『チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!』と大合唱を続けながら腹ごしらえの為にホテル付近に止めている車まで全員で戻った。
各々持参のパン、サラミ、ピクルスそしてビールなどで腹ごしらえ。
いよいよ戦闘態勢に入ってきた。
ラッパ、太鼓、国旗、マフラー、帽子などの応援グッズに身を包み。試合会場まで大移動が始まった。
『チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!』
行進すること30分くらいだろうか、いよいよ試合会場に到着。
この移動中のもチェコ軍団のテンションはさらに鰻上り。
マルティンからチケットを受け取り会場内に入った。チケットは日本ではあまり見かけないが座席番号が明記されていた。つまり指定席ということだ。入り口から直ぐ右にVIPルームがあり、少し奥には大会の記念グッズ、ハンドボール用品、ビールや食物などが売っていた。
チェコ対スペイン戦の前にカタール対エジプト戦があったがアジア枠から出場しているカタールをエジプトが軽く一蹴。
少しの休憩を挟みいよいよ、チェコ対スペイン戦。チェコ軍団の盛り上がりは最高潮。それもそのはず、昨日からこの時のためにビールを煽り、気持ちを高ぶらせきたのだ。そして相手は前回大会チャンピオンのスペイン。盛り上がらない訳がない。
チェコからの応援団は総勢200名と言った所か、会場自体は4階席くらいまであって1万人くらいのキャパに50パーセントの入りと言った所か。つまり5千人程の観客数だった。その中200名の数などしれているかもしれない。しかし200名が一箇所に集まり、みなそれぞれチェコグッズを持ってきている。盛り上がりは最高潮。
そこは完全にチェコのホームだった。
『チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!』凄まじいまでの応援。
『ホーンザヒトシ!!!ホーンザヒトシ!!!ホーンザヒトシ!!!ホーンザヒトシ!!!』どういう訳か『ホンザヒトシコール』
まあいいけど・・・
チェコの国歌斉唱。全員が立ち上がる。帽子を取る。国家を口ずさむ。
試合は始まった。
スペインは世界最強ポストプレーヤーのウリウスを中心にゴリゴリ攻め立てる。チェコにはそこまで目立った選手はいない。
ぱっと見た印象ではスペインの方が遥かに力は上に感じた。事実終始押し気味に試合を進めたのはスペイン。
それでもチェコは何とか着いていく。ここ頑張らないと離されるという時に、踏ん張る、シュートをねじ込む、GKがスーパーセーブをする。
応援がビックプレーを呼び。ビックプレーが更なる応援熱を上げる。
4点ほどのリードを許しながらも絶対にそれ以上は離される事なくチェコは着いていく。
試合は終盤に動いた。そこまで我慢して我慢して着いてきたチェコ。スペインのミス、スペインの退場、チェコのビックプレー、チェコGKのスーパーセーブ。
一気に同点に追いついた。何度も何度も離されそうになり、後半20分とうとう試合は振り出しに戻った。チェコの応援席は完全に総立ち。もちろん試合開始直後から総立ちだったが、この時は全員が飛び跳ねていた。
しかし、スペインはそう簡単には崩れない。前回チャンピオンがいよいよ本領発揮。しつこいまでのポスト攻撃、分かっていてもウリウスは止められない。無理やり止めようとすれば直ぐに退場になってしまう。結局最初から最後までウリウスにやられた。もちろんその他のスペインの選手もすばらしかったが、それくらいウリウスのプレーは衝撃的だった。
一度は同点に追いついたチェコだったが、結局4点差で敗れた。
ウリウスはこの試合のベストプレーヤーに選ばれた。
試合後もチェコ軍団の応援は鳴り止まない。4点差で敗れたことは事実、しかし前回王者スペインを追い詰めたのも事実。何よりチェコの選手の1プレー、1プレーには気持ち、魂が篭っていた。そして応援団の魂の声援は選手に届いていた。
チェコの選手達が応援席の前まで来て、応援団にお礼を言いにきた。形式的なものではなく、本当にありがとうと言う気持ちがあるのだろう。なかなか応援席の前から立ち去らない。応援席からも選手のプレーに対してありがとうと言う気持ちがあるのだろう。この日一番のチェココール『チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!』
ホテルまでまたチェコ軍団と共に戻る事になった。
車に着いた。チェコ軍団とはここでお別れ。一人一人と握手を交わした。
『ホンザ・ヒトシ一緒に応援してくれてありがとうな!!!』
『こちらこそ、すげー楽しかった。デクイ』
『デクイ』とはチェコ語で『ありがとう』を意味する言葉だ。この旅でおぼえた。
チェコ軍団と別れ、マルティンとスタニスと共にピルナに戻った。
2週間後・・・
アウェーでの上位チームとの対戦。試合開始時間は17時から14時30分へと変更になった。アウェーでのタフな試合を24対22で何とかピルナが制した。相手のファンにビールをご馳走になった。
この日は僕たちの試合。そして『2007世界選手権ドイツ大会』のフィナーレ、つまり決勝戦だった。決勝戦はドイツ対ポーランド。
僕達の試合後。その会場で、巨大スクリーンに決勝戦を映し出し相手チーム、ピルナ、そして観客みんな一緒に応援した。
この為の試合時間変更だったのだ。恐らくドイツが決勝進出を決め急遽変更になったのだろう。それにしてもすばらしいアイデアだと素直に思った。みんなが嬉しくなる。みんなが喜ぶアイデアだと思う。
日本で言えばサッカー日本代表の試合をスポーツバーやサッカー場でみんなで集まって応援する。あんな感じだろうか???
決勝戦は2万人近くの観客が入ったらしい。そしてドイツの各地で僕達と同じようにドイツ代表を応援したのだろう。いったい何人の人がハンドボールドイツ代表を応援したのだろうか???そんなことを考えると、羨ましくなった。
ドイツは世界チャンピオンになった。
完
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各々持参のパン、サラミ、ピクルスそしてビールなどで腹ごしらえ。
いよいよ戦闘態勢に入ってきた。
ラッパ、太鼓、国旗、マフラー、帽子などの応援グッズに身を包み。試合会場まで大移動が始まった。
『チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!』
行進すること30分くらいだろうか、いよいよ試合会場に到着。
この移動中のもチェコ軍団のテンションはさらに鰻上り。
マルティンからチケットを受け取り会場内に入った。チケットは日本ではあまり見かけないが座席番号が明記されていた。つまり指定席ということだ。入り口から直ぐ右にVIPルームがあり、少し奥には大会の記念グッズ、ハンドボール用品、ビールや食物などが売っていた。
チェコ対スペイン戦の前にカタール対エジプト戦があったがアジア枠から出場しているカタールをエジプトが軽く一蹴。
少しの休憩を挟みいよいよ、チェコ対スペイン戦。チェコ軍団の盛り上がりは最高潮。それもそのはず、昨日からこの時のためにビールを煽り、気持ちを高ぶらせきたのだ。そして相手は前回大会チャンピオンのスペイン。盛り上がらない訳がない。
チェコからの応援団は総勢200名と言った所か、会場自体は4階席くらいまであって1万人くらいのキャパに50パーセントの入りと言った所か。つまり5千人程の観客数だった。その中200名の数などしれているかもしれない。しかし200名が一箇所に集まり、みなそれぞれチェコグッズを持ってきている。盛り上がりは最高潮。
そこは完全にチェコのホームだった。
『チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!』凄まじいまでの応援。
『ホーンザヒトシ!!!ホーンザヒトシ!!!ホーンザヒトシ!!!ホーンザヒトシ!!!』どういう訳か『ホンザヒトシコール』
まあいいけど・・・
チェコの国歌斉唱。全員が立ち上がる。帽子を取る。国家を口ずさむ。
試合は始まった。
スペインは世界最強ポストプレーヤーのウリウスを中心にゴリゴリ攻め立てる。チェコにはそこまで目立った選手はいない。
ぱっと見た印象ではスペインの方が遥かに力は上に感じた。事実終始押し気味に試合を進めたのはスペイン。
それでもチェコは何とか着いていく。ここ頑張らないと離されるという時に、踏ん張る、シュートをねじ込む、GKがスーパーセーブをする。
応援がビックプレーを呼び。ビックプレーが更なる応援熱を上げる。
4点ほどのリードを許しながらも絶対にそれ以上は離される事なくチェコは着いていく。
試合は終盤に動いた。そこまで我慢して我慢して着いてきたチェコ。スペインのミス、スペインの退場、チェコのビックプレー、チェコGKのスーパーセーブ。
一気に同点に追いついた。何度も何度も離されそうになり、後半20分とうとう試合は振り出しに戻った。チェコの応援席は完全に総立ち。もちろん試合開始直後から総立ちだったが、この時は全員が飛び跳ねていた。
しかし、スペインはそう簡単には崩れない。前回チャンピオンがいよいよ本領発揮。しつこいまでのポスト攻撃、分かっていてもウリウスは止められない。無理やり止めようとすれば直ぐに退場になってしまう。結局最初から最後までウリウスにやられた。もちろんその他のスペインの選手もすばらしかったが、それくらいウリウスのプレーは衝撃的だった。
一度は同点に追いついたチェコだったが、結局4点差で敗れた。
ウリウスはこの試合のベストプレーヤーに選ばれた。
試合後もチェコ軍団の応援は鳴り止まない。4点差で敗れたことは事実、しかし前回王者スペインを追い詰めたのも事実。何よりチェコの選手の1プレー、1プレーには気持ち、魂が篭っていた。そして応援団の魂の声援は選手に届いていた。
チェコの選手達が応援席の前まで来て、応援団にお礼を言いにきた。形式的なものではなく、本当にありがとうと言う気持ちがあるのだろう。なかなか応援席の前から立ち去らない。応援席からも選手のプレーに対してありがとうと言う気持ちがあるのだろう。この日一番のチェココール『チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!チェッキ!!!』
ホテルまでまたチェコ軍団と共に戻る事になった。
車に着いた。チェコ軍団とはここでお別れ。一人一人と握手を交わした。
『ホンザ・ヒトシ一緒に応援してくれてありがとうな!!!』
『こちらこそ、すげー楽しかった。デクイ』
『デクイ』とはチェコ語で『ありがとう』を意味する言葉だ。この旅でおぼえた。
チェコ軍団と別れ、マルティンとスタニスと共にピルナに戻った。
2週間後・・・
アウェーでの上位チームとの対戦。試合開始時間は17時から14時30分へと変更になった。アウェーでのタフな試合を24対22で何とかピルナが制した。相手のファンにビールをご馳走になった。
この日は僕たちの試合。そして『2007世界選手権ドイツ大会』のフィナーレ、つまり決勝戦だった。決勝戦はドイツ対ポーランド。
僕達の試合後。その会場で、巨大スクリーンに決勝戦を映し出し相手チーム、ピルナ、そして観客みんな一緒に応援した。
この為の試合時間変更だったのだ。恐らくドイツが決勝進出を決め急遽変更になったのだろう。それにしてもすばらしいアイデアだと素直に思った。みんなが嬉しくなる。みんなが喜ぶアイデアだと思う。
日本で言えばサッカー日本代表の試合をスポーツバーやサッカー場でみんなで集まって応援する。あんな感じだろうか???
決勝戦は2万人近くの観客が入ったらしい。そしてドイツの各地で僕達と同じようにドイツ代表を応援したのだろう。いったい何人の人がハンドボールドイツ代表を応援したのだろうか???そんなことを考えると、羨ましくなった。
ドイツは世界チャンピオンになった。
完
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