000℃以上は普通、という話。

つまり、750℃の取り扱いなんて軍事技術でもなんでもない。その辺の駐車場にある工業製品(自動車)で対応できている。












《2. 軍事用断熱素材(ICBM弾頭保護)》


軍事用の断熱素材というと、例えばICBM(大陸間弾道ミサイル)の弾頭保護用が思い浮かぶ。

ICBMは弾頭を一旦大気圏外まで打ち上げて、敵地に向かって大気圏内に再突入する。その際に、弾頭が大気を圧縮し、超高温になる。その高温で弾頭が破壊されてしまえば武器として役に立たない。そこで、断熱素材が必要となる。

その温度は、7千℃とも言われるし、武器ではないが「はやぶさ2」帰還カプセルの大気圏再突入時の温度は1万℃くらいではないかという。

このくらいの温度を扱うのは軍事技術と言える。深田萌絵さんがいう 750℃とは1桁違う。







ICBMの弾頭保護用断熱材を中国がいつ獲得していたかというと、おそらく80年代くらいではないだろうか。

中華人民共和国の大量破壊兵器
https://ja.wikipedia.org/?curid=2662268



北朝鮮の場合は、この頃にその技術を獲得しつつありながらも、まだ失敗したというところか。

IISSの専門家であるマイケル・エレマン(Michael Elleman)氏は、弾道部を搭載した再突入体(RV)について「ばらばらになって壊れた可能性が高い」と指摘。「まず外側の部分が外れ、それから完全に分解したようだ」としている。

北朝鮮ICBM、弾頭の再突入には失敗か 専門家が映像分析(2017年8月1日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3137677





《3. SOFC/固体酸化物形燃料電池》


そもそも、深田萌絵さんが動画で取り上げてる中国の論文は「SOFC/固体酸化物形燃料電池」の話だと自分で書いている。

つまり、深田さんが動画で言ってる「750℃」は「SOFC/固体酸化物形燃料電池」の動作温度の話である。


概要
現在知られている燃料電池の形態では最も高温(通常700~1000℃)で稼働し、単独の発電装置としては最も発電効率が良い(45~65%)。 電極、電解質含め発電素子中に液体が存在せず、全て固体で構成される。 電極間のイオン伝導は水素イオンでなく酸化物イオン(O2-)である。 化学反応が高温で行われるため、白金などの高価な触媒が不要である。 高温で稼働し水素以外に一酸化炭素も燃料にできることから脱硫処理は必要であるが簡単な水蒸気改質処理(一酸化炭素の除去が不要で、燃料中に若干の未改質ガスを含む改質)により都市ガスや天然ガスなどを装置内で改質しながら発電に用いることも可能である。また排熱の温度が高いため、排気ガスから直接タービンなどで二次的に発電したり、コジェネーションシステムとして更に熱効率を上げることができる。

固体酸化物形燃料電池
https://ja.wikipedia.org/?curid=3096568




この「SOFC/固体酸化物形燃料電池」については知財(特許)で見ると日本が先行してるようだが、中国も研究開発している。その動向は、次のツイートにあるNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)のレポートを見てもらえば良い。

それで、中国も「SOFC/固体酸化物形燃料電池」の研究開発をしているから、だからどうだというのか。

SOFCが何かも理解せずに、「750℃」という温度が「すごい温度だ、軍事技術に違いない!」と一人で勝手に暴走してるように見える。







また、識者の方から補足説明をいただきました。





《4. SOFCは既に実用化された民生用技術》


「SOFC/固体酸化物形燃料電池」は「エネファーム」として既に実用化され販売されている。したがって、軍事技術ではなく民生用の技術。もう誰でも買える。


2005年末、大阪ガスと京セラは他社に先駆け、開発目標の定格発電効率45%を超える1kW小型SOFCを発表しました。このことは業界全体に大きな衝撃を与えました。その結果、業界全体のSOFCの研究開発の方向性が、中大型の業務用から小型の家庭用へと大きくシフトしました。
(中略)
そして、4年間に及ぶ実証研究の成果を基に、家庭用SOFCコジェネレーションシステム「エネファームtype S」を開発。2012年4月27日、販売開始に至りました。

高効率な固体酸化物形燃料電池(SOFC)を使った、家庭用燃料電池システムを開発(取材:March 2013)
https://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201215osakagas/index.html


SOFCシステムは、発電ユニットとバックアップ熱源機の2つで構成されています。発電ユニットでは発電するとともに、発電時に生じた排熱をお湯として貯湯タンクに貯めます。貯湯タンクのお湯に水を混ぜ、バックアップ熱源機により設定温度に合わせてお湯を加熱し、給湯に利用します。



固体酸化物形燃料電池について/技術開発情報/取り組み・活動/企業情報/大阪ガス
https://www.osakagas.co.jp/company/efforts/rd/topic/1289546_45128.html




とはいえ、SOFCも燃料電池の一種なので、ノートPCやスマホのバッテリーとして使われている「リチウムイオン電池」が海自潜水艦に採用されたように、SOFCがいずれ軍用として採用されることもあるかもしれない。

ただし、繰り返すがSOFCは純軍事用の技術ではなく、民生用の技術である。

海中を進む際の動力として、従来の鉛蓄電池に代わりリチウムイオン電池を採用したのが特徴。潜航できる時間をより長くでき、相手から見つかりにくく、秘匿性がより高まるという。海自によると、リチウムイオン電池は昨年3月に就役した「おうりゅう」に世界で初めて搭載し、とうりゅうが2隻目となった。

リチウム電池でより長く潜航、秘匿性もアップ 潜水艦「とうりゅう」就役  - 産経フォト
https://www.sankei.com/photo/story/news/210324/sty2103240008-n1.html



いずれにしても、日本ではエネファームとして既に販売中のSOFCの技術に登場する750℃という温度だけを見て「軍事研究に違いない、ミサイル研究に違いない」と決めつける深田萌絵さんの妄想力は恐ろしい。

これに煽動される信者の皆さんも、一旦立ち止まってよく調べた方がいいと思う。




《改版履歴》


2024.01.20 元動画のアーカイブを追記
2021.06.12 新規




《関連記事》


深田事件の考察一覧
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/94aa92677310e83bfae5d3ce982ffeff

深田萌絵事件リンク集
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/bd2c799f63c376acf2054713fbc93cdc












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深田マーケティング戦略

2021年06月11日 | 深田萌絵事件
2021.06.11 新規


この記事では、いつもの技術論や事実検証などではなく、深田萌絵さんが何をしようとしているのか、どういう層が深田さんを支持しているのか、についてマーケティング的な目線で眺めてみる。

なお、これは統計的な調査に基づくものではなく、観察による特徴の抽出と分析である。


1. 深田マーケティング戦略1 ターゲット層
2. 深田マーケティング戦略2 商品ポジションの変化
3. 深田マーケティング戦略3 言論空間のシフト
4. 深田萌絵さんの支持者層と期待感
5. イデオロギーポジションマップ上の深田萌絵さん
6. 桜井誠 vs 深田萌絵
7. まとめ:深田萌絵事件の対立構図




《1. 深田マーケティング戦略1 ターゲット層》


ここ数年、深田萌絵さんは「女性/起業家/最先端技術」という看板を用いて、そこに「中国スパイに技術を盗まれた」「日本がやばい」「半導体産業を守れ」というような主張を乗せて言論活動を強めている。

この言論は一体誰に向けたものなのか、そして誰が共感しているのか。





深田さんへの同調者をざっと観察すると、文面などからは「高齢者層」「保守志向層」の傾向が見て取れる。また、一部には高齢者層っぽくない人もいるが、立憲/共産系の野党支持者層はいなさそうである。
深田さんから見たターゲットもこの層になると思われる。

また、深田さんは最近は寄付やら会費ビジネスに奔走しているようだから、当然ながらターゲットは余裕資金のある人ということになる。ただし、技術的素養が高いと引っかかるはずはないし、それは深田さん自身もわかっているだろう。




《2. 深田マーケティング戦略2 商品ポジションの変化》


前項は昨今の話だが、ここ10年くらいのレンジで見ると深田萌絵さん、あるいはRevatron社の商品ポジションが変化している。

元々は后健慈の技術トークを前面に出した投資金集めが主体で、それに加えて試作機などの販売を行なっていたようである。

しかし、近年はRevatron社の存在感は消え、深田さん自身の政治的主張が前面に出てきている。





深田さん自身がこう書いている。

私は言論始める予定はありませんでした。 筆を取らざるを得なくなったのは、中国台湾の闇が引き起こした事件に巻き込まれたからです。
http://archive.today/yobeX




リンクされている記事のタイトルは「【事件サマリー】総集編 藤井一良中国スパイ事件」で、記事の日付は2016年08月28日。


1千万事案の藤井氏が訴えたのが平成25年(2013年)

浅田麻衣子 藤井一良 平成25年(ワ)第31235号、平成27年(ワ)第2695号 by rescue_fujii
https://link.medium.com/BUQQMC2gYfb


深田さんのブログにそれが登場するのが2014年3月から。

絶望の裁判所 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ
http://archive.today/D6fQq(2014-03-07〜)


契約書に無条件の返済が書かれているのだから、返済するのが当たり前。「損害発生時には保証金を弁済に充当する」というような文言はどこにもない。

深田萌絵(浅田麻衣子)氏の会社と藤井一良氏の会社との業務提携に関する契約書|はっちーの兄
https://note.com/fukada_moe/n/ne97a768e9090


だからこそ、裁判所が仮差し押さえ命令を出している。

深田萌絵(浅田麻衣子)、三菱東京UFJ銀行との裁判経過を誤魔化していた
https://www.jijitsu.net/entry/fukadamoe-mitsubishi-saiban


こんなものは「中国台湾の闇」でもなんでもないが、深田さんの創作はこの頃から暴走していく。「中国台湾の闇」を抱えているのはむしろ深田萌絵さん自身である。



ところが、この創作的暴走が「中国スパイに技術を盗まれた」「日本がやばい」「半導体産業を守れ」というストーリーにつながり、これがカネになると気づいたものと思われる。

2019年からは、そのストーリーでの著作活動が始まる。

日本のIT産業が中国に盗まれている 深田萌絵 (2019/1/17)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07MJPJZD6/



そして、この商品ポジションの変化に伴って主役が后健慈から深田さんに交代し、その反映なのか米Teklium社のCEOも后健慈から深田萌絵さんに代わった。




《3. 深田マーケティング戦略3 言論空間のシフト》


しかし、観察していると深田萌絵さんの言論空間も急速に変化しているように見える。




元々はブログあたりから始まり、書籍、動画と言論空間を広げてきたが、最近は閉鎖空間での有料会員ビジネスに奔走しているようである。

2019年からはネット民による検証活動が本格化し、さらに今年2021年からは検証する人の層がより専門的かつ分野も広がってきたから、デマはたちどころにバレてしまい、精緻に解説されてしまう。

それに伴って、目が覚める支持者も増え、批判する側が増えている。

顧客数が減れば、売り上げの絶対額を確保するには客単価を上げる必要があり、それが昨今の深田さんの言論空間シフトにつながっているものと思われる。

今後は、残っている少数の熱心な顧客に高い客単価を払わせるため、ますます言論と行動が過激化し、先鋭化することが予想できる。既にその兆候がある。




《4. 深田萌絵さんの支持者層と期待感》


次に、深田萌絵さんを支持している人たちは、深田さんに何を見ているのか。





まだ深田さんの支持者として残っている層は、政治志向としては保守だが、情緒/事実という軸を置くとすれば、情緒側にいる。どうやら、深田さんのパフォーマンスや情熱に共感しているようであり、逆に事実関係の検証には見向きもしない。

では、そのような支持層が深田さんに何を見ているのか。政治家になって欲しいと書いている人がちらほらいる。逆に、Revatron社の今後の活躍に期待してる人はいない。

そして、私などからすれば奇妙なことに深田さんを「信用できる」としている人を複数見かける。逆に、我々の緻密な検証結果(各種ソース付き)は「信用できない」そうである。

「事実を見ない」人たちが「情緒」に基づいて深田さんを「政治的に」「信用できる」と判断しているのだから、これはかなり厄介である。

世の中にはそういう人たちもいるのだと受け止めるより他に仕方ない。


ちなみに、深田さん本人も政治家への道を模索していたようである。集合写真の左側中段。
ただ、あれだけ自民党議員に喧嘩売ってれば、採用はないだろう。

女性未来塾特別講座女性候補者育成コース開講式・第一回~第1部 自由民主党(2020.09.01)
http://archive.today/FXK9m




それにしても、「日本を守れ」と叫ぶ伝統保守風の一部の人たちが深田さんを信用し期待を寄せるのは、私からすれば奇怪にしか見えない。もう少し人物像をよく見たらどうなのか、と思う。






《5. イデオロギーポジションマップ上の深田萌絵さん》


深田萌絵さんが政治家を目指すなら、以前書いた記事『イデオロギーポジションマップ』上で、深田さんの立ち位置を見てみる。







すると、大雑把には右上の象限となる。

深田さんの主張は事実に基づいていないので必然的に上半分となり、少なくとも表面的には愛国者を装っているようだから右半分となる。(なお、上半分にいる人たちが全てデマだと言っているわけではない)

このエリアにはかつては「次世代の党」がいた。また、原初的ネトウヨとか、「日本第一党」もこの付近にいる。

ただし、このポジションは表面的な観察に基づくものであって、深田さん本人の本当の政治志向がそこにあると言っているわけではない。例えば、街宣右翼も彼らの本心に関係なく同じエリアにいる。


著名人としてはこの右上の象限には、かつてなら「石原慎太郎」、それから最近あまり名前が登場しないように思うが「桜井誠」らがいる。とは言え、近年はこの象限に政治的スタープレイヤーが不在。

それで、深田さんを支持してる人のプロフィールを見ていくと、日本第一党支持者がちらほらいる。次世代の党の解党を嘆いていた人もいた。やはり、仲間に見えているものと思われる。

つまり、この層には右上象限にいる誰か目立つ政治的スタープレイヤーの登場が求められていて、その期待感が深田さん支持の背景にあるように思う。

さらに言えば、深田さんと「日本維新の会」はどちらが先に喧嘩売ったのかは知らないが、橋下徹・元代表あるいは足立議員と因縁が続いている。

その両者の政治的立ち位置をイデオロギーポジションマップ上で確認するとかなり対極にいる。そのために一部の支持者が便乗している気配がある。便乗組の深田支持者から見れば、日本に害なす者は許せないという情緒であり、半導体やら契約書(藤井氏1千万事案)の事実関係などどうでも良い、といった様子に見える。


ただ、この右上象限ポジションで政治家として成立し得るかというとなかなか難しいと思う。論理空間上は確かにそこにエリアはあるのだが、現に次世代の党は消滅し、日本第一党も現職の政治家を擁していない。このエリアの有権者が少なすぎるものと思われる。



なお、私もすっかり忘れていたが、次世代の党は、当時「日本維新の会」の共同代表だった石原慎太郎氏とその支持者グループが維新を割って誕生した新党である。

日本のこころ (政党)
https://ja.wikipedia.org/?curid=3020232


となれば、2点指摘したい。

(1) 「元・次世代」支持者の「維新」に対する確執(の可能性)
(2) 旧・民主党が分裂したり、保守寄り議員が自民党に合流したのもそうだが、イデオロギーポジションマップ上で距離があるグループは必ず割れる




《6. 桜井誠 vs 深田萌絵》


では、深田萌絵さんが抱える諸問題は棚に上げて、政治家として出馬するならどうなるのか。

深田さんも知名度はありそうだから、政治的立ち位置が近似する「桜井誠」氏と Google Trend で比べてみる。





選挙時期ともなれば比べ物にならないが、平時だと特に最近はトントンくらいである。

目玉キャラという意味で、日本第一党から深田さんに声を掛ける展開も想像できなくもない。(もちろん私は日本第一党側の意向など微塵も知らないが。)


ただし、公人ともなればマスコミも動き出すだろうから、身辺調査は今のレベルでは済まなくなるだろう。





《7. まとめ:深田萌絵事件の対立構図》


以上の議論をまとめると、次のようなことが見えてくる。





深田萌絵さんも各方面から多角的に解析・批判されてお困りなのでしょう。そのためか、同調者作り(顧客開拓の意味も)に熱心である。

その際に、上図に書いたように、主に次の2点の誘導工作をしてきている。

▶︎以前の「投資ビジネス」の暗部から目を逸らさせる動き
▶︎虚構vs事実の対立軸に、伝統保守vs維新をぶつける動き



検証する側はこういった誘導に乗ってはいけない。焦点を絞るべきはここである。

★ 以前の「投資ビジネス」の暗部
★ 虚構vs事実





おまけ


深田萌絵さんの名言。

『全てがスレスレでも捏造でも合法でなければ、彼らが危険なのです。』


文脈的にはイマイチだが、事件の真相を実に的確に表現している。「彼ら」とは本当は誰を指すのか。






《改版履歴》


2021.06.11 新規



(適宜、追記します)




《関連記事》


深田事件の考察一覧
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/94aa92677310e83bfae5d3ce982ffeff

深田萌絵事件リンク集
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/bd2c799f63c376acf2054713fbc93cdc









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深田萌絵さんと中国

2021年06月02日 | 深田萌絵事件
2021.08.05 1項に「深田萌絵さんの周囲の人間関係図」追記


主に次の2つの記事で、深田萌絵さんがいう“天才エンジニア”・后健慈(ジェイソン・ホー)氏とその妻の一族が何をしてきたのかを概観した。


后健慈スキームと深田陰謀論
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/fe7ade219218dd0bc454be2eefdf6a8d
有志各位の調査/考察や各種の断片情報から、深田萌絵さんがいう“天才エンジニア”・后健慈(ジェイソン・ホー)氏の、ここ約20年にわたるビジネス・スキームがおぼろげながら見えてきた。また、そこに途中から参画し、さらなる発展に寄与しているらしい深田萌絵さんのやり方も見ていく。


后健慈の裏の本当の黒幕たち
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/2a5cf2cc60692c75bf4b0dbbcb31c419
深田萌絵さんがいう天才エンジニア・后健慈(ジェイソン・ホー)は、主に4つの種類の会社を多数使い分け、表に立つ会社「C.活動会社」に外から資金を集め、裏にある会社「B.存続会社/X.謎会社」にカネを回していた。その策謀の原点を探っているうちに、黒幕は后健慈かとずっと思っていたが、ゲーム的にいえばその裏にさらに「ラスボス」だとか「隠しボス」がいたことが見えてきた。



ただ、それらと日本視点での主役である深田萌絵さんとのつながりに関する説明が不足していると思われるので、改めてこの記事で関連情報を並べていく。

テーマは、「深田萌絵さんと、中国・上海に移住した徐一族の接点」である。

併せて、深田萌絵さん個人の中国との関わりについても把握できる範囲で整理する。



1. 関係図
2. 関連情報
3. 深田さんと中国の接点を辿る
4. 深田萌絵さんと后健慈
5. Revatron社設立後の中国との接点
6. 深田萌絵さんの親族も中国在住
7. まとめ:深田萌絵さんと中国




《1. 関係図》


関係する図を並べる。


次の2枚の画像をよく見てもらうと、深田萌絵さんと、中国・上海に移住した徐一族の関係がわかるはず。










一連の事案に関係する、深田萌絵さんの周囲の人間関係を整理する。






参考情報として、深田萌絵さんと后健慈の関連会社年表も示す。



深田さんは、Revatronと名乗る会社を解散と同日に別会社として設立することを繰り返し(950→124→526)、現時点では最後に設立したRevatron860だけが残っている。また、判明しているRevatron4社(950、124、526、860)が集めた資本金総額は1億2,669万円にもなる。

見かけ上の社名を維持したまま法人を次々に入れ替えるこれらの動きの本当の狙いはなんなのか、不可解である。




《2. 関連情報》


前項の図の論拠となる情報を列挙していく。



A)初期の日本のレバトロン社の代表は后健慈(ジェイソン・ホー)

Jason Ho 代表プロフィール レバトロン株式会社
https://web.archive.org/web/20130706111230/http://revatron.com/resume.html

深田萌絵(浅田麻衣子)氏の会社と藤井一良氏の会社との業務提携に関する契約書|はっちーの兄
https://note.com/fukada_moe/n/ne97a768e9090


B)深田萌絵さんの本名が「浅田麻衣子」であることは自身のブログで明示

深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ
http://archive.ph/vQfua


C)何度かスクラップ&ビルドを繰り返しつつ、今のレバトロン社の代表は「浅田麻衣子」

Revatron株式会社のプレスリリース一覧
http://archive.today/seVNs


D)出願特許から、后健慈=Chien-Tzu Hou、徐秀瑩=Hsiu-Ying Hsu、であることがわかる



F)Mai Logic社と Teklium社は、同一の住所に登録

Mai Logic Inc.(代表:HSIUYING HSU=徐秀瑩)
http://archive.today/g2EDZ

Teklium Inc.(代表:JASON HO=后健慈)
http://archive.today/DvL21


G)現在の Teklium社のCEOは深田萌絵(MAIKO ASADA)、CFOは徐秀瑩(HSIUYING HSU)



H)亞圖科技(台湾)の経営陣に、后健慈/徐錦鏘 (華非建設股份有限公司)/ 徐秀瑩ら

亞圖科技股份有限公司
http://archive.today/A55Nr


J)華非建設(台湾)の経営陣に、徐錦鏘ら

華非建設股份有限公司
http://archive.today/QDUys


K)Paramount Prideの株主に、后健慈/徐秀瑩、さらに華非グループの徐錦鏘ら

Paramount Pride Company Ltd.(英領ヴァージン諸島)
https://offshoreleaks.icij.org/nodes/131462


L)漢栄不動産開発(上海)有限公司の経営陣に、華非グループの徐至宏/徐錦鏘ら

汉荣房地产开发(上海)有限公司(中国・上海、2002年5月設立)
http://archive.today/EaR77





《3. 深田さんと中国の接点を辿る》


まず、深田萌絵さんの複数のブログから、日本のRevatron社(950)設立以前を中心に、「中国」「上海」「不動産」「徐一族」に関係しそうなところを見てみる。



次の記事で、上海に行った話を書いているが、冒頭に「1999年秋」とあり、末尾には「私も21歳で犯罪者になりたくなかったので、おとなしく日本に帰ることにした。」とあるから、思い出話を書いているようだ。1999年なら、徐一族はまだ上海に移住していないし、話の内容的にも無関係である。

「ビジネスに興味があるなら、上海に住んでいる中国人の友だちが貿易で月収100万円あるらしいから、紹介してあげるよ」「えー、紹介してして!」「いいよ~」と彼も気軽に答えた。

第55回 中国でビジネスを始めよう☆ の巻 深田萌絵 萌絵的マネーライフ
Yahoo!ファイナンス(2006年11月27日)
https://web.archive.org/web/20070217104929/http://biz.yahoo.co.jp:80/column/company/ead/celebrated/person2/061127_person2.html




次の記事で、3週間ほど上海に短期語学留学した話を書いている。ただ、「不動産」あるいは「徐一族」らしき話は特に登場しない。

ところで、明日から3週間ほど上海で中国語の勉強をします。

2月24日 (木) 感度良好 萌絵のトレーディング☆トレーニング(2005年)
https://web.archive.org/web/20070421165829/http://moe-fukada.chu.jp:80/diary/diary.cgi?mode=popup&y=2005&m=2&d=24


夢の上海を後にして、現実の金融都市香港へ到着☆以前の仕事の関係で香港には友達が多いので、友人宅へと押しかけました。

3月14日 (月) 金融都市 萌絵のトレーディング☆トレーニング(2005年)
https://web.archive.org/web/20070421130016/http://moe-fukada.chu.jp:80/diary/diary.cgi?mode=read&page=15&y=2005&m=3




次の記事はあくまで旅行のようである。

今回の強行旅行は17夜に香港着、18日朝に電車で広州へ、そのまま昆明へ飛び、今日の夕方に麗江に着きました。

☆杭州じゃなくて広州だった☆ 萌絵的投資日記(2006年9月20日)
https://web.archive.org/web/20071103130529/http://yahoo.tradeginza.com:80/blog/moe/2006/09/index.php




この記事は若干微妙だが、中国にいる兄のところへ数日の日程で行ったように見える。

ところで今日は、兄貴のお嫁さん(中国人)のお父さんの誕生日で、お祝いに行って来ます。いま、兄の家は中国語圏になっているので、駅前留学に行くような気分でお祝いしてきます。

☆波乱相場で生き残るセミナー☆ 萌絵的投資日記(2007年9月9日)
https://web.archive.org/web/20071104022828/http://yahoo.tradeginza.com:80/blog/moe/2007/09/index.php




2007年には一時帰国を挟んで約2ヶ月ほどシンガポールに短期語学留学しているが、話の内容的には気になるところはない。
ひょっとして、ステイ先が「デイビー」宅?と思ったりもするが、特に確証はない。

ところで、今回のホームステイも当たり!お夕飯はちゃんと作ってもらえてます。中華系の家なので、出来合いを買ってくることはあっても、チンチン料理は食べないみたいですね。

☆しばらく、コメントとトラックバックが使えません☆ 萌絵的投資日記(2007年10月11日)
https://web.archive.org/web/20071127042917/http://yahoo.tradeginza.com:80/blog/moe/2007/10/index.php


何にもできなくて、彼女に悪いなと思って、顔を合わせづらいなって日が続いた。シンガポールを発つ日が近づいてきて、彼女は私のところにやってきた。

☆ メイドと私 ☆ 萌絵的投資日記(2007年12月14日)
https://web.archive.org/web/20080417173636/http://yahoo.tradeginza.com:80/blog/moe/2007/12/index.php




このブログの最後まで見ても、特にそれらしいものはなかった。

このブログも3月でお終い。公式サイトもお終いになります。

☆今日は袴のオーダーをしました☆ 萌絵的投資日記(2008年3月18日)
https://web.archive.org/web/20080320083610/http://yahoo.tradeginza.com:80/blog/moe/2008/03/index.php




次の動画の中で、深田さんが「日本の不動産を物色する中国人」を案内する話などをしている。Youtubeへのアップは2013年だが、オリジナルは2009年10月らしい。

【出演者】内藤忍、ゲスト:深田萌絵(元株アイドル)

【内容】萌絵的不動産投資戦略!と言っても、萌絵ちゃんが投資をしているわけではなく、萌絵ちゃんが中国人投資家と接する中で見つけたここ最近の中国人投資家の日本不動産に対する考え、狙いどころを教えます!(09年10月09日更新)

【第3話】内藤忍のShinoby's BAR~萌絵的中国不動産投資戦略~(2013/06/19)
https://youtu.be/sTZMvXmzHOk



上の動画と内容が整合する話をブログに書いている。これも2009年。

さっき、北京で仕事をしている中国人の友達から国際電話がありました。
「萌絵ちゃん、今日空いてる?私のお客さんが、いま東京だから夕食アテンドしてください!時間が合ったら出いいから、お願いします。日本語分かる方です。これ電話番号です」
と受けて、ま、日本語ができるならいいかと思って電話してみると・・・

いまからご飯ダオ 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ(2009-11-24)
http://archive.today/N3mbN



これは前後を見ると、上海に行く直前に大阪でのセミナーに参加した様子。気になるので引用しておく。

中国での上場セミナーです。
これは、相当アツいと踏んでます。

中国シンセン創業版IPOセミナー 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ(2010-05-17)
http://archive.today/qvZNK



公式ブログで「上海」を探すと、これが出てくる。この時は数日滞在したようだが、かなりの中国人脈が出来上がってる様子。ただ、誰といたかは不明。
「五年前にみんなで上海大学の短期留学コース」と書いてるのは上述の別ブログにあった話。

上海着いたけど、五年前にみんなで上海大学の短期留学コースに来たときとはまた様変わりだ。

上海着いた 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ(2010-05-18)
http://archive.today/WXQHZ


上海最終日の朝は、みんながむくんだ顔で別れを惜しみました。
この一ヶ月は思ったけど、この国は学歴より人脈、酒が強くないとやっていけなさそうです。

上海最終日 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ(2010-05-21)
http://archive.today/Sy8LW



この辺りでは中国人投資家への不動産仲介ビジネスをやっていたような書き方。

最近、知人の中国人投資家さんが日本のホテルやビルを買いたいとよく相談に来てくださいます。

リートの残骸 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ(2010年07月25日)
http://archive.today/G3nlG



結局、これが上海の徐一族との最初の接点だろう、というような具体的記述は見当たらなかった。ただ、富裕層も含めて中国人脈は多かったようだから、なにかあったかもしれない。




《4. 深田萌絵さんと后健慈》


初期のRevatron社のサイトにこう書いてある。


2007年 R&D;センターをカリフォルニアに設置

2008年 国内専門商社と共同でプレマーケティングの開始。事務所を中央区に設置。

2010年11月 国内大手カメラメーカーにネットワークカメラ向けHDエンコーダのライセンス契約

2011年6月 Revatron株式会社創立




深田萌絵さんと后健慈の出会いは2010年頃とされているが、深田さん自身もそれ以前から大学の同級生も含めて前項のように中国/上海/香港/シンガポールなどとチラチラと接点がある。

したがって、深田萌絵さんと徐一族の接触がいつの年代まで遡るのか、后健慈と出会った後と決めつけない方が良さそうである。




《5. Revatron社設立後の中国との接点》


参考までに、Revatron社の年代になってからの中国との接点も記す。


2018年に深田萌絵さんと后健慈氏が揃って中国のイベントに参加し、后健慈氏が講演している。




(2018年10月21日、翻訳文)

新華網北京10月21日電-- 10月20日、工業・情報技術省と江西省人民政府が共催した「2018 World VR Industry Conference」において、中國移動咪咕公司と中國移動研究院が共同で「5G+VR」サブフォーラムを開催し、5GがVR業界にもたらす新たな機会を探りました。

(中略)

基調講演「VR Key Technologies and Solutions」では、清華大学の学者であるCui Yong氏が、5Gネットワークとエッジコンピューティングをベースにした新しいVR/ARソリューションパスを紹介しました。

Revatron CorporationのCTOであるJason Ho氏は、一般的な2Dビデオレコーダーを使って3Dオブジェクトの取得と3D認識を行うDOORsシステムを紹介した。

ファーウェイ・テクノロジーズのAR&VR担当プレジデントであるTeng-Yeok Lee氏は、5Gが今後のVR産業のトリガーとなる重要な要素であると考えています。

2018世界VR産業大會:5G賦能VR産業新機遇
http://archive.today/X8Yy8



同じ話が Revatron社のプレスリリースにも載っている。
ただし、「戦略的パートナーシップ契約の締結」については、相手側の発表が見当たらないので事実かどうかは不明である。

Revatron株式会社(レバトロン 本社:東京都中央区 代表取締役:浅田麻衣子)は、2018年12月6日(木)、中国深セン市に本拠地を置く中国SNS大手Tencent社(以下、テンセント)と中国半導体企業Kentton IoT Technology社(以下、ケントンIoT)とBoT(Blockchain of Things)技術開発及びプラットフォーム開発に関する戦略的パートナーシップ契約の締結を発表いたしました。

(中略)

2018年10月20日(土)に中国南昌市で開催された世界VR展において開かれた『5G+VRフォーラム』にRevatronはスピーカーとして登壇し、5G時代に必要とされる映像の高速伝送技術に関して世界に先駆けるソリューション・ベンダーとして中国5G通信メンバーともパートナーシップ契約を締結しました。

Revatronが中国テンセントとケントンIoTとの戦略的パートナシップ締結を発表
http://archive.today/hHqe1



関連情報は下記参照。

ポンペオ国務長官から「信頼出来ない中国製アプリ」と名指しされたWeChatのテンセントと戦略的パートナーシップ契約を締結したRevatron(社長:深田萌絵)の目的は何ですか? - Togetter
https://togetter.com/li/1568812



ともかく、「中国スパイ」あるいは「ファーウェイスパイ」から被害を受けたと連呼しているベンチャー企業の行動としては不審である。




《6. 深田萌絵さんの親族も中国在住》


3項にも載せているが、深田萌絵さんの兄が中国人女性と結婚し、中国在住のようである。
東日本大震災の直後には、その兄夫妻が住む中国に一時的に避難している。関係する箇所を引用する。

義理姉と八人で食事会です。毎晩、たくさんのお姉さんの友達が歓迎してくれます。
私にとっての中国は、いつも多くの人が祝福してくれて暖かい。彼らの文化では友達や家族を大事にするのが当然だから、一人が日本から帰ってくると毎晩祝福のご馳走です。そして、両親も大切にするみたい。

暖かい食事 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ(2011-03-24)
http://archive.today/B53No


色んな中国人と話していましたが、今の日本は恐ろしくて渡航できないし、日本の商品を使うのも怖いという反応が広がっているような雰囲気です。普通に考えて外国人から見て東日本で起こったのか西日本で起こったのか区別がつかないと思います。

日本に帰ると言っただけで、中国の親戚中が大反対。
西日本は大丈夫だよと言いましたが。(でも、結局東京に戻るけど)

中国から見た日本と浄水器 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ(2011-03-29)
http://archive.today/Epe9r





《7. まとめ:深田萌絵さんと中国》


深田萌絵さんと中国の関わりについてまとめる。

1)把握できる範囲でも、1999年頃から中国との接点は多く、人脈もある。

2)兄の妻が中国人女性であり、中国在住。東日本大震災直後には中国の兄夫妻のところに一時避難。

3)深田萌絵さんが常々いっている「天才エンジニア」后健慈氏の両親は南京出身。(=后健慈一族はおそらく外省人

4)その「天才エンジニア」后健慈氏の妻の徐一族は2003年頃から上海に移住して不動産開発企業を経営。

5)現在、深田萌絵さんがCEOを務める米Teklium社のCFO徐秀瑩氏が前項の徐一族。



以上からわかるように、深田萌絵さんは平均的な日本人像と比べれば、中国との接点は多く、関わりが深い。

したがって、深田萌絵さんが愛国を装いつつも台湾を貶め日台離反/米台離反につながる言動を繰り返していることにも警戒が必要と思われる。

なにしろ、米中対立先鋭化で台湾を巡る駆け引きが過熱している国際情勢にある。撹乱されてはいけない。




《改版履歴》


2021.06.02 新規
2021.06.03 3,4項を加筆修正
2021.06.05 3項「深田さんと中国の接点を辿る」全面改訂
2021.06.07 5項「Revatron社設立後の中国との接点」追記
2021.06.08 6項と7項を新設
2021.08.05 1項に「深田萌絵さんの周囲の人間関係図」追記




《関連記事》


后健慈スキームと深田陰謀論
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/fe7ade219218dd0bc454be2eefdf6a8d

后健慈の裏の本当の黒幕たち
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/2a5cf2cc60692c75bf4b0dbbcb31c419

深田事件の考察一覧
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/94aa92677310e83bfae5d3ce982ffeff

深田萌絵事件リンク集
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/bd2c799f63c376acf2054713fbc93cdc









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后健慈の裏の本当の黒幕たち

2021年06月02日 | 深田萌絵事件
2021.06.02 新規


深田萌絵さんがいう天才エンジニア・后健慈(ジェイソン・ホー)のここ20年のカネの回し方はおぼろげながらわかってきた。主に4つの種類の会社を多数使い分け、表に立つ会社「C.活動会社」に外から資金を集め、裏にある会社「B.存続会社/X.謎会社」にカネを回していたようである。その様子は次の記事にて説明した。






分類説明
A:事業会社チップセットArticia等の事業を行なっていた米Mai Logic社のみを指す。
(創業時はMentor ARC社、後に社名変更)
B:存続会社知財等を蓄積し、あまり目立つ活動をせず、長期存続させる会社。外部からの資金はC.活動会社を介してのみ受け取る。
C:活動会社表舞台に立って事業構想を打ち出し、投資家と顧客の期待を集めつつも、結果的に特に実績を残すこともなく比較的短命に終わる会社。外部からの資金を受け入れるが、知財は持たない。
X:謎会社パナマ文書(オフショアリークス)がなければ部外者には存在が知られることすらなかったはずの会社。資金が流れた形跡はある。比較的短期で閉鎖。



ただ、それがいつからどのように始まったのかがイマイチ不明だったのだが、とうとう尻尾が見えてきたので考察する。つまり、一連の深田事件の背後にある策謀の原点ということになる。

考察の直接的なテーマは「亞圖科技股份有限公司が株式公開前後に集めた資金はどうなったか」である。

しかし、探っているうちに何が見えてきたかというと、黒幕は后健慈かとずっと思っていたが、ゲーム的にいえばその裏にさらに「ラスボス」だとか「隠しボス」がいたというような話である。


以下に順を追って説明する。(敬称略)



1. Paramount Pride Company Ltd.
2. 華非グループ
3. 徐至毅と徐錦鏘
4. 時系列の整理と不審点
5. 馬英九の影
6. 仮説としての推理
7. 株式投資のカラクリ
8. 本当の黒幕




《1. Paramount Pride Company Ltd.》


この Paramount Pride Company Ltd. は、冒頭の表で「X.謎会社」に分類した会社のひとつである。



深田事件に精通している人なら、上図を見ただけであっと思う程度にはインパクトがあるはず。

図の中央は、オフショアリークスからの画像である。

Paramount Pride Company Ltd.
https://offshoreleaks.icij.org/nodes/131462


つまり、パナマ文書から流出した情報ということになる。

パナマ文書(パナマぶんしょ、英語: Panama Papers)とは、パナマの法律事務所、モサック・フォンセカ(Mossack Fonseca)によって作成された、租税回避行為に関する一連の機密文書である。
この文書は、1970年代から作成されたもので、総数は1150万件に上る。文書にはオフショア金融センターを利用する21万4000社の企業の、株主や取締役などの情報を含む詳細な情報が書かれている。これらの企業の関係者には、多くの著名な政治家や富裕層の人々がおり、公的組織も存在する。



その Paramount Pride社、所在地は英領ヴァージン諸島。ここは、租税回避地(タックス・ヘイブン)としても知られている。

代表者(Directoor)は后健慈である。株主がたくさんいるが、后健慈と亞圖科技股份有限公司、さらには后健慈の妻である徐秀瑩氏の名前も見える。

問題は、その他の株主の面々である。次項で説明する。




《2. 華非グループ》


后健慈が1998年に台湾に設立した亞圖科技股份有限公司は、1999年の増資の際に「虚偽登記」事件を起こしてのちに刑事事件に発展している。詳細は「ジェイソンの足跡(後編)」の《16. 台湾での刑事事件=会社法違反(虚偽登記)》を参照。

簡単に言えば、借りたカネを一旦会社の口座に入れて、増資がうまくいったかのように虚偽の登記をしたということである。(似た話を日本でも見たが、それはまた別途)



その虚偽登記事案について、Niaoさんの記事から引用する。

判決文には次のようにある。

1999年5月、亞圖は資金不足から新株発行による増資を決定したが、期間中に7,500万元しか集まらなかった。目標金額に達成せず、株主の買付代金も未決済だったため、亞圖は華非建設、華非貿易などから一時的に7,050万元を借り入れ、増資について虚偽登記を行った。

2001年に地方法院(地方裁判所)の検察が捜査開始、2003年2月に簡易判決を申請。同年3月に士林地方法院に係属。被告が逃匿したため、2005年8月に指名手配となったが、2016年2月に時効が成立した。

2. 投獄されたか? / JSF事件の虚像と実像 - 深田萌絵氏の発言に対する疑念
https://niaohui.blogspot.com/2020/05/jsf.html#02



つまり、この虚偽登記の際にカネを一時的に亞圖科技に貸したのが華非グループである。

華非グループは2社だけではないようだが、とりあえずこの記事では次の2社を指すものとする。上の判決文に登場する社名がこの2社である。

華非建設股份有限公司
http://archive.today/QDUys

華非貿易股份有限公司
http://archive.today/M6t7u



それで、改めて1項の図を見ていただきたいが、問題の Paramount Pride社の株主に、華非グループの役員の面々がずらりと並んでいるのである。

この謎を解くのがこの記事の主目的である。




《3. 徐至毅と徐錦鏘》


その華非グループから、問題の Paramount Pride社の株主に名を連ねている徐至毅と徐錦鏘の2名を取り上げる。


1)徐至毅

(翻訳&要約)
元・Mentor ARC(米国)の管理マネージャー。父親が中国本土に移住することになったため、徐はアメリカを離れ、上海で家業を継ぐことにした。


(翻訳&要約)
華非は馬英九のゲストであり、華非は長年にわたり台北市政府と協力して、地下鉄の駅の近くに高級住宅、商業施設、オフィスビルを建設するのに貢献してきた。2003年、華非は上海に投資した。



上の2つの記事を総合すると、米 Mentor ARC社の管理マネージャーをしていた徐至毅は、馬英九とも関わりが深い華非グループを率いる父親が2003年に台湾から上海に拠点を移すことになったので、これに付き従い自分も米国から上海に移住した、というような話である。

その Mentor ARC社とは、後に Mai Logic社と社名変更することになるが、創業時の社名が Mentor ARC である。

そして、その Mentor ARC社の名義は、CEOである后健慈ではなく、妻の徐秀瑩である。
(徐秀瑩=HSU,HSIU-YING)




なお、馬英九は、後の2008年5月–2016年5月に中華民国(台湾)の総統を務めた。華非グループが上海に移った2003年といえば、馬英九が国民党首席(2005年8月–2007年2月)になるより前、台北市長時代(1998年-2006年)ということになる。

また、上の記事にはこういう表現がある。

「華非は馬英九のゲスト」(华非是马英九的座上宾)


政治家と企業グループの関係だから、つまり馬英九・台北市長にとって華非グループは有力スポンサーだったと解釈することができる。華非グループは台北を中心に不動産開発事業をしていたが、円滑な事業運営には政治家の口添えが効果的である。許認可の権限が行政側にあり、政治家はそこに権力を行使できるからである。日本でも少し前まで建設業界と政治家の癒着がよく問題になっていた。(例:西松建設事件



2)徐錦鏘

上の徐至毅の父親にして華非グループを率いる人物はこの人であろう。

華非建設股份有限公司=代表が徐錦鏘
http://archive.today/QDUys

華非貿易股份有限公司=代表が徐錦鏘、役員に徐至毅
http://archive.today/M6t7u



その徐錦鏘、虚偽登記後の亞圖科技で、役員の持ち株比率の筆頭にいる。

亞圖科技股份有限公司=上から2番目に徐錦鏘
http://archive.today/cdrgH



この徐錦鏘は、華非グループを率いる人物であり、虚偽登記の際に后健慈に一時的にカネを貸す決断をし、亞圖科技の役員に名を連ね、創業者である后健慈より持ち株が多く、Paramount Pride社の株主であるところを見ると、虚偽登記事件に際しても「后健慈に騙された、私は何も知らなかった」という立場とは思えない。

ちなみに、上のサイトは「台北非上場株式情報サイト(台北未上市股票資訊網)」である。その意味は後述する。



それから、上述の話からもわかるように、この華非グループの役員に名を連ね、Paramount Pride社の株主に居並ぶ「徐」の姓を持つ面々は皆一族と思われる。

つまり、后健慈の妻である徐秀瑩もこの一族であろう。そう考えると、徐秀瑩が設立した米 Menter ARC社に兄弟と思われる徐至毅が管理マネージャーとして入っていたこともわかる。





《4. 時系列の整理と不審点》


問題の Paramount Pride社と亞圖科技股份有限公司を中心に時系列を整理する。


年月出来事
1992年9月米国にて Mai Logic社(当初社名はMentor ARC)設立、名義は徐秀瑩
1997年9月后健慈、後のセキュリティコンセプト「Genetic Computing」につながる米国特許(US-5935247-A)出願(米国での初出願、まだ取得ではない)
1997年10月Mai Logic社とWinbond社がチップセット共同開発で合意
1998年3月台湾に亞圖科技股份有限公司を設立
1998年10月Winbond社CEO焦佑鈞、社内メールで后健慈の「データ・セキュリティ技術という非常に価値のある発明」に興味を示しつつ「亞圖科技のミッションは不明」と書く
1999年1月亞圖科技「98年まで12件の特許が予備審査を通過し、11件の特許が成立」
1999年7月亞圖科技「9700万元の現金増資」(これが後に虚偽登記事件に)
1999年8月后健慈、後のセキュリティコンセプト「Genetic Computing」につながる米国特許(US-5935247-A)取得
1999年9月Mai Logic社とWinbond社(WECA)がチップセットの製造販売で合意
1999年10月后健慈、Genetic Computing 関連と思われる複数の特許出願
Mai Logic/Winbond共同開発のチップセットが登場するはずの時期だが以後消息なし
1999年11月Mai Logic社から Genetic Computing コンセプトの資料公開
2000年3月英領ヴァージン諸島に Paramount Pride社設立(「X.謎会社」の3社同時)
2000年5月台北市調査局がWinbond社CEO焦佑鈞に聞き取り調査「亞圖科技から資金が次々に海外に流出?」と質問、焦佑鈞「わからない、后健慈から現行技術を遥かに上回るシステム・セキュリティ関連の技術をすでに発明してあるからと亞圖との提携を求められた」と返事
2000年7月中華民国財政部が亞圖科技の株式の公開を承認
2000年9月亞圖科技、「1億9200万元現金増資し、払込資本金3億6000万元に」「米Inguard社に間接出資し、同社のGenetic Computer技術と亞圖科技のシステムエンジニアリング技術を融合させる」「システム・チップセット技術と亞圖科技のシステム・エンジニアリング技術の融合を図るため、米Mentor ARC社に間接的に出資」
2001年8月亞圖科技「Articia S、評価ボードTeron CXが出荷開始」
2002年5月Mai Logic社とカイザー、JSF/F35向け「Articia P」の開発で契約
華非グループの徐一族、中国・上海に「汉荣房地产开发(上海)有限公司」設立
2002年6月亞圖科技「これまで35件以上の特許を取得、100件以上の申請が審査中」
2002年7月亞圖科技、株式非公開化
2002年10月Bplan社からMai Logic社CEO后健慈氏への手紙=ArticiaSのひどい設計品質へのクレーム
2003年華非グループの徐一族、上海に移住
2005年8月虚偽登記の裁判から逃匿した后健慈に指名手配(2016年2月に時効が成立)



上の表は、次の「亞圖科技股份有限公司 公司發展」から主な箇所を抜粋し、かつ他の要素も盛り込んでいる。





以上の時系列を踏まえて、主な不審点を列挙する。



【不審点1】亞圖科技の特許

亞圖科技の公司發展に特許の話が羅列されているが、全部ウソである。亞圖科技として取得した特許も、他で取得後に一時的にでも亞圖科技に移管されたことのある特許も1件もない。

参考1)亞圖科技股份有限公司としては特許を取得した形跡がない。取得後に亞圖科技に移管された特許もない。
https://patents.google.com/?assignee=Atum+Technology&oq=assignee:(Atum+Technology)



【不審点2】Winbond社CEO焦佑鈞への亞圖科技への投資誘導

1998年10月にWinbond社CEO焦佑鈞が社内メールで后健慈の「データ・セキュリティ技術という非常に価値のある発明」に興味を示しているが、これは後にMai Logicから資料が出されたセキュリティコンセプト「Genetic Computing」を指していると思われる。しかし、不審点1に記したように、亞圖科技には後にも先にも特許はない。にも関わらず、台北市調査局からの質問に答えたように「后健慈から現行技術を遥かに上回るシステム・セキュリティ関連の技術をすでに発明してあるからと亞圖との提携を求められた」というのである。参考4に記したが、実はWinbond側にはMai Logicと提携せねばならない理由があったにも関わらず。

参考2)5. 焦佑鈞氏は「すごい」と評したか? / JSF事件の虚像と実像 - 深田萌絵氏の発言に対する疑念
https://niaohui.blogspot.com/2020/05/jsf.html#05

参考3)Genetic Computing 論 v2.0(Winbond社CEO焦佑鈞が興味を示したのはこれか?)
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/e98586f02f4f21d0beb1e4df7d3e5ac4

参考4)Winbond/Maiの件(チップセット共同開発の件)
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/df366a64024140a5c6538a9a1113dd94



【不審点3】華非グループが后健慈にカネを貸した理由

1999年7月の亞圖科技の増資の際に予定したようにはカネが集まらず、后健慈は華非グループから借りたカネを見せ金として虚偽登記した。華非グループは后健慈から見れば妻の一族のようだから、困って泣きついた可能性はある。ただ、この場面では一時的にカネを貸しただけでは亞圖科技の経営上は何の問題解決にもならないし、挙げ句の果てには后健慈はのちに立件されることになった。したがって、出資ならわかるが、カネを貸した理由が不審である。

参考5)2. 投獄されたか? / JSF事件の虚像と実像 - 深田萌絵氏の発言に対する疑念
https://niaohui.blogspot.com/2020/05/jsf.html#02



【不審点4】Paramount Pride社に資金流出?

英領ヴァージン諸島に Paramount Pride社を設立した2ヶ月後の2000年5月に、台北市調査局がWinbond社CEO焦佑鈞に聞き取り調査し「亞圖科技から資金が次々に海外に流出?」と質問している。

参考6)3. 虚偽告訴はあったのか? / JSF事件の虚像と実像 - 深田萌絵氏の発言に対する疑念
https://niaohui.blogspot.com/2020/05/jsf.html#03


送金先の少なくとも一部は設立間もない Paramount Pride社の疑いがある。というのも、少し時期は後になるが2000年9月に亞圖科技は「米Inguard社とMai Logic社に間接出資」と書き、オフショアリークスの情報でも亞圖科技がParamount Pride社の株主になっているからである。

また、2006年4月の新新聞の記事に「さらに華邦(=Winbond)は后氏が海外の子会社を利用して2億元の資金を流用していたと反撃した。」とある。

参考7)補足1:日本語訳に見られるミスリード / JSF事件の虚像と実像 - 深田萌絵氏の発言に対する疑念
https://niaohui.blogspot.com/2020/05/jsf.html#08-01


ただし、后健慈が代表を務めるBVI会社は4社あり、亞圖科技が株主になっているのは Paramount Pride社だけではなく、「X.謎会社」とした3社全てがそうである。またこの3社はいずれも設立が2000年3月と思われる。
その中でも特に Paramount Pride社に注目しているのは、株主として華非グループを率いる徐一族の面々ずらりとが並んでいるからである。

なお、脚色が入っていると思われるが、深田さんも自身のブログに4社のBVI会社について書いている。

参考8)【番外戦17】IRSからの起訴 深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ
http://archive.today/vQfua



【不審点5】亞圖科技の株式非公開化時期

株式公開承認を得てから2年後の2002年7月には亞圖科技は株式非公開化した。その直後には「ArticiaSのひどい設計品質」が明らかになった。株式公開したままでいれば株価急落したはずである。このタイミングで株式非公開化したのには意味がある。可能性のひとつは、カネ集めの舞台装置の撤収、ということである。

参考9)證期會核准亞圖科技、和業投資等為不繼續公開發行公司(亞圖科技、株式非公開化/2002.7.26)
http://archive.today/kvYln

参考10)Bplan社からMai Logic社CEO后健慈氏への手紙=Articiaのひどい設計品質へのクレーム(下記ページの下の方)
https://amigaworld.net/modules/newbb/viewtopic.php?mode=viewtopic&topic_id=10225&forum=33&start=20&viewmode=flat&order=0



【不審点6】華非グループが上海に移転した時期

3項の徐至毅の記事にあるように、2003年に華非グループは上海に進出した。そして、華非グループを率いる徐錦鏘(正確には記事中では「徐至毅の父親」)は上海(記事中では中国本土)に移住することになったので、米国で Mentor ARC社の管理マネージャーをしてた徐至毅も「アメリカを離れ、上海で家業を継ぐことにした」という。

この、2003年という時期は、亞圖科技の株式非公開化の翌年である。なぜこの時期なのか。可能性のひとつは、徐一族として事業拡大の軍資金を得たということであり、さらには台湾に留まることはもはや好ましくない状況になった、ということである。

参考11)華非グループの一族が上海に不動産開発会社を設立したのは2002年5月23日
漢栄不動産開発(上海)有限公司(汉荣房地产开发(上海)有限公司)
http://archive.today/EaR77
http://archive.today/h3cGD




《5. 馬英九の影》


主な不審点は前項に挙げたが、特に「馬英九」についてはこの項で取り上げる。

取り上げる理由は次の通りである。



【理由1】馬英九と華非グループの接点

これがなければ「馬英九」について取り上げるつもりはなかったが、予想外に関係者の至近距離にいたことがわかったので考察してみようという趣旨である。

3項に書いた話を再掲する。

「華非は馬英九のゲスト」(华非是马英九的座上宾)

政治家と企業グループの関係だから、つまり馬英九・台北市長にとって華非グループは有力スポンサーだったと解釈することができる。華非グループは台北を中心に不動産開発事業をしていたが、円滑な事業運営には政治家の口添えが効果的である。許認可の権限が行政側にあり、政治家はそこに権力を行使できるからである。日本でも少し前まで建設業界と政治家の癒着がよく問題になっていた。(例:西松建設事件


この記事のテーマは「亞圖科技股份有限公司の株式公開前後に集めた資金はどうなったか」であるが、この件に関係なく、馬英九と華非グループの接点は最初からあったということが鍵である。



【理由2】深田萌絵さんのブログにおける「馬英九」の出現頻度。

改めて、深田萌絵さんのブログにおいて「馬英九」その他がどの程度出現するか確認してみる。

(Google検索でのヒット数=検索ワード:○○ site:fukadamoe.blog.fc2.com)
深田 ... 17200件
藤井 ... 852件
マイケル ... 349件
馬英九 ... 249件
呉思国 ... 240件
焦祐鈞 or 焦佑鈞 ... 46 + 66 = 112件
蔡英文 ... 57件
ファーウェイ ... 5580件
パナソニック ... 5420件
TSMC ... 1200件
青幇 ... 905件
シャープ ... 389件
IRS ... 188件


藤井氏についてはここでは触れないが、金銭トラブルが発端で長年にわたって係争し不当な貶めを連投していたから出現頻度が高くて当然として(「呉思国」も藤井氏関連)、その次のマイケル=后健慈だからこれも別格として、第三者の個人名としては「馬英九」がトップではないだろうか。

「馬英九」は、深田さん自身が資料提出要請されてなんだかんだと騒いでいる「IRS」や、最近敵視度が高そうな「焦佑鈞」よりも出現頻度が高いのである。

そうなってくると、深田さんの(背後には后健慈がいるが)「馬英九」への執着がどこに起因してるのか気になる。



(ここから「馬英九」についての考察)

「馬英九」が深田さんのブログに登場する比較的初期の代表例を次に示すが、后健慈(=ブログ中ではマイケル)のセリフとして次のように書いている。

「馬英九は今でも俺を抹殺したい。中国国民党の実態は上海黄金時代に栄えた暴力団青幇(チンパン)。青幇の資金源は諜報活動による情報と兵器売買だ。国民党は、フランス製のラファイエット級フリゲート艦の技術、戦闘機ミラージュ2000の技術を中国共産党に売って稼いできた。その極みで、馬英九は俺が開発したJSF用のチップ設計を中共に売った金で国民党序列5位から1位になり、総統選に勝ったんだ」

【事件サマリー】総集編 藤井一良中国スパイ事件 ITビジネスアナリスト 深田萌絵ブログ
http://archive.today/lqM8x


深田さんの話は、観察していると意外にも事実が発端になっていることが多いが、話のベクトルはだいたい真逆である。そして、時間が経つとどんどん変形していく。

そこで、比較的初期の上の話から脚色と思われる部分を除去し、「馬英九は、どこからか得たカネで国民党序列5位から1位になり、総統選に勝ったんだ」というあたりを要素として残すことにする。その後、国民党首席を経て総統になったことは事実だから。

そもそも、政治家とカネの問題は古今東西どこでもある話だろうし、現に【理由1】で挙げたように馬英九と華非グループは最初から密な接点がある。



そういう目線で前項に続いてさらなる不審点を探すと次のような点が浮かぶ。


【不審点7a】亞圖科技の株式公開承認の謎

2000年5月に台北市調査局は明らかに亞圖科技から海外への資金流出を怪しんでいる。(Winbond社CEO焦佑鈞氏への聞き取り調査)
それにも関わらず、その直後の2000年7月には中華民国財政部が亞圖科技の株式公開を承認している。それはなぜなのか。

これは、調査局の疑念がその直後に氷解した可能性もあるし、行政組織は縦割りだから横同士で話が通っていない可能性もある。しかし、もしここで調査局が亞圖科技の株式公開承認の阻止に動いたならば、あるいはそうではなくても華非がその懸念を感じれば、ここは馬英九・台北市長と華非グループの以前からの接点が生きるチャンスでもある。


【不審点7b】亞圖科技の不明朗な海外送金疑惑再燃阻止の謎

これは、上の7aの変形である。時系列では2000年7月の株式公開承認の後の9月により大きな資金を得ている。そして同じ9月、「InguardとMentorARCに間接的に出資」という表現で、また怪しい海外送金があったことを示唆している。そうすると、再び調査局が動きそうだが、今のところそういう形跡が見当たらない。それはなぜなのか。

ここも、調査局が亞圖科技からの海外送金阻止または捜査に動いたならば、あるいはそうではなくても華非がその懸念を感じれば、ここは馬英九・台北市長と華非グループの以前からの接点が生きるチャンスでもある。


つまり、指摘したい可能性はこうである。

・后健慈と華非グループ(后健慈の妻の一族が経営)は亞圖科技股份有限公司の株式公開を計画した
・ところが、その前の増資の際の亞圖科技から海外への資金流出に調査局が不審を抱いた
・調査局の動きで亞圖科技の株式公開 or 海外送金に支障が出るとみた華非は、馴染みの馬英九・台北市長に口添えを依頼した
・馬英九の口添えのためか、亞圖科技の株式公開は中華民国財政部から承認が出た、あるいは海外送金への調査局の不審は封じられた
・華非は口添えおよび海外送金成功の報酬として馬英九にかなりの額を渡した


この話のポイントは、馬英九が中華民国財政部あるいは調査局への権力行使をしたか、あるいは可能だったか、は実はどうでもいいことである。

華非が企みの失敗を懸念し、
馬英九に助力を求めた。


ここまでで十分である。その後の馬英九が何もしなかったとしても、黙認してもらうだけでも華非は馬英九側に払わねばならない。華非の企みが成功すればなおさらである。

その結果、「馬英九は、どこからか得たカネで国民党序列5位から1位になり、総統選に勝ったんだ」という話につながる。



また、后健慈のいう「馬英九は今でも俺を抹殺したい」についても、意味があるかもしれない。

上の深田萌絵さんの話の初出がよくわからないが、該当箇所を含む『第7回戦 マイケルの技術』で検索すると、2015年11月の記事が出てくる。后健慈との会話という意味ではさらに数年遡るかもしれない。
http://archive.today/IJ9J0

馬英九・総統の任期は、2008年5月20日 – 2016年5月20日だった。

つまり、后健慈が「馬英九は今でも俺を抹殺したい」と語った時期は、(それが事実なら)馬英九総統の任期中と思われる。

もし、馬英九が台北市長時代に投資詐欺まがいの不当なカネを得て、それを軍資金にして「国民党序列5位から1位になり、総統選に勝った」ということなら、これはおそらくまだ明るみになっていないスキャンダルということになるだろう。

今となってはどうかわからないが、この秘密を任期中に暴露されるのはまずい。その意味で、秘密を知っている后健慈に対して「馬英九は今でも俺を抹殺したい」と思っているはずだと后健慈が勝手に感じても不思議はない。

逆に、后健慈から見ても馬英九に対して不満があり得る。なぜならば「投資詐欺まがいの不当なカネ」を得たとして、本来なら后健慈と徐一族で山分けできたはずなのに、そのうちの何割かは馬英九側に流れたはずだからである。それも、「国民党序列5位から1位になり、総統選に勝った」というほどの額である。

馬英九に対する口添え依頼が、后健慈の発案ではなく華非・徐錦鏘の一存であれば、后健慈の馬英九への不満はなおさら大きくなるはず。それが、「馬英九は俺が開発したJSF用のチップ設計を中共に売った金で」という表現につながっているようにも見える。おまえが持っていったカネは俺のカネだ、というわけである。


なお、この項の馬英九の話は直接的な証拠があるわけではなく、あくまで可能性としての推理でしかない。しかし、妙に状況が整合しているのでここに記しておく。




《6. 仮説としての推理》


以上を踏まえて、仮説としてこう置いてみる。

1)亞圖科技の増資(株式公開の前後)によって得た資金の一部が、BVI会社「X.謎会社」を経て不正流出した 
2)亞圖科技の増資と株式公開はそれが主目的であった
3)関係者の目論見は概ね成功し、巨額の不当利益を得た




そうすると、様々な謎が綺麗に説明がつくのである。


謎1)亞圖科技に特許の実績が並んでいるのに、なぜ実際には1件もないのか
 →亞圖科技に投資価値があると見せかけるための偽装だから

謎2)Mai Logic社との提携を望んでいたWinbond社CEO焦佑鈞氏を后健慈はなぜ亞圖科技に誘導したのか
 →その資金を奪うつもりだったから

謎3)1999年の増資の際に、なぜ華非は出資ではなくカネを貸したのか
 →亞圖科技は開発成果は出せず、まもなく畳むことになるのを最初から知っていたから

謎4)亞圖科技も株主であるBVI会社 Paramount Pride社の株主に華非グループの面々が居並ぶのはなぜか
 →后健慈から見れば妻の一族であり、不当利益を分け合う仲間だから

謎5)株式公開承認を得てから2年後の2002年7月に亞圖科技が株式非公開化したのはなぜか
 →開発成果物であるArticiaの問題発覚前にカネ集めの舞台装置を撤収する必要があったから

謎6)華非グループが2003年に上海に進出し、徐錦鏘/徐至毅ら徐一族が上海に移住したのはなぜか
 →巨額の不当利益で新事業の軍資金を得て、かつ台湾に居残るのはリスクになったから

謎7)深田萌絵さんの話を通した后健慈が「馬英九」に設計を奪われたと敵対視するのはなぜか
 →技術も設計資産も奪われてはいないが、不当利益の一部を“奪われた”と思っているから

謎8)深田萌絵さんと后健慈がやたらとWinbond社CEO焦佑鈞氏を敵視するのはなぜか
 →かつて不当にカネを奪い、真相解明されるなどの逆襲を恐れているから

謎9)台北市調査局がWinbond社CEO焦佑鈞氏に「亞圖科技から資金が次々に海外に流出?」と質問したのはなぜか
 →それが真相の断片だから

謎10)標準化まで見据えれば勝ち目のないセキュリティコンセプト「Genetic Computing」を株式公開の直前に打ち出したのはなぜか
 →株式公開時の株価つり上げが主目的だから

謎11)Mai Logic/Winbond共同開発のチップセットが登場しなかったのはなぜか
 →本来なら開発費に回るはずの資金が不当に奪われたから

謎12)深田萌絵さんと后健慈が相手を問わずやたらと「設計を盗まれた」と連呼するのはなぜか
 →喧伝する技術は投資詐欺まがいのエサでしかなく実態がないから

謎13)后健慈が手がけた製品にひとつも事業的成功実績がないのはなぜか
 →喧伝するほどには技術力はなく、集めた資金をまともに開発費として投入しなかったから

謎14)后健慈の国内特許で、出願したのに審査請求しないという怠慢があるのはなぜか
 →不当利益を得ることに成功した後には手間暇かける意味がないから




現に、IRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)が「Hsiu-Ying Hsu and Jian-Ci "Jason" Ho」つまり徐秀瑩と后健慈に次の会社の記録を要求して揉めている。

・East West Bank
・Paramount Pride, Ltd.
・Atum Technologies Corp.(亞圖科技股份有限公司)
・Mai Logic, Inc.

HSIU-YING HSU v. U.S.
https://www.leagle.com/decision/infdco20180517931
http://archive.today/onp5L(アーカイブ)


例えば、Paramount Pride社に対しては、「后健慈とのすべての取引と活動に関連するすべての文書」を要求し、「特に、株式購入契約書、株式売却契約書、雇用合意書/契約書、遂行すべき職務のリスト、后健慈が管理する口座、信託文書、会議の議事録、あらゆる形式の支払いまたは報酬、および通信文を要求」している。

IRSが、これらの企業を通じてのカネの流れに不審を抱いていることは明らかである。

そして、深田さんがブログにIRSについて書いているのも、上の話が元になっている。

【番外戦16】IRSからの兵糧攻め - 深田萌絵 本人公式
http://archive.today/LjTOt





《7. 株式投資のカラクリ》


いくつか補足する。


(見せ金の理由)

「1999年の増資の際に、なぜ華非は出資ではなくカネを貸したのか」


この時、亞圖科技股份有限公司は予定していた投資金額を集めることができず、結果として后健慈は華非グループから一時的にカネを借りて、増資が成功したように見せかけて、のちに虚偽登記で立件された。

ここで、なぜ「虚偽登記」なのかを考えてみる。答えはこれである。

Q:見せ玉とは何ですか?
A:見せ玉とは、自己の注文を有利に約定させるため、約定させる意思のない大量の発注を行い、他者に相場の状況を誤解させる行為を指します。

見せ玉とは何ですか? / マネックス証券
https://faq.monex.co.jp/faq/show/1154?site_domain=default


華非は亞圖科技の裏側を知っているから投資するつもりはないが、投資したように見せかけたのである。見せ金で虚偽登記が終わったらすぐ資金を回収すれば金銭的なリスクはない。

逆に、もし増資に失敗して資金が集まらなかったのでは投資家に不人気なのがバレる。それでは次の出資者が集まらない。その手口は深田萌絵さんが自分で説明している。


浅田麻衣子 藤井一良 1,000万円分割返済遅延時のやり取り内容 by rescue_fujii
https://link.medium.com/2d7f8ZdfYfb


(余談)上の画像中で深田さんの発言に「パーンベート」という用語が登場しているが、この文脈で使われるにふさわしい用語は「バーンレート(Burn Rate)」である。これは「現金残高が減るスピード」を指し、起業間もないベンチャーなどにおいて使われる。音声で確認すると、深田さんもそう言っているように聞こえる。




虚偽登記なのに亞圖科技の役員筆頭株主に「徐錦鏘 華非建設股份有限公司」と書いたのも「見せ玉」と同じと思われる。つまり、当時の后健慈あるいは亞圖科技よりは華非建設の方が台北では知名度があったはずだから、そういう企業が出資しているならば、と他の投資家に安心感を与える効果が期待できる。

亞圖科技股份有限公司
http://archive.today/cdrgH




(株式公開の仕組み)

上のサイトは「台北非上場株式情報サイト(台北未上市股票資訊網)」である。

台湾では日本と異なり、非上場の会社の株式を売買できる仕組みがある。すなわち、「上場または店頭登録を行う前に、興櫃(新興)市場を経由する必要」があり、この「新興市場」でもう株式売買ができるというのである。

日本企業の台湾進出対応 / 日本台湾交流協会
https://www.koryu.or.jp/Portals/0/images/publications/magazine/2011/9/09-01.pdf


だから、創業間もない企業で非上場なのに株式公開し、上述の「見せ玉」が通じるのである。




《8. 本当の黒幕》


ここまで書けば、この亞圖科技股份有限公司の増資を舞台にした投資詐欺まがい事案の本当の黒幕は誰かわかるであろう。

后健慈ではなく、華非グループの徐一族である。

主体的に動いたのは后健慈だろうが、決定的な場面で華非グループが重要な動きをしている。そして、不当利益を稼いだであろう後は上海に移住している。リスクを承知しつつ、一族でこれに賭け、よほど稼いだのであろう。

残っている情報では、資本金3.6億元である。正確ではないが、15億円とかであろうか。2000年当時の15億円。その一部が不正に流出した可能性がある。

亞圖科技股份有限公司 / 台灣未上市股票
http://archive.today/M7mHY


后健慈夫妻がIRSと争いになってる件で、后健慈ではなく徐秀瑩が前面に立っている理由もなんとなくわかる。カネの扱いは徐一族の徐秀瑩が主体なのだろう。


また、米Teklium社のCEOは今は深田萌絵さんに交代し、后健慈の名前はもう消えたが、CFOは徐秀瑩(HSIUYING HSU)である。




ここで改めて、「X.謎会社」のBVI3社の社名を確認しておきたい。なぜか、P で始まる単語だけで構成されている。その理由まではわからない。

・Paramount Pride Company Ltd.(https://offshoreleaks.icij.org/nodes/131462
・Pyramid Principles Company Ltd.(https://offshoreleaks.icij.org/nodes/131464
・Peak Picture Company Ltd.(https://offshoreleaks.icij.org/nodes/131465


あえて社名を意訳してみる。

・最高の誇り
・金字塔の信念
・絶頂の状況


一世一代の大勝負で一攫千金を企んだ者たちの高笑いが透けて見えないだろうか。



参考に、石平さんの著書から引用する。

中国にとって家族は互いに助け合うべきものである。しかしその一方、家族以外の世界、すなわち社会、あるいは公は所詮、略奪すべき対象なのである。ならば、家族が助け合いの精神を発揮して一家団結して外の社会を略奪するのは中国人当然の行動原理となる。中国独特の「全家腐」はむしろ、このような行動原理のごく自然な発露なのである。

中国人の善と悪はなぜ逆さまか 宗族と一族イズム 石平
https://www.amazon.co.jp/dp/B07LB21SQR/



もうひとつ。これも石平さんが書いてた話と記憶してるが、中国のことわざ。

「賊喊捉賊」=「"あいつは泥棒だ!"と叫んでいる者が本物の泥棒」





おまけ


深田萌絵さんの名言。

『全てがスレスレでも捏造でも合法でなければ、彼らが危険なのです。』


文脈的にはイマイチだが、事件の真相を実に的確に表現している。「彼ら」とは本当は誰を指すのか。





そういえば、この1千万事案も当初は「出資してほしい」から始まって、拒否して「貸金」→「契約書上は保証金」→返済交渉時に「株式転換してやる」→訴訟、という展開だった。これもその手口のひとつか。

浅田麻衣子 藤井一良
平成25年(ワ)第31235号、平成27年(ワ)第2695号
原告 株式会社Alpha-IT System
被告 Revatron株式会社 他2名 by rescue_fujii
https://link.medium.com/KpEkxMOZIgb





《改版履歴》


2021.06.02 新規




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