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朝鮮半島不可侵条約?

2018年08月05日 | 安保・国益




この記事は、『米朝合意による北朝鮮の陣営組み替え』からの続きです。

上記の記事では、米朝首脳会談による米朝合意は《北朝鮮の準西側化》ではないかと書いたが、この記事では《周辺大国による朝鮮半島不可侵条約の可能性》と少し路線を修正する。

というのも、米朝首脳会談後のポンペオ国務長官の言動を追っていったら、そのような構想が見えてきたからである。以下、それに関する自分のツイートを紹介。






















































なお、次のような報道を受けて、世間一般および安全保障方面の識者らが「北朝鮮が約束を守らないことはわかっていた」と書いているが、米朝首脳会談で合意した「安全保障の提供」を北朝鮮側はまだ手にしてないのだから、北朝鮮側からこのような反発が出るのも当然と言える。

【激動・朝鮮半島】「信頼醸成は困難」北外相、米国を批判 ASEAN関連閣僚会議 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/180804/wor1808040056-n1.html

その「安全保障の提供」の実体が、この記事で示した《周辺大国による朝鮮半島不可侵条約》だとすれば、それは米国がまだ関係各国と水面下で調整中であって、米朝首脳会談での合意に基づく取引の品物を用意できていない段階だと言える。それが多国間条約であるからには、トランプ大統領の一存では決まらないので、このモヤモヤした状態は今後もしばらく続くと思われる。





(参考)
2018年6月シンガポールでの米朝署名文書の全文:

Trump and Kim's joint statement(英文)
https://reut.rs/2l1Q5e6

情報BOX:米朝首脳会談、共同声明の全文(日本語訳)
https://jp.reuters.com/article/us-nk-summit-joint-statement-idJPKBN1J80RF




(追記)2019.07.01
次の記事に登場する『地域の恒久的な安定を実現するための遠大な計画』とは、この記事で指摘している《周辺大国による朝鮮半島不可侵条約》のことではないのか。米中貿易戦争で中国側も困りきっていたところにG20直前に習近平が訪朝し、朝鮮半島不可侵条約を進める方向で中朝合意し、それを手土産にG20での米中首脳会談への手土産としたと考えるとつじつまが合う。事実、G20の米中首脳会談でトランプ大統領は米中貿易戦争を緩和した。

異例づくしの習近平主席の国賓訪朝 G20直前に「密約」か 2019.6.30
https://special.sankei.com/a/international/article/20190630/0001.html
習氏は訪朝前日の6月19日付で、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」1面に寄稿文を寄せた。労働新聞に中国の国家元首が寄稿するのは史上初のこと。このなかで習氏は「対話を通じて北朝鮮側の合理的な関心事を解決することを支持する」とし、さらに「中国は朝鮮の同志と努力し、地域の恒久的な安定を実現するための遠大な計画をともに作成する用意がある」と表明した。専門家は「遠大な計画とは何を意味するのか」と注目している。

米中、通商協議再開へ 合意の期限示さず対立点残る 2019年6月29日
https://reut.rs/2xlRySU
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は29日の会談で、5月以降停止していた通商協議を再開することで合意した。トランプ氏は第4弾の対中追加関税の発動を棚上げし、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置を緩和する方針を表明。





以上。



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