遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

レ・ミゼラブル

2010-10-07 06:09:42 | 外国の本

51bxrsfz39l__sl500_aa300_ やっと

読み終わった

この石川氏はアラゴンの

本当にレ・ミゼラブルを読んだか?

という文に出会って翻訳したそうだ

新潮社の訳よりもずっと

生き生きとした訳だ

翻訳って難しいのだなあ

 

さて レ・ミゼラブルな世の中になっている

現代にとって

そりゃあ

意味は大きい話で

読み継がれているけれど

このころは  まだブルジョワジーが成長過程だった時代の悲惨

最後はジャンバルジャンが  マドレーヌ氏だった時代に儲けでため込んだ50万フラン

これが  正当にコゼットのものだという展開になって

コゼットとマリュスは幸せの予感の中で終わるんだけれど

相変わらず貴族の年金や膨大な遺産

こういう話になるのが古い

 

働くということが  正当に報われて 弱い者は社会によってちゃんと養われる

そういう時代はまだまだだなあ

 

現代も悲惨な人々が次々生み出されている

 

だいたい派遣労働って

ひどいよ 会社は労働者の労働の対価の半分ぐらいはピンハネしてる

企業が派遣会社に労働力の供給を求めるのは

そのほうがコストが抑えられるからなのに  

さらにそこから許しがたい割合でピンハネ

 

社会保障に回す分をネグってるのだもの

派遣労働者は 年金も健康保険もおさめたら食べていけないほどしか

賃金をもらえない

こんなことを許していて

社会が成り立つわけないよ

 

公務員がやるべき仕事もどんどん外注するようになった

それも  公費削減の美名のもとに

労働者が正当に報われないことで

工費削減  企業ではコスト削減  それが  いいことかいな!

 

レ・ミゼラブルのなかで 

悪漢テナルディエの息子 幼い革命家ガヴローシュが自分の弟とは知らず

幼い兄弟を保護する場面が出てくる

飢えた子どもたちは  かっぱらってでも 生きていかなきゃならん

 

現代も悲惨

 

このあいだ

ラジオが ブラジルから働きに来ている人の子供たちが

犯罪を犯すことが多く それは 教育の問題

ちゃんと働ける環境がないためで  NPOが動き始めてるという話をしていた

援助機関が下妻と清瀬にあるって

 

ちゃんと 誰もが働けば食べていける世の中にならないと

一昔前なら

バリケードだ

 

今じゃ こういうことで 地球は滅びるかもしれない

 

この レ・ミゼラブル  は あまりにも話の展開が面白いので

いかんと 

大衆的すぎる と貶められたんだってさ

ばかばかしい

悲惨な話を 高踏的に描いて  どうすんのさ 

 

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