『黒幕と言われた男』の著者の戯言

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鱧は淡路島!

2014-07-31 14:33:52 | 日記
 7月も末日を迎えたが、京都の7月は祇園祭で熱気が膨らむ。
そのときに欠かせないご馳走が鱧である。別名鱧祭りとも呼ばれ、
産卵のためよく肥えた鱧のおいしい季節である。

「鱧の旨いのは淡路島や」「へ~そんなん知らんかったわ」この会話が元で
淡路島まで鱧を食べるための1泊旅行に連れてもらった。
淡路島の最南端から連絡船で10分ばかり、沼島(ぬしま)ここが目的地。

 まづ驚いたのが宿の玄関の水槽によく肥えた特大の鱧が折り重なるように泳いでいる。
人口500人ばかりの島ながら、腕の確かな板場さんがいると見えて
刺し身 落とし 炙り 天婦羅 はもしゃぶ。食べきれない分は翌朝の照り焼き。
板場の腕もさることながら、鱧の身の分厚さ 開いた華が立っているような新鮮さ
京都の料亭のような上品さではないが、その歯ごたえ 食べ応え満点、満腹満足の極み。
 それから、鱧の肝と子(卵)は初めて口にした。肝は野菜などと一緒によく火を通す。
子はしゃぶしゃぶの終りに捌きいれ鶏卵でとじる それをご飯の上にかけていただく。
河豚雑炊などと同じ位置づけながら、あっさりと軽い感じで満腹だった筈のお腹に
さらりと収まった。

 鱧は関東では珍重されない。獲れる海が違うせいもあろうが、
骨が硬くて沢山なので関東の料理人の腕では料理の仕方がわからず、
まずい魚と思われいたらしい。
 
 そこは京都。海のない京都では手に入る魚は無駄なく食すべく、
「始末」の精神が料理人を発奮させて「骨切り」というう名人芸を生み出した。
一人前に骨切りが出来るには、10年の修行がいると聞く。
いかにも京都らしい 話である。

あれやこれや     yasukawa614@gmail com

2014-07-28 16:44:39 | 日記
日日の新聞やTVを見ていろいろ感じることはあるが、それをすぐに簡潔に文章化して記事にするのは難しい。

 外国からの食品にまたまた食の安全を脅かすことがあった。中国では腐敗原料で製品化されたもの。ベトナムからはネズミ捕りの薬が入ったものもの。マクドとかファミリーマートとかいちおう名の通った店で売られていたら安心して買うだろう。庶民が日常の食材を整えるスパーでも原産地中国の品がとても多い。比べて国内酸は高いから家族の多いご家庭や冷凍食品を多用されるご家庭では目をつむって買っていらっしゃるだろう。ある若いお母さんは子供のお弁当に冷凍食品は欠かせないし、原産地中国を避けていたら食生活が成り立たないと。

 食にかかわる企業は、単に人件費が安いとか、設備投資が安く出来るなどの経営効率だけでなく、安全に責任を持ってほしい。安全に対する基準とか国民の要求するレベルも違うのだから、それをないがしろにしていたら、その企業は信頼を失うはずだ。消費者も時には不買運動をしてでも悪質業者をしめだすべきだ。

 また、今、関税について交渉がなされているが、それよりももっと農業・畜産業など一次産業が成り立つような施策が必要なのではないか。食料の自給率は地球上の人口が爆発的に増えれば深刻にならざるを得ない。日本は人口減を嘆いているが、その少ない人口さえ自国で食べさせられない。少子化対策(産めよ増やせよ)を叫ぶなら、平行して、いやそれ以上に自給率アップを真剣に考えなければと思う




 このところ全国各地で猛暑が続いている。私の体感ではここ3~4年だんだん暑さが増しているように感じる。もっとも歳をとって暑さが年々応えるのかもしれないが、熱中症で救急搬送される人、亡くなる人が統計的にも増えている。
 地球温暖化にくわえ、原発が停まって火力発電による負の現象ともいわれる。節電をしなければ電力事情が危ないとわかっていても、この暑さには我慢できない。昨年までは、夜休むとき、一度部屋を冷やしてタイマーで切れるようにしていたが、先日TVで、それでは途中で温度が上がって熱中症の危険があるから、一晩中冷房を切らないようにと呼びかけていた。ということは、24時間冷房が必要ということ。幸い我が家は高層階で風通りがよいので午前中は我慢できる。でも朝から気温は29度。コンクリートは一度熱くなると夜になっても温度が下がらない。30度超えるとさすがに冷房を入れるか逃げるように外出する.
ほかにも、現在の家事は電気に頼ることばかり。こんなに便利になってそれが当たり前になったわれわれが、どれ程意識を変えて生活を変えることが出来るか。 先日、川内原発の問題で再稼動に疑問を投げかけてはいるが、現実の生活との矛盾もあって難しい問題である。

川内原発基準合格

2014-07-20 11:58:33 | 日記
 川内原発が規制委員会の基準に合格したと発表された。
しかし、安全を保証するものではありませんという。
ハードのみを検討するのであって、安全は対象外だそうだ。
素人は規制委員会がOKを出せば安全なのだと思いがちだ。
政府は規制委員会の性格・役割を百も承知していながら、
素人の感覚に乗じるように、あたかも安全のオスミツキが出たかのような
表現をして、再稼動に向けての手続きを進めるという。
ずるいなあ。いったい安全の責任はどこが負うのか。

 もっともこの問題に100%の安全の保証は誰も出来ないとは思うものの、
現在の最高レベルの科学的知見にもとずいてこうだという判断をしてくれる
ところがないというのは不思議で、それがないままに再稼動するのは無責任だ。
そのうえ、万一の場合の対応策や避難方法が検討されずにいる。
安全神話に引きずられて事故への備えも覚悟もなく、
適切な初期対応が出来なかったことへの反省がない。
地震に伴って大津波が来た不運とはいえ、地元民を突如地獄に突き落としたような
事故の原因は十分に解き明かされたのだろうか。

 再稼動には地元の理解と同意が必要だというが、どこまで民意が尊重されるのか。
TVのインタビュウーで、反対の人、賛成の人、同数を画面に出していたが、
画面に顔をさらしては本心を言いにくい人もあるから、実際はどうなのか。
地元だけの問題ではない。周辺市町村への影響もあるし、国民全体として
エネルギー問題をどう考え、どんな生活 どんな社会を望むのか、大げさに言えば
日本の文化や哲学の転換にもなるのではないか。

 長い目で見れば将来もっと科学が進んで安全な原発もしくは代替エネルギーが
開発されるかもしれない。少なくとも復興もままならない現状での再稼動は
被災者たちの気持ちを逆なですることを、被災にあわなかった多くの国民も
思いやっていいのではないか。
 原爆という原発以上の悲惨を体験した国だから、世界で唯一の被爆国だから、
放射線の恐ろしさにはもっと敏感で慎重であってもいいのではないだろうか。

韓国伝統舞踊 仙舞昇天

2014-07-15 21:50:13 | 日記
 大変珍しい舞台を観た。韓国伝統舞踊界の中心であった師の追悼公演ということで、その弟子である知人からご招待を受けた。
 
 韓国舞踊を見るのは初めてである。もっともほかの芸能や文化全般に接することもないにひとしい。
しかし驚いた。という言い方は大変失礼な表現だが、その身体的な練度の高さに眼を見張った。
演じられたのは韓国の重要無形文化財であり、演者も日本でいうなら人間国宝級の方が率いておられた。僧舞 教坊サルプリ舞 南道民謡 閑良舞 サルプリ舞 巫道舞 花扇舞 パンソリ 創作舞と
九つの種類のものを一つ一つ解説を聞きながら見たが、どれもその分野の第一線の踊り手であろう そろってレベルの高さを感じた。また群舞の統一感も美しかった。

 もちろん能だって、日舞だって、歌舞伎や文楽など日本には日本の優れた文化・芸能があるし、近年の若い人はバレーで国際的な賞をとって活躍している。今まで接する機会がなかっただけで、韓国には韓国の優れた芸能があるという、いわば当たり前のことに興奮した。

 特徴は足捌きのユニークさだろうか。どの舞踊にも共通してつま先をとても柔らかく上へ上げる。韓国の靴がその通りだが、その所作をスカートの裾を引き上げて見せるのは可愛かった。

 言葉はまったくわからないながら、パンソリの迫力にも魅入った。一人の歌い手が鼓手のリズムに合わせて物語を語る歌唱劇である。人生を語っているのか 激しかったり哀調に満ちていたり、口承文芸だというから日本の<ごぜ>のようなものなのか、とにかくその優れた芸術性は世界無形遺産に認定されているという。

  ご招待ありがとうございました。初めてのものを見たうれしく楽しい一夜でした。

集団的自衛権 閣議決定

2014-07-03 10:46:28 | 日記
 ついに閣議決定された。今回の公明党はかなり強硬に反対して粘ったが、
連立を離脱してまでとはいかなかった。創価学会との関係は弱まったのだろうか。
学会員には反対の意見が多いそうだがさもあらん。学会の創始者初代会長の牧口氏は、
権力と闘って治安維持法や不敬罪で投獄された経験をお持ちだ。
しかしそれもはるか昔のこととなったのか、それとも現在の池田会長の威令が届かなく
なったのか、池田氏が翻意したのか。
公明党が政党として成熟して必ずしも創価学会の代弁者ではなくなったのか。

 集団的自衛権は難しく悩ましい問題だ。国としても個人としても。
私の世代は現行憲法を金科玉条として教育された。
小学4年生のとき表紙に国会議事堂の絵の書いてあるポケット版の解説書が配られて
若い先生が口角泡を飛ばさんばかりの熱心さで授業した。彼は陶酔していたのかもしれない。
したがって少し大袈裟だが、私の価値観や倫理観の根底にはこの憲法があるといえよう。

 公明党の賛意を得るために自民党としては辛抱強く字句の修正に応じたから、
文章上はよく練れたソフトな表現になったけれど、裏を返せば衣の下の鎧を
見えにくくしただけで本質に変わりはない。専守防衛から抑止力・条件付ながらも
武力行使と憲法の理念を転換した。それも閣議決定という政権の恣意的なやりかたで。
民主党は国会での議論もなくと批判したが、多数を驕る政権には馬耳東風だ。
どうも野党は非力なのを自覚してか結束も国民へのアピールも弱かった。

 憲法が制定されたときとは 世界の情勢 とりわけ日本を取り巻く情勢や
世界における日本の位置づけや期待されている事柄が著しく違っている。
それを踏まえて抑止力や明白な危険があるときに国民を守るための武力行使といわれれば、
そうだよなあ、今のままでいいのかなあ、とも思える。
尖閣やその付近に展開する中国の横暴をみるとき、されっ放しでははがゆくて苛々する。
でも、憲法9条があってよかった。昔の海軍なら局地戦になっていたろう。

 安倍さんは戦争するための解釈変更ではないと強調する。それはそうだろう。
でも今の自衛隊とは期待されていることが格段と広がる。現在は国内の災害出動・人命救助など
国民に評価され感謝され若い人の憧れになっている一面もある。それが機雷掃除や米艦護衛
同盟国の集団的自衛権としての派兵etc.危険を伴う任務が増えれば当然自衛隊員の増強が
課題となる。将来的に若い人の人口減少が自明のなかで、今のように就職先の一つとして
志望する人だけを待っていたのでは増強できない。ならば徴兵へと傾れていくだろう。
 
 今回の閣議決定は即戦争とはいわないまでも、徴兵制が導入される糸口になるだろうとの
覚悟を国民に強要している。

 なぜ安倍さんがこの問題を急ぐのか。彼も矛盾を抱えている。
戦後レジームからの脱却といいつつ、行き過ぎて戦前回帰の様相すらある。
        (以前富国強兵について書いたように)
そしてアメリカからの独立、対等を岸伸介の孫としての悲願であるといいながら、
年末までにというアメリカの要請に応えた日米同盟の強化である。
オバマ大統領は戦争ををなるべく避けたい考えである。
それはいいことだがその補完を日本に求めている。
経済力のかげり、過去の他国の戦争への介入の反省などの上に、中国の肥大化と暴走を、
もっとも近くに位置する日本が楯となって防御してほしいのだ。
その期待に応えたのが安倍さんの急いだ理由であろう。