自己PR、強み、長所、得意とすること・・・
これらは、就活生の一部の人にとっては悩みの種となる問いです。
この問いに悩まされた人も多いと思います。
今回は、そんな人に向けてのメッセージです。
この手の問いに真剣に悩む人は、実は小学生から中学生くらいの間に、何らかのショックを経験している人が多いと私は感じています。
いじめ、喧嘩、不登校、親の離婚、DV、転校、大病、事故、家庭内トラブルなど様々ですが、心に何らかの傷を持ったまま就活を迎えた人にとっては、自信が持てず自分を相手にアピールすることが、素直に受け入れられないように感じます。
さらに、辛さや寂しさゆえに、非行や不登校に至った経験がある人にとっては、なおさら遠ざけたい過去であり、触れられたくはありません。
なので、そういう過去に辛い経験をした人は、その事自体をマイナス要因だと捉えている傾向があり、アピールしようにも言葉が見つからず、結局は自己防衛のための消極的なアピールに留まってしまうケースが実に多いと感じます。
辛い経験を持つ人全てがそうとは言いませんが、私はそういう人の面接指導をしていると、核心を得た話になり難いので、だいたいは分かってしまいます。
そんな人と出会った時に話すことが、今日のメッセージです。
辛い経験があるからこそ、他者の辛さや痛みを分かってあげることができます。(当然、楽しい経験も同じですが…)
単なる想像や同情ではなく、自分の悼みとして他者を理解することができます。
つまり、他者を心から受け入れる度量の広さ、深さに通ずる力を潜在的に持っていることになるのです。
それこそが、人間としての最強の強みであり、魅力です。
共感力、思いやり、奉仕の精神、気遣い、親切心・・・様々な言葉で表現できますが、これらは「他者を想い理解する能力」とも言えます。
自分の痛みや苦しみは、やがて必ず他者へ注がれるエネルギーに変わることを信じて欲しい。
どんなことも、どんな状況も、どんな苦痛も、そしてどんな過去も、全部ひっくるめて自分です。
そんな自分を受け入れることから始めてみてはどうでしょうか?