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Cinema Cafe ~シネマ・カフェ~

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罪とか罰とか

2009-10-05 | 邦画(さ・た)
 罪とか罰とか
 


  あらすじ 
イケてないアイドルのアヤメは、久しぶりに掲載されたグラビア
頁が逆さに印刷されているのを見つけ、その雑誌を衝動的に
万引きしてしまい、逮捕を免れるために、警察署の“一日署長”
を務めることになった。しかし、午前中で終る筈が「一日署長
だから、夜中の12時まで」という奇妙な指示が。しかも、自分
の担当刑事、春樹はアヤメの元彼だった。アヤメは春樹に、
愛するあまり人を殺してしまう「殺人癖」があることを知っていた。

【出演】
成海璃子、永山絢斗、段田安則
犬山イヌコ、山崎一、奥菜恵
大倉孝二、安藤サクラ、串田和美




  感想  ※ネタバレ注意

『イキガミ』きみにしか聞こえない』など、16歳にして確かな
演技力で知られる成海璃子が、本格コメディに初挑戦した
オフビート・コメディ。
崖っぷちアイドルのアヤメが、一日署長に就任したことから、
複雑な人間関係を発端とする事件に巻き込まれていく。



この映画を一言で言うなら「バカ過ぎてシュール!」
はじめは違う映画が始まったかと思う「加瀬の朝」が描かれて
いて、それがまたシュール過ぎ!はじめのボソボソとした
ナレーションがまたシュール!
コンビニ強盗犯もどうやって出会ったんだっていう3人がバカ
過ぎで笑った!目抜き帽をかぶるシーンが最高☆
トラックの運転手とその助手席になぜか座っている女性を
麻生久美子が演じていて、その役柄もまったく意味不明(笑)。
エンディングの最後にも登場。

署長として動き出したアヤメが署員たちにあだ名をつけるん
ですがシュール過ぎ!抜け毛と関取は良いとして、小学生!?
にモザイクはシュールすぎるだろ!
モザイクなんて顔にモザイクがあって、誰が演じてるのかも
不明だからw

最初っから最後までシュールでバカな映画です。
こういう映画は好みが別れるところだけど、シュールな映画が
大好物なボクは面白かった。
たまにはこういう映画も面白い‥ですよ?


【評価】
 (4点/5点満点中)

 罪とか罰とか HP

ジェネラル・ルージュの凱旋

2009-10-01 | 邦画(さ・た)
 ジェネラル・ルージュの凱旋


  あらすじ 
東城大学付属病院の窓際医師・田口は「チーム・バチスタ事件」
を解決した功績で院内の倫理委員会長になってしまっていた。
そんな彼女の元に、“ジェネラル・ルージュ”と呼ばれる救命
救急の速水センター長と医療メーカーの癒着を告発する文書が
届く。それと時を同じくして告発された医療メーカーの支店長
が院内で自殺。田口は院長の命で院内を密かに探ることになる。
そこに骨折した厚生労働省の役人・白鳥が運ばれてきて…。

【出演】
竹内結子、阿部寛
堺雅人、羽田美智子、山本太郎
高嶋政伸、貫地谷しほり、尾美としのり
中林大樹、林泰文、佐野史郎、玉山鉄二
野際陽子、平泉成、國村隼




  感想  ※ネタバレ注意

『チーム・バチスタの栄光』に続く、海堂尊原作の“田口・白鳥
シリーズ”映画化第2弾。
“ジェネラル・ルージュ”(血まみれ将軍)と呼ばれる救命救急
センター長・速水にかけられた殺人と収賄の疑惑を、田口と
白鳥の凸凹コンビが探っていく。



今回は医療界の中でたびたび問題視される救命救急の厳しい
現状を切り口に、竹内結子演じるマイペースでおっとりした
田口と阿部寛の演じる変わり者の白鳥の名(迷?)コンビが、
謎をひも解いていく。
今回は救命病棟での救命救急の速水センター長の癒着問題が
事件の始まりだった。


『チームバチスタの栄光』の時は、このミステリーが面白い
とまでは正直、思わなかった。
2人のコンビが面白かったのとキャストに惹かれたので今回
も観たいなって思いました。

そのキャストは、堺雅人さんです。真剣な表情をしていても
どこか笑っているように見えてしまう彼です(苦笑)。
昔はそれで苦労したこともあったらしいですが、今では彼の
演技の特徴の1つでもありますよね。
そんな彼だったからこそ、この救命救急の癒着の謎から彼が
抱える秘密に磨きがかかったように思います。

もちろん今回も田口&白鳥のコミカルなやり取りも健在!
田口のおっとり加減は前作以上で、容疑者になってた時
はさすがに笑ったけど、彼女がたまに発する言葉に度肝
を抜かれることが今回もある。

正直、ジェネラル・ルージュの本当の由来にはビックリしたけど
この作品にはあってたと思うし、何より今回特に1番良かった
のは、肝心の謎解きからのテンポの良さ!
次々と謎が紐解かれていき、最後にあの大事故が発生する!
その時には鳥肌を覚えました。

そして、小さな様々なキーワードが最後に大きな意味を
持ってくるところなどよく出来ていると思いました。
キーワードはチュッパチャップスです(笑)。

ガリバー白鳥の変態的な推理と捜査は相変わらずで
最後のヘリのシーンには笑ったけど1番良い終わり方でした。
ただ、癒着問題の犯人のその後が不透明になってしまって
いるのが、ちょっと気になった。




【評価】
 (4.5点/5点満点中)

 ジェネラル・ルージュの凱旋 HP

少年メリケンサック

2009-08-30 | 邦画(さ・た)
 少年メリケンサック
 



  あらすじ 
メイプル・レコード新人発掘部門のかんなは、会社退職予定
のその日、動画サイトに投稿されたパンクバンド、少年メリケン
サックに釘付けになる。イケメンギタリストがギンギンに弾き
まくり、凶暴なパフォーマンスでファンを熱狂させているのだ。
早速、バンドとの契約に乗り込むと、そこにいたのはイケメン
青年ではなく、昼間から酔っ払ったオッサン。動画に投稿
されていたのは25年前のライブ映像で、メンバーは50代に
なっていた!

【出演】
宮崎あおい
佐藤浩市
木村祐一
田口トモロヲ
三宅弘城
ユースケ・サンタマリア




  感想  ※ネタバレ注意

レコード会社との契約期限が迫り、仕事もプライベートも崖っ
ぷちOLかんなは、契約終了日に勘違いで契約したオヤジバンド
少年メリケンサックを売り出すため、全国ツアーに乗り出す。

25年経った今の彼らからは以前の可能性は感じられない。
しかしツアーを続けるうちに、彼らの何かをやってくれる
んじゃないかという期待感を感じながらも、また裏切られる。
それでも彼らを見捨てられない。
そんな宮崎あおい演じるかんなだが、オッサンたちが見せる
パンクな生き方に自分自身も変わっていく。


正直、パンクって何なんだろう?
音楽をやってるボクでもその定義はあってないようなものだ。
まぁそれを言うならロックも同じなんだけど(苦笑)。
そんなパンクって音楽性を映画という実写で表現したような
内容もくだらないものばかりだが笑えるし面白いクドカン
らしい映画だ。

宮崎あおいと佐藤浩市たちメンバーとのくだらない掛け合いも
面白い!特に田口トモロヲ演じるジミーはツボでしたw
女の子のパンツが見えなくて涙を流する姿は爆笑w
田辺誠一演じるTELYAが最高!「アンドロメダおまえ」とか
ある意味こっちの方がパンクかもwwwそれはないか。


【評価】
 (4点/5点満点中)

 少年メリケンサック HP

サイレン

2009-08-20 | 邦画(さ・た)
 サイレン
  


  あらすじ 
病弱な幼い弟の静養のため、フリーライターの父と3人で
夜美島へ引っ越してきた由貴。青年医師の南田に迎えられ
島を案内されながらも、由貴はなぜか、島民たちの奇妙な
視線に居心地の悪さを感じていた。早速、隣家の女性から
島で暮らすための忠告を受ける。彼女は最後に、「サイレン
がなったら外へ出てはだめ」と言い残した。それは、この島
にまつわる不気味な言い伝え。その日から由貴に、奇妙な
現象が襲い始める…。

【出演】
市川由衣
森本レオ
田中直樹
西田尚美
阿部寛
松尾スズキ




  感想  ※ネタバレ注意

大ヒットしたゲーム「SIREN」の第二弾「SIREN2」をベースに
孤島に巻き起こるホラー映画。



夏になるとやっぱりホラー映画が観たくなりますよね☆
ということで、何となく手にとってレンタルしてみたものが
地元の人ですら寄らない鉄塔から鳴り響くサイレンが、巻き
起こす恐怖を描くこの「サイレン」。

船で島に渡った時から、すでに怪しさ満点の島民たち。
監督の堤幸彦はこの映画では、音にこだわったそうだ。
確かにサイレンが鳴る不気味さは伝わってくる。

出演は、本作で映画初主演を飾った市川由衣。
他には西田尚美、阿部寛、松尾スズキが出演しているが、
豹変した森本レオが暴れるシーンはちょっと衝撃(苦笑)。
田中直樹に関しては正直、元々のイメージがあるので、
つい笑ってしまって映画に集中出来ませんでした(笑)。


【評価】
 (3.5点/5点満点中)

トウキョウソナタ

2009-07-07 | 邦画(さ・た)
 


  あらすじ 
健康機器メーカー、総務課長として働く佐々木竜平は、人事部
に呼び出され、リストラを宣告される。突然の出来事に、呆然
としたまま帰宅するが妻、恵にリストラされたことを言い出せ
なかった。夕食時、小学校6年生で次男の健二はピアノを習い
たいと言い出すが、竜平は反対。翌日から、会社に行くフリを
して、毎日ハローワークへ通っていた。ある日、大学生の長男
・貴が、世界平和のためにアメリカの軍隊に入りたいと言い出す。

【出演】
香川照之
小泉今日子
小柳友
井之脇海
井川遥
津田寛治
役所広司




  感想  ※ネタバレ注意

2008年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞作品。
どこか満たされないところがあるものの、ごく普通の家族が
父親のリストラをきっかけに崩れ始める奇妙なコメディ・ドラマ。



ある日突然父親がリストラにあい、退職。その事を家族に
言えない父親。
ドーナツを作るが家族の誰も食べてくれず、誰かに引っ張り
あげてもらうのを待っている母親。
家族を守るため、世界平和のためにとアメリカの軍隊へ
入隊する兄。
給食費を使い込み、こっそりピアノを習う弟。
リアリティのある話で今の日本の現状を見た時に、客観的
に見られる作品でもある。
香川照之と小泉今日子がそんな偽りの価値観、壊れていく
家庭を見事に演じている。
特に津田寛治のなり切りっぷりは見事で、笑える…そんな
事する暇があるなら、もっと他にやることあるような気が
するが、そんな偽りの価値観で生きてきた人間の末路を
見た気がする。



仕事上いろんな人を見てきたし、面接や人事に携わるので
ハローワークのシーンや、どんな人が今求職していて、
どんな人が中々採用にこぎつけないのかわかるから、見て
いて…無理だろうな…と思えたり、自分も今順風満帆に
会社の中で仕事を任せられてやっているが、先のことを
考えると、与えられた以上の仕事や成果をこなさなければ
と良い教訓にもなりました(苦笑)。

父親が兄と軍隊入隊で言い争うシーンも、アメリカに守られ
ているから、自分にはその義務があると言い、父親はそれに
対してお前はそんなことしなくていいと話す。
目が覚めると今までのことが夢で、違う自分がいてまたそこ
からやり直せないだろうかと言う母親。
家族の団欒を義務という息子やその友達。
この映画を観ていると、今の日本が客観的に観れて、いかに
張りぼてで作られている国なのか何となくわかるし、滑稽
に見える。
しかし、そんな日本にボクらは住んでるんですよね。
そう思ったら何だか悲しく?可笑しく?笑えてきた。


【評価】
 (4点/5点満点中)

 トウキョウソナタ HP

スウィートホーム

2009-05-09 | 邦画(さ・た)
 スウィートホーム


  あらすじ 
ある日、故・間宮画伯の古びた屋敷をTVの取材チームが
訪れた。スタッフはディレクターの早川秋子、プロデューサー
の星野和夫、カメラマンの田口亮、レポーターのアスカ、
それに夏休み中の和夫の娘・エミも同行した。
間宮が死んで30年だが、そこには幻の壁画が残されている
のだった。エミは母を亡くしてから秋子を慕っており、和夫と
秋子の間にもほのかに恋愛感情があった。しかし、屋敷で
取材を始めたとたんアスカが何者かに憑かれて、土葬された
間宮夫人の子の墓を掘り出したり奇妙な行動を取った。
やがてアスカと田口は無惨な死を遂げてしまう。
秋子は近くに住む老自動車工の山村から間宮家の秘密を
知った。

【出演】
宮本信子、山城新伍、NOKKO(レベッカ)
古舘伊知郎、黒田福美、伊丹十三




  感想  ※ネタバレ注意

洋館に棲みついた悪霊と人間との戦いを描く。


前に観たのはかなり前だったのですが、たまたま観る機会
があったので久しぶりに鑑賞してみました。

この映画公開後、レンタルビデオ用のビデオテープ及び
LDが発売されたが、このビデオを巡って黒沢監督と伊丹プロ
が法廷で争ったことでも有名になった作品。
印税が黒沢監督の元へ払われていないこと、ビデオ化の際、
黒沢監督了承なしに勝手に編集が行われた等が争点となった。

この映画は古いホラー映画なのですが、キャストを見ても
中々興味深い作品になってました。
レベッカのNOKKOが娘役で出演していたり、伊丹十三本人が
出演し、体が溶けていくシーンは子供の時にあまりにグロ
過ぎて恐怖した程でした。
今見ても結構グロいなぁ~と感じましたけど(苦笑)。



現代ほどCGなどが優れていない時代ですが、特殊メイク
や雰囲気は抜群に今のホラー映画並に怖さを出している
ところはすごいと思います。
20年も前の映画とは思えないです。


【評価】
 (4点/5点満点中)

ちーちゃんは悠久の向こう

2009-05-04 | 邦画(さ・た)
 ちーちゃんは悠久の向こう


  あらすじ 
ちーちゃんとモンちゃんは小さい頃から仲良しの幼馴染。
高校に進学した二人は偶然同じクラスに。昼休みには、ちー
ちゃんの手作り弁当を一緒に食べるくらいいつも仲良しだ。
弓道部に入部したモンちゃんは、3年生の部長・武藤さんが
ちょっと気になっている。そんな武藤さんも、何かとモンちゃん
を気にかけてくれる。一方、オカルト研究会に入ったちーちゃん
は高校に伝わる「七不思議」の秘密を探ることにする…。

【出演】
仲里依紗
林遣都
堀部圭亮
西田尚美
高橋由真




  感想  ※ネタバレ注意

原作は、ライトノベル界の新鋭・日日日(あきら)が手がけ、
新風舎文庫大賞を受賞した話題作。
恋愛、ファンタジー、ホラーなどさまざまな要素を取り混ぜた
不思議な世界観を醸し出している。



―あなたが死んでたなんて、ずっと前からわかっていた。

このキャッチフレーズからもわかるように映画開始早々に
後で発覚するであろう重大な事は判明しているのが残念。
それがなければ、2人の繊細な部分を丁寧に表現できていて
良かったと思う。

特にちーちゃんを演じる仲里依紗は、「純喫茶磯辺」
「時をかける少女」のヒロインの声優としても演じていた
ようだが、可愛らしい不思議な少女を演じていて好感が
持てた。
モンちゃん役の林遣都は、「バッテリー」の主役が記憶に新しい
し、こちらも可愛らしい演技を見せてくれていて、2人とも
何とも甘酸っぱい高校生を見せつけてくれている。

ただ、物語開始で真相をわかってしまっているのであの林田
さんが本当に報われない役どころに見えてしまった。
それと武藤先輩に関しては、高校生の演劇にしか見えない
演技で、う~んと微妙だった。

ラストも、あれ?そう来たか‥って終わり方だった。
あれはあれでよかったんでしょうか‥?7不思議の内容を
聞いていただけに何かあるとは思っていたけど‥
原作を読んでないのでわかりませんが、あれじゃぁ、
とり憑いたみたいで‥良いのかわかりませんでした。
あと一歩、おしい映画って感じでしたね。




【評価】
 (4点/5点満点中)

となり町戦争

2009-03-18 | 邦画(さ・た)
 となり町戦争
 



  あらすじ 
舞坂町に暮らし始めて一年、北原修路は町の広報紙で隣り
の森見町と戦争が始まる事を知る。
しかし、開戦初日を迎えても町の様子に変化はなく、戦争を
実感することは何一つなかった。広報紙に掲載される戦死者
数を除いては…。数日後、対森見町戦争推進室の香西と
名のる女性から電話があり、特別偵察業務辞令の交付式
への出席を促される。その業務の延長で、やがて北原は
敵地へ潜入するため香西と結婚する事になる…。

【出演】
江口洋介、原田知世
瑛太、菅田俊
飯田孝男、小林麻子
余貴美子、岩松了




  感想  ※ネタバレ注意

05年の第17回すばる文学賞を受賞し、一大センセーションを
巻き起こした新鋭・三崎亜記のデビュー小説の映画化。

「舞坂町はとなり町・森見町と戦争を始めます。
開戦日5月7日」


偵察業務に就かされた江口洋介演じる僕は、その業務遂行
のために、対森見町戦争推進室の原田知世演じる香西さんと
夫婦生活を始めることに。
しかし、戦時中にもかかわらず、町は平和なまま。
ニュースで戦死者の数だけ発表されるだけで、日々淡々と
過ぎていくが…。

町興しの一貫として粛々と進められる行政事業として戦争を
業務として遂行する香西さんがシュールでキュート。
それに翻弄される江口洋介も面白かった。

ボクらの知らないところで、つねに繰り返される戦争・紛争。
この作品は、作品だけを見たらシュールに、また戦争という
ものを語っているのかもしれないが、世界中のどこかで
いつも起きている戦争に対して日本人というか、平和な
場所で生きている人たちに対して、あなたたちはこんなものだ
と皮肉った映画でもあるんじゃないかって思いました。
考えすぎかな…?

どちらにしろいつも一部の利益の為に、損得の為に戦争と
いうものは起きるが、そんな物の為に人の命が奪われて
良いはずはないです。
いつか戦争のない平和な世の中が訪れれば良いのですが…。




【評価】
 (3.5点/5点満点中)

スカイ・クロラ The Sky Crawlers

2009-02-28 | 邦画(さ・た)
 スカイ・クロラ The Sky Crawlers
 



  あらすじ 
ショーとしての戦争が行われる、仮初めの平和の時代。
永遠に年をとらない「キルドレ」のユーイチは、新たに
兎離州基地に配属となった。
過去の記憶のない彼だが、初めて乗る機体も身体に馴染み、
エースの座に着く。基地司令のスイトはそんなユーイチを
複雑な眼差しで見つめていた。
そんなある日同僚のパイロット、ユダガワが撃墜され死亡
してしまう。墜とした相手は「ティーチャー」
となのる敵のエースパイロットだった……。

【声の出演】
菊地凛子
加瀬亮
谷原章介
竹中直人
榊原良子
栗山千明




  感想  ※ネタバレ注意

「いつも通る道だからって景色は同じじゃない。
それだけではいけないのか。」



世界中のクリエイターからリスペクトを受ける
押井守監督が撮りあげた鮮烈な物語。
森博嗣の小説を原作に、「キルドレ」呼ばれる年を
とらない若者たちが、戦闘機のパイロットとして
戦いながら生きる意識を変化させていく姿を描く。

戦争をショーとして行う世界の中で、それを仕事と
して大空で永遠に戦い続けるキルドレたち。
物語は終始、淡々と描かれるが、空での空中戦に
突入した時の迫力あるリアルなシーンはすごかった。
そのすべてが衝撃的なシーンの連続。

そして、絶対に空では出会ってはいけない相手。
大人の男「ティーチャー」
以前からの記憶が曖昧、だが戦闘機の技術は身体が
覚えている大人にならない子供「キルドレ」

永遠とも言える戦いを繰り返すうちに、キルドレたちの
中で自己のアイデンティティを見出していく。


声優には菊地凛子や加瀬亮ら俳優たちをキャスティング
したようだが、ちょっと専門からは外れるのか聞き取り
にくい。それでも最後の方では慣れてしまっていて
全然違和感は感じなくなっていたから不思議。

少年を使った戦争のショーなのだから、倫理的にみても
良い作品とは言えないけど、ただただ繰り返して過ごして
いる若者に向けて作った映画というなら、これは全然ありな
映画だと思うし、作品自体いろいろ考えさせられる部分も
多いので、ボクは好きな映画です。

ユーイチがラストの「ティーチャー」に戦いを挑むあたり
からの展開が何とも言えない、鳥肌ものです。





【評価】
 (4点/5点満点中)

 スカイ・クロラ The Sky Crawlers HP

純喫茶磯辺

2009-02-16 | 邦画(さ・た)
 純喫茶磯辺
 



  あらすじ 
高校生のひとり娘・咲子と公団で暮らしている磯辺裕次郎。
急死した父が遺した多額の遺産を手にした彼は仕事を辞め、
何の計画性もなく「女にモテたいから」という不純な動機で
“純喫茶磯辺”をオープン。
咲子も夏休みの間、店を手伝う事になった。そんな時、バイト
募集を見た素子が来店、裕次郎はそれまでいたバイトをクビ
にしてしまう。それからというもの、素子目当てのひと癖も
ふた癖もありそうな客たちが集まるようになる。

【出演】
宮迫博之、仲里依紗
濱田マリ、近藤春菜
ダンカン、和田聰宏
ミッキー・カーチス
斎藤洋介、麻生久美子




  感想  ※ネタバレ注意

テキトーでぐうたらなダメ親父と、そんな父親を優しく見守る
しっかり者の娘が描くホームコメディ。



ぐうたら親父役に宮迫博之。その娘には仲里依紗。
おじいちゃんの遺産を手にした彼は仕事を辞め、「女にモテたい
から」という不純な動機で、全然今時じゃないカフェでもない
喫茶店“純喫茶磯辺”をオープン(苦笑)。

宮迫博之の計画性もなく、良い歳してぐうたらな親父役が
ぴったりで、娘役の仲里依紗も微妙な歳の演技をうまくこなして
いたと思う。
さらには、麻生久美子がメイドコスプレ姿を披露し、今までの
イメージを大きく変えて、ちょっとびっくり!
でもこういうキャラもすごい良かったように思います。

居酒屋での告白のシーンは、本当は嘘なんじゃないかって
思う‥でも男だったらみんな、宮迫みたいに暴れちゃうかも。

それにしても、宮迫博之と仲里依紗の親子役は中々お似合いで
自転車での2人乗りのシーンとか、ラストのやり取りとか
観ていて、あったかくなった。

それにしても、素子が北海道で旅立つ日に走る咲子の横を
自転車で抜きさっていくシーンには笑いました!!


【評価】
 (4点/5点満点中)

 純喫茶磯辺 HP