アウェーでの『HSG Freiberg』戦。
激闘だった。後半ラスト２分で３３対３２と一点リードでピルナの７MT。
マルティンが確実に決めたがレフリーはゴール取り消し、７MTやり直し。
マルティンはもう一度７MTラインに足をセットした・・・
今日の相手は昨シーズン１位の『HSG Freiberg』。
『HSG Freiberg』は資金的に余裕がない為に三部昇格を見送ったようだが、開幕前から最大のライバルになると聞いていた。
『HSG Freiberg』のエース・左４５度の選手は現在個人得点１位、昨シーズンはフランスの一部パリ・サンジェルマンでプレーしていた選手。
今週の『HSG Freiberg』戦に向けてのミーティングで僕がこの選手とマッチアップすることになると告げられていた。
５:１DFもしくは４５度DFが少し高めに上がった変則５:１DFの準備をしていた。共に前に出るのは僕。
水曜日の練習後には誰が言い出したのか分からないが、練習場付近のガソリンスタンド（日本で言うコンビニ）でみんな集まってビールを片手にコミニュケーションとる場をチームで持った。意識的にこういう場・時間を持つことは非常に重要だ。時間にしては１０～１５分だが、まだドイツ語の理解できない僕でも『今週末は重要なゲーム』であると言うことは肌で感じ取れる。
今日の試合には監督のマテアスは来れなかった。理由ははっきり分からないがおそらく仕事の関係だろう。僕は昨日・金曜日にはじめてこのことを知った。みんなが前から知っていたのかは分からないが、昨日の練習後マテアスが『みんな明日は頼むぞ!!!』と言っていたのが心に響いた。
昨日はユリーが練習後チェコに戻らずに僕の家に泊まることになった。スタニスとマルティンが『一緒にビール一杯だけ飲もう』と僕の家にやってきた。
ビール片手に『HSG Freiberg』のDVDを４人で観た。今週練習して分かっていることだがもう一度どうやって相手のエースを守るのか確認しあった。
いつも通りサポーターと一緒のバスで敵地に乗り込んだ。今週は買物に行っても、ジムに行っても『Freiberg戦頑張って!!!』とよく声を掛けられた。
僕はスタートから攻守共に右サイドで出場。展開次第でDFは４５度やトップDFに出ることは告げられていた。
試合開始から『Freiberg』にリードを許す苦しい展開。警戒していた相手のエースにゴールを許す。開始５分過ぎにまずは変則５:１DFの４５度DFに僕が入った。僕の運動量か???相手の２m１００kgを超えるパワーか???
試合開始から３点リードされていたが、このDFで相手が戸惑う間に追いついた。
この間に僕は攻撃でサイドから一対一を仕掛け久しぶりの得点。
途中で変則５:１DFから僕が真ん中でトップDFに出た５:１DFに変えたりピルナは試行錯誤。
前半２０分過ぎに一度ベンチに戻った。パワフルな相手を小柄な僕が運動量で守っているので早め早め交代でベンチは対応する。当然ベンチにはマテアスはいない。サブコーチとピルナのヤングチームのコーチが代理で指揮をとっている。
前半は結局２点リードで折り返した。まだまだ油断は出来ない。後半はベンチスタート。この間ピルナはマンツーマンで相手のエースにマークを付けて対応。
後半１０分でベンチから５:１DFのトップに入るように指示を受けて再びコートに戻った。もう一度言うがベンチから５:１DFの真ん中でトップDFに入るように指示された。
しかし、コートの中で戦っているチームメートは変則５:１DFで４５度に入れと後ろから怒鳴ってくる。僕はベンチに再確認したが真ん中に入れと言ってくる。後ろからはそうじゃないと怒鳴ってくる。僕ははっきりしろとジェスチャーで返す。
こうしたあいまいなDFが２度ほど続いた。
攻撃から戻るときに僕の後ろを守っている、アンドレアスが『コートでプレーしているのは俺達なんだから俺の言うことを聞け!!!』と言ってきた。
その後僕は、ベンチの指示とは違う４５度DFで変則気味に守った。
とうとうベンチからはコートでプレーしている選手の意見を尊重して『OK』サインが出た。
僕は別にここで板ばさみにあった苦労話を書きたいのではない。
迷いながらDFが続くのはよくない。試合が終わってからああすれば良かった、こうすれば良かったと言っているのでは遅い。
あの瞬間にアンドレアスが発した言葉。ベンチがとった行動。僕にとってプラスだった。
後半途中でペーパーがプレーが思うとおりに行かずに癇癪を起こして泣きそうになってベンチに戻された。
みんながペーパーの頭を撫でたり、抱きしめたりしながら『ペーパー落ち着け・集中しろ』と声を掛ける。最後までチーム全員で戦った。
その後２，３点差をキープしながら時間は過ぎていく。しかしここはアウェー。最後まで気を抜けない。
後半ラスト２分で３３対３２と一点リードでピルナの７MT。
マルティンが確実に決めたがレフリーはゴール取り消し、７MTやり直し。
マルティンはもう一度７MTラインに足をセットした・・・
マルティンはもう一度確実に決めた。
その後お互い１点ずつを取り合い３５対３３でピルナ勝利。
アウェーまで応援に駆けつけたサポーターはスタンディングオベーション。
これで６勝１分。首位キープ。
ロッカールームそして帰りのバスで飲むビールは最高だった。
試合でメチャクチャ疲れているが、頭が冴えてまだまだ眠れそうにない。
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