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ショーンK騒動

2016年03月19日 | 時事・雑文


ショーンK騒動は興味深い。専門家は、キーワードを並べただけで中身がなく怪しいと思っていた、と言うが、視聴者と共演キャスターからはむしろ好印象だった様子。経歴と顔と身長はホラッチョだったにしても、番組のニーズは満たしていた。逆に、実は専門家の意見など求められていなかったとも言える。

キャスターも視聴者の大半も経済や経営の専門家ではないわけだから、バリバリの専門家が出てきて難解な説明をすると(平易に語れない専門家は多い)キャスターも視聴者もついていけなくなる。だから、求められていたのは、素人よりちょっと物知りなオピニオンリーダーだったということ。

だから、前にも書いたがコメンテーターなんて、福山雅治のようなビジュアルに優れた俳優を連れてきて、裏方としての専門家と演出家が練ったセリフを言わせておく方が番組的にはいいと思う。視聴者のニーズは、専門家の専門的意見ではなく、それっぽくて分かりやすいコメントだったのだから。

ネットでは、ちょっとだけ嘘を混ぜるから危険とか言われているが、池上彰という人はテレビでは重宝されている。わかりやすい説明と、自分の意見を言わないのが特徴だそうだ。

池上彰氏が、テレビで「自分の意見」を言わない理由
http://www.huffingtonpost.jp/2014/05/29/akira-ikegami_n_5415190.html

視聴者は池上彰という人に、肩書きや経歴なんて求めていない。説明力を求めているだけ。そして、記事の中に《『自分の意見を言わない』というニッチな需要を見つけた》とある。別の言い方をすれば、今のテレビ出演者は主義主張の押し付けがひどすぎて視聴者が辟易してるということなんだろうと思う。

だが、専門家なら自分の専門分野では自説があって当然なので、『自分の意見を言わない』という要求は通らないだろう。その矛盾が結果的に、中身はないし自説も主張しないが、適当にわかりやすいコメントを発する似非専門家ショーンKの台頭を許してしまったのかなという気がする。

つまり、そこに確実にニーズがあるってことよ。



(追記)

ショーンKがどこにいたのかを図解。

本物の専門家と、素人である視聴者の隙間にいた。報ステなどはイデオロギー志向の強いコメンテーターを使いたがるが、美声とルックスと“経歴”を武器にそこに割り込んだ。





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アルゼンチン

2016年03月18日 | 歴史・昔話


(この記事は某まとめサイトからのコピペです。オリジナルは削除されたようです。)


アルゼンチン、戦勝国の歴史認識だけが「正しい」のか? 戦争に敗れても矜持を失わない日本に拍手を

1:犇@犇φ ★:2013/12/29(日) 12:21:47.53 ID:???

■ JAPANESE WAR CRIMES: I'M SORRY?
   -- Adrian Salbuchi (政治評論家・コメンテーター / アルゼンチン)

日本の安倍首相の靖国神社参拝に、中国と韓国が激怒している。靖国神社は250万人の戦没者を祀る東京の神社だ。多くの人が怒っているのは、この19世紀創建の神社に祀られている人々の中に、 米国の占領軍によって「戦争犯罪人」という烙印を押された第二次大戦時のヒーローらが含まれているためだ。その中には、米国によって1948年に処刑された戦時指導者東條英機大将など、「戦争計画」に関わったとされる14人の「A級戦犯」も含まれている。

戦勝国が敗戦国に対して当然に獲得する権利は、領土要求に関するものだけではない。敗戦国の都市や土地、国民、資源、工場、特許権、軍事装備、そして国際法上の諸権利に対しても、完全かつ欲しいままに支配する権利を、戦勝国は獲得する …… 悲しむべきことだがこれが現実だ。

そして戦勝国は、戦争の端緒となった対立に関する歴史記述を書く(あるいは書き直す)「権利」をも獲得する。自国の見解・論理を「真実」とする権利を獲得し、敗戦国を「間違った国・邪悪な国・戦犯国・侵略国」だと非難するのである。「俺たちは善人、相手は悪者だ。」「私たちの息子らは英雄。向こうは殺されて当然の悪魔だ、2歳の幼児までも。」という考えは人類の歴史を同じほど古い。第二次大戦後の70年間のプロパガンダが明瞭に示しているとおり、20世紀と21世紀も例外ではない。

だが日本は今なお屈しようとしない。これは賞賛すべきことだ。平身低頭して世界に再三再四赦しを請うているドイツの姿とは対照的だ。だがドイツ自身も良く了解しているとおり、たとえ何度謝罪しようと、世界のメディア・出版・教育を支配する人々は決してドイツに赦しを与えることはあるまい。

歴史認識についてハラキリしたドイツとは違って日本は顔を伏せず、敢然として軍事的敗北の結果に耐え続けている。倫理面で屈服してはいないのだ。

なるほど確かに、連合国による極東国際軍事裁判、いわゆる「東京裁判」の結果、日本の多くの軍事・政治指導者らが「A級戦犯」だとされた。だが安倍首相は、2006年にJapanTimesで報じられたとおり、「靖国神社に祀られた14人のA級戦犯は国内法上の犯罪者ではなく、東京裁判の結果を日本が受け入れたのは独立を回復するためのものだった。<中略>A級戦犯の起訴理由となった『平和と人道に対する罪』は連合国によって戦後に作られた概念で、法律に定められたものではない」と考えている。

日本よ、良くぞ言ってくれた。もし我々が、戦勝国・敗戦国を問わず全ての国の戦争犯罪を真摯に罰しようとするなら、とんでもない規模の国際軍事裁判所が必要だろう。そしてその裁判所は、ダブルスタンダードと検閲から自由でなければならない。そう、ダブルスタンダードから、だ。


<後略。ドレスデン空襲や原爆投下で連合国が多数の民間人を殺傷しているが戦争犯罪とはされていない点など。>

▽ソース:RT.com(ロシアRTテレビのニュースサイト)(英語)(2013/12/27 12:24)
http://rt.com/op-edge/japan-war-crimes-867/


11:ぴらに庵 ◆ddCcroSSko :2013/12/29(日) 12:25:48.29 ID:md61iEY1

ありがとう。

報道しない自由の闇のおかげで中々この手の意見が聞けなかったところ、安心する。


13:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:26:39.96 ID:YU+He6HP

ありがとう

でもさーなんか変^^


50:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:34:33.34 ID:HzfxoJkL

>>13
アルゼンチンは過去から現在に至るまでイギリスやスペイン(いまも南米会議の議長・宗主国面)からそういう扱いを受けているからシンパシーを感じるんだろう。

中東の日本好きも日露戦争の勝利に始まり列強の植民地解放、2発の原爆落とされても蘇り極東の異教徒でありながらムスリムよりもムスリムらしい秩序とモラルを維持していることに由来する。

アルゼンチン・UAE・トルコ・アルゼンチン・メキシコ・ブラジル・イタリア海軍は日本寄港のたびに必ず靖国に詣でていること、「悪の枢軸」扱いのイラン大使が毎年ヒロシマ・ナガサキ慰霊碑に花を手向けていることはなぜか日本では報道されない…。



23:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:29:22.98 ID:WmBqhvZv

ありがとうアルゼンチン

でもW杯では手抜かないからな


28:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:30:23.20 ID:3WFV6F44

>>1
読んでちょっと感動した
外部の人間にちゃんと理解して、擁護して貰えることがこれ程嬉しいことだとは
thanks!


56:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:35:10.69 ID:8RCQQzuv

ありがとう
アルゼンチンの人ありがとう
涙が出るほどうれしいよ

いろいろ圧力あるかも知れないが負けないでくれ


92:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:39:46.74 ID:Lo+2wIBf

アルゼンチンってなんかちょいちょい味方してくれるよね
大国に臆しないで発言出来るのは立派だ


96:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:41:35.05 ID:A2psVuWl

戦勝国でも何でも無い韓国が何故か「似非の歴史認識」押し付けてるけどなw


121:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:44:12.82 ID:cYaLOFu6

>>96
そんなことすれば反発するって分かってるのにどうしてするんだろうな


101:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:42:04.69 ID:jmf3MGfk

GHQ占領下にアルゼンチンの軍艦が日本入港するとき、日の丸を掲げていたことに
クレームをつけられたが、突っぱねて掲げとおしたって本当?



209:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:55:18.96 ID:HzfxoJkL

>>101
本当
占領法を盾にGHQから文句を言われてもウルセー船の上はアルゼンチン領だコノヤロウ!と堂々「日の丸」を掲げて支援物資を運んでくれた

手元のソースがTBS2012年3月10日放送の「世界ふしぎ発見!」録画しかないのが残念だ。



759:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 13:55:28.70 ID:/5kGrQ2s

>>101

RAE日本語放送の元アナウンサーだった高木一臣さんの話。

アメリカに占領された戦後間も無い頃、横浜港に入ってきた外国船が、日の丸を掲げていた。
入港先の国の国旗を掲げるのがしきたりであり、他の船は占領された日本の国旗は掲げていなかった。
港のアメリカ兵が船に向かって「日の丸を下げろ」と怒鳴ったところ、船長らしき人が、
「船内は我が国の領土なんだから、何をしようと文句を言われる筋あいは無い!」
と返し、拍手が起こった。

その船はアルゼンチンの船であった。
高木さんは、それが切掛けでアルゼンチンへ渡った。

当時、アルゼンチンへ渡っていた日本人移民は千三百人で、クリーニング店か花屋をやっていた。
高木さんはその内の一軒に下宿して、しばらくアルゼンチンで過ごす事になった。
お金は60ドルしか持っていなかったので、職探しを始めた。
しかしスペイン語は話せない。
飛び入りで金物屋に入って何でもするから雇ってくれと言ったら、いきなり支配人にと言われた。
「スペイン語も話せないのに!」と言う高木さんに、店主は、

「今の支配人はお金を誤魔化して困っている。日本人ならそんな事はしない。大事なのは、言葉ではなく信用だ。私は日本人を信じる。」

と言われた。
現在88歳で、新聞の方は今でも続けられており、アルゼンチンの映画にも役者として出演されている。



105: 忍法帖【Lv=8,xxxP】(1+0:9) 【東電 64.2 %】 :2013/12/29(日) 12:42:21.88 ID:jukcJioC

>>1
どうしても一言だけ言っておきたい

韓国は戦勝国じゃねーから


116:木D ◆yLZIhyuIYo :2013/12/29(日) 12:43:41.10 ID:Epf+EB9r

戦争に負けたからと言って卑屈になり過ぎてもいけない
まぁ勝ってもいないのに勘違いをしている馬鹿が半島の南に
あるけどあれは論外だなw


154:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:48:00.40 ID:kUToQc3C

>>1
地味だけど、たしかアルゼンチンも枢軸側だったんだっけ?


271:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 13:02:42.95 ID:/SX/wCtZ

>>154
アルゼンチンは1945年3月に連合国側として参戦。イギリスに対する反発が参戦を遅らせていた


156:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:48:06.69 ID:eFxTEnKO

いつまでも抑圧されると
戦勝国になるしかないとなる
それも危険だわな


173:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 12:50:14.04 ID:BYpdqyhj

失礼だが、アルゼンチンの政治評論家の歴史認識の正確さにおどろいた。 正しいことをしていれば理解者は必ずいるものだとおもった。 ありがとう。


287:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 13:04:32.90 ID:nsOqszGG

>>173
遠く離れているからこそ主観を捨て見ることが出来るというのもある
逆に言えば、遠い国の人から見て日本がおかれている状況は理不尽なんだろうな



873:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 14:06:31.83 ID:vMaVbH0M

アルゼンチンは日露戦争前に日進(アルゼンチン名:モレノ)と春日(同:リヴァダヴィア)の両巡洋艦を日本に売ってくれた。
ロシアも購入に動いていたが、日本を訪れ、歓迎を受けたことがあるアルゼンチンのベトベテル海軍大臣は日本に売ったほうがよい、と主張。いわく、「日本人は小さな身体だが、みな勤勉で正直な人達だ」・・・。
かくして、両艦とも日本の船となり、日露戦争では主力として活躍した。

日本に引き渡されたとき、いずれの船も「家具付」だったのだが、「春日」のある部屋にはどういうわけか一台のピアノが置かれていた。
日露戦争、日本海海戦で二番手を進む春日は、ロシア海軍の攻撃を受け、そのピアノがある士官室に着弾。部屋はめちゃめちゃに壊れたが、ピアノだけは奇跡的に無事であった。

1910年。
アルゼンチン海軍に日本からの友好の証として、海戦の絵とともにそのピアノが贈られた。
ピアノは今、ブエノスアイレスにある海軍博物館に陳列されているという。



932:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 14:11:38.87 ID:AFSrh/DY

>>873
ほー
おもろいな


298:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 13:05:58.02 ID:kRfpjm41

(´・ω・`) ありがとう、アルゼンチン。とても嬉しいわ。好き。


497:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/12/29(日) 13:29:31.97 ID:6fHNRfim

アルゼンチンが仲間に加わった。



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温暖化は原発の排熱?

2016年03月17日 | 時事・雑文


一部で、地球温暖化の犯人は原発の排熱、という言説がまかり通っている。その説によれば、火力発電のエネルギー変換効率は50%だが、原発は30%だから、というもののようだ。排熱量だけ見るとそう思えるかもしれないが、実は温暖化の原因とされているのは、排熱ではなく、地球からの放熱量の問題。

地球に降り注ぐ太陽エネルギーは膨大で、人類が消費している1年間のエネルギーを、たった1時間でまかなえるほどだそうだ。つまり、太陽は人類が生成する8,760倍(24時間×365日)のエネルギーを地球に降り注いでいる。そして、その30%は宇宙に反射していく。だから、実質は6,132倍が太陽由来。

さらに、人類が生成するエネルギーのうち原子力は6%くらい。だから、太陽からのエネルギーは原発の約10万倍。変換効率を考慮して排熱分だけ見ても5万倍くらい。(=発電エネルギーの2倍が排熱になるから) そして、化石燃料による温暖化効果ガスは、宇宙に出ようとする赤外線を大気が吸収してしまう原因となるので地球温暖化になる。

つまり、地球から反射して出て行くはずの太陽エネルギー(人類が生成するエネルギーの2,628倍=原発の約4万倍)にいかに滞りなく出て行っていただくか、というのが課題になっている。原発の排熱を気にして、その数万倍の方を増やしてしまったのでは温暖化対策にならない。

さらに言うと、月が地球の周りを周回することで地球がモミモミされて、それが地球を温めるエネルギーにもなっているのだが、これ由来のエネルギー量は計算方法も試算も知らないのでとりあえず無視する。ともかく、原発の排熱という枝葉末節のさらにその先の葉脈を気にしすぎても無意味だ。

この手のことを問題視する人々というのもだいたい予想がつきそうな、いつもの顔ぶれだと思うが、どうしていつもこういう特定のミクロなポイントだけを異常に問題視して、全体像を見失うのだろうかと不思議に思う。


コメント (1)
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ニュース番組について

2016年03月17日 | 時事・雑文


(テレビのニュース番組についてつらつらと書いた散文)

ショーンK騒動を見て思うのだが、もはやニュースのキャスターとかコメンテーターというのは本人の資質で喋らせる必要ないよね。適当に見栄えのいい人を連れてきて、シナリオに沿って語らせればいいだけ。つまり、ニュース番組のドラマ化。街の人の声なんてとっくに演技でしょ。スタジオでも同じ。

テレビというのが視聴率を競うビジネスであり、映像という媒体がどうしても過剰な装飾に走りがちな特性から、ニュース番組といえども実態はショービジネスに走りやすくなる。それを止めるのは不可能だろうし、ネット時代にテレビニュースが生き残る鍵はむしろショーとしての要素しかないだろう。

ある事件について、番組の意向に沿うようにコメントを求められた識者が、主義に合わないとしてコメントを断った事例が聞こえてきたりするが、それはつまりニュースのショー化は既成事実ということ。むしろ、あれを見れば世の中の出来事がわかる公平な報道と視聴者が思っていることの方が間違い。

テレビは電波という媒体を使うから、放送法で公平な報道が求めらているが、既に実態と乖離しているし、ネット時代になり多様な情報が氾濫しているから、テレビに公平性を求めること自体が時代遅れだと思う。この矛盾は今後どんどん増すことはあっても解決はしないだろう。

テレビのもうひとつの問題は、時間枠で縛られるから昨今のように特定の事件を深堀りするほど、他に割ける時間が減り、つまり報じられない事件が増えるということ。その取捨選択も偏向を生む要因になる。その意味でも、テレビの報道はそもそも公平性を確保するには適していない。

だから、国民はネットなどを駆使して情報洪水の中から興味ある分野の情報を、それも多角的な視点を介して受け取るのが健全な姿。その意味で、報道における公平性のような概念は、メディア側から受け手側に責任が移ったと思った方がいいと思う。一般にはこれをメディア・リテラシーとも呼ぶが。

ここまで整理できれば、もはやテレビに公平性だのを求める必要はないから、放送法も改正すればいいし、テレビ局ももっと開き直ってショービジネス化を推し進めればいい。ただ、そうなると政府からの情報発信ルートが減るから、NHKを解体して半分を国営放送にした方がいいかな、とは思うけど。

現状だと、ニュース番組を見たネット民が情報源を確認した上で、政治的に公平であるかどうかを検証したりしてるけど、こんな作業はテレビ局にもスポンサー的にも視聴者にもネット民にもムダな労力。ニュース番組は、事実をヒントにしたショービジネスとしてのニュースドラマ、としてしまえば全部解決。

ドラマ仕立て以外の方向性としては、テレビは迫力ある映像が見られるのが大きな特徴だから、ドキュメンタリーとか現地突撃取材的な方向性なら商品価値が出る。映像は恣意的に切り取れるから真実の全体像にはならないが、ショービジネスとしては問題無し。この方向性ならスタジオもキャスターも不要。

また昨今は、本物の識者はネットにいる、というのが真実だから、テレビがスタジオでのキャスターやエセ識者を投げ捨てて、現場映像に特化するというのは、テレビとネットの相互補完になるので、企業としてのテレビ局にもスポンサーにもメリットは大きいはず。偏向だのなんのと叩かれるよりいいでしょ。

あと、テレビが現場映像に特化するなら、今みたいに番組のネットへの違法アップロード禁止なんかせずに、むしろ積極的にネット利用に映像素材として販売すればいい。テレビ報道における価値の源泉がここだとわかれば、投資の注力ポイントも定まる。大事なのはキャスターじゃなくて、記者とカメラの台数とスキル。

報ステだと古舘事務所に年30億円も払ってるらしいけど、現場映像に特化してしまえば、もしかするとレポーターとカメラマンのチームを100チームほど増やせるかも。映像編集なんて社内でやればコストかからんでしょ。こういう発想はテレビ局の中の人には無理かもしれないけど、考えれば出てくるよ。



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集団的人権論の問題点

2016年03月13日 | 政治・社会




ヘイトスピーチ規制法等の是非に関して、「集団的人権論」を認めてしまうとかなり危険なことになるという指摘。


「集団的人権論」に対する反駁(弁護士山口貴士大いに語る)
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2011/01/post-60e9.html

ヘイトスピーチ規制/差別表現規制は、マイノリティからも表現の自由を奪う!(弁護士山口貴士大いに語る)
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2014/08/post-dc25.html


要点を以下に列挙

《憲法との整合性》

・日本国憲法が定めているのは、個人の尊厳としての人権
・人権と人権が衝突する場合の調整原理が「公共の福祉」
・「集団的な人権」の「侵害」なるものは、表現の自由を「法的」に制約すべき根拠とはなりえない

《問題点》

1、特定個人宛てではない表現について「集団的な人権」侵害を認めると、被害者個人が特定できない以上、侵害の程度は公権力の恣意的判断になってしまう。
2、「集団」に属する個人の自己決定権は無視されてしまう。
3、非常に安易な「表現狩り」になりかねない。
4、「集団的な人権」の対象となる集団が際限なく広がる。たとえテロ組織であっても。
5、特定の「集団」が自らに対する批判を封殺するための手段として悪用する恐れ。



それで、もしこんな悪法が成立してしまったら何が起きるかを想像すると、《集団に対する批難の公言は実質的に禁止》になるから、ネットなどは隠語だらけになるだろう。

「Kは狂ってる」
「Zをたたき出せ」

とか。で、裏でヒソヒソ「Kって誰?」「Zって誰?」という会話が流れる。

つまり、集団的人権論なるものを認めて保護の対象にしたところで、実質的には批難やヘイトの言論がこの世から消滅するわけではなく、単に地下に潜るだけだと思う。
中国市民の言論を見てればわかるはず。日々、微妙な言い換えで検閲をすり抜けようと悪戦苦闘している。

むしろ、批難を公言できないことによって、行動が陰湿化かつ先鋭化するだろう。
なにしろ、批難の言論を封じられても、批難の動機となった原因は何ら解決されていないわけだから。

また逆に、推進派は意図してないだろうが、法が平等に適用されるなら、先祖まで含めた日本人全体も「集団的人権論」によって保護され、憎悪や批難の公言は禁止されるはず。
おそらく、批難の理由が事実に基づくかどうかも不問になると思う。



日本は独裁政権ではないのだから、こんな言論統制を許してはいけない。

民主主義の基盤は、言論の自由にある。




(おまけ)

現行法で救済できない、集団の実害って具体的に何?
https://twitter.com/ZF_phantom/status/708883306729709568



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待機児童問題2

2016年03月10日 | 政治・社会

以下の厚労省からの資料を見ると、保育所数、利用児童数ともに年々増加。それでも、景気変動などが影響して待機児童は減ったり増えたり。また地域格差やマンション建設などの局所的変動もある。特定政権の責任に帰すべき話ではないと思う。

「保育所等関連状況取りまとめ(平成 27 年4月1日)」厚労省
https://t.co/wpuKIbDCn3

上記資料を見ると、保育所等利用児童数を母数とすると待機児童は約1%。その一方で、施設の定員充足率は94.2%。つまり、統計上はどこかに移れば必ず入れる。どこに住んでも必ず入れるようにするには、あり余るほど(=ムダ)に増設しないとムリ。

全児童に占める保育所の利用比率は半分以下。それに加えて、親の勤務状況などによって利用率は変動するし、新築マンション等で保育所需要が急増するなど局所的にも状況は変わる。これらの変動を税金を投じる保育所で完全吸収することはできない。増やしすぎて定員充足率が低ければ今度は税金のムダと叩かれる。

従って、定員充足率を高く維持しながら待機児童を根絶することは不可能だから、認可外保育施設を利用しやすくする施策を打つ方が現実的。そして、この「認可外保育施設利用料補助」事業は地方自治体ごとに既にやっているところは複数ある。政権批判する必要はない。

だから、待機児童問題を政治的に改善しようと思うなら、居住する自治体に「認可外保育施設利用料補助」制度があるかどうかを確かめて、ないならそれを実施するように陳情する方が現実的だと思う。



この問題と解決法を例えて言うならば、電力について一定量での安定的発電は原発に任せて、需要変動分は調整が自由な火力発電で賄うとか、企業が固定的リソースとして正社員を安定雇用し、景気変動によるリソース増減を非正規社員で対応するとか、に似ている。

保育所の新規開設は、地域住民から反対運動が起こる場合もあるなど、それほど柔軟かつ迅速にことは進まない。その意味でも、景気変動や住宅事情の局所的急変で増減する需要分は、民間の認可外保育施設に吸収してもらう施策の方が現実的。


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待機児童問題

2016年03月04日 | 政治・社会

国会質疑をきっかけに待機児童の問題が注目を集めているので、この業界に何が起きているのかざっと調べてみた。

まとめると次の通り。

1)戦後すぐに制定された児童福祉法の「(母親に育児されない)哀れな子供を救済するための福祉」という考え方そのものが古すぎる。だから、育児をする全ての親への公平な支援、という方向に進まない。

2)その古い児童福祉法に基づき、社会福祉法人が運営する育児施設に限定された補助金が業界を利権化し、新規参入を妨げているので、待機児童の解消にならない。

3)現行のままの保育児童受け入れ枠の拡大よりも、補助金の支給を供給側(施設)から需要側(利用者)へ転換する抜本的改革をした方が、「受益と負担」の不公平感解消と待機児童解消につながると考えられる。



以下はその裏付けとなる情報。


待機児童の数そのものは漸減傾向にある。

保育所入所待機児童数(平成26年10月)(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000078441.html


政府も待機児童の解消に努力はしている。

保育所等関連状況取りまとめ(平成27年4月1日)及び「待機児童解消加速化プラン」集計結果を公表(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000098531.html


ただ、補助金をめぐって業界構造が利権化していて既存事業者が新規参入を阻んでいるので、問題が解決できないという指摘もある。

新規参入は断固阻止!! 保育園業界に巣くう利権の闇
http://diamond.jp/articles/-/6229


業界の利権を守るかのように、地方自治体までもが株式会社などの新規参入を拒否するなどの事例もあり、公正取引委員会が改善要求を出す事態にまでなっている。

保育所参入 企業に障壁 公取委、自治体に改善要求 「社会福祉法人の優遇見直しを」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2503Q_V20C14A6EA1000/


この記事によれば、そもそも終戦直後の一九四七年に制定された「児童福祉法」が、保育を「哀れな子供を救済するための福祉」と位置付けてることが問題の根幹で、それに利権構造が加わって待機児童解消を阻止してると指摘している。

「潜在待機児童八十万人」を解消するために
http://www.jiji.com/jc/foresight?p=foresight_9001


この都議会議員は、補助金の支給を供給側(施設)から需要側(利用者)へ転換すべきであり、それによって「受益と負担」の不公平を是正し、市場原理も導入でき、問題解決になると主張している。

「保育園落ちた日本死ね!!!」って言われたけど、むしろ東京都は保育園をつくるべきではない理由
http://blogos.com/outline/161054/


保育園の現場で何が起きているのかを教えてくれるブログ

園長になりたい訳ではないのだけれども保育園の運営知識を日々叩き込まれている人の日記
http://d.hatena.ne.jp/azuma_ryo/


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