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言われたことしかしない社員こそ宝です!

2020-01-31 | 仕事

「言われたことをする」というのは、実はスゴイこと

部下に対し「言われたことしかしない」と嘆く上司が多いようですが、その前に”言われたことをする”部下を持つ上司は、とても恵まれていると私は思います。

そもそも、人に言われたことを、言われた通りにするのは案外難しいということを、私たちは忘れがちではないでしょうか?それでも多くの部下は、上司に言われたことを忠実に実行しようと頑張っているのです。

そして、「言われたことも出来ていない」と腹を立てる上司もやはり多いようですが、その前に、本当に「言った」のでしょうか?
「あれ、頼むね」とか「いつもの様に…」という指示だけで終わっていませんか?

(株)タバネルが行った「上司についての意識調査」では、良い上司は14%しかいないという結果になっており、さらに良い上司の条件として「指示や意見を明確に伝える」を挙げています。

参照データ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000035275.html

つまり、86%の上司のうち、指示が不明瞭で具体性がないという人が多いということですが、貴方や貴方の上司はどうでしょうか?

確かに、上司の指示に従わない部下には問題がありますが、指示になっていない指示をする上司の方にも問題はあるのではないでしょうか?

伝わるか?よりも、達しているか?を意識しましょう。

「伝達」という言葉は、「伝える」と「達する」が合わさった言葉です。
つまり、伝える側の意図が、相手に達して、初めて伝達が完成するのです。投げたボールが相手に届いていない、または相手がキャッチしていない状態では、伝えたことにもならないし、達したことにもなりません。それと同じように、上司は「明確に指示した」と思っていても、部下がそれを理解していなければ、やはり伝達になっていないのです。

近年、SNSの影響なのか、伝えるためのツールや技術ばかりに意識が傾いていて、達するためのそれが置き去りにされている様に思うのは私だけでしょうか?

「ちゃんと指示している。でも部下がまともに動かない」と思っている方は、今一度「達する」を意識してみてはいかがでしょうか?
多くの上司は、確かに丁寧で正しい言葉で指示をしていることでしょう。しかし、部下に達していなければ何の価値もないのです。

達するには、レパートリーが必要

「達する」を意識すると、言い方や言葉選び、さらには表情や声の大きさなどが気になるものです。
「これで本当に部下に達しているのか?」などと意識しながら伝え方に工夫を凝らすことはとても大事だと思います。

しかし、いかに工夫をしても、誰に対しても通り一遍の伝え方では、達する人と達しない人が出てきます。
だからこそ、日頃から部下をよく観察して、達しやすい伝え方のレパートリーを増やすことが、良い上司への道になるのです。

良い上司は、指示命令ではなく質問をする

  • 人を動かすには、命令してはいけません。
  • 人をやる気にさせるには、誉めるだけではいけません。
  • 人を育てるには、教えるだけではいけません。

この三つに共通する対処法は「質問をする」です。

人は、指示命令よりも自分の決めたことに喜んで従います。
さらに、それでよい結果を得ると、何度も再現しようと努力します。

相手に「伝える」よりも「達する」を意識し実現するためには、質問をすることはとても重要です。
但し、「分かったか!」や「異議はないだろ⁉」というのはNGです。これは質問ではなく指示だからです。相手に考えさせ、どうすべきかを自分で決めさせるように導く質問をすることで、伝えたい意図や考えが達するようになります。

さらに、上手な質問は、部下の指示待ちの姿勢を変えることも出来ます。

「どうしたらいいですか?」から「こうしたいのですが」という部下に育てるためには、上司が様々な質問法を身に着け実行することが近道です。

社員を宝にする風土作りこそ、持続可能な組織に不可欠

上司に言われたことを忠実に実行しようと頑張る部下は、会社の宝です。

上司にいくら指示を受けても上手くできない部下もまた、会社の宝です。

しかし、どんな宝石でも磨かなければ輝やかない様に、これからは社員を磨き輝かせるための仕組みや風土作りにもっと注力しなければ、持続可能な組織になれない時代に入っています。

誰もが発信機能を持ち、これだけ膨大な情報が行き交う時代です。社員とろくに向き合わずに切り捨てたり、人間関係が上手く行かないのは本人のせいにしている様な組織は、どんどん働き手に選ばれない会社になり伝播する時代に既に突入していることを、私たちはもっと自覚すべきではないでしょうか。


見えないものが伝わる魔法の挨拶

2020-01-05 | 仕事

「意識・意欲・精神」どう伝える?

採用選考の際、企業側の担当者は応募者の何を重視しているのでしょうか?
令和元年12月18日に厚生労働省から、「平成30年 若年者雇用実態調査結果」が公開されました。
(本調査における若年層とは、満15歳~34歳です)

1位の「就業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」なるものを、貴方は相手にどの様に伝えますか?または、どうやって伝えて来たと思いますか?
この様な、自分の内面にあるものを他者に伝えることは、案外難しいものです。

特に就職活動では、志望動機や自己PRをどの様に書いてどう話せば伝わるのか、相手がどういう反応を示したら伝わった事になるのかなど、考えても切りのない問いに悩まされた人も多いと思います。

この調査では、企業側が重視する点をどうやって何を基準に判断しているのかまでは分かりませんが、おそらく多くの企業では採用担当者の主観による判断に委ねられていると思います。
採用選考を長年担当している私の知人は、「話し方や表情で直ぐに分かるよ」と言い切ります。でもその基準には客観性もなければ科学的な根拠もないと言います。
あえて客観性があるとすれば、「○○さんと比べると…」とか「この中から選ぶとしたら…」という相対評価による多数決くらいです。

この様に、人が人を選ぶ以上、どうしても主観的な判断基準になることは仕方のない事かもしれませんが、そこには「伝える人」と「受け取る人」の認識の差が生じやすいのも事実です。

ちなみにこの人は役員で人事部長でもあるので、この程度の判断で十分ですが、これが社員ならそうは行きません。なぜそうは行かないのかは、「面接が苦手な貴方へ”9つのミカタ”」の4~6で説明していますのでご参照ください。http://www.kanaeruken.com/mensetu/

挨拶・表情・声が重要な理由

企業が重視する点の3位に「マナー・社会常識」がありますが、それを判断する絶好の機会が面接選考です。しかし、それは同時に1位、2位の重視点をアピールする上でも絶好の機会となるのです。

面接選考では、「正しい挨拶」「適切な動作」「明るい笑顔」「正しい言葉使い」「ハキハキ話す」などが大切だということは誰しも分かっていると思いますが、どうして面接ではそんな要素が大切になるのでしょうか?

よく考えてみると、社会には正しい挨拶ができなくても能力の高い人はいるし、愛想の悪い人でもバリバリ仕事をする人もいます。さらには小さな声で話す人でも出世する人もいるのに、どうして面接の時になると、挨拶や表情や声が大切になるのでしょうか?

それは、人は初対面の相手には「初めの印象」によってその人が良い人かどうか、無意識にジャッジしていると言われているからです。

「メラビアンの法則」で有名な、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンは、コミュニケーションにおいて人の行動が他者にどのように影響を及ぼすかという研究の結果、視覚情報(見た目)が55%、聴覚情報(話し方)が38%、言語情報(話の内容)が7%だと提唱しています。

つまり、人の印象の良し悪しの93%は、「見た目と話し方」で決まるということになり、特に「見た目」は印象を決定付ける上ではとても重要だということです。

だからこそ、「正しい姿勢と動作で、明るい笑顔で、正しい言葉でハキハキ話す」と、面接官は貴方に好印象を持つということになります。そして、相手に好印象を与えることができれば、今度は「ハロー効果」が働き、相手は貴方を肯定的に受け止めるようになるという訳です。

そして、何より重要なことは、正しく美しい挨拶や動作は、揺るぎのない自信に変わることです。

「魔法の挨拶」を身に付けよう

どんなに面接が苦手な人でも、必ずと言っていいほど完全にマスターできるのが、面接時の入退室マナーです。

ただ入って出るだけと思ったら大間違いです。人は何気ない動作ほど、そこに美しさを感ると強烈な印象を持つものです。

私はこれまで、正しい入退室ナマーをマスターするだけで表情に自信が出て声も大きくなった若者を沢山見て来ました。
正しい入退室マナーは、相手への印象を良くするだけでなく、それをする人自身にもパワーを与えるものなのです。

この僅か数十秒の動作をマスターするだけで、自然に表情が明るくなり、言葉に力が出るようになるのです。そして不思議なことに、面接の質疑応答の質もどんどん上がってゆき、見えないものも伝わるようになってゆくのです。

自信をもたらし、相手も気持ちよくすることができる。そんな入退室ナマーを、私は「魔法の挨拶」と呼んでいます。

私は、自分に自信が持てないという人にこそ、魔法の挨拶をマスターしてほしいと思っています。

魔法の挨拶は、誰でも必ずマスターできます。
私が知るところでは、最も時間を要した人でも40分程度です。
何度も何度も繰り返し練習することで体に覚えさえることが大切ですが、ビデオを使って練習すればなお効果が上がります。

弊社に登録されている求職者の方なら、予約をしていただければ何時でも出来るようになるまでご指導いたします。