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北朝鮮情勢の雑読み

2018年05月19日 | 韓国・朝鮮





これ、中国から北朝鮮を剥ぎ取ろうとしてるようにも見える。そりゃ中国は抵抗し始めるだろ。

《ポンペオ氏は、「確実にしようと思ったら、安全保障を提供しなければならない」、「これは25年間未決のままの取引だ。」》




前にも書いた気がするが、日米vs中露という大きい対立陣営がある中で、従来は日米韓vs中露北だったものが、南北を入れ替えて日米北vs中露韓という奇想天外な組み替えもあり得るんじゃないの?
今後、米中対立がどんどん激化すると思えば、北朝鮮を滅ぼすことは最終目標でもなく有効活用した方がいい。

イラク戦争の教訓のひとつは、独裁者サダム・フセインを排除したらパンドラの箱が開いてしまい、残った世界は混沌の極みだったということ。ましてや、そうなった後の朝鮮半島は全域が中国の軍門に下るのは明らか。となれば、米中対立の構図からみると愚策。逆に、北朝鮮温存かつ入れ替え策が有効かも。

ただ、そうなろうとした場合、露というのは西側と国境を接することを絶対拒否する体質があるので(クリミア事変とか)、北朝鮮の処分を巡って米露が衝突する危険がある。北朝鮮が米国の影響下に入るなら、露と国境が近い一部をロシア軍が侵攻して占拠するかも。クリミアと同様に。それでもいいけど。

で、今の状況は、核兵器を完全破棄し、かつ拉致被害者も全員返して、日米との遺恨を清算した上で米国の安全保障の庇護下に入るか、それとも米軍の総攻撃食らって滅びるか、どっちでも好きに選べや。っていう感じ。これは金正恩も人生最大の正念場だが、習近平も相当困ってるだろうな。

あと、これも定番の話だが、米国はビジネスの国。焼け野原になった北朝鮮を中国にさらわれるよりは、陣営組み換えして核兵器を廃絶した北朝鮮に米国企業が進出して商売した方が利益になる。ビジネスマントランプ大統領も国務省もそれは念頭に置いてるはず。情緒を無視して損得だけで考えればあり得る。

さらに想像を進めれば、核廃絶して西側陣営になった北朝鮮が米国から兵器を購入し、在韓米軍は撤退しつつも米韓同盟を温存し、日本もこのままで、台湾に米軍が駐留するようになれば、米中対立の構図の中での北東アジア情勢としては100点満点だろう。この場合は中国は完敗。たぶん、そういうゲーム。

それから、この北朝鮮問題ってイランと連動してるんだよな。核兵器での結びつき。米軍も2正面作戦はできないだろうから、核兵器の供給元(知財という意味も含めて)の北朝鮮を戦わずに核廃絶させられれば、イランの核武装を遅らせつつ、イランと開戦という選択肢も取り得る。

イラク戦争は実は石油利権が狙いだった、とグリーンスパン元FRB議長が暴露したことがある。同じ動機でイランとの開戦はあり得るだろう。逆に北朝鮮との戦争は焼け野原にした後に中国に持っていかれるだけなので、利権的に価値がない。イランとの核合意破棄なんてその準備にも見える。

ただ、イラク戦争当時と違うのは、米国はシェールオイルの開発で産油量がほぼ世界一になってるから、イランとの戦争の危機が高まるだけで米国石油業界が儲かるようになっている。既に原油価格が上昇してそうなってるけど。その点は露も喜んでる。w その意味では危機が持続すれば開戦せずとも良い。

もしかすると、イスラエルの米国大使館をエルサレムに移転する話も、同じ文脈の上に乗ってるかもしれない。つまり、中東の紛争危機が高まると原油価格が高騰し、米国シェールオイル業界に利益がでる。ついでに、米国内の宗教票も稼げる。今のところ、こんな読みをしてる識者は特に見つけてないけど。

まぁ、この読みが正しいかどうかは知らんけど、大国の国益の稼ぎ方ってこんな雰囲気だろうし、北朝鮮問題だって日本から見れば北朝鮮しか見えてなくても、大国から見れば地球全域に全部つながってるだろうよというお話でした。



(以上、自分のツイートの書き写し記事)



(追記)
トランプ大統領が、米朝首脳会談を中止するという書簡を発表してから急激に事態が動いた気配がする。外交上の外形的にはまだ見えていないが、トランプvs金正恩という構図の中では当人同士の間では決定的な決着がついたように思える。

トランプ vs 金正恩、勝負あり - Togetter
https://togetter.com/li/1231353




コメント (3)
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皇紀から見た憲法改正私案

2018年05月06日 | 政治・社会
最終更新 2019.9.9/第一条



憲法改正が政治的議題にあがっているが、我が国は初代天皇である神武天皇の時代から始まり、皇紀でいえば2678年(=西暦2018年)という歴史の長さを誇る。

その視点に立った場合、ここ数百年の近代国家のあり方を真似て憲法を制定するにしても、そこに書くべき事柄は我が国の場合は実はそれほど多くないのではないかと疑問に感じた。

そこで、私案として以下のようにまとめた。





(憲法改正私案)

前文  我が国は天照大神を祖とする神武天皇が初代天皇に即位して始まった。

第一条 天皇は国家元首である。

第二条 国民は大御宝である。



基本的に、我が国が憲法で規定すべき事柄はこれで十分のはず。



(前文)我が国は天照大神を祖とする神武天皇が初代天皇に即位して始まった。

現行憲法にしても自民党の憲法草案にしても、前文に第二次大戦(または太平洋戦争)に言及しているが、皇紀2700年に垂んとする歴史の長さからすれば、そのような最近の出来事をわざわざ記す必要はない。我が国は建国70年ではないのだ。むしろ、そのように勘違いされる方が弊害が大きい。

従って、我が国の成り立ちを明瞭簡潔に記すのであれば、「我が国は天照大神を祖とする神武天皇が初代天皇に即位して始まった。」で十分である。ここから先の細かい情報は、各自が歴史または神話として学べばわかる。



(第一条)天皇は国家元首である。

国家に元首の規定が必要ならば、我が国の場合は必然的にこうなる。現状でも儀礼的にはそうなっているし、明治憲法でも自民党憲法草案でもそのように規定されている。そして、その天皇という存在がどこから来るのかについては、前文に書いてある。



(第二条)国民は大御宝である。

実はここがこの憲法改正私案の肝である。

「大御宝(おおみたから)」とは、神武天皇の「即位建都の詔」または「建國の詔」に登場する言葉である。原文では、「元元(おほみたから)」と表記されている。

文意としては、「謹んで皇位につき、大御宝すなわち人民が安寧に暮らせるようにしよう」という記述になっている。これについては次のような解説もなされている。

《これは、代々の天皇は祖先である神々から最も大切な大御宝(おおみたから)として人民を預かっている。だから何をおいても〈民のための政治〉をしなければならない、という思想を担った言葉なのです。(埼玉大学名誉教授・長谷川三千子)》(1)

なぜこの第二条がこの憲法改正私案の肝かというと、前文で我が国の成り立ちを規定し、第一条で天皇の位置付けを規定したら、あとこの第二条で神武天皇のお言葉を借りて「国民は大御宝である」と規定すると、我が国を構成する全ての人の規定が完了するのみならず、天皇と国民の関係性についての規定も完了するからである。それは、「国民の安寧を祈る天皇」と「神々からの大切な預かりものとしての国民」という関係性であり、我が国の特徴的な国柄を示している。

そればかりか、「大御宝」とは「人権」というここ数百年の間に西欧で誕生した概念をも包含しつつ、さらに高尚な理念を説く概念でもある。

すなわち、人権とは「人間が人間らしく生きるために生来持っている権利」であり、権利とは「ある利益を主張し,これを享受することのできる資格」と定義するのに対して、「大御宝」は国民全員がそれぞれみんな神々から預かった大切な宝物であり、ゆえに危害を加えたりないがしろにしてはならないし、互いに慈しみ合い大切にしあわなければいけないよという、道徳的概念まで含んでいる。

言い換えれば、「人権」は「要求」に力点があり、「大御宝」には「慈愛」といった概念に力点がある。この違いは大きい。

これこそ、西欧とは異なるいかにも日本的な概念だと思う。これを書かずして、何が日本の憲法か、と思う。



以上が、この憲法改正私案の全文である。

皇紀という長い時間軸の目線に基づいて、我が国の成り立ちや国柄、そして現在と未来のあり方について、その特徴を簡潔かつ力強く表現するには、これ以外の条文はむしろ邪魔である。




続いて、第二条以下に条文が不要な理由について記す。



(政治体制について)

我が国の歴史を見ればわかるように、各時代の政治は天皇から委ねられる形式が定着している。その為政者の役職は時代によっては征夷大将軍や関白などと呼ばれ、近代になってからは内閣総理大臣と呼ばれ、その政治体制も様々である。

従って、目線が百年なら内閣や国会などの政治体制について規定が必要と思うだろうが、我が国の長い歴史と千年先の目線で考えれば、政治体制についていちいち憲法に記す意味がない。千年の目線で見ればまたそのうち変わる。



(国防について)

国民を大御宝と規定するからには、国防すなわち大御宝である国民を守るのは当然である。同時に、むやみに戦争するとこれも大御宝を毀損することになるから、可能な限りこれを避けるのも当然である。“憲法解釈”としてそのような帰結になる。



(その他)

その他、現行憲法に規定がある条文について、無ければどうしても不便であるということであれば、本提案の憲法改正私案の下に“国家基本法”でも制定して規定すれば良い。そして、この“国家基本法”については改正の敷居を下げ、時代の変化とともに柔軟に改正できるようにすることが望ましい。これによって、昨今のような憲法解釈とか憲法改正の是非といった騒乱や混乱に振り回されるリスクが減る。





現実的なところを考えれば、このような私案が通るはずもなく、よって強硬に主張するつもりもないが、多様な意見のひとつとしては意味があると思う。


以上。





(1)【正論】今年は「明治150年」 建国の理念をつかみ再認識する大切さ 埼玉大学名誉教授・長谷川三千子 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/column/news/170228/clm1702280006-n1.html





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トラック安全車間システム

2018年05月04日 | 時事・雑文


トラックの車間距離について、次のようなツイートがあった。もっともな指摘と思う。

サンデードライバーいいか?

あのな、2tトラックはまだしも4t以上のトラックが空けてる車間に無理矢理入り込むな

それは安全に停止できるための車間だ
お前を入れるための車間じゃない

フル積載だと制動距離伸びるからお前はぺしゃんこになるぞ

分かったな


https://twitter.com/__Sileighty__/status/991609279571378177



そこで、これを啓蒙だけでなく、もう少しシステマチックに実現できないかということで以下のように考案した。




『トラック安全車間システム』

本考案の目的は、走行中のトラックに必要な前方車間距離を、他のドライバーにわかるように路上に明示することである。




本考案の構成要素は次の通り。

(1)トラックのキャビン前方上部に、路面へのレーザー照射装置を装備する。
(2)レーザー照射装置は、トラックの走行速度に応じて、安全のために必要な車間距離に対応する路面上に適切なメッセージを照射する。



本考案の効果は次の通り。

(1)進路変更等で、走行中のトラックの前方に入ろうとする他のドライバーに対して、その空間に入ることが適切かどうかを明示することができる。
(2)トラックを運転するドライバーが、自車の前方車間距離が十分かどうかを常に確認できる。



本考案の公開日(当ブログでの公開日)は、2018年5月4日。



以上。





(追記 2018.10.19)

どうやら、路上に情報を写すという動きは既に始まっていたようです。

Mercedes-Maybach DIGITAL LIGHT: The light of the future hits the road.
https://www.mercedes-benz.com/en/mercedes-benz/vehicles/passenger-cars/mercedes-maybach/digital-light-the-light-of-the-future-hits-the-road/



Volkswagen develop interactive headlight and taillights - pictures
https://www.autoexpress.co.uk/volkswagen/105019/volkswagen-develop-interactive-headlight-and-taillights-pictures








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